NEC「得選街」

[an error occurred while processing this directive]

スリムタワー型タイプ MEとタイプ MB

スリムタワー型 タイプME PC-MY26X/E-1

 ここでは NECの企業向け パソコン PC98-NX Mate NXモデル MEシリーズをメインに取り上げます。マザーボードが共通のスリムタワー型エントリーモデルのタイプ MBにも触れておきます。この項では、以下のモデルが対象です。

タイプ ME

モデル名発売時期搭載 CPU動作
クロック
搭載
チップセット
拡張バス備考
MY26A/E-12006/11Core2 Duo E67002.66GHzintel Q965
Express
PCI Express(x16 LowProfile) 1スロット,

PCI 2スロット
Vpro対応
MY24A/E-12006/11Core2 Duo E66002.4GHzVpro対応
MY21A/E-12006/11Core2 Duo E64002.13GHzVpro対応
MY18A/E-12006/11Core2 Duo E63001.86GHzVpro対応
MY30V/E-12006/11Pentium4 5313GHz-
MY26X/E-12006/11Celeron D 3312.66GHz-
MY26A/E-22007/ 1Core2 Duo E67002.66GHzintel Q965
Express
PCI Express(x16 LowProfile) 1スロット,

PCI 2スロット
Vpro対応
MY24A/E-22007/ 1Core2 Duo E66002.4GHzVpro対応
MY21A/E-22007/ 1Core2 Duo E64002.13GHzVpro対応
MY18A/E-22007/ 1Core2 Duo E63001.86GHzVpro対応
MY30V/E-22007/ 1Pentium4 5313GHz-
MY26X/E-22007/ 1Celeron D 3312.66GHz-
MY26B/E-22007/ 1Core2 Duo E67002.66GHzintel Q965
Express
PCI Express(x16 LowProfile) 1スロット,

PCI 2スロット
Vpro対応
MY24B/E-22007/ 1Core2 Duo E66002.4GHzVpro対応
MY21B/E-22007/ 1Core2 Duo E64002.13GHzVpro対応
MY18B/E-22007/ 1Core2 Duo E63001.86GHzVpro対応
MY30U/E-22007/ 1Pentium4 5313GHz-
MY26W/E-22007/ 1Celeron D 3312.66GHz-
MY26A/E-32007/ 5Core2 Duo E67002.66GHzintel Q965
Express
PCI Express(x16 LowProfile) 1スロット,

PCI 2スロット
Vpro対応
MY24A/E-32007/ 5Core2 Duo E66002.4GHzVpro対応
MY21A/E-32007/ 5Core2 Duo E64202.13GHzVpro対応
MY18A/E-32007/ 5Core2 Duo E63201.86GHzVpro対応
MY30V/E-32007/ 5Pentium4 5313GHz-
MY30X/E-32007/ 5Celeron D 3473.06GHz-
MY26B/E-32007/ 5Core2 Duo E67002.66GHzintel Q965
Express
PCI Express(x16 LowProfile) 1スロット,

PCI 2スロット
Vpro対応
MY24B/E-32007/ 5Core2 Duo E66002.4GHzVpro対応
MY21B/E-32007/ 5Core2 Duo E64202.13GHzVpro対応
MY18B/E-32007/ 5Core2 Duo E63201.86GHzVpro対応
MY30U/E-32007/ 5Pentium4 5313GHz-
MY30W/E-32007/ 5Celeron D 3473.06GHz-

 MY型番は企業向けモデル、MJ型番は官公庁向けで、サポート体制が若干異なる。
 上記のうち E-2と E-3モデルで二桁の数字の後が B, U, Wのモデルは Vista Premiumモデル。

タイプ MB

モデル名発売時期搭載 CPU動作
クロック
搭載
チップセット
拡張バス備考
MY24A/B-12006/11Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18A/B-12006/11Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY28E/B-12006/11Pentium D 8202.8GHz-
MY24A/B-22007/ 1Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18A/B-22007/ 1Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY28E/B-22007/ 1Pentium D 8202.8GHz-
MY24B/B-22007/ 1Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18B/B-22007/ 1Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY28D/B-22007/ 1Pentium D 8202.8GHz-
MY24A/B-32007/ 5Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18A/B-32007/ 5Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY18R/B-32007/ 5Core2 Duo E43001.86GHz-
MY24A/B-32007/ 5Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18A/B-32007/ 5Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY18R/B-32007/ 5Core2 Duo E43001.86GHz-
MY24B/B-32007/ 5Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18B/B-32007/ 5Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY18S/B-32007/ 5Core2 Duo E43001.86GHz-
MY24A/B-42007/10Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18A/B-42007/10Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY20R/B-42007/10Core2 Duo E44002GHz-
MY24B/B-42007/10Core2 Duo E66002.40GHzintel Q963
Express
PCI 2スロットVpro非対応
MY18B/B-42007/10Core2 Duo E63001.86GHzVpro非対応
MY20S/B-42007/10Core2 Duo E44002GHz-

