PC-9821Xa16/W30 ネタ

PC-9821Xa16/W30は、インターネットを始めるためと消費税対策のために導入しました。(^ ^;;

2001/ 8/ 14 改訂


<< PC-9821Xa16/W30とは >>

 PC-9821Xa16/W30は、1996年 7月に、「イントラネット時代を支えるネットワーククライアント、誕生。」 というキャッチコピーでミニタワー型の Xv20/W30等と共に登場しました (当時のラインナップは、下の表参照)。表の標準価格は 1996年 12月現在の価格です。また最近、リース切れの本体が 1万円以下で多く出回っています。(2001年 6月現在)

商品名 形状 CPU メモリ HDD CD-ROM 標準価格 (税別)
PC-9821Xv13/W16 ミニタワー Pentium 133MHz 16MB 1.6GB ATAPI 6倍速 298,000円
PC-9821Xv20/W30 ミニタワー Pentium 200MHz 32MB 3.0GB ATAPI 8倍速 478,000円
PC-9821Xa13/W12 デスクトップ Pentium 133MHz 16MB 1.2GB ATAPI 6倍速 268,000円
PC-9821Xa16/W16 デスクトップ Pentium 166MHz 16MB 1.6GB ATAPI 6倍速 318,000円
PC-9821Xa16/W30 デスクトップ Pentium 166MHz 32MB 3.0GB ATAPI 8倍速 348,000円
PC-9821Xc13/M7 ミニタワー Pentium 133MHz 16MB 1.6GB ATAPI 6倍速 368,000円
PC-9821Xc13/S7 デスクトップ Pentium 133MHz 16MB 1.2GB ATAPI 6倍速 278,000円

 

また、Xa16/W30以降、後継機として、Xa20, Xa200が発売され、それ以降は、MATE Rシリーズと統合されました。

商品名 形状 CPU メモリ HDD CD-ROM 標準価格 (税別)
PC-9821Xa20/W30 デスクトップ Pentium 200MHz 32MB 3.0GB ATAPI 8倍速 ---,000円
PC-9821Xa200/W30 デスクトップ MMX Pentium 200MHz 32MB 3.0GB ATAPI 8倍速 ---,000円

これらのシリーズを、まとめて Xa/W型番と呼んでいます。

 これら、Xa/W型番は、チップセットに、intel 430HXを採用し、100BASE-TXをオンボードで搭載するなど、先代のXa/R型番から大幅にパワーアップしています。

 さらに、MATE Rシリーズで搭載された、FDDや、シリアル I/Fからのデータ流出を防ぐ I/Oロック機能や、セットアップパスワード機能等セキュリティ機能も追加されています。

 他には、ネジ一本でルーフカバーが外せる、MATE- Rシリーズのデスクトップモデルと同じ筐体に変更されました。

マザーボード

 Xa16/W30が搭載しているマザーボードは「intel 430HX (Triton II) 」で、i430NXの後継にあたり、主にハイエンドマシンやサーバに使われています。ノースブリッジに 「i82439HX」、サウスブリッジに NEC製 「STAR ALPHA 2」 を搭載しています。この 「STAR ALPHA 2」 のため、内蔵の標準 IDE I/Fや、Cバスのデータ転送速度が、486機など旧機種に比べ、遅くなっています。ベースクロックは、66MHzで、ジャンパによって 66/ 60/ 50MHzに切り替えが可能です。ジャンパの場所は、Cバススロットの下にあります。

 CPUソケットは、デュアルボルテージ対応 (コア部と I/O部の動作電圧が違う) の Socket 7で、VRMソケット付きです。

 VRMソケットには、CPUのコア部への電圧を調整する VRMユニット (MURATA PUD-70) が実装されています。なお、ロットによっては、VRMユニットが無い場合もあります。

 なお、Xa13/W12, Xa16/W16, Xa20/W30とは、CPUのクロックや、ハードディスクの容量等が違うだけで、マザーは共通です。

 

CPU

 CPUはセラミックパッケージ (SPGA) の intel Pentium (166MHz) で、一次キャッシュメモリ 16kB搭載、コプロセッサ (浮動小数点演算ユニット) も内蔵 (今時当たり前ですが) されています。なお、ロットによっては、プラスチックパッケージ (PPGA) 版を搭載している可能性も有ります。この二つは、形状の違い以外、性能、機能共に違いはまったく有りません。

セカンドキャッシュ

 セカンドキャッシュは、高速なパイプラインバースト SRAMに対応し、256kBをソケット上に実装しています。交換によって最大 512kBまで増設できます。キャッシュ可能なメモリ容量範囲は TAGRAM増設時に 512MBまで可能です。

 

メモリ

 メモリは、ノーマルで 32MB (W16では、16MB) を実装しています。ECC (Error Correcting Code) に対応し、4本の SIMMスロットに、72pinの ECC対応 EDO SIMM、または、72pinの パリ付 FP SIMMを増設または交換することにより最大 256MBまで増設できます。

 ちなみに、ECCとは、データの読み出しや書き込みにチェックの為のデータを追加してエラーを検出するものです。通常めったに有りませんが、パリティー付きメモリはエラーを検出するとデータを破壊する前にシステムを停止させますが、ECCではエラーを修復してシステムを停止しないようにします。

 また、メモリの増設には、Pentium機なので必ず同容量で同種の SIMMを 2枚一組で増設します。ちなみに、例外として Xn (Pentium 90MHz搭載) は 1枚単位で増設します。(^ ^;;

 

補助記憶装置

 FDDは、標準で 3.5インチ 3モードタイプ (型番 FD-1231T, 34ピン) が 1台で、増設 FDDベイに 「PC-9821RA-FD1」 を増設することにより 2台に増設可能です。なお、1MB FDD I/Fは有りません。

 5インチ FDD等を利用する際には、以下の方法があります。

メーカー 型番 種類 対応機種 備考
ファイルベイ内蔵用
NEC PC-FD511D 5' 2モード FDD X MATE,
R MATE,
Ap3,As3等
3.5' FDDモデルで、5' FDDを使いたい場合に使用。ただし、専用ケーブル 「PC-9821-K08」 が必要。
NEC PC-FD321DH 3.5' 3モード FDD X MATE,
R MATE
3.5' FDDを増設したい場合に使用。
外付け用
NEC PC-9801-87 1MB FDD I/Fボード X MATE,
R MATE等
8', 5', 3.5'の外付け用 FDDユニットを使いたい場合に使用。ボードとケーブルのセット。ただし、専用ケーブル 「PC-9821-K10」 が必要。

