SV-98 model 2 ネタ

SV-98 model 2は、PCIバス 3本とフルタワーに惹かれ導入しました。(爆)

2002/ 7/ 7 更新


<< SV-98 model 2とは >>

 PC-9800シリーズの歴史の中で、サーバ専用機 「98 SERVER」シリーズが初めて登場したのは、約 10年前の 1991年 12月に遡ります。ハイレゾマシンでお馴染みの PC-H98 (Hyper98) シリーズから派生した SV-H98シリーズがその始まりです。これらサーバ専用機は、おもに企業向けに販売され、高い信頼性と安定性を得るために、高級な部品がふんだんに使われたため、標準価格が百万円単位ときわめて高価でした。98 SERVERシリーズの基本仕様一覧はこちら。

 SV-98シリーズは、「98 SERVER」 シリーズの二世代目にあたります。その中で、SV-98 model 2は、1994年 6月に、「PCIバス搭載、PentiumTMプロセッサ (90MHz) 搭載の高性能サーバ。」 というキャッチコピーで登場しました。そのキャッチコピーが示す通り、98アーキテクチャで、初めて PCIバスと、Socket 5を搭載した記念すべき 98という側面ももっています。(^-^)

 SV-98 model 2の特徴として、98シリーズでは珍しい、フルタワー型の巨大な筐体で、ハードディスク (HDD) ベイが 5個所、5インチベイが 1個所、DAT (Digital Audio Tape) ベイが 1個所と、SCSI機器を同時に 7台 内蔵でき、これらをフルに内蔵しても余裕の強力な電源ユニットと空冷ファン、PCIバススロットが 3スロットに、オプションでディスクアレイをサポートしている点が挙げられます。

 また、改造に当たっては、初期の Socket 5機でありながら、電圧変換下駄だけで、K6-IIIや、Cx6x86が搭載できる (詳しくは、後で紹介します。) ので、マニアの間では、かなりの人気が有ります。(^ ^;;

 ちなみに、ほぼ同時期に、同じ Pentium 90MHz搭載の PC-9821Anが発売されています。下の表は、SV-98model 2 (SV-98/2) のラインナップです。また、表の標準価格は 1994年 6月現在の価格です。1995年 4月に価格改定がありました。

型番 モデル メモリ HDD CD-ROM 付属OS 標準価格 (税別)
SV-98 model 2F フレームモデル 16MB オプション オプション オプション 720,000円
SV-98 model 2 1GB HDDモデル 16MB 1GB SCSI 3倍速 MS-DOS 5.0A-H 1,100,000円 -> 980,000円
SV-98 model 2N1R NetWareセットモデル 16MB 1GB x2 SCSI 3倍速 NetWare 3.12J (10ユーザセット) (CD-ROM版) 1,340,000円
SV-98 model 2N3 WindowsNT Server3.5セットモデル 32MB 1GB x2 SCSI 3倍速 WindowsNT Server3.5 (10クライアントライセンス付) (CD-ROM版) 1,380,000円

 なお、98 SERVERシリーズは、98MATE SERVERシリーズの Rs20 (Pentium pro搭載) , RsII26 (Pentium II搭載) を経て、PC-98NXシリーズの MATE SERVER NXシリーズへと受け継がれています。

 このマシンのような 「98 SERVER」 シリーズは、個人向けには販売されなかったので、絶対数が少なく、中古市場に出ることがほとんど無いため、よほど運が良くない限り入手できません。自分も、店頭で売られていたのを目撃したのは、2回ぐらいしかありません。

 

マザーボード

 SV-98/2に搭載されているマザーボードは、「intel 430NX (Neptune)」 です。このマザーは、X MATEシリーズの前身である B MATEシリーズの Bf (Pentium 60MHz搭載) をベースに intel製の PCIチップセットの 430NXを追加したという感じの物です。
 この i430NXチップセットは、主にハイエンドマシンやサーバに向けに開発されたものです。ノースブリッジに 「i82433NX」 が 2個、サウスブリッジに 「i82434NX」 を搭載しています。 ちなみに、サウスブリッジが、「STAR ALPHA2」 ではないため、Cバスのデータ転送速度が、「STAR ALPHA2」 搭載機種にくらべ高速です。

