制御用設備
リモート運用するにあたって、電源及びクランクアップタワー、ローテータ、アンテナ切替等周辺装置を制御する必要があります。
リグ・アンテナ制御ボックス
リモート運用対象リグの切替、接続のアンテナの切替や、FTCを利用したバンドデータによるアンテナ自動切替等を行っています。
- リグ・アンテナ制御ボックス概観
3つの制御ボックスの中では、最も苦労したものです。機能的には4つに分割されています。
・リグ接続切替 ; リモート運用対象としている「FT-2000D」「TS-2000SX」を切替
・アンテナ切替 ; 第1・第2タワーのHFアンテナを切替
第2タワー設置の直下型アンテナ切替機(CXS−4)への指示
CD78切替
FTCと連動して、FT-2000Dバンド情報にトラッキングした第2タワーアンテナの切替
・6mプリアンプ ; 第1タワー設置の直下型プリアンプの電源・PTT制御
・電源 ; 3制御ボックスに供給する安定化電源
【リグ・アンテナ制御ボックス(パネル)】
【リグ・アンテナ制御ボックス(前面)】 リグ上右は、FTC
【リグ・アンテナ制御ボックス(背面)】
【リグ・アンテナ制御ボックス(内部)】
【RBIO-2Uを2段重ねで設置】
- リグ切替部
2台のリグからの入出力をRigBlusterProとの接続を切り換えています。
切替する機能は、
・MIC入力オーディオ接続
・スピーカ出力オーディオ接続
・PTT(送受信切替)
・CW信号入力切替(RigBlusterProで生成したCW信号をリグに入れています)
・RTTY信号入力切替(RigBlusterProで生成したRTTY信号をリグに入れています)
【リグ切替機能部】
- アンテナプリセレクタ部
2台のリグと2系統のアンテナとの接続を切り換えています。これにより、HF帯〜UHF帯までを2台のリグでリモート運用を行えるようになりました。
切替する機能は、
・Tower1/Tower2からのHFアンテナ切替
・Tower2直下型アンテナ切替器(サガミエンジニアリングのCXS−4 4Ch)の切替
・Tower2直下型CD78コントローラ切替
・FTC(リニアンプ・周波数トラッキングコントローラ)との連動による、FT-2000Dバンド情報に連動した切替)
CXS−4とCD78への制御ケーブルは、共有化してシャックへの引き込み数を抑えてます。
【アンテナプリセレクタ機能イメージ】
【アンテナプリセレクタ回路図(PDF)】
【アンテナプリセレクタ部】
【CXS−4アンテナ切替器】 【CD78コントローラ】
【HFアンテナ切替器】
- 6mプリアンプの制御
第1タワーに直下型のプリアンプを取り付けておりその制御を行っています。
・PTT(送受信)制御
・FT-2000D受信専用アンテナコネクタに、送信時のリニア、LPF、CMD−Fを迂回して接続できるように、送信時に切り換える機能です。
【6mプリアンプ制御部】
【6m直下型プリアンプ】 【6mアンテナ切替器】
- FTCについて
FTCは、JF1RMX近藤さんが他社製リグとリニアアンプを接続する際、リグのバンド情報を検出してリニアアンプのバンド切替を行うもの機能を製品化されたものです。(完成品とキットがあります)
私の場合、エキサイターとリニアは同一メーカー品ですので、リニアのバンド切替は標準機能で利用できていますが、エキサイターのバンド情報からアンテナを切り換えられる「アンテナセレクタ」(オプション製品)がありましたので、この機能を利用するとともに、合わせてHamLog用の通信ポートを出してもらうように個別のケーブルを作成してもらいました。
・リグ(FT-2000D)とリニア(VL-1000)のバンド切替 → 同一メーカのため標準
・直下型アンテナセレクタ(CXS−4)の切替
・直下型CD78制御装置の切替
・HamLog用の周波数情報のパソコン接続
近藤さんには、導入に当たり色々とアドバイスを頂いたり、接続時の個別サポートを頂き、感謝をしております。FTCはこのほかにも、色々な活用方法があるようです。CQ誌2009年2月号で、JA1BBE氏がCD78jrをFTCを利用して16chで切替て運用する等の各無線雑誌記事が何度か紹介されてます。
FTCについては → http://members.jcom.home.ne.jp/f1r/

タワーローテータ制御ボックス
2本のクランクアップタワーの制御と、それぞれのタワーのローテータを制御をしています。
- クランクアップ制御
クランクアップリモコン(FTI提供品)から、操作ボタンの基盤より配線を取り出し、制御ボックスよりリレー操作で制御をしています。本来であれば、高さ表示や、風速等の表示データを拾ってアプリケーション連携し、パソコン画面に表示できれば良いのですが、現状では室内監視カメラでモニタしています。制御機能は
・第1タワー/第2タワーの操作切替
・電源投入
・UP(上昇)指示
・Down(下降)指示
・プリセット位置指示
また、制御ボックスとは直接的には関係はないですが、安全対策として現在行っていることは、
・風速検知による一定風速以上時、自動降下させる(FTIオプション提供機能)
・タワー監視カメラによる、昇降時ケーブル等の絡みつきがないか、安全な状態かを監視 - ローテータ制御
ローテータのコントローラより、操作ボタン箇所より配線を引出し、制御ボックスよりリレー操作で制御をしています。タワー 同様方位等の表示は、監視カメラでモニタをする方式です。使用ローテータは、G-2300DXA(Yaesu)のRC5B-3T(CD)と2種の製品を利用していますが、RC5B-3Tは配線を取り出す際、電源スイッチが手動とプリセットとのシーソスイッチのため、工夫が必要でした。制御機能は
・第1タワー/第2タワーの操作切替
・電源投入
・回転指示(CW/CCW)
・プリセット位置回転指示
注)このような、外部からの操作のためのコントローラへの配線は、各メーカから提供されたものではなく、個人責任にて改造をしているものですので、接続方法については掲載しませんが、回路図を見ればおのずと確認できると思います。
【タワーローテータ制御ボックス】
【タワーコント−ラとローテータコントローラ】