 HDDは、3GB (IBM製 DAQA33240) の Enhanced IDEタイプ (一台の最大容量 4.56GBまでのものが内蔵可) で、Windows 95と、Windows 3.1 + MS-DOS Ver6.2がデュアルインストールされていて、初回起動時にどちらかを選択します (選択しなかった方は消えます)。 また、オプションのドライブベイ用金具を用意することで、2台まで増設できます。

 CD-ROMは、ATAPI仕様の 8倍速 (W16では、6倍速) で、SONY製 「CDU-311NE」 をファイルベイに搭載しています。

 

グラフィック機能

 グラフィック機能は、標準で従来の 640 x 400ドット (4,096色中 16色: Enhanced Graphic Charger) に加え、ウインドウアクセラレータ機能をサブボード形式の PCIバス接続で内蔵しています。なお、DOS画面のモニター出力を 24kHzと 31kHzから選択できます。選択の方法は、電源投入後もしくは、リセットキーを押してから 「GRAPH」 キーと 「1」 (24kHz) または 「2」 (31kHz, デフォルト) を押します。

 グラフィックチップは、Trident製 TGUI9682XGiで、DirectDraw、ビデオアクセラレーション機能に対応しています。また、VRAMは 2MB搭載しています。

 画面表示は、Windows上では、最大 1280 x 1024ドットで 1677万色中 256色、DOS上では、最大 640 x 480ドットで 1,677万色中 256色の表示が可能です。

 ちなみに、このボードは、PCIバススロットに似たスロット上に載っていますが、本体の RGB出力も一緒になっているので、PCIボードではなくマザーボードの一部です。これは、絶対に外したり交換できませんのでご注意ください。これを外したり交換すると、本体が起動しない他、最悪本体を壊してしまいます。これを 「ぬいちゃ駄目ボード」 ともいいます。(^ ^;;

 

サウンド機能

 サウンド機能は、MATE-X PCM と呼ばれる PCM録音再生機能を標準で搭載しています。これは、 WSS (Windows Sound System) 対応の PCM音源チップ CS4231を搭載したもので、86音源の PCMと違い Windows 9xでも再生時に CPUに負荷が掛からず、音飛びしにくくなっています。また、CDの音声も本体スピーカから出力できます。

 ちなみに、このボードは、スロットが PCIバスっぽいですが、れっきとした Cバスです。しかもこれも悲しいことに絶対に他の機種のもの等と交換できません。交換すると本体が壊れます。つまり、これもマザーボードの一部です。(^ ^;;

 ただし、残念ながら PC-9801-86相当の FM音源機能 (86音源: FM 6音、リズム 6音、SSG 3音) は省かれていますので、 FM音源を使った DOSゲームでは音楽が鳴りません。この場合、別に 「PC-9801-86」 や 「PC-9801-118」 、「WaveStar」 等を増設する必要があります。なお、この場合あらかじめソフトウェアディップスイッチでサウンド機能を切り離しておいたほうが無難です。一応、フリーウェアのドライバを使えば共存もできるようです。

 

インターフェース

位置 種類 形状
本体前部 ヘッドフォン出力 ステレオミニジャック
本体後部 キーボード ミニ Din 8pin
バスマウス ミニ Din 9pin
アナログディスプレイ出力と入力 ミニ D-Sub 15pin、基本的には 24と 31KHz対応で切り替え可。
LINE出力と入力 ステレオミニジャック
マイク ステレオミニジャック
RS-232Cシリアル 2チャンネル D-Sub 25pinと、赤外線通信対応の D-Sub 9pinで、両方とも最高115,200bpsまで対応。
プリンタ用双方向パラレルインターフェース アンフェノールハーフ 36pin
100BASE-TX/10BASE-T 8芯モジュラージャック

 この中で特に、PC-9801型番等の旧機種とは、プリンタのコネクタ、アナログディスプレイのコネクタの形状が違うので注意が必要です。

 

Dip SWの設定

 この機種では、ハードウェアディップスイッチは無く、内蔵 HDDの切り離し等の設定は、ソフトウェアディップスイッチで設定します。呼び出し方は、電源投入後もしくは、リセットボタンを押してから 「HELP」 キーを押します。

 

拡張スロット

 拡張スロットは、PnP (プラグアンドプレイ) に対応しています。Cバススロット (汎用拡張スロット) が 3スロット、PCIバス (Rev. 2.0) が 2スロットです。なお、このマシンは、デフォルトでは IRQが殆ど空いていないので、ボードの増設の際には注意が必要です。(^ ^;;

 また、1995年 11月以降発表のパソコン全機種で、Cバスの仕様が若干変更になっており、Cバスリフレッシュ信号のサポートが無くなりました。この機能を使用する Cバスボード (ICM製 IF-2769等) は、データ化け等で正常に動作しない場合があるので、これにも注意が必要です。

 

その他の特徴

 このパソコン特徴は、オフィスへの一括導入を狙ったキャッチコピーが示すように、オンボード PCI接続の LAN機能 (100BASE-TX/ 10BASE-T対応、PC-9821X-B06相当) を搭載しているため、100BASE-TXコネクタが付いています。これにより、100Mbpsの高速なネットワークが構築できます。

 また、メンテナンスを容易にするため、ネジ 1本でルーフカバーが外せます。しかし、中は狭くメモリやハードディスクの増設や交換はちょっと面倒です。このため、一度ルーフカバーを開けて作業をすると、しばしば FDDがコネクタの接触不良で認識されなくなります。(T_T) 

 さらに、筐体に盗難防止ケーブルを接続することによりルーフカバーをロックして開けられないようにできたり、パワー ONパスワード機能やデータ流出を防ぐ I/Oロック機能等、セキュリティ機能が強化されています。でも、パスワードを忘れると大変なことになるので、むやみに設定しないほうがいいでしょう。(^ ^;;

  なお、このセキュリティー機能の I/Oロック機能を利用すると、FDDや シリアル I/F、プリンタ I/Fの割り込み (IRQ) を開放できます。

 他に、ATX電源なので、タイマー等による自動電源 ON機能も搭載しています。ちなみに、電源容量は最大 145Wなので、消費電力の大きい HDDを 2ドライブ搭載し、CPUを K6-IIIに換装すると電力が足らなくなる可能性があります。(T_T)