 ベースクロックは、60MHzで、CPUソケットは、シングルボルテージ (コア部と I/O部の動作電圧が同じということ) の Socket 5です。デスクトップマシンと違い、周囲の空間が広いので、Socket 370用等、大きい CPUクーラも使用できます。

 他に、タワー型の PC-9821シリーズと違い、マザーボードが、向かって左側に実装されています。

 

搭載 CPUとセカンドキャッシュ

 SV-98/2に搭載されている CPUは、intel製 Pentium (P54) 90MHzです。この P54は同じ Pentiumの中でも古いのもので、100MHz以上のセラミックパッケージとは違い、CPU中央部に放熱板があり金メッキされています。75MHz版にもこのパッケージの物が存在します。ちなみに、Socket 4の P5、60/66MHz版も同じパッケージです。

pentium-90

 なお、この CPUには、ある浮動小数点演算を実行すると、答えを間違えるという有名なバグがあります。ベクターにその有無をチェックするソフトがあります。このバグの影響はそれだけではなく、ベンチマーク上で、浮動小数点演算の値が、正常品に比べ 2〜 3割ほど低くなります。この事実が発覚した当時 (現在は不明です) は、NECは無償交換に応じていました。交換された本体には、製造番号の最後に 「L」 が付きます。

 CPU内蔵の一次キャッシュメモリは 16kBで、コプロセッサ (浮動小数点演算ユニット) も内蔵 (今時当たり前ですが) されています。ただし、このマシンのような初期の Pentium機は、動作の安定化のために、メモリに多くのウェイトが入るため、Pentiumの足を引っ張ります。特に、メモリへの書き込みに関しては、486マシンより遅いです (フリーウェアの 「PFM486 (Daisankeihin氏) 」で確認)。(T_T)

 さらに、セカンドキャッシュとして、マザーボード上にライトバック対応のバースト SRAMを標準で 512kB装備しています。なお、X MATEシリーズのように後から追加、交換はできません。ちなみに、キャッシュ可能なメモリ容量範囲は、512MBまでとなっています。

 

メモリ

 メモリは、デフォルトで 16MB、WinNTモデルは、32MB内蔵し、メモリボード上の 8ヶ所 (デフォルトで、2ヶ所占有済み) の SIMMソケットに、72pin パリ付き FP (ファーストページ) SIMMを増設できます。追加や差し替えによって、最大 256MBまで増設できます。

 ちなみに、パリとは、パリティチェックの略で、データの読み出しや書き込みにチェックの為のデータを追加してエラーを検出するものです。通常めったに有りませんが、エラーを検出するとデータを破壊する前にシステムを停止させます。

 また、メモリの増設には、Pentium機なので必ず同容量で同種の SIMMを 2枚一組で増設します。ちなみに、例外として Xnは 1枚単位で増設します。(^ ^;;

 他に、メモリダンプスイッチがファイルベイの上の中央部にあり、システムが停止したときにメモリの内容を フロッピーディスク (FD) に記録することができます。挿入された FDは強制的に、1.2MBフォーマットされます。リセットスイッチではないので注意しましょう。うっかり押すと、FDのデータを消してしまったり、BEEP音が鳴ってびっくりします。(^ ^;;

 

補助記憶装置

 FDDは、標準で 3.5インチ 3モードタイプが 1台 (型番は FD-1138Tでフロントべゼル付き、イジェクトボタンが四角)です。増設については、内蔵、外付け共にできません。フレームモデルでは、FDDのみ搭載しています。

 HDDは、SCSI仕様で 1GBの HDDを 1台または 2台内蔵し、MS-DOS Ver 5.0A-Hがプリインストールされています。HDDベイは筐体前面側に全部で 5つあり、増設の際には、PC-9821Xt/Stシリーズと同じ HDD固定金具 (I-O DATA製 HDK-XTなど) が必要になります。
 ちなみに、HDDベイの横には強力なファンが 2つあり、10,000回転クラスの発熱の多い HDDも余裕で搭載できます。(^-^)

 CD-ROMは、SCSI-1仕様で、キャディ式、3倍速の CD-ROM 「SV-98/2-E04」 をファイルベイに搭載しています。

 他に、大容量バックアップメディアの DATベイが一つあります。純正品では、「SV-98/2-E03」 が用意されています。純正品以外を搭載する場合は、FDDと同じ固定用金具が必要になります。

