潰瘍性大腸炎 内科・外科治療体験と生活習慣をアドバイス
潰瘍性大腸炎 内科・外科治療体験

生活習慣の話

 潰瘍性大腸炎はある意味、「病気と仲良くおつきあいする」精神が求められます。
管理人が考える「病気との共存策」を少し紹介したいと思います。

外出・旅行について

(内科治療時)
 病気が進行すればするほど「トイレ」を気にするようになります。
1日に10数回という頻回の便、突然の便意などで、外出するときも、まずは外出先に至る経路上のあらゆるトイレ位置を確認しておかないと、安心して外出できなくなってしまいます。
 薬で症状をコントロールできるうちはまだいいですが、病歴が長期に渡ると、薬効も落ちてくるため、外出時のトイレ場所確認は必須としていました。
 また、泊まりがけの旅行はもちろん可能なのですが、薬の携行とトイレ確認は欠かせません。
(オペ後)
 ストーマになれば、薬の副作用やトイレの心配、食事制限からは解放されます。この点は手術を受けたことによる大きなメリット言えます。
 ただ、ストーマ期間中、或いはストーマをはずせない体になってしまった場合は、便の処理に「慣れ」が必要になってくるのと、補装具がはずれる、便が漏れる、補装具から臭う、といった事態もないわけではありません(管理人は幸いこの経験はありません)。
 旅行もふつうにできます。ただし、補装具の交換頻度を勘案して、滞在先での装具交換プラス万が一の時の予備分の補装具を携行することが必要です。
日本オストミー協会のHPにも情報がありますのでご参考にしてください。

仕事について

(内科治療時)
 便の回数が増えてしまって仕事に集中できなかったり、人によっては頻回の入退院を繰りかえす場合があります。このことで仕事が停滞し、職場を離れざるをえなくなる場合も多いと聞きます。万一そうなってしまった場合には、失業保険等の手続きや再就職活動を進めつつ、元職場の労働組合や、地域の患者団体、地元有力者に支援を求めることが対応策になります。
 できる限り、仕事を休みがちにならないためにも、薬はきちんと服用することが大切です。
(オペ後)
 薬の副作用やトイレの心配(トイレ回数自体はオペ前と変わらない場合あり)、食事制限から解放されるので、行動上の制約は少なくなります。
とはいえ、オペ前のときのような体には戻れません。オペにより体力は激減しますし、排便感覚の違いや後遺症に悩まされることも少なくないので、オペ前と同じような働きぶりは難しいかもしれません。
 いずれにしても、この病気を抱えてしまうと、事実として、昇進の停止や閑職への異動、また最悪の場合退職勧告のような事態に直面してしまいます(管理人も昇進はかなり遅れてます)。体の状態やこうした事実を受け入れつつも、前向きな気持ちを失わないことが大切です。
往々にして、職位が高い=人格が優れている、わけじゃないですから。

スポーツ・余暇活動について

(内科治療時)
 便の回数が増えてしまって活動に集中できなかったり、貧血等による体力の低下があるため、何もする気になれないことが度々発生します。だからこそ、治療気持ちを前向きにして、体力維持のためにもできる範囲でスポーツしたり余暇活動を楽しむことが必要です。
(オペ後)
 オペによる後遺症や体力が激減してしまうため、体力を激しく消耗するスポーツは困難になります。
ただ、ストーマ期間中、或いはストーマをはずせない体になってしまった場合は、補装具をつけているが故に動きの激しい運動は困難となります。
 しかし、薬の副作用やトイレの心配(トイレ回数自体はオペ前と変わらない場合あり)、食事制限から解放されるので、むしろオペ前よりも安心していろいろな活動ができるようになります。
日本オストミー協会のHPにも情報がありますのでご参考にしてください。