<< CPU換装 MMX Pentium 233MHz編 >>

はじめに

 さて、そんな Xa16/W30ですが、最近の CPUの性能向上の速度には凄いものがあり、登場から僅か 1, 2年で、時代遅れになりつつあります。1999年 1月現在では、MMX Pentium (P55C)の登場により、すでに MMX機能 (マルチメディア向けに新たに追加された 57の命令セット、整数演算処理が高速化される。) を搭載したパソコンが標準となり多くのソフトウェアがこれに対応しています。
 その中で intelは、Pentium (P54C)搭載パソコン用に MMX Pentiumオーバードライブプロセッサ (ODP)を発売しました (いまだに売っているかどうかは知りません)。
 しかし、この MMXODPで Xa16/W30は P55C 200MHzにしか成りません。そこで、自分は、P55C 233MHzをなんとか Xa16/W30に載せられないかと思いました。
 P54Cのマシンに P55Cや P55C互換の CPUを載せ、MMX機能に対応させることをることを通称 MMX化と言います。このMMX化には、MMXに対応するだけでは無く、P55Cでは、同クロックの P54Cに比べ、コアに細かな改良が加えられているため、パフォーマンスが高くなっています。

 

P55Cを動作させる条件

 まず、搭載するには、いくつかの条件があります。始めに、パソコン本体の BIOSがこれに対応していなければなりません。次に、P54Cと P55Cでは電源の供給方式や電圧が異なり (下表参照) そのままでは載せ換えることはできません。そのまま載せると CPUやマザーボードが壊れるどころか、最悪燃えます。

代表的な CPU

CPU名 メーカー 動作クロック キャッシュ (演算用/命令用) MMX機能 電源の供給方式 内部電圧 I/O部電圧 対応Socket
Pentium (P54C) intel 75〜200 16kB Single Voltage 3.3V 3.3V 5, 7
MMX Pentium (P55C) intel 166〜233 32kB (16kB/16kB) Dual Voltage 2.8V 3.3V 7
K6-2 AMD 266〜533 64kB (32kB/32kB) ○ + 3DNow! Dual Voltage 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-III AMD 400〜450 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (256kB) ○ + 3DNow! Dual Voltage 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-2+ AMD 450〜533 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (128kB) ○ + E-3DNow! Dual Voltage 2.0V 3.3V 7
K6-III+ AMD 450〜500 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (256kB) ○ + E-3DNow! Dual Voltage 2.0V 3.3V 7
M II Cyrix PR300〜400 64kB (兼用) Dual Voltage 2.9V 3.3V 7
WinChip2 IDT 200〜240 64kB (32kB/32kB) ○ + 3Dnow! Single Voltage 3.3V/3.52V 3.3V/3.52V 5, 7

 では、Xa16/W30ではどうかというと、まず、本体の BIOSは P55Cに対応しているので問題有りません。マザーボードは先に述べたように、 intel 430HXというもので Socket 7, デュアルボルテージ対応でなので CPUに供給する電圧が違う以外、問題なしです。 VRMソケットが付いています。VRMソケットとは、ここに VRMユニットというものを取り付けることにより CPUに供給する電圧を調整するものです。
 ちなみに、Xa16/W30には始めからここにダミーの VRMユニットが付いていますが、これでは P55Cは載せられません。また、残念ながら P55Cを載せるための Xa16/W30用の VRMユニットは存在しません。

 なお、1999年 1月現在では、メルコ、IO DATA、アセットコア等各社が CPUアクセラレータを発売していますので、安全に MMX化をしたい場合や Xa/W, Xv/W型番以外の場合は、対応機種を確認し、しっかりした保証のあるそちらをご利用ください。特に、Xa/W, Xv/W型番、一部のValustar以外の機種で P55Cまたは互換 CPUを動作させる為には、俗に言う MTSA-M1T等の持つ魔法機能 (A20ラインマスク機能、説明は難しいので省きます) が必要になります。この魔法機能を持った下駄でないと、98で CPUが生きている証の「ピポッ」すら言わず動作しません。

 

VRMユニットについて

 さて、メルコが発売していた自作 PC/AT互換機用マザーボードは Xa16/W30と同じ種類の intel 430HXです。このマザーボードに P55Cや互換 CPUを載せる為の MVR-MX2という専用 VRMユニットが発売されています。実は、これを改造すれば、Xa16/W30や、Xv/W型番等に使用でき、P55Cや K6, K6-2といった互換 CPUも載せられるようになります。
 ただし、Cyrix系の M II (PR300とは Pentiumに対して 300MHzのパフォーマンスがあるという意味です) 等は CPUのコントロールの仕方が違うので載せられません。また、MVR-MX2自体の許容電流は 10A程なので、K6-2でも動作周波数が 366MHzを越えるものは電圧変換下駄 (PL Pro MMX Plus等)を使ったほうが良いようです。

 なお、メルコ社では、パワーアップを対象としたパーツを MTCブランドとして初期不良の交換のみ保証で販売していますが (知っている人は知っている、魔法の下駄こと MTSA-M1Tやクロック変換下駄の MTC-40001等です)、MVR-MX2はそれとは異なり、同社の AT互換機用マザーボード MMV-BV5やベア・キットの MVK-BV5用のオプションで、ちゃんとした保証が付いている BUFFALOブランドの正式な商品なので、メルコ社はこれの改造を禁止しています。
 ですから、これを改造または別の機種に使用すれば、当然、保証外になります。また、MVR-MX2の改造により、思うように動作しなかったり、CPUやパソコン本体が故障しても、ないとは思いますがパソコン本体が火を吹いて家が全焼しても、メルコ社には一切責任がありません。また、それを非難したり文句を言ったり、これらの件についてメルコ社のサポート等に電話、手紙、FAX、電子メール等で問い合わせても絶対にいけません。もちろん、私にも一切責任はありません。全ては、自己責任です。詳しくは、
注意事項を参照してください。

 

P55Cの換装に必要なパーツ

 以上をしっかり肝の命じておきましょう。そこで、用意するものは、メルコの MVR-MX2と P55C用 CPUクーラーです。 Pentiumでは CPUのタイプがプラスチックパッケージ (PPGA) とセラミックパッケージ (SPGA) があり、外見 (下図参照) だけでなく厚さが違う (PPGAの方が若干薄い) ので交換する必要があります。一般に intel推奨の山洋製の P55C用 SAN ACE MCが良いようです。

PPGAとSPGA

 

VRMユニットの改

 まず、MVR-MX2上の R16の 0オームのチップ抵抗を外し、R15に付け替えます。これが面倒な方は、R16のチップ抵抗を外し、R15にハンダをたらすだけでも大丈夫です。できれば、ここで導通不良がないかテスタ等で調べた方が安全です (下図参照)。

MVR-MX2

 

