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SV-98 model2とは

 PC-9800シリーズの歴史の中でサーバ専用機「98SERVER」シリーズが初めて登場したのは、約 10年前の 1991年 12月に遡ります。ハイレゾマシンでお馴染みの PC-H98 (Hyper98) シリーズから派生した SV-H98シリーズがその始まりです。これらサーバ専用機は、おもに企業向けに販売され、高い信頼性と安定性を得るために、高級な部品がふんだんに使われたため、標準価格が百万円単位ときわめて高価でした。98SERVERシリーズの基本仕様一覧はこちら。

 SV-98シリーズは、「98SERVER」シリーズの二世代目にあたります。その中でSV-98 model2は、1994年 6月に、「PCIバス搭載、PentiumTMプロセッサ (90MHz) 搭載の高性能サーバ。」というキャッチコピーで登場しました。そのキャッチコピーが示す通り98アーキテクチャで初めて PCIバスと、Socket 5を搭載した記念すべき 98という側面ももっています。(^-^)

 SV-98 model2の特徴として、98シリーズでは珍しい、フルタワー型の巨大な筐体でハードディスク (HDD) ベイが 5個所、5インチベイが 1個所、DAT (Digital Audio Tape) ベイが 1個所と、SCSI機器を同時に 7台 内蔵でき、これらをフルに内蔵しても余裕の強力な電源ユニットと空冷ファン、PCIバススロットが 3スロットに、オプションでディスクアレイをサポートしている点が挙げられます。

 また、改造に当たっては、初期の Socket 5機でありながら、電圧変換下駄だけでAMD K6-IIIや、Cyrix 6x86が搭載できる (詳しくは、後で紹介します) のでマニアの間では、かなりの人気が有ります。(^ ^;;

 ちなみに、ほぼ同時期に、同じ Pentium 90MHz搭載の PC-9821Anが発売されています。下の表は、SV-98model2 (SV-98/2) のラインナップです。また、表の標準価格は 1994年 6月現在の価格です。1995年 4月に価格改定がありました。

 筆者は SV-98 model2の PCIバス 3本とフルタワーに惹かれ導入しました。(爆)

型番 モデル メモリ HDD CD-ROM 付属OS 標準価格 (税別)
SV-98 model2F フレームモデル 16MB オプション オプション オプション 720,000円
SV-98 model2 1GB HDDモデル 16MB 1GB SCSI 3倍速 MS-DOS 5.0A-H 1,100,000円 -> 980,000円
SV-98 model2N1R NetWareセットモデル 16MB 1GB x2 SCSI 3倍速 NetWare 3.12J (10ユーザセット) (CD-ROM版) 1,340,000円
SV-98 model2N3 WindowsNT Server3.5セットモデル 32MB 1GB x2 SCSI 3倍速 WindowsNT Server3.5 (10クライアントライセンス付) (CD-ROM版) 1,380,000円

 なお、98SERVERシリーズは、98MATE SERVERシリーズの PC-9821Rs20 (Pentium pro搭載) , PC-9821RsII26 (Pentium II搭載) を経て、PC98-NXシリーズの Mate Server NXシリーズへと受け継がれています。

 このマシンのような「98SERVER」シリーズは、個人向けには販売されなかったので絶対数が少なく中古市場に出ることがほとんど無いため、よほど運が良くない限り入手できません。自分も、店頭で売られていたのを目撃したのは、2回ぐらいしかありません。

マザーボード

● チップセット

 SV-98 model2に搭載されているマザーボードは、「intel 430NX (Neptune)」です。このマザーは、X MATEシリーズの前身である B MATEシリーズの Bf (Pentium 60MHz搭載) をベースに intel製の PCIチップセットの 430NXを追加したという感じの物です。
 この i430NXチップセットは、主にハイエンドマシンやサーバに向けに開発されたものです。ノースブリッジに「i82433NX」が 2個、サウスブリッジに「i82434NX」を搭載しています。 ちなみに、サウスブリッジが、「STAR ALPHA2」ではないため、Cバスのデータ転送速度が、「STAR ALPHA2」搭載機種にくらべ高速です。

 システムクロックは、60MHzでCPUソケットは、シングルボルテージ (コア部と I/O部の動作電圧が同じということ) の Socket 5です。デスクトップマシンと違い、周囲の空間が広いのでSocket 370用等、大きい CPUクーラも使用できます。

 他に、タワー型の PC-9821シリーズと違い、マザーボードが、向かって左側に実装されています。

 

● CPU

 SV-98 model2に搭載されている CPUは、intel製 Pentium (P54) 90MHzです。この P54は同じ Pentiumの中でも古いのもので100MHz以上のセラミックパッケージとは違い、CPU中央部に放熱板があり金メッキされています。75MHz版にもこのパッケージの物が存在します。ちなみに、Socket 4の P5、60/66MHz版も同じパッケージです。

pentium-90

 なお、この CPUには、ある浮動小数点演算を実行すると、答えを間違えるという有名なバグがあります。ベクターにその有無をチェックするソフトがあります。このバグの影響はそれだけではなくベンチマーク上で浮動小数点演算の値が、正常品に比べ 2〜 3割ほど低くなります。この事実が発覚した当時 (現在は不明です) は、NECは無償交換に応じていました。交換された本体には、製造番号の最後に「L」が付きます。

 CPU内蔵の一次キャッシュメモリは 16KBでコプロセッサ (浮動小数点演算ユニット) も内蔵 (今時当たり前ですが) されています。ただし、このマシンのような初期の Pentium機は、動作の安定化のために、メモリに多くのウェイトが入るため、Pentiumの足を引っ張ります。特に、メモリへの書き込みに関しては、486マシンより遅いです (フリーウェアの「PFM486 (Daisankeihin氏) 」で確認)。(T_T)

● セカンドキャッシュメモリ

 セカンドキャッシュとして、マザーボード上にライトバック対応のバースト SRAMを標準で 512KB装備しています。なお、X MATEシリーズのように後から追加、交換はできません。ちなみに、キャッシュ可能なメモリ容量範囲は、512MBまでとなっています。

● メモリ

 デフォルトで 16MB、WinNTモデルは 32MB内蔵し、メモリボード上の 8ヶ所 (デフォルトで2ヶ所占有済み) の SIMMソケットに、72pin パリ付き FP (ファーストページ) SIMMを増設できます。追加や差し替えによって、最大 256MBまで増設できます。

 ちなみに、パリとは、パリティチェックの略でデータの読み出しや書き込みにチェックの為のデータを追加してエラーを検出するものです。通常めったに有りませんが、エラーを検出するとデータを破壊する前にシステムを停止させます。

 また、メモリの増設には、Pentium機なので必ず同容量で同種の SIMMを 2枚一組で増設します。ちなみに、例外として Xnは 1枚単位で増設します。(^ ^;;

 他に、メモリダンプスイッチがファイルベイの上の中央部にありシステムが停止したときにメモリの内容を フロッピーディスク (FD) に記録することができます。挿入された FDは強制的に、1.2MBフォーマットされます。リセットスイッチではないので注意しましょう。うっかり押すと、FDのデータを消してしまったりBEEP音が鳴ってびっくりします。(^ ^;;

補助記憶装置

● フロッピーディスクドライブ (FDD)

 標準で 3.5インチ 3モードタイプが 1台 (型番は FD-1138Tでフロントべゼル付き、イジェクトボタンが四角)です。増設については、内蔵、外付け共にできません。フレームモデルでは FDDのみ搭載しています。

● ハードディスクドライブ (HDD)

 SCSI仕様で 1GBの HDDを 1台または 2台内蔵し、MS-DOS Ver 5.0A-Hがプリインストールされています。HDDベイは筐体前面側に全部で 5つあり増設の際には、PC-9821Xt/Stシリーズと同じ HDD固定金具 (I-O DATA製 HDK-XTなど) が必要になります。
 ちなみに、HDDベイの横には強力なファンが 2つあり10,000回転クラスの発熱の多い HDDも余裕で搭載できます。(^-^)

● CD-ROMドライブ

 SCSI-1仕様でキャディ式、3倍速の CD-ROMドライブ「SV-98/2-E04」をファイルベイに搭載しています。

● DATドライブ

 大容量バックアップメディアの DATベイが一つあります。純正品では、「SV-98/2-E03」が用意されています。純正品以外を搭載する場合は、FDDと同じ固定用金具が必要になります。

 なお、PC-9821シリーズで一般的な固定ディスク専用 I/F (IDE I/F) は、密かにマザー上にコネクタがありますが残念ながら使えません。(^ ^;;

● ディスクアレイ

 SV-98 model2では、高信頼が要求されるサーバ用途のためにディスクアレイをサポートしています。ディスクアレイは、システムの基幹として 24時間連続稼動するサーバにとって必要不可欠な装置の一つでデータを複数の HDDに自動的に分割して格納し、装置全体を 1台の大容量 HDDとして機能する物です。
 HDDの故障など、稼動中に不測の事態が発生しても、予備の HDDに、障害の発生した HDDの内容を自動復旧させる機能や、障害の発生した HDDを稼動中に交換できる活線挿抜機能によりシステムを停止させずに速やかにデータの復旧ができるのが特徴です。

 この装置を利用するには、ディスクアレイ接続専用 SCSI I/Fの「SV-98/2-B04」を増設します。このボードを増設する事により恐ろしく巨大な (^ ^;;) 増設用ディスクアレイユニット「SV-98/2-U01」を最大 4台接続できます。「SV-98/2-U01」には、最大 7台の HDDが内蔵でき、RAID 5まで対応します。

