潰瘍性大腸炎 内科・外科治療体験と生活習慣をアドバイス

外科治療(U期)

第T期(2002/11/25〜2003/1/18)から半年を経て、ストーマを閉じるための第U期オペの様子です

2003年5月31日
(カルテの記載)
Admission
(2期目の入院。) これでストーマとも、腎ろうともオサラバできて、身軽な体になれるのだ!と思うと、意気揚々。 この半年間、何かと不自由だった体から、やっと解放される。 と思ったが、現実は甘くなかった。 この後、思いもよらない苦労の連続になるとは思ってもいなかった。。。。)

ストーマ、腎ろうの画像;



2003年6月3日
(ope当日の状況描写)
2期オペは午後から。
昨晩、ニフレックで腸を洗浄。今朝は念のための高圧浣腸を施行。 手術1時間30分前に術前の準備麻酔のための錠剤と散剤を病室で服用。 (この後、しばらくは意識ははっきりあったが、次第に意識なくなり、記憶が定かでなくなる)
その後オペ室に入室。
硬膜外麻酔の管が背中にはいり、口もとに酸素マスクがあてられ、3回深呼吸したところで意識が消えて適宜オペ開始。

(手術室ナースのカルテ記録)
Bp100/80mmHg HR90/minにて入室。エピドラカテ挿入固定し、全麻導入、挿管する。M−Z、Ba挿入し、末梢ルート右手keep。左手、血管炎か発赤(刺針部)みられ抜去し、CVカテ挿入とする。術中、体位整え、除圧考慮。血栓予防のため、フロートロン使用とする。Ope開始。ストーマ閉鎖し、前回創(正中)より皮切りし、開腹。腸管癒着剥離行っていく。ストーマ閉鎖部分確認し端端吻合する。癒着強く、剥離すすめるに、Jパウチに癒着強く、ピンホールあり修復していく。
周囲止血確認し、ウロOpeに移行する。左尿管確認し周囲癒着剥離していく。一部、狭窄部切除し、端端吻合する。腎盂Baの入れ替えし、固定。止血確認しドレーン留置。外科へ再び移行し、イレウス解除する。
洗浄3L施行、止血確認後、イレウス管挿入(前方バルーン用バルブより3cc蒸留水注入)ドレーン挿入し、閉創。
ガーゼにて固定し、Ope終了となる。

2003年6月4日
(以降、特に注意書きなければ、本文はカルテの記録)
1POD
wound pain (+)
KT38°前後
L/D) WBC 16400 Hb13.2 CRP12.6↑ TP4.9 Alb2.8
chestXp: aterec (-)
abdXp: (判読不明)

2003年6月5日
2POD
woundpain(+)も、がんばって歩かれている。
排ガス(−)、analから粘液流出少量
fever(+) KT38.4°
痰(+)も喀出良好
sore throut (-), dysprea(-)

2003年6月6日
休日のため記録なし。

2003年6月7日
4POD
fever↓傾向
排ガス(−)もがんばって歩かれている。
昨日、L/D上、inflation↓傾向
CT上aspiatinを必要とするfluid collection(-)
b/s audible
drain いずれもileus discharge
coarse follow

(2期目の入院では、カルテの記録がかなり大雑把であった。)
6/8記録なし

2003年6月9日
high fever up(-)
humor so so
がんばって歩かれている
(注:回診時の反応をわざわざカルテに書いてくれている模様)

2003年6月10日
distension(+++)
xp上 stomach dilatation!
M-Z tube 挿入  500ml程引けた。
又、ileus tube効果0
   →抜去予定
WBC 12400 slight upも
CRP 5.9

2006年6月11日
POD8
naugea (-)
M-Z 870/day (6/10)
(補正はVeenFで100)
fever fever
v/s stable
創部:clear
b/s hypo sound
離床を進めていく。

6/12記録なし

2006年6月13日
POD10
naugea(-)
M-Z かなり引けている。
便+(M-Zの↓を期待)
v/sは安定している
wound clear

2003年6月14日
ileus tube insert point のpain+
Naht部ひきつれ→cutした。
まだabd distension (+)
M-Z よりもdischarge↑
stool出るが、gas 0

2003年6月14日
6/16 左腎婁造影オーダー 14:00
Pt 説明済み

2003年6月15日
POD13
イレウス管抜去す。
状態を見ながらessn(判読不明)については検討

2003年6月16日
腎婁造影(A.P)
(腎臓から尿管、膀胱の絵が描いてある)minor leak 認められる
吻合部よりminor leakが認められるが少量なため経過観察し、2〜3w後に再度APを行う。drainに関しては、尿管吻合部とは直接関係なく腎部の裏側に入り込んでいると思われ、抜去可能
WJカテーテルは2〜3ヶ月 留置する予定。

2003年6月17日
v/s stable
b/s normal
wound clear
(カテーテルの)吸引にて引けず
L/D W10300 CRP 3.7
そろそろ食事startとする
6/19流動食にてスタート