 なお、PC-9821シリーズで一般的な、固定ディスク専用 I/F (IDE I/F) は、密かにマザー上にコネクタがありますが、使えません。(^ ^;;

 

ディスクアレイ

 SV-98/2では、高信頼が要求されるサーバ用途のために、ディスクアレイをサポートしています。ディスクアレイは、システムの基幹として 24時間連続稼動するサーバにとって必要不可欠な装置の一つで、データを複数の HDDに自動的に分割して格納し、装置全体を 1台の大容量 HDDとして機能する物です。
 HDDの故障など、稼動中に不測の事態が発生しても、予備の HDDに、障害の発生した HDDの内容を自動復旧させる機能や、障害の発生した HDDを稼動中に交換できる活線挿抜機能により、システムを停止させずに速やかにデータの復旧ができるのが特徴です。

 この装置を利用するには、ディスクアレイ接続専用 SCSI I/Fの 「SV-98/2-B04」を増設します。このボードを増設する事により、恐ろしく巨大な (^ ^;;) 増設用ディスクアレイユニット 「SV-98/2-U01」 を最大 4台接続できます。「SV-98/2-U01」には、最大 7台の HDDが内蔵でき、RAID 5まで対応します。

 

グラフィック機能

 グラフィック機能は、標準で、従来の 640 x 400ドット (4096色中 16色: EGC) に加え、グラフィックアクセラレータとして、Cirrus Logic製 GD5428をオンボードローカルバス (A MATEでお馴染み) 接続で搭載しています。VRAMを、512kB搭載し、最大 1,024 x 768ドット、26万色中 256色表示が可能です。ただし、描画速度はチップの古さや、ドライバの悪さで DirectDraw以外では Cバス GA並です。(^ ^;;

 DOS画面のモニター出力は、24kHzと 31kHzから選択できます。選択の方法は、「GRAPH」 キーと 「1」 (24kHz) または 「2」 (31kHz, デフォルト) を押しながら電源を入れます。

 なお、RGB入力端子が無いので、PCIバス用グラフィックアクセラレータを搭載したときは、2系統入力対応のモニターやディスプレイ切り替え器などで、DOS画面と Windows画面とを手動で切り替える必要があります。

 

サウンド機能

 サウンド機能は、サーバ用途が考慮されているためビープ音のみです。サウンド機能を追加したい場合は、別途 「PC-9801-86」 や 「PC-9801-118」等の Cバスサウンドボードや PC/AT互換機用 PCIバスサウンドカードと外付けのスピーカを増設する必要があります。なお、ビープ音の音量はシステムセットアップメニューで調節ができます。

 

インターフェース

位置 種類 形状
本体後部 キーボード ミニ Din 8pin
バスマウス ミニ Din 9pin
アナログディスプレイ出力 D-Sub 15pin、基本的には 24と 31KHz対応で切り替え可
RS-232Cシリアル D-Sub 25pin、最高 19,200bpsまで対応
プリンタ用双方向パラレルインターフェース アンフェノールハーフ 36pin
DC-ON OUT 無停電電源装置 (UPS) 接続用

 この中で特に、PC-9801型番等、旧型機とは、プリンタのコネクタが異なり、X MATE系とでは、アナログディスプレイのコネクタの形状が違うので注意が必要です。

 

Dip SWの設定

 この機種では、ハードウェアディップスイッチは無く、設定はソフトウェアディップスイッチで設定します。呼び出し方は、「HELP」 キーを押しながら電源を入れます。

 

拡張スロット

 拡張スロットは、Cバス (汎用拡張バス) 3スロットに加え、従来のローカルバスに代わり、98アーキテクチャのマシンとしてはじめて、PCIバス (Rev. 2.0) が 3スロット搭載されました。ただし、PnP (プラグアンドプレイ) には非対応なので、拡張ボード利用の際には注意が必要です。ちなみに、PC-9800型番で、はじめて PCIバスを搭載したのは、初代 PC-9821Xa/Xtです。