 MY型番は企業向けモデル、MJ型番は官公庁向けで、サポート体制が若干異なる。
 上記のうち B-1モデル以外で二桁の数字の後が B, R, Sのモデルは、Vista Premiumモデル。

 基本的な仕様や操作方法、BIOSの設定については、電子マニュアルが NECの公式サイト「121ware.com」の「商品情報検索」よりダウンロードできますので説明を省きます。
 ここでは、マニュアルに記載のない非公式情報が中心です。ですので当ページの内容を NECのサポートに問い合わせること等は、サポートに対し迷惑な行為ですので絶対にしないでください。
 また、当ページ内の情報をもとに機器の拡張や接続を行った場合は、改造行為に該当する可能性があります。この場合はメーカー保証が適用されなくなりますのでご注意ください。万が一故障した場合でもすべて自己責任でお願いします。

特徴

● 全般

 一連のスリムタワー高機能型の流れをくむマシンで前 E-Jモデルでは、USB同様に取り扱いの容易でシリアル接続の高速な I/Fとして IEEE-1394 I/Fが標準で内蔵されていましたが、USB I/Fの高速化と普及に伴いこのモデルからオプションになったので、筺体デザインは従来のスリムタワー型スタンダードタイプのタイプ ML型と同じものに変更されました。
 Pentium4 3GHz以上のモデルであれば、ハイパースレッティング (HT) 対応もあってWindows XPで、Wordや Excel等のビジネスソフト中心、ネット閲覧、2D中心のゲーム程度であれば、それほどストレスは感じません。Core2 Duo搭載モデルでは、先述の用途に加え、グラフィックカードを追加すれば、Windows Vista, Windows 7でも普通に使えます。ただし、グラフィックカードを追加しても、3Dゲームには不向きです。
 標準のアナログ RGB出力もきれいです。デジタル出力がほしい場合は、PCI Expressバス対応 ADDカードが必要になりますが入手が難しいので、安価なグラフィックカード (GeForce4 MX400, Quadro NVS等) を増設する手もあります。

 一方、同時期に新たに登場したタイプ MBは、タイプ MEのエントリーモデルと言う位置づけでマザーボードはタイプ MEと同じものの機能を削減した廉価版チップセットやコストの安い 3.5インチベイ機器、5インチベイ機器を使用し、民生用パソコンの NEC直販モデル ValueOne G タイプSTと部品を共通化することでコストを下げ価格を安く抑えています。このため筺体のサイズは Micro ATX仕様のスリムタワー型タイプ MRよりは小さいものの、タイプ MEに比べ一回り大きくなっています。
 処理能力としては、タイプ MEとほぼ変わりませんが、注意すべきは、PCI Express x16バススロットが無いことです。グラフィック機能を強化したい場合は、PCIバススロット対応カードに限定されます。

● マザーボード

 タイプ MEのマザーボードは MSI製 MS-7264LW (E-1, E-2モデル, LGA775), MS-7264L2W (E-3モデル, LGA775) ですが独自の形状になっており、一般のマザーボードとの交換は不可能です。チップセットに Intel Q965 Express を搭載していてます。CPUの交換は、Celeron D, Pentium4といったネットバースト系と Core2系統の CPUに交換可能です(後述)。ただし、電源ユニットの供給電力と、冷却能力に注意が必要です。
 すべてのモデルで、暗号化をハードウェアでサポートする TPMを装備、Core2 Duoの VT機能を組み合わせることで、ネットワークから BIOS設定等を管理できるVproテクノロジーに対応しています。

 タイプ MBでは、マザーボードは MSI製 MS-7264LW/L2Wとタイプ MEと同じですが、チップセットは機能を絞った Intel Q963 Express です。違いなどの詳細は後述します。

