制御用設備

リモート運用するにあたって、電源及びクランクアップタワー、ローテータ、アンテナ切替等周辺装置を制御する必要があります。

制御方式について

RBIO-2U 各機器の制御は、基本的にリレー制御によるON/OFFによって行っています。パソコンアプリケーションから、制御を行えるようにするため、 共立電子製の「RBIO−2U」により構築しています。このボードは10回路のON/OFFを制御が可能であり、出力されるON/OFF信号を別パワーリレーのON/OFFを行い、AC系のON/OFFや12V系の電源供給等により、各機器を制御しています。パソコンとのインターフェース使用は、RS232Cレベルですが、パソコン側のRS232Cポートは、無線機制御用及びRTTY/PSK制御用、HamLog用で既に4ポートを使用するため、USBインターフェースのボードを選択しました。(USBでRS232Cをシュミレーションしている)本ボード4枚を使用し、全40回路(全てを使ってはいないが)で各機器の制御を行っています。
RBIOシリーズは10個のリレーをON/OFFできる汎用入出力ボードコントローラにはワンチップCPU(PIC16F84/16F628)を搭載し、PCやPDAのシリアルポート(RS-232C、USB、Ethernet)を経由し、ホストパソコンからは簡単なコマンド(ASCII文字列)を送るだけで簡単にリレーをコントロールができる仕様になっています。 RBIO-2U仕様 機器接続全体図
                              【全体構成図】・・クリックでpdf版 コントロールBOX構成
                                【コントロールボックス構成】
 RBIO−2Uとは、RS−232Cインターフェースで制御を行っています。RBIO−2Uにも耐圧DC30V1A、AC125V0.5AのリレーによりOn/Offされますが、高電圧のOn/Offもあるため耐圧にあった別リレーを各制御ボックスに配置しています。また、RBIU−2Uで制御できる低耐圧の制御であっても、将来RBIO−2Uからデジタル制御に変更した時に、流用可能なように、各制御ボックスでは、全て12VリレーでOn/Offするようにしてしまいましたので、リレーの塊のような状況です。ちょうど手持ちのストックを活用できました。

制御プログラムについて

 制御用ソフトウェアは、マイクロソフトAccessVBにて独自開発をしています。開発にあたっては、RBIO−2Uを1台から徐々に制御範囲を拡大して行き、現在の構成までに至っています。最終版の作成期間は約1ケ月、作成工数は約3人日程度ですが、過去設備構成が変更になる都度、作り直しをしていますので、延べで見た場合は、実験から含めると計測はしていませんが、時間はそこそこ使ったと思います。
制御用パソコンから各装置を制御する仕組みは、前途のRBIO−2Uに対してシリアルインターフェースの制御信号を送る事で実現をしていますが、RS232Cレベルの信号制御を行う事は、エラー処理を考慮するとそれなりに複雑になります。画面インターフェースと制御指示は、自作しましたが、Comポートの制御は、木下清美さんが作成されたフリーソフト「EasyComm」を組み込みそれを中継して行っています。 (EasyComm詳細は http://www.activecell.jp/ec/
また、EasyCommにたどり着くに当たっては、RBIO−2Uのシェアウェアを提供している、カスタムエンジの代表 中田圭亮さんより助言を頂き、作成しました。開発に当たって、以下の事項を中心に意識して構築をしました。

機器制御プログラム画面 @画面占有領域をなるべく小さくする。
 パソコン画面上、他ウィンドを表示した時、相互に重なりがないようするための配慮しました。
A1画面で全ての操作をできる。
 1画面内で、全ての操作が行えるようにするとともに、関連する操作に矛盾が生じていないか等のチェック機能を付加し、操作誤りがないようにソフトウェアで補完をしています。
B操作性の良さ(ユビキタス?)
 アンテナ切替は、2台のリグに、3系統のアンテナを切り換え及び、CD78のチャンネル切替を手操作すると、それなりに大変ですが、ソフトウェアを利用した切替を行うと、FTCとの連携もあり、バンドごとに1発で切替できるのは嬉しい機能となりました。
また、リモート運用でなく、シャック内運用する場合も、機器の制御はこのソフトウェアを使用することで、効率化が図れます。
Cソフトウェア起動機能
 ログソフトや、デジタル通信(RTTY等)ソフトもここから起動できるようにしました。
Dセキュリティ確保
 ゲスト運用を許可した場合、利用するユーザ毎にセキュリティレベルを持ち操作できる範囲を限定したり、利用状況のログ取得、ゲスト利用者のログイン時や操作ポイント毎に、管理者携帯に利用状況をメールで通知する等のセキュリティを意識しました。

 この制御用のソフトウェアにしても、EasyCommにしてもVBで作成されていますので、多少工夫して移植すれば、EXCELのVBでも動作すると思います。データベース機能を使用しているのは、Comポートの現在ステータス(On状態か、Off状態か)と、ゲスト運用者がログインしてきた場合のセキュリティ管理情報を格納しているレベルですから、DB連携をしなくともEXCELシートをDB代わりに使用しても可能かと思います。EXCELをプログラムエンジンにすると利用の汎用性は高まるかも知れませんが、現在は、あくまでもプライベート利用の範囲ですので、特に移植は考慮していません。トライされる方があれば、ご相談には乗らせて頂きます。

電源制御ボックス

 電源制御ボックスは、この仕掛けを最初に手がけた時に手持ちの材料を使い作成をしましたが、その後作成し直し現在に至っています。制御部と実際の電源をOn/Offする部分を分離し、合わせてコモンモード対策等も追加しています。機能としては、
   ・5回路の大電流電源制御(FT-2000D電源、TS-2000SX電源、リニア電源、ローテータ電源、予備)
   ・3回路の小電流電源制御(室内ライト、RFモニタ、他制御ボックス電源)
   ・フェールセーフ機能として、タワー緊急降下指示、パソコン電源投入(WOL機能が利用できない場合の補完) 電源制御BOX(コントローラ部・主要電源制御部)
                     【電源制御BOX(コントローラ部・主要電源制御部)構成図】 電源制御BOXコントローラ部パネル
                         【電源制御BOXコントローラ部パネル】 電源制御BOXコントローラ部内部
                          【電源制御BOXコントローラ部内部】
電源制御BOX主要電源制御部内部-1 電源制御BOX主要電源制御部内部-2
                          【電源制御BOX主要電源制御部内部】

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