 なお、HDD搭載モデルでは、標準で、PCIバスに Fast SCSI対応の SCSI I/Fボード 「SV-98/2-B03」 と 10BASE-T/5対応の LANボード 「SV-98/2-B06」 を搭載しています。純正の SV-98用周辺機器は、PC型番の緑の箱ではなく、青い箱です。見かけたら要チェックです。(^ ^;;

 ちなみに、同じ PCIバス 3本のマシンの PC-9821Xv/W, や PC-9821Rv等とは違い、割り込み (IRQ) に空きが多いので、スロットを全部埋めても余裕です。(^-^)

 

その他の特徴

 サーバとして、24時間稼動中、突然の停電や、瞬間的な電圧低下が発生しても、システムに影響が出ないように、無停電電源装置 (UPS) がサポートされています。UPSは、大容量のバッテリーを搭載しており、バッテリーの容量によりバックアップの時間が異なります。純正品では、容量 900VAの 「SV-98-U02」 が用意されています。

 メンテナンスがしやすいように簡単に内部にアクセスできます。筐体の開け方は、フロントマスクの扉を空け、ファイルベイ上のボタン 2箇所を押してフロントマスクを外し、右側のネジ 3本を外すことで本体横のカバーが外せるようになります。
 また、フルタワーということもあり、内部はとても広く、メモリや HDDの増設、交換などの作業が容易に行えます。これを一度味わうと、PC-9821Xv20/W30等のミニタワーでさえ狭く感じます。(^ ^;;

 簡単に内部にアクセスできる一方で、セキュリティ機能として、筐体に錠がついており、これをロックすることにより、フロントマスクの扉をロックできるため、CD-ROMや、FDD、DATドライブ、本体内部へのアクセスが物理的にできなくなり、これらの盗難を防止できます。また、キーボードからの入力とマウスのクリックも無効化できるため、部外者による不用意な操作を防止できます。


<< CPU換装 K6-III 480MHz編 >>

 はじめに、このような CPUの換装はメーカーの禁止している改造行為にあたるので、保証期間内であっても保証対象外になります。また、すべての SV-98/2でうまく行くとは限りません。このページの情報による改造により故障しても、こちらでは責任を負いかねます。全て自己責任でお願いします。m(_ _)m
 ちなみに、SV-98/2の部品は、フロントマスクを含めきわめて高価なので、故障すると相当な出費が予想されます。

 

はじめに

 さて、そんな SV-98/2ですが、メインで使うとしても、今となっては、標準で搭載されている Pentium 90MHz (P54) では明らかに力不足です。特に、Windows等の重い (- -メ) OSではつらいものがあります。とはいえ、SV-98/2に正式に対応する ODPや CPUアクセラレータは用意されていません。

 そこで、まず、初めのパワーアップとして、高性能な CPUへの換装を考えました。どうせ載せかえるならば、最高、最速の物をと言うことで、コアと等速のセカンドキャッシュを内蔵し、高性能で定評のある、AMD製の K6-IIIを利用し、動作クロックも限界の 480MHz動作を目指しました。

 今回は、この二つを実現するため、メルコ製 CPUアクセラレータ 「HK6-MS466-N4」 を使用しました。 (爆)

 

CPUの換装について

 SV-98/2が密かに人気の有る理由として、初期の Socket 5搭載機でありながら、他の Socket 5の 98シリーズ (1996年 6月以前に発売された、X MATEや Valuestar) とは違い、よく言われる魔法下駄 (A20ラインマスク機能) が、必要無く、さらに、おどろいたことに、3.3V版の Cx6x86が魔法下駄なしで動作する (キャッシュ制御は、ソフトで行う必要があります) という大きな特徴が挙げられます。
 また、K6-IIIを搭載しても PC-9821Anや Xa/W, Xv/Wのように K6-III内蔵の L2キャッシュがらみで問題が起こることはありません。おかげで、比較的に簡単に CPUの換装ができます。

 とはいえ、Socket 5の P54と Socket 7 (デュアルボルテージ) 対応の K6-III等では、電源の供給方式や動作電圧が異なるため (下表参照) そのままでは載せ換えることはできません。そのまま載せると CPUが壊れるどころか、最悪燃えます。(^ ^;;