● 内蔵 SATA I/F

 内蔵 SATA I/Fは、BIOS画面にモード設定項目が無いため AHCIに変更できません。IDEモード固定です。ただし、RAID機能搭載モデルは、ICH8R/DOのソフトウェア RAID機能を使用するため、RAIDモード固定となっているので、再セットアップ時要注意です (再セットアップガイド参照のこと) 。

 RAIDの設定は、起動時にメッセージが表示されるので、その時に [CTRL] + [I]キーを押す事で設定メニューに入ります。
 マザー上にもこれらの設定を切り替えるジャンパ等はないため、一般のモデルでチップセットの RAID機能を使用することはできません。

 ちなみに、ATAPI機器は、従来の IDE接続です。

● 筺体

 タイプ MEの筺体は、スリムタワー型ということもあり、筺体内の空間に余裕がありません。PCI Express x16スロットの横に小型の排気ファンがありますが、熱がこもりやすい印象です。
 グラフィックカードを増設する場合は、カードの大きさがマニュアルに記載されている制限を超えないようにする必要があります。特に、ファンレスモデルで冷却用ヒートシンクの幅が広いものについては、ルーフカバー内側にある補強用の梁に干渉してカバーが閉められなくなる場合があります。

 筺体のカバーは、従来のスリムタワー型と同じです。開けるには、横置きにした後、背面の二個のストッパーを下側に押し、ルーフカバーを一度手前に引きます。次に上に持ち上げると外れます。
 このタイプでは、カバーの裏にある爪かみ合わせ部分が分かりにくく、ケーブルを挟んでしまったり、爪がずれてはまってしまったりとルーフカバーの閉めるのにコツが要ります。

 フリーセレクションメニューの場合はフロントマスクのアクセントカラーが、ダークブルー、エレガントグリーン、エレガントシルバーの 3色から選択できました。標準は、ダークブルーです。

● 騒音

 CPUファンの音は、4cmファン 2個を使用していますが、従来モデルよりは静かな印象です。ただ、発熱の多い CPUでは高負荷時に耳障りに感じます。筺体ファンは、CPUファンの音にかき消され気になりません。ファン付きのグラフィックカードを増設しなければ、まぁまぁ静かです。

● 電源

 電源は、Acbel製または、Lead Year Enterprise製 225Wです。Core2系 CPUのモデルでは、いくらか余裕がありますが、ネットバースト系 CPUでは厳しいものがあります。
 特に、グラフィックカードを増設する場合は、注意が必要です。搭載できるグラフィックカードの目安としては、GeForce 7300GSや、GeForce 9400、GeForce 210、Radeon HD4350等のローエンド向けが発熱も含めて限界だと思います。また、冷却ファンのついたものを選ぶ方が無難です。

● タイプ MBについて

 タイプ MBはタイプ MEのエントリーモデルという位置づけで、チップセットにIntel Q963 Expressを採用し機能を省いて低価格を優先したモデルです。タイプ MEとの主な違いはチップセットの機能と筺体の違いによるものです。それ以外についてはタイプ MEと同じと思っていいと思います。主な違いは次の通りです。

  • PCI Express x16バススロットが無い
  • Virtualization Technology、Active Management Technologyといった Vpro機能に非対応
  • メモリは最大 4GBまで
  • 筺体のサイズが一回り大きく 3.5インチベイと 5インチベイ機器 (HDD増設モデルは除く) が使える

 この機種で比較的間違いやすい点は、PCI Express x16バススロットです。Intel Q963 Expressは PCI Express x1バスには対応しますが x16バスは省かれています。タイプ MBのマザーボードは、タイプ MEと同じプリント基板を流用しているため PCI Express バススロットと同形状のスロットが実装されていますが、このスロットはチップセット内蔵グラフィックを DVI出力する為の ADDカードに使うもので、PCI Express バスの信号は繋がっていません。
 よって、PCI Expressバス対応カードはタイプ MBでは使えないので注意が必要です。グラフィック機能を強化する時に使えるカードは、PCIバス対応カードのみとなりますのでご注意ください。これは ValueOne G タイプSTも同様です。

 なお、マザーボードの形状はタイプ ME (E-8モデルまで) と共通なので相互に入れ替えることができる (と思います (^ ^;;)。ただし、E-4モデル以降では PCI Express x1バスを搭載しているので、PCIスロットライザーボードの流用はコネクタの形状が異なるのできません。