2003年6月18日
fever free
排ガス(+) defecation 粘液便(+)
inflation,bowel move 改善傾向であり、本日夕より流動食開始

2003年6月20日
fever free
排ガス+
流動開始後、腹部症状−
このままつづける。

2003年6月21日
元気になっている。
diarrhea: 20回以上/日
頻回になってきてる
そろそろileusの所見も消退しており、止寫剤投与の検討を。

6/22記録なし

2003年6月23日
dilatation ↓↓
no change

2003年6月24日
fever up →CVカテ抜去
ネラトン抜去
右下腹部に張った感じが強い
便意頻回で夜間不眠。
悩み強い。排便しようとトイレに行っても出ず、寝ると出る。
stoma再造設も考えられている
まず下痢を止める
ロペミン3C→6Cへ。
ラックB 3
アヘンチンキ1.5ml 追加する。

2003年6月25日
fever↓↓
abd symptom もう少し様子見ますと・・・・
  (薬かえたし・・・)
26日〜も要チェック!

6/26記録なし

2003年6月27日
回診中は笑顔でお話し、不満もないが・・・
カーテンあけるまで、目がうつろ。
drug きき、diarrhea↑↑ time to time あり。
drug cont.しかない・・・
(食事が始まったものの、便意のコントロール、排便のコントロールがまったくできず、体はまずまず元気なものの、排便の不安が非常に強く、社会復帰もできないのではないか?と絶えず考えていた。それを見かねたドクターたちの記録がそのままカルテに記載されている。このとき、カルテには書かれていないが「うつ病」とまで診断されている。決してそういうことではないのだが・・・・)

2003年6月28日
本日も昨日同様、「訴え表」を・・・
op. 今の状況をお話した。
(排便コントロールがどうにもならず、それを医師に理解してほしくて「健康管理表」なるメモ用紙のようなものに症状を記し、それを看護師さんを通じて医師に渡してもらっていた。「訴え表」とはそのこと。このとき、医師等たちには、やっかいな患者と捉えられたようだ。)

2003年6月29日
Low grade fever  テネスムス様の現れ。
ポーチ先の可能性もあるので、フラジールを内服してもらうことにする
明日よりフラジール2T/2x
これでも改善しない場合はabcess check のため、CTも必要

2003年7月1日
便意頻回も出ず。
ガスグラにて腸流し。
腸流し。
3hrでJポーチに到達。
(大量排便あり。すっきりしました、と。。)
5hrでほぼガスグラ抜ける。
しばらくは、アヘンチンキ、ロペミンお休み。
下痢が頻回なら再開。
時々下剤で腸内の掃除必要か。
(医師団の中で、1人、たいへん親身になって対応してくれた方がいらした。今でも下部消化管の専門医として診療にあたっている人だが、こういう人にはじめから治療してほしかった。。。)

2003年7月2日
昨日、造影後はすっきり。
その後また少ししぶってきた、と。
fever -
6/30のL/DはW10800 CRP 5.9
7/4に再チェック
ツムラ希望あり。処方する。

2003年7月3日
appetiteはso so
腎婁tube 内濁あり
炎症のfocusはここ?

2003年7月3日
Pt.family(お父さん)現状説明
・便意頻回
  →腸流し上は、通過障害ない。
   肛門機能が回復するまで症状は続くと思う
   止寫剤、消化剤で調整する必要がある。
・炎症反応
  →腎婁、パウチ炎も考え治療を行っている。
いずれにせよすぐには回復しないので、少しづつ調整していく必要があり、まだ時間はかかると思います。
熱は落ち着いています。

2003年7月5日
だんだんと訴え↓↓
本日DIPをdone.
(ぅったえが減ったのは、症状を訴えたところで劇的な改善策が提供されるわけでもなく、自分自身であきらめたため。)

2003年7月7日
L/Dは改善。
general stable
便もれ+  → リハビリを!

2003年7月8日
s/o 顔色良好
便:水様便 20回/日
L/D W7300 CRP0.4
(尿路造影)腎盂、尿管に狭窄、拡張を認めない
A/P) ・炎症反応低下 CMZ昨日中止
   ・下痢は整腸剤を使用しつつ長期的にfollow upしていく

2003年7月9日
ガーゼ交換を自分で行うようすすめる。
週末あたり、外出してみては。

2003年7月10日
表情は少し良くなった
general condition : stable
defection : 20回/日 程度
しかし、夜ロペミンp.oにて眠れると。
そろそろ退院へ。

2003年7月11日
7/12 Ent
元気になった。腎婁は外来でf/u

2003年7月12日
本日ENT good.

2期目の入院は、同室の患者にもあまり親しみを感じることができず、医師にも荷物のように扱われ、あまりいい体験ではなかった。何より、排便のコントロールがまったく不能になってしまい、社会復帰への恐怖を感じた。

しかし、この後自宅にて7月末まで静養し、8月には職場復帰するも、困難を伴う日々を送ることとなった。

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