グラフィック、サウンド機能

● グラフィック機能

 グラフィック機能は、標準で従来の 640 x 400ドット (4096色中 16色: EGC) に加え、グラフィックアクセラレータとして、Cirrus Logic製 GD5428をオンボードローカルバス (A MATEでお馴染み) 接続で搭載しています。VRAMを、512KB搭載し、最大 1,024 x 768ドット、26万色中 256色表示が可能です。ただし、描画速度はチップの古さや、ドライバの悪さで DirectDraw以外では Cバス GA並です。(^ ^;;

 DOS画面のモニター出力は、24kHzと 31kHzから選択できます。選択の方法は、「GRAPH」キーと「1」(24kHz) または「2」(31kHz, デフォルト) を押しながら電源を入れます。

 なお、RGB入力端子が無いのでPCIバス用グラフィックアクセラレータを搭載したときは、2系統入力対応のモニターやディスプレイ切り替え器などでDOS画面と Windows画面とを手動で切り替える必要があります。

● サウンド機能

 サウンド機能は、サーバ用途が考慮されているためビープ音のみです。サウンド機能を追加したい場合は、別途「PC-9801-86」や「PC-9801-118」等の Cバスサウンドボードや PC/AT互換機用 PCIバスサウンドカードと外付けのスピーカを増設する必要があります。なお、ビープ音の音量はシステムセットアップメニューで調節ができます。

インターフェースと拡張スロット

● 本体のコネクタ

位置 種類 形状
本体後部 キーボード ミニ Din 8pin
バスマウス ミニ Din 9pin
アナログディスプレイ出力 D-Sub 15pin、基本的には 24と 31KHz対応で切り替え可
RS-232Cシリアル D-Sub 25pin、最高 19,200bpsまで対応
プリンタ用双方向パラレルインターフェース アンフェノールハーフ 36pin
DC-ON OUT 無停電電源装置 (UPS) 接続用

 この中で特に、PC-9801型番等、旧型機とは、プリンタのコネクタが異なりX MATE系とでは、アナログディスプレイのコネクタの形状が違うので注意が必要です。

● 拡張スロット

 拡張スロットは、Cバス (汎用拡張バス) 3スロットに加え、従来のローカルバスに代わり98アーキテクチャのマシンとしてはじめて、PCIバス (Rev. 2.0) が 3スロット搭載されました。ただし、PnP (プラグアンドプレイ) には非対応なので拡張ボード利用の際には注意が必要です。ちなみに、PC-9800型番ではじめて PCIバスを搭載したのは、初代 PC-9821Xa/Xtです。

 なお、HDD搭載モデルでは、標準でPCIバスに Fast SCSI対応の SCSI I/Fボード「SV-98/2-B03」と 10BASE-T/5対応の LANボード「SV-98/2-B06」を搭載しています。純正の SV-98用周辺機器は、PC型番の緑の箱ではなく青い箱です。見かけたら要チェックです。(^ ^;;

 ちなみに、同じ PCIバス 3本のマシンの PC-9821Xv/W, や PC-9821Rv等とは違い、割り込み (IRQ) に空きが多いのでスロットを全部埋めても余裕です。(^-^)

本体ディップスイッチの設定

 この機種では、ハードウェアディップスイッチは無く設定はソフトウェアディップスイッチで設定します。呼び出し方は、「HELP」キーを押しながら電源を入れます。

その他の特徴

 サーバとして、24時間稼動中、突然の停電や、瞬間的な電圧低下が発生しても、システムに影響が出ないように、無停電電源装置 (UPS) がサポートされています。UPSは、大容量のバッテリーを搭載しておりバッテリーの容量によりバックアップの時間が異なります。純正品では、容量 900VAの「SV-98-U02」が用意されています。

 メンテナンスがしやすいように簡単に内部にアクセスできます。筐体の開け方は、フロントマスクの扉を空け、ファイルベイ上のボタン 2箇所を押してフロントマスクを外し、右側のネジ 3本を外すことで本体横のカバーが外せるようになります。
 また、フルタワーということもあり内部はとても広くメモリや HDDの増設、交換などの作業が容易に行えます。これを一度味わうと、PC-9821Xv20/W30等のミニタワーでさえ狭く感じます。(^ ^;;

 簡単に内部にアクセスできる一方でセキュリティ機能として、筐体に錠がついておりこれをロックすることによりフロントマスクの扉をロックできるため、CD-ROMや、FDD、DATドライブ、本体内部へのアクセスが物理的にできなくなりこれらの盗難を防止できます。また、キーボードからの入力とマウスのクリックも無効化できるため、部外者による不用意な操作を防止できます。

CPU換装 K6-III 480MHz編

 はじめに、このような CPUの換装はメーカーの禁止している改造行為にあたるので保証期間内であっても保証対象外になります。また、すべての SV-98 model2でうまく行くとは限りません。このページの情報による改造により故障しても、こちらでは責任を負いかねます。全て自己責任でお願いします。m(_ _)m
 ちなみに、SV-98 model2の部品は、フロントマスクを含めきわめて高価なので故障すると相当な出費が予想されます。

● はじめに

 さて、そんな SV-98 model2ですが、メインで使うとしても、今となっては、標準で搭載されている Pentium 90MHz (P54) では明らかに力不足です。特に、Windows等の重い (- -メ) OSではつらいものがあります。とはいえ、SV-98 model2に正式に対応する ODPや CPUアクセラレータは用意されていません。

 そこでまず、初めのパワーアップとして、高性能な CPUへの換装を考えました。どうせ載せかえるならば、最高、最速の物をと言うことでコアと等速のセカンドキャッシュを内蔵し、高性能で定評のある、AMD製の K6-IIIを利用し、動作クロックも限界の 480MHz動作を目指しました。

 今回は、この二つを実現するため、メルコ製 CPUアクセラレータ「HK6-MS466-N4」を使用しました。 (爆)

● CPUの換装について

 SV-98 model2が密かに人気の有る理由として、初期の Socket 5搭載機でありながら、他の Socket 5の 98シリーズ (1996年 6月以前に発売されたX MATEや Valuestar) とは違い、よく言われる魔法下駄 (A20ラインマスク機能) が、必要無く、さらに、おどろいたことに、3.3V版の Cx6x86が魔法下駄なしで動作する (キャッシュ制御は、ソフトで行う必要があります) という大きな特徴が挙げられます。
 また、K6-IIIを搭載しても PC-9821Anや Xa/W, Xv/Wのように K6-III内蔵の L2キャッシュがらみで問題が起こることはありません。おかげで比較的に簡単に CPUの換装ができます。

 とはいえ、Socket 5の P54と Socket 7 (デュアルボルテージ) 対応の K6-III等では、電源の供給方式や動作電圧が異なるため (下表参照) そのままでは載せ換えることはできません。そのまま載せると CPUが壊れるどころか、最悪燃えます。(^ ^;;

代表的な CPU

CPU名 メーカー 動作クロック キャッシュ (演算用/命令用) MMX 3D Now! Enhanced 3D Now! コア電圧 I/O部電圧 対応Socket
Pentium (P54C) intel 75〜200 16KB 3.3V 3.3V 5, 7
MMX Pentium (P55C) intel 166〜233 32KB (16KB/16KB) 2.8V 3.3V 7
K6-2 AMD 266〜533 64KB (32KB/32KB) 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-III AMD 400〜450 64KB (32KB/32KB) + fullspeed L2 (256KB) 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-2+ AMD 450〜533 64KB (32KB/32KB) + fullspeed L2 (128KB) 2.0V 3.3V 7
K6-III+ AMD 450〜500 64KB (32KB/32KB) + fullspeed L2 (256KB) 2.0V 3.3V 7
6x86 Cyrix PR100〜150 32KB (兼用) 3.3V/2.9V 3.3V 5, 7
MII Cyrix PR300〜400 64KB (兼用) 2.9V 3.3V 7
WinChip2 IDT 200〜240 64KB (32KB/32KB) 3.3V/3.52V 3.3V/3.52V 5, 7

 その上、SV-98 model2のマザーには、CPUの内部逓倍設定用ジャンパが無く 1.5倍固定なのでCPUの動作クロック倍率を変更することができません。

 よって、SV-98 model2で CPUを換装する場合、換装する CPUの動作電圧と、動作クロックを設定できるソケット (下駄) を利用すれば良いということになります。このような下駄に、PowerLeap製、PL-K6-III等の製品があります。特に、PL-K6-IIIは、CPUクーラーも付属しているので便利です。この場合、CPUの動作クロックは、最高で6倍速の 360MHz動作となります。

 なお、i430HXや i430VXを搭載した比較的新しい 98に比べ、初期の Pentium搭載モデルの場合、動作の安定化のため、メモリ周りにウェイトが多くこれが CPUの足を引っ張るのでその点ご承知ください。(T_T) 

 

● Windows 95で 新コアK6-2, K6-III, K6-2+, K6-III+を使う場合の注意事項

 新コアの K6-2や K6-IIIで Windows95を利用する場合、Windows95のバージョンが 950か 950.A (OSR1) では、正常に起動できないことがあります。このため対策として K6-III等を搭載する前に必ず、「藤田パッチ (藤田氏がこの問題を回避するために独自に制作したパッチなのでこう呼ばれています) 」を当てておきます。「藤田パッチ」の方は、検索サイトで検索すれば見つかると思います。

 ちなみに、バージョンが 950.B (OSR2.x) 以降の場合は、Microsoftにパッチがありますのでダウンロードして当てておきます。こうしておけば、ロゴカットをしなくても大丈夫です。

 ただし、パッチを当てても Windows95が起動しない場合、ロゴをカットまたは起動ロゴを別のものに換えます。方法は、前者は、Windowsファイルの「msdos.sys」に「logo=0」を書き加え、後者は、640 x 400 で 16色の BMP形式のファイルを「logo.sys」に名前を換えて Windowsの systemフォルダにある「logo.sys」と置き換えます。また、これは Windows95起動時の問題を解消するもので起動後に不安定になるのは何か別の問題です。