P55Cに換装する手順

 改造が終わったら、取り付け前に必ずハードディスクのバックアップをしておきます。改造前にデータのバックアップをとっておくことは鉄則です。本体のカバーを開け元々付いている CPUクーラーを外し、CPUをソケットのレバーを上げて外します (この CPUは問題が起こった時のために大事に保管しておきます)。外したら、P55Cを取り付け用意した CPUクーラーを取り付けます。
 だだし、このままでは P55Cは 166MHzで動作してしまうので、本体のジャンパで CPUの動作倍率 (ベースクロックの何倍で動くか) を設定する必要があります。そこで、本体から Cバスボードを全て外し、さらに MATE X-PCMボードを外します。
 すると、Cバスライザーカードが挿してあるソケットのすぐ上あたりに、ジャンパが有るので、233MHzに設定します (下図参照、上が動作クロックでかっこの中が動作倍率です)。

Xa16/W30のジャンパ

 以上で CPUの換装は終了です。なお、VRMソケットにダミーの VRMユニットが付いていない機種の場合、Xa/Wでは、CPUソケットをはさんで有る 4個のジャンパを、Xv/W型番では、CPUソケットの近くに L字型に並ぶ 8個のジャンパを全て抜きます。

 あとは、ルーフカバーを開けたまま電源を入れて 「ピョッ」 (P54C 166MHzのときより音のタイミングが速くなります) と言えば成功です。ここで、何も音がしなかった場合 (スピーカのボリュームが最小だったという冗談は抜きにして) や焦げ臭かったり、煙が上がるようだったらすぐにコンセントを抜いてもう一度チェックし直してください。

 

結果

 これで、体感速度上がります。フリーソフトのベンチマークツール等で動作周波数や MMX機能が ONになっていることを確認してみてください。できれば、同時にグラフィックアクセラレータを最新のものに交換してみましょう。「これが同じパソコンか」 と思うほど体感速度上がります。(^-^)
 以下にベンチマークの結果を示します。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.420 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821Xa16/W30
Processor Pentium(MMX) 233 [GenuineIntel family 5 model 4 step 3]
解像度 1024x768 256色(8Bit)
Display GA-PII8/PCI
Memory 63,932Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 950)
Date 1998/ 7/24 17:44

SCSI = I-O DATA SC-PCI (Symbios Logic 83C815)
HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ

AB = GENERIC IDE DISK TYPE00
C = GENERIC NEC FLOPPY DISK
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
E = KONICA OMD-7060 Rev 2.54
F = SONY CD-ROM CDU311-NE Rev 3.2i

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Cache Drive
12487 13444 14280 21312 9177 24600 278 60 3245 3826 22221 A:10MB


<< メモリの増設 >>

★ メインメモリについて

 さて、MMX化を行って高速化したら、さっそく、メモリを増設しましょう。メモリの増設の仕方は、マザーボード上の 4カ所の SIMMソケットに増設または標準のものと交換し、最大 512MB (公称値は、256MB) まで増設できます。

 この機種以降では、ECC (Error Correcting Code) 対応の 72pin EDO (Extended Data Out) SIMM が利用できます。EDO SIMMに使われている、EDO DRAMは、従来の FPM (Fast Page Mode) のデータ出力方式を改良して高速データ出力を可能とした DRAMです。増設の際には、必ず同容量で同種の SIMMを 2枚一組で増設します。
 また、従来のパリ付き FP SIMMも利用できます。なお、FP SIMMを搭載または混在させると、EDO SIMM搭載時よりメモリアクセスが若干遅くなります。

 ちなみに、ECCとは、データの読み出しや書き込みにチェックの為のデータを追加してエラーを検出するものです。通常めったに有りませんが、パリティー付きメモリはエラーを検出するとデータを破壊する前にシステムを停止させますが、ECCではエラーを修復してシステムを停止しないようにします。この機能は、ネットワークの基幹として動作するサーバ等、ハイエンドマシンでは、無くてはならない機能です。

 Xa16/W30や、Xv20/W30等で採用されている、i430HXチップセットは、64Mビット DRAMに対応しているので、1枚辺り 128MBまでの、PC/AT互換機やサーバ用の 72pin ECC対応 EDO SIMMも自己責任で使用できます。ただし、全てが動作するわけではなく相性により、正常動作しない場合もあります。

 なお、512MBまでメモリを搭載すると、電源出力が不足気味になり、正常動作しない場合があります。この場合は、電源の換装で、対処できる場合があります。

 この ECC対応の EDO SIMMは現在でも販売されていますが、EDO SIMMの需要が減っているため、価格が高騰しています。

代表的なメモリサブボード (ECC対応 72pin EDO SIMM)

メーカー 製品名 容量 枚数 標準価格(税別) 現状
NEC PC-9821-ME1〜ME5 4〜64MB 1枚 14,000〜240,000 発売中
メルコ EMH-E 16〜128MB 2枚 6,500円〜64,000円 発売中
IO DATA NE-ECC 16〜128MB 2枚 オープン価格 発売中
ADTEC AD-P*M72ECC 32〜128MB 2枚 44,000円〜オープン価格 発売中

 

★ セカンドキャッシュについて

 ちなみに、セカンドキャッシュは、簡単に言うと高速で動作する CPUとメモリの間のデータ転送速度の差を埋めるものです。この機種では、標準でマザーボード上のソケットにパイプラインバースト SRAMタイプのセカンドキャッシュを 256kB積んでいます。512kBのものと交換できますが、費用の割には効果はごくわずかなので、自己満足でしかありません。 (^ ^;;
 また、i430HXチップセット用であれば、PC/AT互換機用も自己責任で使えます。ただし、これらの製品は、すでに生産終了なので、中古在庫を探すしかありませんが、めったに見かけることがありません。

代表的なセカンドキャッシュメモリボード (パイプラインバースト SRAMタイプ)

メーカー 製品名 容量 枚数 標準価格(税別) 現状
NEC PC-9821XV20-B01 512kB 1枚 24,000円 生産終了
I-O DATA NE-XAV512 512kB 1枚 9,800円 生産終了

<< POWER ランプ の交換 >>

 Xa/W型番のパワーランプと HDDアクセスランプは、黄緑色の LED (発光ダイオード) を使ったありふれたものです。そこで、自分は、CPU換装を期に LEDを青色の物に変えようと思いました。このランプは、マザーボードとフラットケーブルでつながれた小さい基盤の 4Pinコネクターに接続されていて、LEDは半透明のプラスチックホルダーに爪でひっかけて固定してあります。

 交換の方法としては、LEDがつながっている 4Pinコネクターと同じものを用意し、青色 LED 2個をハンダ付けし、本体付属のものと交換するだけです。自分の場合、適当なコネクターが手元に無かったので、元々付いている黄緑色の LEDをハンダごてで外し、そこへ青色 LEDを付け、ビニールチューブで絶縁しました。