代表的な CPU

CPU名 メーカー 動作クロック キャッシュ (演算用/命令用) MMX 3D Now! Enhanced 3D Now! コア電圧 I/O部電圧 対応Socket
Pentium (P54C) intel 75〜200 16kB 3.3V 3.3V 5, 7
MMX Pentium (P55C) intel 166〜233 32kB (16kB/16kB) 2.8V 3.3V 7
K6-2 AMD 266〜533 64kB (32kB/32kB) 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-III AMD 400〜450 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (256kB) 2.2V/2.4V 3.3V 7
K6-2+ AMD 450〜533 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (128kB) 2.0V 3.3V 7
K6-III+ AMD 450〜500 64kB (32kB/32kB) + fullspeed L2 (256kB) 2.0V 3.3V 7
Cx6x86 Cyrix PR100〜150 32kB (兼用) 3.3V/2.9V 3.3V 5, 7
M II Cyrix PR300〜400 64kB (兼用) 2.9V 3.3V 7
WinChip2 IDT 200〜240 64kB (32kB/32kB) 3.3V/3.52V 3.3V/3.52V 5, 7

 その上、SV-98/2のマザーには、CPUの内部逓倍設定用ジャンパが無く 1.5倍固定なので、CPUの動作クロック倍率を変更することができません。

 よって、SV-98/2で CPUを換装する場合、換装する CPUの動作電圧と、動作クロックを設定できるソケット (下駄) を利用すれば良いということになります。このような下駄に、PowerLeap製、PL-K6-III等の製品があります。特に、PL-K6-IIIは、CPUクーラーも付属しているので便利です。この場合、CPUの動作クロックは、最高で、6倍速の 360MHz動作となります。

 なお、i430HXや i430VXを搭載した比較的新しい 98に比べ、初期の Pentium搭載モデルの場合、動作の安定化のため、メモリ周りにウェイトが多く、これが CPUの足を引っ張るので、その点ご承知ください。(T_T) 

 

Windows 95で 新コアK6-2, K6-III, K6-2+, K6-III+を使う場合の注意事項

 新コアの K6-2や K6-IIIで Windows95を利用する場合、Windows95のバージョンが 950か 950.A (OSR1) では、正常に起動できないことがあります。このため対策として K6-III等を搭載する前に必ず、 「藤田パッチ (藤田氏がこの問題を回避するために独自に制作したパッチなのでこう呼ばれています) 」 を当てておきます。「藤田パッチ」 の方は、検索サイトで検索すれば見つかると思います。

 ちなみに、バージョンが 950.B (OSR2.x) 以降の場合は、Microsoftにパッチがありますので、ダウンロードして当てておきます。こうしておけば、ロゴカットをしなくても大丈夫です。

 ただし、パッチを当てても Windows95が起動しない場合、ロゴをカットまたは起動ロゴを別のものに換えます。方法は、前者は、Windowsファイルの 「msdos.sys」 に 「logo=0」 を書き加え、後者は、640 x 400 で 16色の BMP形式のファイルを 「logo.sys」 に名前を換えて Windowsの systemフォルダにある 「logo.sys」 と置き換えます。また、これは Windows95起動時の問題を解消するもので、起動後に不安定になるのは何か別の問題です。

 なお、Windows95に Plus!をインストールしてある場合、起動ロゴが Win95 Plus!のロゴになります。この場合、どういうわけか、ロゴカットをしなくても大丈夫なことが多いです。

 

★ HK6-MS466-N4について

 今回は、メルコ製 CPUアクセラレータ 「HK6-MS466-N4」 を使用しました。この MS466-N4は、CPUに、Socket 7で 2000年 4月現在、最強と誉れ高い AMD製 K6-III 450MHz版を採用しています。この CPUアクセラレータには「アドバンスド・クロックマルチプライヤ・テクノロジ」を搭載し、ベースクロックを下駄上で 2倍に引き上げてから CPUに供給するというもので、ベースクロックの低い PCでも、結果的に 6倍速以上で K6-IIIを動作させる事ができます。

 ちなみに、N4下駄は、従来の N3下駄を改良し、動作の安定化と対応マザーの拡大 (従来は、WildCat等の一部のマザーに対応) を実現しています。

 また、同社の MTC製品 (正規な製品ではなくサポートがまったく異なる) である 「MTSA-M1T」 をベースに改良を加えた魔法機能 (A20ピンマスク機能) を搭載し、一部の 98シリーズで BIOSが障害となり起動しないという問題をクリアしています。
 なお、この N4下駄では PC/AT互換機と共用になり、魔法機能を切ることもできます。さらに、P54Cと K6-IIIとの動作電圧の違いをレギュレータによってクリアしています。