 なお、Windows95に Plus!をインストールしてある場合、起動ロゴが Win95 Plus!のロゴになります。この場合、どういうわけか、ロゴカットをしなくても大丈夫なことが多いです。

 

● HK6-MS466-N4について

 今回は、メルコ製 CPUアクセラレータ「HK6-MS466-N4」を使用しました。この MS466-N4は、CPUに、Socket 7で 2000年 4月現在、最強と誉れ高い AMD製 K6-III 450MHz版を採用しています。この CPUアクセラレータには「アドバンスド・クロックマルチプライヤ・テクノロジ」を搭載し、システムクロックを下駄上で 2倍に引き上げてから CPUに供給するというものでシステムクロックの低い PCでも、結果的に 6倍速以上で K6-IIIを動作させる事ができます。

 ちなみに、N4下駄は、従来の N3下駄を改良し、動作の安定化と対応マザーの拡大 (従来は、WildCat等の一部のマザーに対応) を実現しています。

 また、同社の MTC製品 (正規な製品ではなくサポートがまったく異なる) である「MTSA-M1T」をベースに改良を加えた魔法機能 (A20ピンマスク機能) を搭載し、一部の 98シリーズで BIOSが障害となり起動しないという問題をクリアしています。
 なお、この N4下駄では PC/AT互換機と共用になり魔法機能を切ることもできます。さらに、P54Cと K6-IIIとの動作電圧の違いをレギュレータによってクリアしています。

 

● HK6-MS466-N4の設定

 まず、MS466-N4の設定をします。デフォルトでは、98用になっています。先に述べたように SV-98 model2には魔法機能は不要なのでDip SWを設定して PC/AT互換機用に設定します(SW1「010000」 SW2「000001」) 。

 次に、動作倍率を設定します。SV-98 model2では次のようになります。

動作周波数 CPUへの供給クロック CPU内部逓倍設定 SW1 SW2
420MHz 60MHz x2 = 120MHz 3.5倍 010010 000001
480MHz 60MHz x2 = 120MHz 4倍 010010 101001
540MHz 60MHz x2 = 120MHz 4.5倍 010010 111001

 このなかでシステムクロック 60MHzの PC-9821Anに搭載したときに 540MHzでは正常に動作しなかったので480MHzに設定しました。なお、この設定は、PC-9821Anに載せていたときのままです。(^ ^;;) 詳しくは、第二研究室の An 480MHz化を参照してください。

● HK6-MS466-N4の取り付け

 続いて、本体のカバーを開け元々付いている ヒートシンクを外し、CPUをソケットのレバーを上げて外します (この CPUは問題が起こった時のために大事に保管しておきます)。外したら、MS466-N4を取り付けます。取り付けたら、HDD等から適当に電源を取ります。

 あとは、本体のカバーを開けたまま電源を入れて「ピョッ」(P54 90MHzのときより音のタイミングが速くなります) と言えば成功です。ここで何も音がしなかった場合や焦げ臭かったり煙が上がるようだったらすぐにコンセントを抜いて、もう一度、下駄の設定や接触不良などをチェックし直してください。

 初めは、FDから起動させて正常に起動するかチェックし、正常ならば、次ぎに、HDから起動します。OSが立ち上がるようなら、本体のカバーを閉じて K6-IIIのパフォーマンスを引き出すために OSにより「WAmonitor II」等のフリーソフトのキャッシュコントローラをインストールすれば完了です。

 OSが正常に起動しなかったり起動後にフリーズ等、動作が安定しない場合は、動作クロックを落とすか、N4下駄の位相設定を変更します。

 

● 結果

 以上で驚くほど体感速度上がります。フリーソフトのベンチマークツール等で動作クロックや MMX機能、3D NOW!機能が ONになっていることを確認してみてください。

 できれば、同時にグラフィックアクセラレータを「GA-SV2K32/PCI」や「GA-VDB16/PCI」等 (GA-VDB16/PCIの方は生産終了で入手が難しいですが (^ ^;;) ) に交換してみましょう。「これが同じパソコンか」と思うほどパフォーマンスが段違いにアップします。これで21世紀も安心です。(^-^)

 では、お約束のベンチマークです。「HDBENCH Ver 2.610」を使いました。「WAmonitor II Ver. 0.55」は、K6-2, K6-III用のキャッシュコントローラです。それ以外は、特にいじってません。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 SV-98model2
Processor AMD K6 480.0MHz [AuthenticAMD family 5 model 9 step 1]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display [X]PC-9821 GD5428 (Cirrus)
Display Full-Color Window Accelerator Board X2/VRAM 3D (Matrox)
Memory 72,196Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 2222) A
Date 2000/ 4/17 21:26

SCSI = IOI IOI-A100U2W PCI SCSI Controller

ABC = IBM DCAS-34330W Rev S65A
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK

CPU ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
K6-2 330MHz 14661 20187 24964 27842 9473 19976 122 7 7297 7430 10102 A:10MB
K6-III 480MHz 18388 29537 36533 28198 12365 25507 121 10 7414 7435 18318 A:10MB

 感想としては、 Pentium 90MHzに比べ、明らかに反応が機敏で操作がかなり軽くなりました。数値的には、当研究所内では PC-9821Xv20/W30をしのぎ、現在最強です。ただ Anもそうですが、メモリ周りにウェイトが多いため、グラフィック画面の書き換えなどの処理で時折、引っかかる感じがします。(^ ^;;

メモリの増設

 SV-98 model2の最大メモリ容量は公式には、32MBの SIMM 8本を使って最大 256MBとなっていますが、実際には 1枚 64MBの SIMMも認識できるので最大 512MBまで増設できます。

ただし注意点が二つ有ります。

● 1. EDO DRAMを使用したメモリは正常に使用できません。

 これも、SV-98 model2の搭載しているチップセット (i430NX) の仕様で EDO DRAMに対応していません。実際に Xa16/W30にデフォルトで乗っていた 一枚 16MBの ECC対応 EDO SIMMを 2枚増設すると、メモリカウントを通過し、Windows 9xだと正常に起動しますが、終了時や、DOSモードで再起動すると「PARITY ERROR」でハングアップします。
 ちなみに、同じパリ付き FP SIMMのみ対応の Ap2や Anでも同じような挙動を示します。

 

● 2. FP SIMMでも 1枚の SIMMに使われているチップがすべて同じメモリは正常に使用できません。

 これについて理由は謎ですが、NEC純正メモリに、PC-9821XA-B02 (実は同じ型番でもチップの数や形の違いで種類がたくさんあります。) という 8MBのパリ付き FP SIMMが有ります。この SIMMには、表裏全てに同じ型番のチップが使われていました。これを増設して起動すると、メモリチェックで「MEMORY ERROR (検出した場所)」が出て、該当するメモリ部分が切り離されてしまいます。
 なお、SV-98 model2でエラーで認識しなかった PC-9821XA-B02を PC-9821Ap2に載せてみたところ、問題なく認識し、使用できました。

 

● 結論

 いままでi430NX仕様では、 64Mビットチップには対応していないため、SV-98 model2では、このチップを使った SIMMは、正常に認識できないと思っていましたが、どうやら、正常に全容量を認識できるようです。(^ ^;;

 自分は、メルコ製「EMH-E-128MK」という 64Mビットチップ 9個で構成された1枚 64MBの ECC対応、EDO SIMM (ぉぃ) で全容量を正確に認識できることを確認しました。なので最近の PC/AT互換機や、サーバー用の 64Mビットチップのメモリを使った安いものでも、きちんと容量を認識できるようです。(^-^)

 よって、SV-98 model2に使えるメモリは、SIMM上のチップが全て同じでは無い (正確にはパリティだけは別のチップ) FP (ファーストページ) タイプでアクセスタイム 70nsまたは、60nsのパリ付き 72pin SIMMとなります。ただし、アクセスタイム 70nsのメモリと 60nsのメモリは混ぜない方がいいようです。ソフトウェアからの再起動ができなくなります。(^ ^;;

 なお、動作が保証されているのは、NECの純正メモリでは、「SV-98 model2-B01 (16MB、1枚)」と「SV-98/2-B02 (32MB、1枚)」です。
 サードパーティ製メモリでは、I-O DATAの NE-SIMXA (2枚組みで最大 64MB) とメルコの EMW (2枚組みで最大 64MB) と EMF (1枚で最大 32MB) が使用可能です。

 PC/AT互換機用やサーバ用では、上記に使用可能とした条件を満たしている SIMMであれば 1枚あたり最大 64MBの SIMMが使用できますが、相性により動作しない場合もありますのでご注意ください。ちなみに、シルバーコンタクトでも、動作上、特に問題は無いようです。

拡張ボードについて

● はじめに

 SV-98 model2で使用可能な拡張ボードは、Cバスボードと PCIバスボードの二種類です。ただし、SV-98 model2での動作を保証しているボードは、かなり少なく純正品では、下の表に記した SV-98型番のボードと、PC型番の一部のボードです。また、サードパーティー製品では、さらに少なくなります。

型番 対応バス 名称 備考
SV-98/2-B01 SIMMソケット 増設 RAMサブボード (16MB) パリ付 72pin FP SIMM
SV-98/2-B02 SIMMソケット 増設 RAMサブボード (32MB) パリ付 72pin FP SIMM
SV-98/2-B03 PCIバス SCSI-2 I/Fボード  
SV-98/2-B04 PCIバス SCSI-2 I/Fボード ディスクアレイ接続用、Wide対応
SV-98/2-B05 PCIバス B4680 I/Fボード EC 10BASE-5/2対応
SV-98/2-B06 PCIバス B4680 I/Fボード ET 10BASE-T/5対応
SV-98/2-B07 PCIバス SFT III I/Fボードセット  

 