 ただし、LEDには極性というものがあり + (アノード: A)と - (カソード: K)を間違えると点灯しないどころか最悪壊れてしまうので、極性には十分注意してください。極性の区別の仕方は、新品の LEDでは、足の長い方が A側、または、 LED本体 (プラスチックの部分) の中を見て電極の小さい方が A側です (下図参照)。

LED

 交換する青色 LEDは直径 5mmで高輝度タイプの物が良いようです。価格は、秋葉原では、1個 3百円ほどです (数年前は 1個 5百円とかしていました。しかも暗かった)。(^ ^;;

 なお、現在販売されている LEDの種類は、赤、橙、黄、緑 (黄緑)、青、白ですので青にこだわらずお好きなものをどうぞ。でも、白色 LEDは 1個千円位します。(^ ^;;


<< 内蔵ハードディスクの換装 >>

★ はじめに

 Xa16/W16には1.6GB、Xa16/W30には 3GBで E-IDEタイプの HDDが内蔵されています。ちなみに自分の Xa16/W30には IBM製の DAQA33240というドライブが内蔵されていました。Xa**/W型番等の E-IDE I/Fに接続された HDDは、データの転送が 3〜3.5MB/Sと遅く、CPUへの負荷が高いので、これを改善すべく、UltraWide-SCSI仕様のものに換装しました。

 今回使ったのは、IO DATA製 SC-UPCI (内蔵に使うケーブルは、68pin内蔵用ワイド SCSIケーブルを使うため、価格の安い、50pin内蔵用ケーブル、ターミネータ無しモデルの SC-UPCIBを使いました) と、UltraWide-SCSI仕様の HDDである IBM DDRS-34560W です。元の HDDと同じメーカー製の HDDなだけに形が良く似ています。(^-^)

 

★ HDDの取り出しと交換

 今回は、UW-SCSIタイプの HDDに換装するため、予め、SC-UPCIを取り付け、正常動作するように全ての設定を済ませておきます。
 設定が完了したら、ルーフカバーを外し、FDDを増設している場合は外してから、ファイルベイのCD-ROMを、左右のネジと、IDE、電源、音声の各ケーブルを外し取り出します。
 次に、HDDを 3本のネジと、IDE、電源の各ケーブルを外し、固定用の金属板ごと取り出しますが、このとき、電源ユニットが邪魔になって取り出しにくいので、電源ユニットを外してお区と作業がしやすくなります。
 取り出したら、SCSI ID等、新しい HDDの設定を確認 (最近の IBM製ドライブであれば設定の書かれたシールがドライブに張りつけてあると思います) してから、アクセスランプ用 LEDをつなぎ、もとのドライブと交換します。

 

★ アクセスランプの取りつけ

 自分の場合、アクセスランプ用LEDには、両端に 2pinコネクターが付いたケーブルを用意し、白色の LEDを付け、LEDの足をビニールチューブで絶縁してから差し込み、白色の LEDを、本体付属のアクセスランプ用 LEDを外して、そこに取り付けました。

 ただし、LEDには極性がありますので、極性には十分注意してください。取り付ける LEDは直径 5mmで高輝度タイプの物が良いようです。ちなみに自分の使った白色 LEDは 1999年 4月現在 1個 1000円位します。

 

★ 新しい HDDの取りつけ

 HDDを新しいものに交換したら、さっきとは逆の手順で、新しい HDDの載った金属板をパソコン本体に取り付けます。続いて、SC-UPCIから 68pin内蔵用ワイド SCSIケーブルを DDRS34560Wにつなぎ、さらに、電源ケーブルをつなぎます。
 後は、CD-ROM, FDDを元のように取り付けます。取り付けた後は、ケーブルがしっかり接続されているか確認してください。

 

★ HDDのフォーマット

 次に、今回は、HDDの換装なので、元の HDDのデータを新しいドライブに移し、Windows95を起動できるようにします。なお、Xa16/W30の Windows 95のバージョンは OSR1ですので、OSR1を対象にしています。OSR2以降や、Windows98の場合では、作業が異なる場合があるのでご注意ください。

 まず、元の、IDEタイプの HDDを本体に仮付け (このとき、本体の金属フレームと接触して、ショートしないように注意) し、電源を入れ、そこから Windows 95を起動します。

 起動したら 「MS-DOSモード」で再起動し、DOSプロンプトが表示されたら、「FDISK」を起動します。FDISKを起動しても新しいドライブが認識できない場合、「DISKINIT」を行ってみてください。

 FDISKが起動したら、「現在装置を変更」 を選択し、新しいドライブを番号で選択します。次に、「MS-DOS領域を作成」 を選び領域確保を行います。DDRS34560Wは、容量が 4.5GB (未フォーマット時) で、領域一つ辺りの最大容量は 2GBまで確保できるので、この場合、 2GB + 2GB + 残りと言うように 3つの領域が確保できます。

 領域確保が終わったら 「状態の変更」 を選択します。ここで、作成した領域全てをアクティブに変更し、起動させたい領域 (起動ドライブ) を 「BOOT可」 に変更し、これらの作業が終わったら、プロンプト画面に戻り 「EXIT」 と入力して、Windows 95を再起動します。

 再起動したら、「エクスプローラ」で、ドライブが正しく認識されているか確認をします。問題がなければ、右クリックで、新しいドライブ全てを 1つずつフォーマットします。この際、フォーマットの種類は 「通常のフォーマット」 を選択します。また、起動ドライブには、 「システムファイルのコピー」 をチェックし、システムを転送しておきます。フォーマットが終わったら、それぞれのドライブを 「スキャンディスク」 でチェックしておきます。

 

★ データの移動

 以上の作業が終わったら、次は、元の HDDのファイルを全て新しい HDDにコピーします。このとき注意するのは予め、フォルダオプションで全てのファイルを表示するを選択して、システムファイルや隠しファイル等全てを表示させておくことと、「Win386.swp」 (Windowsのスワップファイル) をコピーしないことです。
 簡単に言うと 「Win386.swp」 以外のファイル全てを、新しい HDDにコピーします。最後に、コピーのし忘れが無いかエクスプローラ等で確認し、よければ Windows95を終了し電源を切ります。

 電源を切ったらコンセントをいったん抜いてから元の IDE HDDを外し、もう一度、配線等を確認してから、再び電源を入れます。何事もなく Windows 95が新しいドライブから起動すれば全て終了です。元のドライブは、新しいドライブの入っていた袋に入れ、湿気に気をつけて大切に保管しておきましょう。もし、Windows 95が起動しない場合は、ファイルのコピーのし忘れが無いかどうか確認をしてください。