 

★ HK6-MS466-N4の設定

 まず、MS466-N4の設定をします。デフォルトでは、98用になっています。先に述べたように SV-98/2には魔法機能は不要なので、Dip SWを設定して PC/AT互換機用に設定します(SW1 「010000」 SW2 「000001」) 。

 次に、動作倍率を設定します。SV-98/2では次のようになります。

動作周波数 CPUへの供給クロック CPU内部逓倍設定 SW1 SW2
420MHz 60MHz x2 = 120MHz 3.5倍 010010 000001
480MHz 60MHz x2 = 120MHz 4倍 010010 101001
540MHz 60MHz x2 = 120MHz 4.5倍 010010 111001

 このなかで、ベースクロック 60MHzの Anに搭載したときに 540MHzでは正常に動作しなかったので、480MHzに設定しました。なお、この設定は、Anに載せていたときのままです。(^ ^;;) 詳しくは、第二研究室の An 480MHz化を参照してください。

 

★ HK6-MS466-N4の取りつけ

 続いて、本体のカバーを開け元々付いている ヒートシンクを外し、CPUをソケットのレバーを上げて外します (この CPUは問題が起こった時のために大事に保管しておきます)。外したら、MS466-N4を取り付けます。取りつけたら、HDD等から適当に電源を取ります。

 あとは、本体のカバーを開けたまま電源を入れて 「ピョッ」 (P54 90MHzのときより音のタイミングが速くなります) と言えば成功です。ここで、何も音がしなかった場合や焦げ臭かったり、煙が上がるようだったらすぐにコンセントを抜いて、もう一度、下駄の設定や接触不良などをチェックし直してください。

 初めは、FDから起動させて正常に起動するかチェックし、正常ならば、次ぎに、HDから起動します。OSが立ち上がるようなら、本体のカバーを閉じて K6-IIIのパフォーマンスを引き出すために OSにより「WAmonitor II」等のフリーソフトのキャッシュコントローラをインストールすれば完了です。

 OSが正常に起動しなかったり、起動後にフリーズ等、動作が安定しない場合は、動作クロックを落とすか、N4下駄の位相設定を変更します。

 

結果

 以上で、驚くほど体感速度上がります。フリーソフトのベンチマークツール等で動作クロックや MMX機能、3D NOW!機能が ONになっていることを確認してみてください。

 できれば、同時にグラフィックアクセラレータを 「GA-SV2K32/PCI」 や 「GA-VDB16/PCI」 等 (GA-VDB16/PCIの方は生産終了で入手が難しいですが (^ ^;;) ) に交換してみましょう。「これが同じパソコンか」 と思うほどパフォーマンスが段違いにアップします。これで、21世紀も安心です。(^-^)

 では、お約束のベンチマークです。「HDBENCH Ver 2.610」を使いました。「WAmonitor II Ver. 0.55」 は、K6-2, K6-III用のキャッシュコントローラです。それ以外は、特にいじってません。

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 SV-98model2
Processor AMD K6 480.0MHz [AuthenticAMD family 5 model 9 step 1]
解像度 800x600 65536色(16Bit)
Display [X]PC-9821 GD5428 (Cirrus)
Display Full-Color Window Accelerator Board X2/VRAM 3D (Matrox)
Memory 72,196Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 2222) A
Date 2000/ 4/17 21:26

SCSI = IOI IOI-A100U2W PCI SCSI Controller

ABC = IBM DCAS-34330W Rev S65A
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK

CPU ALL Text Scroll DD Read Write Memory Drive
K6-2 330MHz 14661 20187 24964 27842 9473 19976 122 7 7297 7430 10102 A:10MB
K6-III 480MHz 18388 29537 36533 28198 12365 25507 121 10 7414 7435 18318 A:10MB

 感想としては、 Pentium 90MHzに比べ、明らかに反応が機敏で操作がかなり軽くなりました。数値的には、当研究所内では Xv20/W30をしのぎ、現在最強です。ただ Anもそうですが、メモリ周りにウェイトが多いため、グラフィック画面の書き換えなどの処理で時折、引っかかる感じがします。(^ ^;;