● C (汎用拡張) バス用ボード

 Cバス用ボードでは、1MB FDD I/Fボード (PC-9801-87) など機種に依存するボード、CPUの種類や速度に依存するボード以外は、保証外ですがたいていのものが動作します。ただし、ボードによっては、相性 (RAMや ROMのウェイトによる差異、リソースが本体と競合し、変更できないなど) によって正常動作しないものがあります。また、これらは、CPUを高速なものに交換するとより影響が強くなります。
 特に、26音源や 86音源などのサウンドボードは Pentiumクラスを搭載していると DOS上で正常にサウンドを再生できないことがあります (Xa16/W30がそうだったので) 。(^ ^;;

 動作しなかった例では、I-O DATA製のグラフィックアクセラレータボード「GA-DRV4/98」が Win 95の画面に切り替わると画面が乱れて正常動作しませんでした。メモリアドレスが本体内蔵 GAと競合しているらしいのですが、本体内蔵側のメモリアドレスを色々変えてみましたが、どうやっても駄目でした。(T_T)
 また、Contec製 LANボードの「C-NET(98) P2シリーズ」では、Win 95で認識後、ハングアップで使えませんでした。

 

● PCIバス用ボード

 PCIバス用ボードでは、98シリーズ対応のボードのほとんどが使えます。PC/AT互換機用では、PCIリビジョン 2.0対応 (2.1用でも動作するボードがあります。) で BIOSの無いか無効化したボードなら使えるかもしれません。なお、PC/AT互換機用を強引に (^ ^;;) 使用する場合 OSによって使用できない場合があります。特に、グラフィックアクセラレータは、 Windows NT系でのみ使用できるものが多いです。

  ただし、SV-98 model2は、プラグアンドプレイ非対応な上、チップセットの i430NXや PCI BIOSが、PCI-to-PCIブリッジ非対応なのでPCI-to-PCIブリッジ搭載のボード (2ch. SCSIボードや 多チャンネル LANボードなど) や、IRQルーティング (Windows 95 OSR2以降で追加された機能でWindows起動後に PnP BIOSを操作し IRQを割り当てたり移動させる機能) が必要になるボード (RATOC製 CardBusアダプタ REX-CBS51など) は使えません。

  また、PCIボード上にサブファンクションがあるボードでは、 (I-O DATA製 USB2-PCIなど)は、サブファンクションに IRQを割り当てることができず、 2つの USB (OHCI)は、使えるものの、USB (EHCI)が使えない、など使える機能に制限が出る場合があります。

 また、ボードによっては、98シリーズ対応でも相性によって正常動作しないものがあります。自分の場合は、I-O DATA製の SCSIボードの「SC-UPCI」がメモリチェック後、ハングアップして動作しませんでした。
 なお、IOI製の SCSIボードの「IOI-A100U2W」はメモリチェック後、ハングアップして動作しませんでしたが BIOSのアップデートで動作するようになりました。

参考までに、SV-98 model2では、以下のような PCIボードが動作しました。

種類 メーカー 製品名 OS 備考
95 98 2K
SCSI I/F IOI (Abaptec) IOI-A100U2W BIOSのアップデートで動作
Ultra ATA I/F I-O DATA UIDE-98  
USB (1.1) I/F I-O DATA USB-PCI ×  
グラフィックアクセラレータ NEC PC-9821X-B03 (Millennium相当)  
グラフィックアクセラレータ Inno3D TORNARD GeForce2 MX/PCI × × PCIセットアップで一部メモリアドレスを予約。詳しくは GeForce2 MXを SV-98/2で使うへ。
グラフィックアクセラレータ Inno3D TORNARD GeForce2 MX400/PCI × × PCIセットアップで一部メモリアドレスを予約。詳しくは GeForce2 MXを SV-98/2で使うへ。
USB (2.0) I/F I-O DATA USB2-PCI × SV-98/2では、サブファンクションに、IRQを割り当てることができないため、USB (EHCI) 部のみ使用不可。

CPUの換装 モバイル K6-III+ 540MHz編

 はじめに、このような CPUの換装はメーカーの禁止している改造行為にあたるので保証期間内であっても保証対象外になります。また、すべての SV-98 model2でうまく行くとは限りません。このページの情報による改造により故障しても、こちらでは責任を負いかねます。全て自己責任でお願いします。m(_ _)m

● はじめに

 98で 常用 500MHzの壁を破るべくうわさの AMD製モバイルPC (ノートパソコン) 用プロセッサ「モバイル K6-III+」の 500MHz版を入手したのでメルコ製 CPUアクセラレータ「HK6-MS466-N4」の動作実績を持つ SV-98 model2で試してみようと思いました。(^-^)

 なお、「モバイル K6-III+」550MHz版による、600MHz化に付いては、「CPUの換装モバイル K6-III+ 600MHz編」をご覧ください。

● AMD モバイル K6-III+ プロセッサ

 この モバイル K6-III+は、モバイルPC用 CPUで 2001年 2月現在、最大 550MHzの CPUが機器メーカー向けに発売されています。この CPUの特徴は、従来の 256KBのフルスピード (コアクロックと等速) L2キャッシュ、拡張命令のエンハンスド 3D NOW!に加え、OSやソフト側から CPUの内部逓倍設定を変更できる、パワー NOW!を搭載し、さらに、製造プロセスの改良により低電圧動作、低消費電力を実現したSocket 7では (おそらく) 最後の CPUです。 K6-IIIE+では、用途によって標準電力版と、低消費電力版の 2つがあり低消費電力版では、2.0V以下の低い電圧で動作します。

 以下は、K6-2, K6-IIIシリーズの仕様です。

AMD製 K6-2シリーズ

CPU名 動作クロック L1 Cache L2 Cache MMX 3D Now! Enhanced 3D Now! Power Now! コア電圧 I/O部電圧 対応Socket
K6-2 266〜533MHz 64KB 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-2+ 450〜533MHz 64KB 128KB 2.0V 3.3V 7
K6-2E+ 400〜500MHz 64KB 128KB 2.0V 3.3V 7
K6-2E+ (低消費電力版) 350〜450MHz 64KB 128KB 1.4〜 1.8V 3.3V 7

AMD製 K6-IIIシリーズ

CPU名 動作クロック L1 Cache L2 Cache MMX 3D Now! Enhanced 3D Now! Power Now! コア電圧 I/O部電圧 対応Socket
K6-III 400〜450MHz 64KB 256KB 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-III+ 400〜500MHz 64KB 256KB 2.0V 3.3V 7
K6-IIIE+ 400〜550MHz 64KB 256KB 2.0V 3.3V 7
K6-IIIE+ (低消費電力版) 400〜500MHz 64KB 256KB 1.4〜 1.8V 3.3V 7

● 今回用意したもの

 今回使用した部品は、K6-IIIE+ 500MHz版、メルコ製 CPUアクセラレータ「HK6-MS466-N4」のソケット部分 (N4下駄) 、CPUの冷却用に I-O DATA製 CPUアクセラレータ「PK-686P125」に付属のクーラー (手元に適当な物が無かったので (爆)) を使用しました。

 この中でN4下駄は、「アドバンスド・クロックマルチプライヤ・テクノロジ」を搭載し、システムクロックを下駄上で 2倍 (設定により 1.5倍も可) に引き上げてから CPUに供給する機能がありシステムクロックの低い PCでも、結果的に 6倍速以上で K6シリーズを動作させる事ができます。このため、システムクロック 60MHzのマシンで CPUを 360MHz以上で動作させる場合には必須の部品です。

 ちなみに、SV-98 model2は、初期の Socket 5搭載機でありながら、よく言われる魔法下駄 (A20ラインマスク機能) が、一切必要無くL2キャッシュ内蔵の K6シリーズを搭載してもマザー上の L2キャッシュがらみで問題が起こらないという大きな特徴があります。(^-^)

 なお、i430HXや i430VXを搭載した比較的新しい PC-98に比べ、初期の Pentium搭載機の場合、動作の安定化のため、メモリ周りにウェイトが多くこれが CPUの足を引っ張りますのでご承知ください。(T_T) 

 また OSが Windows 95の場合、新コア K6-2以降の K6シリーズを使うと問題がありますので交換する前に必ず対策を取っておいてください。

● N4下駄の改造

 今回のように、HK6-MS466-N4の N4下駄を使う場合、この下駄の供給するコア電圧は、2.4Vと K6-IIIE+の 2.0Vより高いのでそのまま載せ変えた場合、CPUを壊してしまう可能性があるので下駄を改造しなければなりません。(^ ^;;

 なお、この説明で分からない方は、危険ですので N4下駄の改造はお止めください。K6-IIIE+を 360MHz以上 (システムクロック 60MHzの場合) で動作させる場合は、最新の NV4下駄、もしくは、最近、密かに単体で流通している N3下駄の使用をお勧めします。2001年 6月現在、アキバの場合は、某OV○R TOPにあるそうです。(^ ^;;

 さて、N4下駄の改造個所は、下の略図の赤で囲った部分です。この略図は、CPUとクーラーを外した状態です。なお、HK6-MD500-N4, HK6-MD533-N4の場合は、改造の方法が異なりますのでご注意ください。

 

改造方法は、

  • N4下駄から、CPU、CPUクーラーを取り外す。(専用工具を使うと比較的簡単です。)
  • Dip SWの空きランドの間に有る、チップ抵抗の「R40」を取り外す。(外したチップ抵抗は、保管しておきます。)
  • その下のチップ抵抗「R39」を取り外し、側の「R33」の空きランドへ移動する。
  • 「R39」,「R40」を取り外した後、Dip SWの空きランドへ、4連のDip SWを取り付ける。
  • 取り付けた、4連の Dip SWを使い、2.0V (1001 0= OFF,1= ON) に設定する。

