潰瘍性大腸炎 内科・外科治療体験と生活習慣をアドバイス

合併症(入院)

上の「治療体験記」中での合併症は、第一期オペ入院(H14.11.8〜H15.1.18)期間中に起きた、「左尿管損傷」です。
これは第一期オペ(H14.11.25)時に発生したと思われるものです。病院側の説明では、「おなかの中の止血用クリップが尿管に当たって損傷したのではないか」という説明になっています。
これにより、左腎臓に、腎婁(ろう)と呼ばれる、背中から腎臓へ直接カテーテルを入れる処置を受け(尿は足に取り付けたレッグバッグに溜める)、その後第二期オペ(H15.6.3)で尿管を端端吻合し、腎ろうからは解放されています。
この顛末については、「治療体験記」の中でも紹介していますので、ぜひご覧ください。

尿管吻合・腎ろうの経緯について一応簡単にまとめると、こうです。
H14.12月中旬
 左尿管損傷が明らかとなり、まずは膀胱鏡経由でDJチューブ(ダブルジェイチューブ)を腎臓〜膀胱間に留置しようとするも失敗。
この処置は痛い。

H14.12月下旬
 DJチューブが失敗したため、第一回腎ろう造設手術。局所麻酔で行い腎ろうを造設した。このオペがとにかく痛い。背中から10cm程度に渡り何度も針を刺してカテーテルのスペースを作るため、この痛みは想像を絶する。

H15.1月上旬
 第二回腎ろう造設術。第一回目では細いカテーテルを通すためにオペをするが、これをもっと太いものに入れ替えるため、再びオペをする。これも非常に非常に痛い。痛みで夕食が食べられず。

退院後、2週間に1度通院し、カテーテルの洗浄、1か月ごとにカテーテルの交換を行う。カテーテルの交換のときは、痛みこそないものの、横腹をつつかれるときの不快感のようなものを感じる。

H15.4月下旬
 カテーテル内結石が詰まり、治療。詰まったときの腰の痛みはかなりきつい。電車に乗っていると、その振動だけでも痛みが走る。

H15.6.3
 UCの第二期オペと同時に損傷した尿管を端端吻合。DJチューブ留置。これで腎ろうともおさらばかと思いきや、念のため腎ろうは残しておくのだそうで、ここから3か月くらいは背中にカテーテルがささったままの状態で過ごす。

H15.9月下旬
 膀胱鏡経由でDJチューブ抜去。腎ろうカテーテルも抜去し、尿管損傷による治療を終える。

その他の合併症による入院を紹介します。

平成15年8月6日〜8月12日
第二期のストーマ閉鎖オペ入院(H15.5.31〜H15.7.12)から退院し、2週間の自宅療養をへて職場復帰したものの、排便コントロールが非常に困難な状況が続いた。
排便コントロール不良、おなかの中でのガス膨満があまりにもひどく、予約外で入院先だった病院を受診したところ、「これはたしかにおなかが張っている。入院してって。」と、その場で点滴を繋げられ、車椅子でちょっと前まで入院していた病棟へと再び戻ることになった。
病棟に行くと、当然看護師さんたちから、「あら!戻ってきたの?!」と声をかけられ、患者として非常に恥ずかしい思いをすることとなった(この手の患者を看護師仲間の間では「リピーター」というそうだ)。
この入院期間中は、治療らしい治療は特に行われず、経過観察程度のものであった。入院当初の数日こそ、絶飲食だったが、おなかの張りが収まるうちに、食事開始となり、食事開始となると、もう入院している理由もなくなったのと、医師側からも「早く退院せよ」という無言の圧力を感じるようになったため、わずか1週間で退院となった。
平成16年2月26日〜3月2日
ストーマ閉鎖後、おなかの張り、そして便意のコントロール不良、排便コントロール不良などにより、CRPが常に6〜7程度の状態が続いた。また常に37.5度の微熱が続き、職場に行くだけでもやっとの状態がつづいた。
このような状態で、高熱になることも時々発生し、夜間救急で受診し、ブジー等の処置や点滴投与などの処置をすることもたびたびあった。
また、平成16年2月11日には、極端な貧血が原因で、通勤途上の乗り換え駅で意識を失い、転倒したはずみで唇を8針縫うケガを負い、乗換駅に近い病院へと救急搬送されることとなった。
この極端な貧血(ヘモグロビンの値で4.8)は、2月中旬に通院先(=手術を受けた病院)での血液検査の結果で明らかになり、そのときすでに「入院したほうがいい」との指摘を受けていたが、頻回の入院を避けたかったため、毎日、朝に外来で鉄剤の点滴を受けて回復を図ることとしていた(外来受診してから、職場へ通っていた)。
しかし、外来受診3日目にして、「やはりこの状態で帰宅させるわけにはいかない」との医師の判断になり、貧血の治療が始まった。
治療としては、大量の輸血が中心であった。胃カメラも行ったが、胃には特段の異常は発見されなかった。また、CFも予定されていたが、病棟の主治医(=第一期オペで執刀に加わった医師)が「大腸がないからCFをやってもねぇ。。。」とCFをやりたくないような判断となってしまい、CFば実施されなかった。 結局、輸血でヘモグロビンが10程度に回復した段階で、退院となった。

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