<< メモリの増設 >>

 SV-98/2の最大メモリ容量は公式には、32MBの SIMM 8本を使って最大 256MBとなっていますが、実際には 1枚 64MBの SIMMも認識できるので、最大 512MBまで増設できます。

ただし注意点が二つ有ります。

★ 1. EDO DRAMを使用したメモリは正常に使用できません。

 これも、SV-98/2の搭載しているチップセット (i430NX) の仕様で、 EDO DRAMに対応していません。実際に Xa16/W30にデフォルトで乗っていた 一枚 16MBの ECC対応 EDO SIMMを 2枚増設すると、メモリカウントを通過し、Windows 9xだと正常に起動しますが、終了時や、DOSモードで再起動すると「PARITY ERROR」でハングアップします。
 ちなみに、同じパリ付き FP SIMMのみ対応の Ap2や Anでも同じような挙動を示します。

 

★ 2. FP SIMMでも 1枚の SIMMに使われているチップがすべて同じメモリは正常に使用できません。

 これについて理由は謎ですが、NEC純正メモリに、PC-9821XA-B02 (実は同じ型番でもチップの数や形の違いで種類がたくさんあります。) という 8MBのパリ付き FP SIMMが有ります。この SIMMには、表裏全てに同じ型番のチップが使われていました。これを増設して起動すると、メモリチェックで、「MEMORY ERROR (検出した場所)」が出て、該当するメモリ部分が切り離されてしまいます。
 なお、SV-98/2でエラーで認識しなかった PC-9821XA-B02を Ap2に載せてみたところ、問題なく認識し、使用できました。

 

★ 結論

 いままで、i430NX仕様では、 64Mビットチップには対応していないため、SV-98/2では、このチップを使った SIMMは、正常に認識できないと思っていましたが、どうやら、正常に全容量を認識できるようです。(^ ^;;

 自分は、メルコ製 「EMH-E-128MK」 という 64Mビットチップ 9個で構成された、1枚 64MBの ECC対応、EDO SIMM (ぉぃ) で、全容量を正確に認識できることを確認しました。なので、最近の PC/AT互換機や、サーバー用の 64Mビットチップのメモリを使った安いものでも、きちんと容量を認識できるようです。(^-^)

 よって、SV-98/2に使えるメモリは、SIMM上のチップが全て同じでは無い (正確にはパリティだけは別のチップ) FP (ファーストページ) タイプでアクセスタイム 70nsまたは、60nsのパリ付き 72pin SIMMとなります。ただし、アクセスタイム 70nsのメモリと 60nsのメモリは混ぜない方がいいようです。ソフトウェアからの再起動ができなくなります。(^ ^;;

 なお、動作が保証されているのは、NECの純正メモリでは、「SV-98/2-B01 (16MB、1枚)」 と 「SV-98/2-B02 (32MB、1枚)」 です。
 サードパーティ製メモリでは、I-O DATAの NE-SIMXA (2枚組みで最大 64MB) とメルコの EMW (2枚組みで最大 64MB) と EMF (1枚で最大 32MB) が使用可能です。

 PC/AT互換機用やサーバ用では、上記に使用可能とした条件を満たしている SIMMであれば 1枚あたり最大 64MBの SIMMが使用できますが、相性により動作しない場合もありますのでご注意ください。ちなみに、シルバーコンタクトでも、動作上、特に問題は無いようです。


<< 拡張ボードについて >>

★ はじめに

 SV-98/2で使用可能な拡張ボードは、Cバスボードと PCIバスボードの二種類です。ただし、SV-98/2での動作を保証しているボードは、かなり少なく、純正品では、下の表に記した SV-98型番のボードと、PC型番の一部のボードです。また、サードパーティー製品では、さらに少なくなります。

型番 対応バス 名称 備考
SV-98/2-B01 SIMMソケット 増設 RAMサブボード (16MB) パリ付 72pin FP SIMM
SV-98/2-B02 SIMMソケット 増設 RAMサブボード (32MB) パリ付 72pin FP SIMM
SV-98/2-B03 PCIバス SCSI-2 I/Fボード  
SV-98/2-B04 PCIバス SCSI-2 I/Fボード ディスクアレイ接続用、Wide対応
SV-98/2-B05 PCIバス B4680 I/Fボード EC 10BASE-5/2対応
SV-98/2-B06 PCIバス B4680 I/Fボード ET 10BASE-T/5対応
SV-98/2-B07 PCIバス SFT III I/Fボードセット  