です。 Dip SWを取り付けた場合、デフォルトの 2.4Vは、「0011」になります。下駄の改造が終わったら、必ず、テスター等で出力されるコア電圧が正しいか測定して確認してください。正しくない場合は、ハンダ付け不良が無いか良く確認してください。
 また、あまり熱をかけすぎると、チップ抵抗が壊れる場合がありますので手早くできるように、事前にジャンク基板で練習すると良いでしょう。(^-^)b

 ちなみに、もし、Dip SWが入手できない場合は、適当な細さのビニール線で配線してもかまいません。(ぉぃ

● N4下駄の設定

 下駄を改造したら、K6-IIIE+と CPUクーラーを取り付け、次ぎに、N4下駄の設定をします。デフォルトでは、98用になっていますが、SV-98 model2には魔法機能は不要なので誤動作を防ぐため、Dip SWを設定して PC/AT互換機用に設定します(SW1「010000」 SW2「000001」) 。

 続いて、動作倍率を設定します。SV-98 model2では次のようになります。

動作周波数 CPUへの供給クロック CPU内部逓倍設定 SW1 SW2
480MHz 60MHz x2 = 120MHz 4倍 010010 101001
540MHz 60MHz x2 = 120MHz 4.5倍 010010 111001
600MHz 60MHz x2 = 120MHz 5倍 010010 110001

● CPUアクセラレータユニットの取り付け

 設定が終わり自作の CPUアクセラレータユニットが出来上がったところで本体のカバーを開け、元々付いている CPUクーラーと CPUをソケットのレバーを上げて外します (この CPUは問題が起こった時のために大事に保管しておきます)。外したら、作成した CPUアクセラレータユニットを取り付けます。取り付けたら、HDD, CD-ROMなどから分岐ケーブルで電源を取ります。
 なお、データの破損があり得るので電源を入れる前に HDDの信号ケーブルは、外しておいた方が無難です。

 あとは、本体のカバーを開けたまま電源を入れて「ピョッ」(P54C 90MHzのときより音のタイミングが速くなります) と言えばとりあえずは成功です。
 もし、ここで何も音がしなかった場合や焦げ臭かったり煙が上がるようだったらすぐに電源を切りコンセントを抜いて、もう一度、下駄の設定や接触不良、N4下駄の場合は、改造箇所などをチェックし直してください。それでも駄目な場合は、N4下駄のタイミングの設定を変更します。SW1の 3〜 6の 4ヶ所が相当し、16通りの設定ができるので起動するまで一つづつ試していきます。

 次ぎに、FDから DOS等を起動します。これが正常に起動するか確認し、問題が無ければ、HDDに信号ケーブルを接続し、HDDから OSを起動します。これも正常に起動すれば、作業は終了です。ここで起動に失敗、起動中に強制リセット等、正常に OSが起動しない場合も、先と同様に N4下駄のタイミングの設定を変更します。

 万事正常に動作したら、本体のカバーを閉じて、仕上げに K6-IIIE+のパフォーマンスを引き出すため、使用する OSにより Horiguchi氏の「WAmonitor II」等のフリーソフトのキャッシュコントローラをインストールします。なお、「WAmonitor II Ver. 0.57」は、K6-2E+, K6-IIIE+にも対応した K6シリーズ用キャッシュコントローラです。

 また、K6-IIIE+では、パワー NOW!機能を利用することにより下駄の設定をいじることなく瞬時に動作倍率を変更することができます。(^-^) この機能は、うるり氏の「K6 Control」と言うフリーソフトを利用することで設定できます。自分の場合は、480MHz -> 540MHzへの変更はできましたが、オーバークロック耐性が低いためか、600MHzでは、ハングアップして設定できませんでした。(^ ^;;

● 結果

 以上でK6-III 480MHzからでは、さほど変化は感じませんが、Pentiumや、K6-2からの換装では、驚くほど体感速度が上がります。フリーソフトのベンチマークツール等で動作周波数や MMX機能、3D NOW!機能などが ONになっていることを確認してみてください。(^-^)

 では、お約束のベンチマークです。「HDBENCH Ver 2.610」(EP82改/かず氏) で測定しました。測定時は、「WAmonitor II Ver. 0.57」でライトコンバイニング (WC) を設定をしています。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 SV-98 model2F
Processor AMD K6 540.1MHz [AuthenticAMD family 5 model D step 0]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display [X]PC-9821 GD5428 (Cirrus)
Display Full-Color Window Accelerator Board X2/VRAM 3D (Matrox)
Memory 326,132Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 2222) A
Date 2000/11/16 18: 9

SCSI = IOI IOI-A100U2W PCI SCSI Controller

ABC = IBM DCAS-34330W Rev S65A
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
E = NEC CD-ROM DRIVE 4 M Rev 1.7

CPU ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
K6-IIIE+ 480MHz 16650 29524 36518 21163 10804 20182 122 11 7424 7462 18455 A:10MB
K6-IIIE+ 540MHz 17260 33233 41105 21722 10969 20573 122 11 7409 7447 20590 A:10MB

 感想としては、 K6-III 480MHzから K6-IIIE+ 540MHzでは、体感上の差はほとんど有りません。いまのところ 540MHz駆動でも異常はまだ無く動作は極めて安定しています。ベンチ上の数値はかなり高いですが、グラフィック画面の書き換えなど、 CPUに負荷がかかり易い処理で時折、引っかかる感じがするのは残念ながら変わりありません。(^ ^;;

Windows2000 Professional のインストール

● はじめに

 去る 2000年 2月18日、PC-9800シリーズでは、Microsoft製 OSとしては、最後の OSとなる Windows2000日本語版が発売されました。Windows2000は、WindowsNT 4.0の上位バージョンでWindows9x系列とは異なる OSです。

 Win9x系 OSは、Win3.1の後継 OSで16bit OSです。アプリケーションにより16bitと 32bitを切りかえることにより従来のアプリケーションの互換性を保っています。しかし、この切り替えによりアプリケーションエラーが発生し易くなってしまいます。
 また、システムも、アプリケーションも全て同じメモリ領域を使用しているため、アプリケーションエラーが発生し、強制的に終了できても、システムまで影響を受け不安定になってしまいます。さらに、セキュリティー面でもバグなどによって不安があります。よって、24時間連続稼動が前提のサーバ等、高い信頼性が必要とされる環境では、不向きな OSです。

 ちなみに、Windows98 Third Edition ともいえる、PC-9800シリーズ非対応の Windows Meも Win9x系の OSです。

 一方、Win NT系 OSは、完全な、32bit OSでシステムやアプリケーション毎にメモリ領域を割り当てるのでアプリケーションエラーが発生しても、システムに影響を与えずに、当該アプリケーションを終了させることができ、システム全体の安定性が高くなっています。他にも、ネットワーク機能やセキュリティーなどが強化されています。しかし、サーバ等で使用することを前提としているため、一般向けの Win9xと異なり PnPや、Direct Xに対応していなど扱いにくい所がありました。

 そこでWindows2000では、Win NTの強固なシステムに、Win9xの操作性を組み合わせた従来より扱い易い OSとなっています。さらに、PnPや、Direct X等にも対応しておりマルチメディア面でも強化されています。ただし、32bit OSであるため、Win9x系との互換性が完全では無いので正常に動作しないアプリケーションもあります。

 さて、Win 2000でNECが公式に対応を認めている機種は、工場出荷時に、Pentium 133MHz以上を搭載している PC-9800シリーズです。よって、残念ながら、SV-98シリーズは対応していません。(T_T)

 しかし、実際には、対応から外れている機種でも、Pentium 133MHzまたは相当 (ただし、Cyrix製 CPUは、キャッシュ制御ドライバが対応していないので除く) 以上の CPUに換装していれば、インストールできる可能性があります。

 そこでやはり98SERVERには、Windows9x系では無くWindowsNT系の OSだろう (^ ^;;) と言うことでWindows2000Professionalをインストールしてみることにしました。

 

● SV-98 model2での問題点

 始めに、SV-98 model2では、通常にインストールしようとした場合、二つの重大な問題が発生します。(^ ^;;

  • 内蔵グラフィックアクセラレータ (Cirus Logic GD-5428) が使えない。
  • シリアル I/F (COM1) が使えない。

 どちらも、Windows2000で対応するドライバが無いために発生する問題です。特に、前者は、セットアップ画面や、停止エラー発生時、セーフモード等の VGA画面 が全く表示できないので切り替わった時に、画面が真っ暗または真っ白になってしまいます。(T_T)

 後者は、純正のシリアル増設ボード「PC-9801-101」を増設すれば、最高速度 19,200bpsですが、シリアル I/Fが使えるようになります。

 ちなみに自分の場合は、PCIバスに I-O DATA製 USB I/F「USB-PCI」を増設し、同社製 USBシリアル変換アダプタ「USB-RSAQ2」を接続することで回避しました。なお、このシリアルポートで同社製モデムの「DFML-560」が正常に動作しました。
 また、未確認ですが、Cバス対応の PCカードアダプタ経由でRATOC製「REX-5056V」を利用しても回避できるかもしれません。

 なのでインストール自体は可能ですが、OS起動後、システムでトラブルが発生した場合は、お手上げとなってしまいます。くれぐれもご注意ください。(^ ^;;

 

● インストールでの注意点

 まず、SV-98 model2でインストールの際に必要になるのが、Millennium (PC-9821X-B03) 等、Windows2000に標準でドライバが格納してある、グラフィックアクセラレータと、Windows2000対応の SCSIアダプタです。

 また、インストールに必要無い余計なハードウェアは、トラブルの原因になりやすいのでなるべく外しておきましょう。メモリも、再起動が何度かあるので大量に搭載している場合は、メモリカウントがうっとうしいので64MB程度にしておきましょう。(ぉぃ