 これで、HDDも高速になり、体感できるほど Windowsが快適になります。一応ベンチの結果を載せておきます。詳しい機器の構成は、電算機管理室の項を参考にしてください。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821Xa16/W30
Processor Pentium(MMX) 232.7MHz [GenuineIntel family 5 model 4 step 3]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display [X]PC-9821 Xa13/16 (Trident)
Display GA-PII8/PCI
Display [X]スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Memory 63,924Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 950)
Date 1999/ 3/30 22:38

SCSI = I-O DATA SC-UPCIシリーズ (Symbios 53C875)
HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ

ABC = IBM DDRS-34560W Rev S97B
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
E = GENERIC NEC FLOPPY DISK
F = KONICA OMD-7061 Rev 3.02
G = SONY CD-ROM CDU311-NE Rev 3.2i

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
12161 13596 14191 20709 9155 16032 192 24 11649 11769 13483 A:10MB

 今までどうがんばっても転送速度が 3.5MB前後だったのが、12MB近くにまでなりました。特に、スキャンディスクやウイルスチェックが速い 。しかも、CPUへの負荷が少ないのでファイルのコピー中に他の作業ができます。(^-^)


<< 電源の換装 >>

★ はじめに

 Xa16/W30に搭載されている電源は、最大 145Wとパワーアップの際には、非常に軟弱です。この状態では、CPUを K6-IIIに換装したり、7,200回転クラスの HDDを 2台内蔵すると、電源容量が不足し、動作が不安定になる可能性があります。
 実際、自分の Xa16/W30では、標準の HDDを IBM DDRS-34560Wに交換しただけで、起動時に電源から高周波音が鳴るようになってしまいました。しかも、CD-ROMの動作が怪しくなりました。そこで、電源の換装を試みました。(^ ^;;

 

★ 搭載できる電源ユニット

 基本的に、Xa*/W型番の本体は ATX規格の電源なので、DOS/Vパーツショップで売られている ATX電源なら何でも良いのですが、電源コネクタの形や位置、ねじの位置などで、バックパネルの加工をしないと載せ換えられないものがあります。
 できればバックパネルを傷つけたくないので、自分が用意したものは、元から載っている電源と同じメーカーである DELTA社製の ATX 2.01, 250Wの電源ユニットで、「DPS-250W」 というものです。この電源なら、電源コネクタの位置やネジ穴の位置まで或る場所を除いて、ぴったり合うので、簡単に載せ換えることができますが、代わりにサービスコンセントが無くなります。

 また注意として、FDDを 2台増設している場合 DPS-250Wでは FDD用の電源ケーブルが一本しか出ていないので、別途に変換ケーブルや、分岐ケーブルを用意しておく必要があります。

 

★ 換装の手順

 実際の手順としては、あらかじめ、電源ケーブルをコンセントから外して、5分ほど放置してから本体のルーフカバーと、拡張ボード類を全て外してからバックパネルを外します。
 次に、元の電源をネジを外し、電源を後ろにずらします。続いて、FDDや HDD, CD-ROM等に接続されている電源ケーブルや、マザーボードに接続されている大きな電源コネクタを外し、元の電源を取り出します。
 取り出したら、元の電源についている長細く L字に曲がった金具を外します。この金具を新しい電源に取り付けますが、ネジ穴は一箇所しか合いませんが、構わず一箇所で固定します。
 後は、外した手順と逆の手順で取り付けていきます。最後に、電源を入れて正常に起動すれば、完了です。起動しない場合は、電源ケーブルの差し込み不良などが無いか確認してください。

 

★ 結果

 電源を換装したからと言って、ベンチマークが向上したりするわけではありませんが、CPUや HDD等の動作の安定性は増すと思いますので、やってみる価値はあると思います。おかげで、起動時の電源から高周波音もなくなりました。(^-^) ただ、電源ファンの音が若干大きくなったような気がします。(- -;;)

 

★ 後日談

 ちなみに、電源を換装して、CD-ROMの調子はどうかなと思い、適当な CDを入れてみましたが、状況は全く変わっていませんでした。そこで、ティアックの 32倍速で ATAPI接続の CD-532Eに換えたところ正常動作したので、本体標準の CD-ROMの故障だったことが分かりました。(T_T)


<< CPU換装 AMD K6-III 400MHz編 >>

はじめに

 自分の Xa16/W30は、1年半の間、P55C 233MHzに載せ換えて使ってきました。しかし、最近の CPUの性能向上の速度には凄いものがあり、登場から僅か 1, 2年で、時代遅れになってしまうのは先に述べた通りです。その中で AMDは、Socket 7 (実際にはベースクロック 100MHzの Super 7用) 搭載パソコン用に高クロック 400MHz動作の K6-IIIを発売しました。
 この K6-IIIは従来の K6-2に 256kBのセカンドキャッシュを内蔵したものです。この K6-III内蔵セカンドキャッシュは、Pentium IIのそれとは違い CPU内部クロックと同期して動作するので、同クロックの Pentium IIより性能が良いと言われています。ちなみに、Pentium IIの内蔵セカンドキャッシュでは CPU内部クロックの半分のスピードで動作します。

 特に PC-9821シリーズではベースクロックが 66MHzなので、400MHzで動作する K6-III内蔵セカンドキャッシュは、低いベースクロックというボトルネックを解消するという大きな意味があります。また、本来マザーボード上にあるセカンドキャッシュは、無駄無くサードキャッシュとして利用ができます。
 しかし、この機能が換装を阻んだりします。 (^ ^;;) 他に、内部逓倍設定が、P54Cの 2倍設定を K6-IIIでは 6.0倍設定と認識するようになっています。

 

K6-IIIを動作させる条件

 まず、搭載するには、いくつかの条件があります。始めに、パソコン本体の BIOSが K6-IIIに対応していなければなりません。次に、P54Cと K6-IIIでは電源の供給方式や電圧が異なり (下表参照) そのままでは載せ換えることはできません。そのまま載せると CPUやマザーボードが壊れるどころか、最悪燃えます。また、 K6-IIIは電力消費が激しいので、強力な電源ユニットが必要になります。

CPUの仕様

CPU名 メーカー 動作クロック キャッシュ (演算用/命令用) MMX機能 電源の供給方式 内部電圧 I/O部電圧 最大消費電流 対応Socket
Pentium (P54C) intel 75〜200 16kB Single Voltage 3.3V 3.3V   5, 7
K6-2 AMD 266〜533 64kB (32kB/32kB) ○ + 3Dnow! Dual Voltage 2.2V 3.3V 7.35A〜11.25A 7
K6-III AMD 400〜450 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (256kB) ○ + 3Dnow! Dual Voltage 2.4/2.2V 3.3V 12.40A 7
K6-2+ AMD 450〜533 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (128kB) ○ + E-3Dnow! Dual Voltage 2.0V 3.3V   7
K6-III+ AMD 450〜500 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (256kB) ○ + E-3Dnow! Dual Voltage 2.0V 3.3V   7