 

★ C (汎用拡張) バス用ボード

 Cバス用ボードでは、1MB FDD I/Fボード (PC-9801-87) など機種に依存するボード、CPUの種類や速度に依存するボード以外は、保証外ですがたいていのものが動作します。ただし、ボードによっては、相性 (RAMや ROMのウェイトによる差異、リソースが本体と競合し、変更できないなど) によって正常動作しないものがあります。また、これらは、CPUを高速なものに交換するとより影響が強くなります。
 特に、26音源や 86音源などのサウンドボードは Pentiumクラスを搭載していると DOS上で正常にサウンドを再生できないことがあります (Xa16/W30がそうだったので) 。(^ ^;;

 動作しなかった例では、I-O DATA製のグラフィックアクセラレータボード 「GA-DRV4/98」が Win 95の画面に切り替わると画面が乱れて正常動作しませんでした。メモリアドレスが本体内蔵 GAと競合しているらしいのですが、本体内蔵側のメモリアドレスを色々変えてみましたが、どうやっても駄目でした。(T_T)
 また、Contec製 LANボードの 「C-NET(98) P2シリーズ」 では、Win 95で認識後、ハングアップで使えませんでした。

 

★ PCIバス用ボード

 PCIバス用ボードでは、98シリーズ対応のボードのほとんどが使えます。PC/AT互換機用では、PCIリビジョン 2.0対応 (2.1用でも動作するボードがあります。) で BIOSの無いか無効化したボードなら使えるかもしれません。なお、PC/AT互換機用を強引に (^ ^;;) 使用する場合 OSによって使用できない場合があります。特に、グラフィックアクセラレータは、 Windows NT系でのみ使用できるものが多いです。

  ただし、SV-98/2は、プラグアンドプレイ非対応な上、チップセットの i430NXや PCI BIOSが、PCI-to-PCIブリッジ非対応なので、PCI-to-PCIブリッジ搭載のボード (2ch. SCSIボードや 多チャンネル LANボードなど) や、IRQルーティング (Windows 95 OSR2以降で追加された機能で、Windows起動後に PnP BIOSを操作し IRQを割り当てたり移動させる機能) が必要になるボード (RATOC製 CardBusアダプタ REX-CBS51など) は使えません。

  また、PCIボード上にサブファンクションがあるボードでは、 (I-O DATA製 USB2-PCIなど)は、サブファンクションに IRQを割り当てることができず、 2つの USB (OHCI)は、使えるものの、USB (EHCI)が使えない、など使える機能に制限が出る場合があります。

 また、ボードによっては、98シリーズ対応でも相性によって正常動作しないものがあります。自分の場合は、I-O DATA製の SCSIボードの 「SC-UPCI」 がメモリチェック後、ハングアップして動作しませんでした。
 なお、IOI製の SCSIボードの 「IOI-A100U2W」 はメモリチェック後、ハングアップして動作しませんでしたが BIOSのアップデートで動作するようになりました。

参考までに、SV-98/2では、以下のような PCIボードが動作しました。

種類 メーカー 製品名

OS

備考
95 98 2K
SCSI I/F IOI (Abaptec) IOI-A100U2W BIOSのアップデートで動作
Ultra ATA I/F I-O DATA UIDE-98  
USB (1.1) I/F I-O DATA USB-PCI ×  
グラフィックアクセラレータ NEC PC-9821X-B03 (Millennium相当)  
グラフィックアクセラレータ Inno3D TORNARD GeForce2 MX/PCI × × PCIセットアップで、一部メモリアドレスを予約。詳しくはこちら。
グラフィックアクセラレータ Inno3D TORNARD GeForce2 MX400/PCI × × PCIセットアップで、一部メモリアドレスを予約。詳しくはこちら。
USB (2.0) I/F I-O DATA USB2-PCI × SV-98/2では、サブファンクションに、IRQを割り当てることができないため、USB (EHCI) 部のみ使用不可。

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