 他に、インストール中は、システムクロックアップ等、改造箇所は、なるべく元に戻しておいた方が無難です。

 インストールの方法ですが、セットアップ中に画面が全く表示されないのため、アップデートインストールにした方が良いでしょう。新規インストールの場合は、セットアップの途中で入力や選択などの作業がいくつかあります。

 

● インストール作業

 では、作業に移ります。まず、事前に Win95, Win98, WinNT4.0などをインストールし、ユーザーや、ネットワーク等の各種設定をしておきます。Windows2000インストールの所要時間は、K6-IIIE+ 480MHzで (^ ^;;)、60から 70分程かかります。

 次ぎに、Windows2000の Disk2 (PC-9800シリーズ用) を CD-ROMドライブへ入れると、セットアップのダイアログが出ます。出ない場合は、「スタート」->「ファイル名を指定して実行」->「(CD-ROMドライブ): SETUP.EXE」を実行します。上書きインストールを指定しすると、システムのチェック後、レポートを表示し (これ以降インストールの中止はできません。) 、さらにインストールを続行すると再起動がかかります。

 1回目の再起動後、SV-98 model2には、IDE I/Fが無いのでWindows2000のセットアップ画面 (DOS画面) でF6キーを押し、画面の指示に従って、SCSIアダプタのドライバをインストールしておかなければなりません。
 なお、IOI-A100U2Wの場合は、Windows2000用のドライバは、インストールできますが、2回目の再起動後に、停止エラーが発生して、正常に Windows2000のインストールが終了しません。また、Windows2000インストール終了後も、Windows2000用のドライバはエラーが発生してインストールできません。ここでは、WindowsNT4.0用のドライバを利用します。

 この後、DOS画面の表示が消え、ファイルのコピーが始まると、以降、インストールが終了するまで画面は全く表示されません。(^ ^;;

 ここでファイルのコピーが終わりHDDが長時間停止している場合、SCSIアダプタのドライバが入ったディスクを要求している場合があるのでドライバが入ったディスクを再び FDDに挿入し、RETURN (Enter) キーを押してみてください。FDにアクセスがあった後、HDDへのアクセスが再開し、少し経つと、2回目の再起動があるのでFDを抜いておきます。(でないと FDから起動しようとして焦ります。(^ ^;;)

 以降、再起動はあと 1回かかりますが、全て自動で進行するのでモニタのケーブルをグラフィックアクセラレータ側の RGB出力につないでおきます。しばらくすると、モニタに Windows2000のログオン画面が表示されます。
 なお、2回目の再起動後、長時間 HDDが停止している時は、ダイアログの入力待ちの場合がありますのでRETURN (Enter) キーを押してみてください。

 SV-98 model2における、Windows2000インストール開始から完了までの流れを図にすると、次ぎのようになります。

Windows2000インストール開始から完了までの流れ

● 結果

 インストールが済めば、システムは極めて安定でハードウェアの認識もサウンドボードの「Q-Vision製 WaveStar」と 高速シリアルアダプタの「マイクロコア製 MC-RS98」以外は全て正常に認識され、動作しています。

 なお、Cバスボードでも WindowsNT4.0用ドライバを利用すれば動作する可能性が高いです。「WaveStar」は、NT用のドライバを利用することにより PCM, FM部は、正常動作するようになります。また、MIDI I/F部は、Windows2000のドライバにバグがあるためそのままでは音が出ません。WindowsNT4.0の CD-ROM内の MIDIドライバを使用することで音が出るようになります。

 最後に、Windows2000の起動は、Win98SEよりも速いですが、システム全体の動作はやや重いと感じました。特に、セキュリティが強化されているためか、ネットワーク内の PCの HDDにアクセスするするのに時間がかかるようになりました。しかし、これらは、Service Pack 1をインストールすることにより多少改善されました。

 自分は、NT系の OSは初めてなのでアプリケーションの互換性などが気になっていました。ほとんどの物が動作しますが、やはり一部のアプリケーションでエラーや、正常動作しないものがありました。しかし、エラーが出て、強制終了させても、何事も無かったように復帰できる点は、さすが NT系 OSだと感じました。(^-^)

 しかし、Windows2000をインストールした真の目的は、次の段階にあります。(^ ^;;

 

GeForce2 MX/MX400を SV-98/2で使う

● はじめに

 最近、PC-9800ユーザーの間でにわかに話題になっているグラフィックアクセラレータ (GA) があります。それが、Inno3D製 TORNARD GeForce 2MX/PCIです。この GAは、その名が示す通りnVIDIA製 GeForce 2MXを搭載しています。このチップは本来、AGPバス対応ですが、このTORONARD GeForce 2MXは、無理やり PCIバスに対応させています。無理に PCIバスに対応させているため、チップ本来の性能は全て引き出せませんが、GAの選択肢の少ない 98では、かなりの期待ができると言えます。

 通常 (^ ^;;) PC/AT互換機専用の GAを PC-9800シリーズで使う場合には、NT系 OSを使うことともう一つボード上の VGA BIOSを何らかの方法 (VGA BIOSの内容を破壊する、基板のパターンカット等) で無効にする必要がありますが、この GAでは PC-98本体付属の PCIセットアップディスクでCバス用として、メモリアドレス C0000-CFFFFを予約すると、Windows 2000上でPC-9800シリーズでも利用できると言う特徴を持っています。

 

● 使用上の問題点

 この場合、RGB入力端子の有る PC-9821シリーズでは、本体の RGB入力に GAからの信号を入れても、Windows2000のドライバが、PC/AT互換機用なのでWin画面と、DOS画面が切り替わらず、二系統入力のモニタを利用したりRGBケーブルを差し替えたりソフトで切りかえるなど対策が必要になります。

 なお、SV-98 model2の場合、もともと RGB入力端子自体が無いので98対応の PCIバス用 GAであっても、同じことになるので気にすることは有りません。(^ ^;;

 

● SV-98 model2への導入

 この GAは、PCIバスリビジョン 2.1以降に対応していますが、リビジョン 2.0の SV-98 model2でも動作しました。でも IRQは共有しない方が良いかもしれません。

 では、SV-98 model2への導入の手順です。まずここで正常に Windows2000Professionalがインストールされているものとします。

 始めに、PCIセットアップディスクを使い Cバス用としてメモリアドレス C0000-CFFFFを予約します。ちなみに、SV-98 model2は、初代 PC-9821Xa、PC-9821Xtと 同じ PCIチップセットの i430NXです。(^ ^;;

 次ぎに、本体の電源を切って、GeForce2 MXを PCIバスに取り付けます。この時点でGAが二枚ざしになっています (ここが重要) 。取り付けた後、本体の電源を入れ、Windows2000にログオンします。すると、GeForce2 MXが認識されるので付属のドライバをインストールし、再起動します。

 再び、ログオンすると、この時点で GeForce2 MXは、セカンダリとして認識されています。ただし、この時点では、RGBケーブルをつなぎ替えても、画面が正常に表示されていないので注意してください。

 そこで画面のプロパティでGeForce2 MXの解像度を、800×600ドット、ハイカラー以上に切りかえてから、RGBケーブルを GeForce2 MXにつなぎ替え、画面が正常に表示されているかどうか確認します。変化が無いような場合、何度か、「Windowsの画面を広く使う」など設定を変更してやりなおしてみてください。

 ここで GeForce2 MX側の画面が正常に表示されていれば、シヤットダウンし、はじめに取り付けてあった GAを外します。外した GAは、いざと言う時のために保管しておきましょう。以上でグラフィック機能が大幅に強化されます。(^-^)

 

● GF2MXの性能を引き出し、より高速に

 ここでService Pack 1と DirectX8、最新ドライバ Detonator7.17をインストールすると 3D描画でハードウェア T&Lに対応しさらに描画が高速になります。

 Service Pack 1をインストールすることによりいくつかのバグが修正されますが、特に、DirectXでのバグも修正されるので是非インストールしておきましょう。Microsoftの HPからダウンロードもできますが、容量がかなり大きい (平日の朝からでは、56kモデムで約 6時間 (^ ^;;)) ので雑誌の付録などを探してみてください。インストール後は、システム全体の動作が若干軽くなったような気がします。(^-^)

 次ぎに DirectX8ですが、このバージョンから PC-9800シリーズは対応から外れたためにそのままではインストールできません。この問題は、インストールの際に Feldlotos氏のパッチ「dx8nec98.exe」を当てることにより回避できるようになります。このソフトは、Vectorに有りますので検索してください。
 なお、2001年 2月現在では、 バグフィックス版の DirectX8aが最新です。

 また、最新ドライバ「Detonator7.17」は、nVIDIAの HPには有りません。「reactorcritical」と言うキーワードで海外の HPを検索すると見つけることができます。(^ ^;;

 ではベンチマークです。「WA Monitor」でライトコンバイニング済みでリフレッシュレートは 70Hzです。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 SV-98model2
Processor AMD K6 540.0MHz [AuthenticAMD family 5 model D step 0]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display GeForce2 MX
Memory 260,668Kbyte
OS Windows NT 5.0 (Build: 2195) Service Pack 1
Date 2001/ 1/13 21:12
IBM DDRS-34560W S97B
IBM DCAS-34330W S65A
TEAC CD-ROM CD-532S 1.0A

ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
30037 37251 47668 91622 7798 30377 1056 58 12190 12336 31870 A:10MB

★ ★ ★ HDBENCH Ver 3.22 (C)EP82改/かず ★ ★ ★
M/B Name SV-98model2
Processor AMD K6 540.00MHz[AuthenticAMD family 5 model D step 0]
Cache L1_Data:[32K] L1_Instruction:[32K]
Name String AMD-K6(tm)-III Processor
VideoCard NVIDIA GeForce2 MX
Resolution 800x600 (16Bit color)
Memory 326,204 KByte
OS Windows 2000 5.0 (Build: 2195) Service Pack 1
Date 2001/01/18 21:40
IBM DDRS-34560W S97B
IBM DCAS-34330W S65A
TEAC CD-ROM CD-532S 1.0A

ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
10490 29811 18620 5062 2299 4598 60

Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy Drive
33349 18905 3792 847 11769 10721 2213 A:20MB

 と言うわけで94年製の旧世代機ながら HDBENCH Ver 2.610では、ALL 30,000越え、Ver3.22では、ALL 10,000を越えると言う恐ろしいマシンに成長しました。当研究所内では、2001年 2月現在、数値だけは、Xv20 (K6-III 400MHz, GA-SV2K32/PCI) を凌駕し最強です。(^ ^;;

 感想としては、Milleniumからの交換だったのでまるで違うマシンのようにグラフィック描画が高速になりました。2D, 3Dグラフィック問わず、体感的に Xv20/W30 (K6-III 400MHz, GA-SV2K32/PCI) をはるかに上回っています。3D Mark2000ではテストによってはエラーが出ますが、ハードウェア T&LによりSV-98 model2でも、Low Diteilながら 3Dグラフィックが滑らかに表示されるのには驚きました。(^-^)

 余談ですが DirectX上で PCIバスボードなのに AGPバスボードとして誤認されているのは笑えます (^ ^;;)。デフォルトでは AGPサポートが有効になっていますが、そのままでもいまのところ問題は無いようです。ちなみに、これを切ってみても変化はありませんでした。

 他に気づいたことでは、GAの詳細設定で「Overlay Color Control」のタブを開くと原因はわかりませんがハングアップします。(T_T) 

 

● GeForce2 MX400も正常動作

 ちなみに、GeForce2MX400 GPUと 64MBの VRAMを搭載したinno3D製 TORNARD GeForce2 MX400/TV も正常動作しました。ボード上の TV出力も正常動作を確認しています。(^-^)
 また、GF2MX400と最新ドライバ、Detonator11.01を利用することにより3D Mark2000でのエラーが減りデモも完走するようになりました。

AGP版 GeForce4 MX440を SV-98 model2で使う

● 玄人志向 CHANGE-AGP2PCI

 最近、PC-9821ユーザーの間でにわかに話題になっている製品があります。それは、玄人志向がユーザープロデュース第 5弾 (ELOさんプロデュース) として発売したキワモノシリーズの「CHANGE-AGP2PCI」です。

 この製品は、その名の通りグラフィックアクセラレータ (GA) カードで主流となった3.3Vの AGPバス用カード (Low Profile用) と 5Vの PCIバススロットの間に入り信号電圧レベルを変換し、AGPバス用カードの PCIバスへ接続を可能としています。
 つまりこれを使うことによりAGPバスを持たない PCの PCIバスに、AGPバス用の GAカードを挿すことができるという、優れものです。(^ ^;;
 ただし、全ての、AGPカードがこの方法で動作するわけではありませんのでご注意ください。

 他に、割込みは、INTA#〜INTD#から選択でき、AGPカードの電源を PCIスロットからではなく、HDD用電源 (4pin) から供給する機能を持っています。

● 製品の危険性

 ただし、構造が単純なのでこの変換アダプタのレギュレータがかなり熱くなるので取り付けるスロットの位置や、冷却に注意が必要です。
 また、過電流などの電気的トラブルに対する安全装置などありませんので電力を大量に消費する AGPカードを挿すと、この変換アダプタや、AGPカードが、故障する可能性があります。このような物なのでとても万人にお勧めできる物ではありません。

 特に、nVIDIA GeForce4 Ti4600/4400 搭載カード等は、ネット上ですでに故障の報告がありきわめて危険です。カード自体も高価なので無理はしないようにしましょう。

 ちなみに、PC-9821Xa7や、PC-9821V7等のチップセットに i430FX搭載のマシンでは、燃える可能性があるそうです。(^ ^;;

● 現行バージョンは試作品

 2002年 6月現在販売されている「CHANGE-AGP2PCI」は、まだ試作品です。マザーボード上でPCIデバイス番号の「0」が使われていないことが、動作させる最低条件となっています。
 よって、PC-9821では、一部の機種 (i430FX搭載機、RvII26/ RsII26など) を除いて使えますが、PC/AT互換機では、ほとんどの場合で正常に動作しないようです。このため、この製品には、動作保証は一切ありません。

 なお、今後発売される予定の正式版では、その対策として PCIブリッジチップが搭載されることになっています。ただし、PCIブリッジが搭載された場合、SV-98 model2では、使えなくなります。

 また、本来、AGPバス対応のカードを、無理やり PCIバスに対応させているので当然ながら、カード本来の性能を引き出ことはできません。ただ、現状で高性能な GAの選択肢が少ない PC-9821シリーズでは、かなりの期待ができると言えるでしょう。

● 参考になるページ

 CHANGE-AGP2PCIや PC-9821で PC/AT互換機のグラフィックカードを使うに当たって、こちらのページが参考になります。

★ PC-9821で AGPカード使用上の注意点

● その 1 (ドライバと、VGA BIOS)

 通常、PC/AT互換機専用の GA (AGP, PCI問わず) を、PC-9821で使う場合には、Win9x用のドライバが無い (ドライバがあればWin9xでも使えます。I-O DATAの GA-VDB16/AGPはその一つです。) ため、NT系 OSを使うことと、GAカード上の VGA BIOSを、何らかの方法 (VGA BIOSの内容を破壊する、基板のパターンカット等) で無効にする必要があります。

 特に、GAボード上の VGA BIOSを無効にできないと、PC-9821シリーズでは、メモリカウント後にハングアップするなど、誤動作の原因となりますが、幸いなことに、AGPカードを、この AGP-PCI変換アダプタと組み合わせて使った場合、PC-9821シリーズでは、 カード自体を PCI BIOSが認識できないのでVGA BIOSに起因する PC起動時のトラブルが防げます。

 また、PC/AT互換機専用の GAを使う場合、RGB入力端子の有る PC-9821シリーズでは、本体の RGB入力に GAからの信号を入れても、NT4.0/Win2Kのドライバが、PC/AT互換機用なのでWin画面と、DOS画面が切り替わらず、二系統入力のモニタを利用したりRGBケーブルを差し替えたり powerxさん作フリーソフト「DispFlip」で切り替えるなど対策が必要になります。

 ちなみに、SV-98 model2の場合、もともと RGB入力端子自体が無い (たとえ、PC-98対応の PCIバス用 GAであっても、同じことになる) ので気にすることは有りません。(^ ^;;

● その 2 (リソース)

 「CHANGE-AGP2PCI」を使う上で最大の問題は、PC-9821シリーズ (PC/AT互換機は不明) の PCI BIOSでは、自力で AGPカードに、リソース (割込み、メモリアドレス、I/Oアドレスなど) を割り当てることができません。このため、OSの起動前に、フリーソフトなどでPCIレジスタをいじって、きちんと割り当てておく必要があります。

● その 3 (AGPカードの形状)

 「CHANGE-AGP2PCI」は、Low Profileカード用に設計されています。デスクトップモデルでは、Low Profileの AGPカードでないと、本体の蓋が締まらなくなります。

 なお、ミドルタワーやフルタワーモデルであれば通常サイズの AGPカードも使えますが、コネクタの配置によっては、ケースに干渉して物理的に取り付けできない可能性があります。

● その 4 (カードの発熱)

 AGPカードのチップや、AGP変換アダプタのレギュレータは、かなり発熱するのでデスクトップやミドルタワーモデルでは、冷却に気を配る必要があります。

 ちなみに、SV-98 model2では、マザーが左実装のため、カード上の部品面が上に向きます。その上、PCIスロット #3に挿せば筐体ファンのすぐ側なので冷却に関しては、かなり有利だと思います。(^-^)

● 今回必要なもの

  • 玄人志向 GF4MX440-AGP64C (AGP版 GeForce4 MX440)
  • 玄人志向 CHANGE-AGP2PCI
  • PC-9821に対応の Millennium等、Windows2000に標準でドライバのある GA (重要)
  • まりもさん作、「VGAENB.BIN (V1.14b、SV-98 model2対応版)」と、「IPLware」
  • システムを転送し、起動可能なフロッピーディスク (FD)

 以上のものが必要です。特に、9821ディスプレイアダプタを持たない、SV-98 model2では、Millenniumが、絶対に必要になります。

★ SV-98 model2への導入

● 導入準備

 では、SV-98 model2への導入の手順です。まずここで正常に (^ ^;;) Windows2000Professionalがインストールされているものとします。

 すでに、GeForce2MX400/PCI等、VGAカードを搭載している場合は、そのままでは、「VGAENB.BIN」が誤動作しますのであらかじめ GAカードを、Millenniumに交換しておいてください。
 また、その際、PCIセットアップでメモリアドレスを予約していた場合は、削除してください。できれば「ESC」+「HELP」+「9」でPCIセットアップを初期化しておくことを勧めます。

 始めに、まりもさんのサイトから、SV-98 model2に対応 (正式では無いので注意) した「VGAENB.BIN」(Ver 1.14b 以降) と「IPLware」をダウンロードしておきます。これが無いと、SV-98 model2に限らず、他の PC-9821シリーズでも、AGPカードは使えません。これを解凍し、システムを転送したFDにコピーします。  なお、このソフトの詳しい使い方は、ここでは省きます。難しい内容では無いので各自で付属のテキストファイルをよく読んでください。AGPカードの動作を成功させるためのヒントもあります。

● AGPカードの取り付け

 次ぎに、本体の電源を切って、念の為、ACケーブルを抜き、筐体のアース部分や、ドアノブ、アルミサッシを触って、静電気を逃がしておきます。

 AGP版 GeForce4 MX440から、固定金具を外し、CHANGE-AGP2PCIに挿し、これを、本体の PCIバスに取り付け、このままでは、カードが外れ易いのでネジでしっかり固定します。この時点でGAが二枚ざしになっています。SV-98 model2では、ここがもっとも重要です。