 なお、1999年 8月現在では、メルコ、IO DATA各社が CPUアクセラレータを発売していますので、安全に K6-IIIを載せたい場合や Xa/W, Xv/W型番、一部のValustar以外の場合は、対応機種を確認し、しっかりした保証のあるそちらをご利用ください。
 特に、Xa/W, Xv/W型番、一部の Valustar以外の機種で K6-IIIを動作させる為には、俗に言う魔法機能 (A20ラインマスク機能、説明は難しいので省きます) を持つ PL Pro K6-III/98や N2下駄等が必要になります。この魔法機能を持った下駄でないと、98で CPUが生きている証の「ピポッ」すら言わず動作しません。

 では、Xa16/W30ではどうかというと、まず本体の BIOSは K6-IIIの内蔵 2ndキャッシュ機能に対応してない以外、特に問題有りません。また、もとから MMX Pentiumに対応しているので魔法機能も必要ありません。
 マザーボードは先に述べたように、 i430HXというもので Socket 7, デュアルボルテージ対応でなので CPUに供給する電圧が違う以外問題なしです。また、 VRMソケットが付いています。VRMソケットとは、ここに VRMユニットを取り付けることにより CPUに供給する電圧を調整するものです。
 ちなみに、Xa16/W30には、始めからここにダミーの VRMユニットが付いていますが、これでは K6-IIIは載せられません。

 あと、問題になるのが電源ユニットで、標準のものでは供給電圧が不足し、パソコン全体が不安定になる可能性があるので、できれば強力なもの (出力 250W以上) に交換しておくことを勧めます。その場合は 電源の換装 を参考にしてください。

 

K6-IIIに換装する方法 (VRMユニット、下駄の場合)

 そこでまず、直接 K6-IIIを換装する方法では、先の 「MMX Pentium 233MHz編」 で書いたメルコの MVR-MX2改を使う方法が考えられます。しかし、そのままでは、2.2Vと 2.5Vは設定できますが、2.4Vは設定できないので、MVR-MX2改上のチップ抵抗という小さい部品を交換する改造が必要になります。
 この改造は計算したりチップ抵抗を何カ所か交換するので、結構難しいと思います (^ ^;;) 。2.2Vや 2.5Vでも動作する場合は多いようですが、2.2Vだと電圧不足で動作が不安定になり易く、2.5Vでは電圧が高すぎて CPUに目に見えない負荷が掛かり、突然死につながる可能性があります。

 また、MVR-MX2自体の許容電流は 10A程なので、最大で 12.40Aもの大電流が流れる K6-IIIでは 電圧降下下駄 (PL-K6-III等) を使ったほうが良いようです。直載せでは、MVR-MX2改が壊れたり、PC/AT互換機の話しですが最悪燃えるマザーがあるらしいです。(^ ^;;

 なお、倍率設定は、内部逓倍設定が、P54Cの 2倍設定を K6-IIIでは 6.5倍設定と認識するようになっていますので、従来のように高倍率を設定するために必要な倍率変換下駄は必要なく、Xa16/W30のマザーボード上のジャンパ (設定は MMX Pentium編を参照) でそのように設定すれば 400MHzで動作します。

 

K6-IIIに換装する際の問題

 ところが、このままでは Xa/W型番特有の問題が発生します。第一に、本体に純正、サードパーティー製問わずセカンドキャッシュを搭載し、SCSIボード (特に、IO DATA製の SC-PCI, SC-UPCIでの報告が多いようです) を増設している場合、パソコンが起動しない場合があります。これを回避するためには、セカンドキャッシュを外すか、セカンドキャッシュが IO DATA製 NE-XAV512Kの場合、これを改造 (ここでは詳しく述べません) することによって回避することができます。

 第二に、これは、K6-2が出た当時から言われていましたが、電源投入時に 「HELP」 キーを押すことにより現れる、パソコンの設定画面が出なくなります。理由は、P54Cと K6-IIIの動作タイミングが微妙に違うためです。どう違うかは難しいのでここでは省略します (そればっかりですいません。 m(_ _)m )。
 これを回避するためには、「HELP」 キーと 「RETURN (ENTER) 」 キーを同時に押すことで、出すことができます。ただし、動作周波数が 400MHzを越えるとロットによっては、どうしても回避できない場合があるらしいです。その場合は、設定するときだけ CPUを標準の P54Cに戻すしか有りません。(T_T)

 第三に、もともとは OSの問題ですが Xa/W型番に標準でインストールされている Windows95 (OSR 1) では、起動画面でフリーズしたり Windows保護違反で正常に起動しなくなります。この理由もすぐ上と同じですが、難しいのでここでは省略します (おいおい) 。これは、Windows95のいくつかのファイルに藤田さんが作った通称 「藤田パッチ」 を当てることにより回避できます。「藤田パッチ」 の方は、検索サイトで検索すれば見つかると思います。

 

K6-IIIの換装に必要なパーツ

 今回、自分は MVR-MX2改を壊したくないので、下駄を使う方法を考えました。そこで、必要になるものは、CPUと PL-K6-III等の電圧降下下駄、 強力な CPUクーラー、シリコングリスです。 K6-IIIでは消費電流が高く、かなり発熱するので必ず CPUクーラーを交換する必要があります。一般に 山洋製の Socket7/370用 SAN ACE MC (販売はオウルテック) や星野電気工業の Windy K6-IIIが良いようです。

 では、これらを入手するのにどのくらいの金額が掛かるでしょうか?。

 1999年 8月現在、K6-III 400MHzは 450MHz版の登場もあり、ついに20,000円を割り、約 16,000円に価格が下がりました。あと電圧降下下駄で約 1万円、強力なCPUクーラーで約 4,000円、シリコングリスで約 500円で合計約 3万円ほど掛かります。価格は全て税抜きです。
 ちなみに、メルコの K6-III搭載の CPUアクセラレータ 「HK6-MS400-N2/V2」 は 1999年 8月現在、約 32,000円ですが、店によっては 30,000円を割り込む場合もあるようです。価格は全て税抜きです。そんなわけで、今回は、いちいち別個に CPUや電圧降下下駄等を用意するのも面倒なのと、Xa/W型番特有の問題を解消したいので、素直に HK6-MS400-N2 (^ ^;;) を使いました。

