タワー建設にあたり

念願のタワー建設

当時のアンテナイメージ アマチュア無線を初めて以来30余年たちますが、高校時代 に建てた木製梯子と工事パイプをマストにした自作タワーに、 6mと2mの八木アンテナ、屋根のテレビアンテナにくくり付けた80mの逆Vアンテナを建てた以降、アパートやマン ションのベランダアンテナに甘んじてきていました。 無線をやっていると、行く先々で立派なタワーが目についてしまうのは、私だけではないと思います。 30mもあるタワーに多素子のHFアンテナを見ると、ホイホイDXができてしまいそうで羨望のなにものでもありませんでした。
どのようなタワーを建てるか、どんなアンテナを乗せるかを 考えるのはとても楽しく、子供が欲しいオモチャをあれこれ迷うのと同じ気持ちかも知れません。無線仲間に意見を聞いたり、数あるタワー建設のホームページを見させて頂いたりと、時間を忘れるひとときでしたが、具体化 するには、まずはきちんと「要件整理」をして「実施計画」を立てると言う、仕事で常々若手に言ってきたことをしなければと反省し、まずはタワーとアンテナの要件整理するところから始めました。

第1タワー建設時のタワーとアンテナの要件

 
  1. タワー建設に関する要件
    1. 敷地は広いが、実家の住人から「表側にそんな目立つもの建ててくれるな」との意見があり、同意せざる得ない。
    2. タワーの高さは、最低でも20m程度のもの。
    3. 私は普段は、シャックに不在であるため、雷や強風の時、住人や近隣住民に不安感を抱かせない。
    4. アンテナは、自分でメンテナンスできること。
    5. 初心者であることを前提に、あまり欲張らず自己研鑽後に再考する。

  2. アンテナの要件
    久しく遠ざかっていたため、何をメインバンドとするか等の選択と集中が必要なところではありますが、中々定まりません。ワークバンドはオンエアしたことがなく興味深いし、V/UHF帯ではローカルララグチューもしたいし、久々に喧騒の7MHzにもオンエアして見たいと・・・・という訳で、整理した結果は節操のないものになってしまいました。
    1. V/UHF帯の主力は430MHzとする。
    2. 1.2Gと2mは、グランドプレーンとする。
    3. 6mは人並みの八木とする。
    4. HFは7Mzを含めたトライバンド八木とする。
    5. ローバンドはワイヤーアンテナで様子見とする。
    6. 1KWにQROする時は、もう一度構成を見直し今回建てるタワーは実験用として考えることとする。

  3. 第1タワー建設の依頼〜工事までの流れ
    上記要件より、タワーとアンテナを選定することにしたが、まずタワーの検討対象としては、自立タワーとしてメジャーなCD社、見た目・性能とも高級そうなLusoクランク、実績の多そうなFTIクランクとなりましたが、20mタワーを昇ってアンテナをメンテする自信もないのと、予算面を考慮してFTIタワーを第一ターゲットとして推進する事としました。
    以下に、建設時の大まかな流れを記述しました。
    1. FTIのホームページにある、見積り依頼シートに記入し、見積りの依頼を行う
      この時点では、アンテナや同軸、ローテータを自前で準備するか、FTI経由で購入するかを決めていませんでしたが、見積りは貰っておこうと思い、合わせてお願いをしました。
    2. 見積り回答の確認
      1週間程度で、見積りを頂きました。営業を担当して頂いたのは、後日お世話になる塩野さんでした。アンテナ、同軸等も自前調達と変わらない費用での見積りを貰ったたのと、個別に対応するのも手間が掛かるため合わせてお願いをする事としました。
    3. 構成の確定と建設に当たっての懸念事項の確認
      敷地は広いのですが、タワーを母屋の裏に建てるとなると、クレーン車はもとより2トン車も入れない位置になってしまいます。CD社の自立タワーであれば、基礎から積み上げて行けば可能ですが、クランクアップを建てることが可能かの心配があり、事前の下見をお願いをしました。
    4. 下見と回答
      下見を依頼して数週間後に、突然塩野さんより、「今日近くに行くので下見をさせて欲しい」との申し入れが携帯にありましたが、当日は関西の方に出向いており自分の対応はできなく、実家の住人である 母親も終日外出していて不在とのことと伝えると、「勝手に入って見させて貰えば良いので、現地に付 いたら電話で場所を知らせてくれ」とのことでしたので、お願いをしました。 下見をしてもった結果では、「なんとかなります!ただ、特殊クレーンを使います」と心強い回答をも らい一安心をしました。
    5. 工事日程の調整
      その後は、メールで建設工事の日程を調整しました。基礎工事に1日、建柱工事とアンテナ工事で2日で可能で、基礎工事から建柱工事は生コンの固まり期間として1週間が必要とのことから、こちらの都合を調整の上で、正式に依頼する通知をしました。
    6. 第1タワー建設工事
      建設工事については、「タワー建柱 第1タワー」をご覧ください。この建設に当たっては、FTIのホームページにも掲載されている、「カニクレーン」を使用しても工 事として紹介されています。
      FTIのホームページはこちら → http://www.f-t-i.co.jp/index.html

第2タワーへの展開

 第1タワー建設後、リモート環境を整備し、そこそこ運用を楽しんできましたが、1KWへのQROをしてみたいとの思いがフツフツと芽生えてきました。折しもお手頃価格で、リニアアンプ(VL-1000)を入手できたこともありどうせならとまたまた、タワー・アンテナの要件分析(というより心理分析になっていた)をはじめることとなりました。
実家の住人からは、2本目のタワーを建てると言うと、「道楽者の目印を2本にするの〜?」と冷やかなお言葉、妻子からは「好き勝手なことするのは良いけど・・・云々・・(ご想像下さい)」との言葉にも、清水の舞台から飛び下りる気持ちで、モチベーションを下げることなく邁進をしました。
1本目のタワー建設には、FTIのプロの手際良さと、フレンドリーな対応を頂きましたので、建設にあたってはFTIにお願いすることを前提で考えました。

第2タワー建設時のタワーとアンテナの要件

  1. タワー建設に関する要件
    1. 本来であれば、シャック近くの場所建設したいところですが、同様に景観条例を変更してもらう事は今回もできそうもない。
    2. そのため、第1タワーより更に後方のシャックより7〜80m離れた場所になりそう。
    3. 安全面は、同様にシャックに不在であるため、雷や強風の時、住人や近隣住民に不安感を抱かせないという事も同じ。
    4. アンテナは、自分でメンテナンスできること。
    5. これでタワーは恐らく最後の建設になることを前提に、25m以上のものとしたい。

  2. アンテナの要件
    1. HF中心のアンテナ構成にする。
    2. QRO対応できるように、耐圧を1KW以上のもので構成
    3. HFは、第1タワーの218Hを補完できるものであること。
    4. 3.5〜3.8MHzにオンエアできること
    5. 第1タワーアンテナは、当面変更せずに継続使用すること。

 等々を要件に、FTI塩野さんに相談をさせて頂いたところ、数日後に「CD社の714XXのセカンドハウス版が手に入ったんで使わないか?」との打診があり、新品購入ではちょっと手の出ないアンテナでしたが、1年未満の物で提示価格は魅力的で、一気に傾いてしまいました。
タワー設置場所
タワー設置場所平面図
タワー設置立面図
                                   【建設想定図】