 ちなみに、玄人志向の GF4MX440-AGP64Cの場合は、液晶モニタ用コネクタがあるため、CHANGE-AGP2PCIの固定金具が、コネクタに干渉し、カードが微妙に斜めになりますが、動作に支障は無い様です。また、SV-98 model2への取り付けは、問題ありませんでした。

● AGPカードへのリソースの割り当て

 AGPカードを取り付けた後、本体の電源を入れ、先に製作した FDから起動し、「CUSTOM.EXE」を実行します。以降、対話形式でその時の環境に合った、「VGAENB.BIN」を製作してくれます。

 なお、今回の、GeForce4MX440/AGPでは、幾つかの質問の中で「VGA BIOS COPY可否」、「コマンドレジスタ・メモリ応答可否」は、両方とも「N」にしておきます。

 作成された、「VGAENB.BIN」を、「IPLware」を使って、Windows2000がインストールされたHDDの IPL領域に埋め込んだ後、再起動し、Windows2000を起動させます。

 ちなみに、「VGAENB.BIN」実行時のメッセージは、「SHIFT」キーを押している間、処理の内容を確認することができます。初回起動時に、動作が正常か、確認するとよいでしょう。

● ドライバのインストールとディスプレイの設定

 Windows2000が起動し、ログインすると、「GeForce4 MX440/AGP」と「Twin View」が認識されるので指示にしたがい、ドライバをインストールし、再起動します。

 再びログオンすると、この時点で GeForce4 MX440/AGPは、セカンダリとして認識されています。ただし、この時点では、RGBケーブルをつなぎ替えても、画面が正常に表示されていない場合があるので注意してください。

 もし画面が正常に表示されていない場合は、画面のプロパティでGeForce4 MX440/AGPの解像度を、800 x 600ドット、ハイカラー以上に切りかえてから、RGBケーブルを GeForce4 MX440/AGPにつなぎ替え、画面が正常に表示されているかどうか確認します。変化が無いような場合、何度か、「Windowsの画面を広く使う」など画面の設定を変更して、やりなおしてみてください。

● AGPカードの導入完了

 ここでGeForce4 MX440/AGP側の画面が正常に表示されていればシャットダウンし、はじめに取りつけてあった GAを外します。外した GAは、いざと言う時のために大切に保管しておきましょう。以上でグラフィック機能が大幅に強化されます。(^-^)

 なお、GeForce4MX440/AGP以外の AGPカードも動く可能性はあります。その場合の「VGAENB.BIN」の設定などは、付属のテキストファイルや、先に紹介したHPにヒントがあるので各自で良く読んで下さい。

● GeForce4MX440の性能を引き出し、より高速に

 Service Pack 1以降、DirectX8.0/8.0aをインストールしていない場合、これらをインストールすると、3D描画でハードウェア T&Lに対応し、描画が大幅に高速化されます。

 Service Pack 1以降をインストールすることによりいくつかのバグが修正されますが、特に、DirectXでのバグも修正されるのでぜひ、インストールしておきましょう。
 Microsoftの HPからダウンロードもできますが、容量がかなり大きい (平日の朝からでは、56kモデムで約 6時間 (^ ^;;)) のでADSL接続でなければ雑誌の付録などを探してみてください。インストール後は、システム全体の動作が若干軽くなったような気がします。(^-^)

 次ぎにDirectX8.0ですが、このバージョンから PC-9800シリーズは対応から外れたためにそのままではインストールできません。この問題はインストールの際に Feldlotos氏のパッチ「dx8nec98.exe」を当てることにより回避できるようになります。このソフトは、Vectorに有りますので検索してください。
 なお、2001年 2月現在ではバグフィックス版の DirectX8.0aが最新です。

 また、nVIDIAの最新ドライバ「Detonator」は nVIDIAの HPには有りません。「reactorcritical」と言うキーワードで海外の HPを検索すると見つけることができます。(^ ^;;

● 結果

 ではベンチマークです。ドライバは「Detonator 28.32」、「WA Monitor」でライトコンバイニング済みでリフレッシュレートは 72Hzです。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 SV-98 model2
Processor AMD K6 600.0MHz [AuthenticAMD family 5 model D step 0]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display GeForce4 MX 440
Memory 457,276Kbyte
OS Windows NT 5.0 (Build: 2195) Service Pack 2
Date 2002/ 6/30 22:34

IOI-A100U2W SCSI Card
PCSC-F PCMCIA SCSI Card
QUANTUM VIKING II 9.1WSE3506
IBM DDRS-34560W S97B

  ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
GeForce4MX440/AGP 35657 41447 53543 112804 9416 40476 2286 45 12799 12487 37088 A:10MB
GeForce2MX400/PCI 32082 41383 52972 100469 8161 29990 1054 60 11251 11376 35625 A:10MB

注: GF2MX400の HDDは、DDRS-34560UWです。

 というわけで 94年製の旧世代機ながら HDBENCH Ver 2.610では、ALL 35,000を越えるという恐ろしいマシンに成長しました。当研究所内では、2002年 7月現在、数値だけは PC-9821Xv20/W30 (K6-IIIE+ 600MHz, GA-SV2K32/PCI) を凌駕し、Socket 7系 CPU搭載機では最強です。(^ ^;;

 感想としては、GeForce2MX400/PCIより数値がかなり向上しています。体感的には 2D描画では変化は感じられないものの「3DMark2000」のデモでは、GF2MX400/PCIに比べて僅かにフレームレートが上がり見た目にもスムーズ (PC-9821Xv20/W30 (K6-IIIE+ 600MHz, GA-SV2K32/PCI) をはるかに上回る) に再生できます。SV-98 model2でも 3Dグラフィックが滑らかに表示されるのは凄いの一言です。(^-^)

 最後に「VGAENB.BIN」をキワモノの SV-98 model2に対応 (?) させてくれたまりもさんには厚く御礼申し上げます。m(_ _)m

CPUの換装 モバイル K6-III+ 600MHz編

 はじめに、このような CPUの換装はメーカーの禁止している改造行為にあたるので保証期間内であっても保証対象外になります。また、すべての SV-98 model2でうまく行くとは限りません。このページの情報による改造により故障しても、こちらでは責任を負いかねます。全て自己責任でお願いします。m(_ _)m
 ちなみに、SV-98 model2は極めて高価なマシンなので些細な故障でも万単位の金額がかかります。

 みごと 500MHzの壁を突破した SV-98 model2ですが、某O○ERTOP通販でモバイル K6-III+ 550MHz版が売られていたので噂のメルコ製「HK6-MS600-NV4」を取り寄せ中にもかかわらず思わず衝動買いしてしまいました。(爆)

 載せ方は CPUの換装 モバイル K6-III+ 編 で述べた通りです。あっさり 600MHz (60 x 2 x 5 = 600) で動作したので結果だけ載せておきます。(^-^)

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 SV-98 model2
Processor AMD K6 600.0MHz [AuthenticAMD family 5 model D step 0]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display GeForce2 MX
Memory 326,204Kbyte
OS Windows NT 5.0 (Build: 2195) Service Pack 1
Date 2001/ 2/15 21:26
IBM DDRS-34560W S97B
IBM DCAS-34330W S65A
TEAC CD-ROM CD-532S 1.0A

ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
32082 41383 52972 100469 8161 29990 1054 60 11251 11376 35625 A:10MB

★ ★ ★ HDBENCH Ver 3.22 (C)EP82改/かず ★ ★ ★
M/B Name SV-98 model2
Processor AMD K6 600.01MHz[AuthenticAMD family 5 model D step 0]
Cache L1_Data:[32K] L1_Instruction:[32K]
Name String AMD-K6(tm)-III Processor
VideoCard NVIDIA GeForce2 MX
Resolution 800x600 (16Bit color)
Memory 326,204 KByte
OS Windows 2000 5.0 (Build: 2195) Service Pack 1
Date 2001/02/15 21:54
IBM DDRS-34560W S97B
IBM DCAS-34330W S65A
TEAC CD-ROM CD-532S 1.0A

ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
10700 33128 20693 5060 2293 4480 60

Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy Drive
35200 18971 3940 847 11251 10137 1962 A:\20MB

--- Memory Speed Test ---- (Yone氏製作 Ver1.1)
DataSize Rate
--------------------------
4KB : 1294.54 MB/Sec
8KB : 1691.25 MB/Sec
16KB : 1941.81 MB/Sec
32KB : 1872.46 MB/Sec
64KB : 1092.27 MB/Sec
128KB : 896.22 MB/Sec
256KB : 685.34 MB/Sec
512KB : 69.30 MB/Sec
1024KB : 32.18 MB/Sec
2048KB : 26.62 MB/Sec
4096KB : 24.94 MB/Sec
8192KB : 24.24 MB/Sec
--------------------------
Average : 804.26 MB/Sec
--------------------------
AMD 600.01MHz
L1 Data Cache Size 32KB
L1 Inst Cache Size 32KB
L2 Cache Size 256KB
--------------------------

 これでついに、SV-98 model2は、600MHzの壁をも超えてしまいました。誤差範囲ですが。(^ ^;;
 600MHz動作でも体感上はほとんど変化はありませんでしたが、3D画像処理では、540MHzに比べてわずかに速くなったと感じました。換装当時は PK-686P125付属の非力なクーラーですが、SV-98 model2の強力な空冷システムと電源のおかげで異常はありませんでした。

 現在は、念の為、Socket 370用の SANYOクーラに交換しています。

 最後に、SV-98 model2はつくづく改造のし甲斐があるマシンだと思いました。(^-^)

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