 なお、1999年 7月、メルコは、HK6-MS400-N2の対応機種から Xa13/W16, Xa16/W16, Xa16/W30, Xa20, Xa200, Xv13/W16, Xv20/W30が外されました。これは、K6-III等への換装により発生する問題を回避するための魔法機能が逆に邪魔になり、パソコン本体によっては全く起動しない場合があるためです。
 これらの機種は、PC/AT互換機用の 「HK6-MS400-V2」 が対応するので、安全に K6-IIIに載せ換えたい場合は、対応機種をもう一度確認し、しっかりした保証のあるそちらをご利用ください。ただし、この場合、 Xa/W型番特有の問題が発生してしまいます。(T_T)
 現在では、今回のように、Xa16/W30等で HK6-MS400-N2を使うと保証外になりますので自己責任でお願いします。m(_ _)m

 

K6-IIIに換装する前に

 まず、HK6-MS400-N2を取り付ける前に、必ずハードディスクのバックアップをしておきます。ハードウェアに大きな変更を加える前ににデータのバックアップをとっておくことは鉄則です。
 Windows95がインストールしてある場合、Xa16/W30にインストールされている Windows95のバージョンは 950か 950.A (OSR1) なので、 「藤田パッチ (藤田氏がこの問題を回避するために独自に制作したパッチなのでこう呼ばれています) 」 か、HK6-MS400-N2付属のパッチを当てておきます。

 ちなみに、Xa20や Xa200など Windows95のバージョンが 950.B (OSR2.x) 以降の場合は、Microsoftにパッチがあるので、ダウンロードして当てておきます。こうしておけば、ロゴカットをしなくても大丈夫です。
 ただし、パッチを当てても Windows95が起動しない場合、ロゴカットまたは起動ロゴを別のものに換えます。方法は、前者は、Windowsファイルの 「msdos.sys」 に 「logo=0」 を書き加え、後者は、640 x 400 で 16色の BMP形式のファイルを 「logo.sys」 に名前を換えて Windowsの systemフォルダにある 「logo.sys」 と置き換えます。
 また、これは Windows95起動時の問題を解消するもので、起動後に不安定になるのは何か別の問題です。

 なお、Windows95に Plus!をインストールしてある場合、起動ロゴが Plus!のロゴになります。この場合、どういうわけか、ロゴカットをしなくても大丈夫なことが多いです。

 ここでもし、いままで Xa16/W30で直載せで P55C等、動作電圧の違う CPUに換装していた場合、VRMユニットが交換されているはずです。 Xa16/W30では、VRMソケットにダミーの VRMユニットが付いていて、CPUソケットをはさんで有る 4個のジャンパは全て抜かれた状態なのが工場出荷時の状態です。なので、MVR-MX2改等 VRMユニットを交換している場合は元のダミーの VRMユニットに戻し、VRMユニットを使わずに使用していた場合は、ダミーの VRMユニットを取り付け 4個のジャンパを全て抜いておきます。

 

K6-IIIに換装する手順

 次に、CPUアクセラレータの取り付けです。まず、本体のカバーを開け元々付いている CPUクーラーを外し、CPUをソケットのレバーを上げて外します (この CPUは問題が起こった時のために大事に保管しておきます)。外したら、CPUアクセラレータを取り付け、CPUアクセラレータの電源ケーブルを、電源ユニットに接続します。以上で CPUの換装は終了です。

 あとは、ルーフカバーを開けたまま電源を入れて 「ピョッ」 (P54C 166MHzのときより音のタイミングがかなり速くなります) と言えばとりあえず成功です。ここで、何も音がしなかった場合、 (スピーカのボリュームが最小だったという冗談は抜きにして) や焦げ臭かったり、煙が上がるようなら、すぐにコンセントを抜いてもう一度、接触不良等が無いかチェックし直してください。それでも駄目なときは、マザーボード上のセカンドキャッシュを外して起動するか試してください。

 最後に、Windows95が正常に立ち上がるか確認します。立ち上がらない場合は、もう一度、 CPUを戻してパッチを当てたか、当て方が間違ってないか確認します。それでも駄目なときは、ロゴカットをしましょう。
 それでも解決しない場合は、N2タイプでなく V2タイプを使ってみてください。なお、以上の操作をしても、たまに、Windows保護違反が出ることがあるようです (T_T) 。
 正常に立ち上がるようなら、K6-IIIのパフォーマンスを引き出すために HK6-MS400-N2付属のキャッシュコントローラや 「WAmonitor」 等のフリーソフトのキャッシュコントローラをインストールすれば完了です。お疲れさまでした。(^-^)

 

結果

 これで、P54C 166MHzや P55C 233MHzからの換装の場合は、「これが同じパソコンか」 と思うほど、体感速度が桁違いに上がります。フリーソフトのベンチマークツール等で動作周波数や MMXや 3D NOW!機能が ONになっていることを確認してみてください。できれば、同時にグラフィックアクセラレータを GA-SV2K32/PCIや GA-VDB16/PCI等 (GA-VDB16/PCIの方は生産終了で入手が難しいですが (^ ^;;) ) に交換してみましょう。段違いに、パフォーマンスがアップします。これで、21世紀も安心です。(^-^)

 では、お約束のベンチマークです。「HDBENCH Ver 2.610」と「Final Reality」 を使いました。後に出てくる「WAmonitor」 は、K6-2, K6-III用のキャッシュコントローラです。それ以外は、一切いじってません。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821Xa16/W30
Processor AMD K6 398.1MHz [AuthenticAMD family 5 model 9 step 1]
解像度 1024x768 1677万色(32Bit)
Display [X]PC-9821 Xa13/16 (Trident)
Display GA-PII8/PCI
Memory 260,352Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 950)
Date 1999/ 8/20 22:45

SCSI = I-O DATA SC-UPCIシリーズ (Symbios 53C875)
HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ

ABC = IBM DDRS-34560W Rev S97B
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
E = GENERIC NEC FLOPPY DISK
F = KONICA OMD-7061 Rev 3.02
G = TEAC CD-532E-B Rev 1.0A

CPU ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
P55C 233MHz 11698 13360 14196 13612 8824 9567 37 14 11689 11783 13505 A:10MB
K6-III 400MHz 14151 24445 30638 14321 10290 9929 37 14 11715 11837 15520 A:10MB

Final Reality

CPU 備考 ALL
P55C 233MHz   1.76
K6-III 400MHz WAmonitor OFF 1.98
K6-III 400MHz WAmonitor ON 2.09

以上です。(^-^) 


 戻る Back

 表紙 index

このホームページに関する、ご意見、ご感想、ご要望等は、triss001@col.hi-ho.ne.jp までお願いします。