Mate NX タイプME 互換機

 Mate NX タイプMEシリーズを流用した互換機ともいえるモデルが存在します。Mate NXシリーズとは、ハードウェアに違いはありませんが、筺体のアクセント色や BIOSの一部、保証内容、サポート体制が異なります。
 OSのバックアップが入ったリカバリー CD等の使いまわしは、当然できません。

● NEC Express5800 51Le

 同じ NECのワークステーションモデル。アクセント色はブルー。グラフィック機能のオプションで、二画面出力可能な PCI Express x16でロープロファイル対応の Quadro系カードを選択できる。ハードウェア仕様などは全く同じですが、SATA I/Fの AHCIモードと RAIDモードが選択できます。

● 三菱 apricot CXシリーズ

 三菱電機 (三菱電機インフォメーションテクノロジー) の法人向けパソコン apricot CXシリーズで、CX E3シリーズが本稿で該当する機種。アクセント色はエメラルドグリーンで本家よりも爽やかな印象 (^ ^;;)。起動時の画面が NECでは無く三菱になっている点を除いて、ハードウェア仕様などは全く同じです。

CPUの交換

 CPUの交換は動作保証外で、保証期間内でもサポートが受けられなくなるので自己責任でお願いします。

 チップセットが、intel Q965 Express (タイプ MBは Q963 Express)、BIOSも ME、MB各シリーズ内で共通ということもあり Core2系、ネットバースト系の 2つの CPUが使用できるという変わった特徴があります。
 特に、ネットバースト系のモデルは、Core2系 CPUに換えると処理速度が大幅にパワーアップでき、発熱や消費電力の面でも有利になります。2012年 1月現在、中古市場で投げ売り状態なので、Core2系 廉価版の Celeron 400系と交換するだけで、格安で使えるマシンに化けてしまいます。(^-^)b

 なお、ネットバースト系のモデルでも、Core2系モデルと BIOSが共通なので、Core2系で VT対応の CPUを搭載すれば、VT機能を自動認識し Vpro (ネットワーク経由で BIOSにアクセスできる機能等) の機能を使用できるようになります。

● 交換できる CPU

名称コア名番号動作周波数コア数FSBL2 CacheVTTDP
Core2 Extreme Conroe-XE X6800 2.93GHz 2 1066MHz 4MB 75W
Core2 Duo Conroe E6700 2.66GHz 2 1066MHz 4MB 65W
E6600 2.4GHz 2 1066MHz 4MB 65W
E6420 2.13GHz 2 1066MHz 4MB 65W
E6320 1.86GHz 2 1066MHz 4MB 65W
E6400 2.13GHz 2 1066MHz 2MB 65W
E6300 1.86GHz 2 1066MHz 2MB 65W
Allendale E4700 2.6GHz 2 800MHz 2MB × 65W
E4600 2.4GHz 2 800MHz 2MB × 65W
E4500 2.2GHz 2 800MHz 2MB × 65W
E4400 2.0GHz 2 800MHz 2MB × 65W
E4300 1.8GHz 2 800MHz 2MB × 65W
Pentium DualCore Allendale-1M E2220 2.4GHz 2 800MHz 1MB × 65W
E2200 2.2GHz 2 800MHz 1MB × 65W
E2180 2.0GHz 2 800MHz 1MB × 65W
E2160 1.8GHz 2 800MHz 1MB × 65W
E2140 1.6GHz 2 800MHz 1MB × 65W
Celeron (DualCore) Allendale-512K E1600 2.4GHz 2 800MHz 512KB × 65W
E1500 2.2GHz 2 800MHz 512KB × 65W
E1400 2.0GHz 2 800MHz 512KB × 65W
E1200 1.6GHz 2 800MHz 512KB × 65W
Celeron Conroe-L 450 2.2GHz 1 800MHz 512KB × 35W
440 2.0GHz 1 800MHz 512KB × 35W
430 1.8GHz 1 800MHz 512KB × 35W
420 1.6GHz 1 800MHz 512KB × 35W
Xeon Conroe 3070 2.66GHz 2 1066MHz 4MB 65W

 Xeonでも Conroeコアで FSB 1066MHz対応の物 (Xeon 3070/ 3060/ 3050/ 3040) は動くそうです。アンケートより情報を頂きました。

 なお、ネットバースト系は省略(ぉ。大半が動作するものと考えられますが、Pentium4の 3.0GHzを超えるCPU (特に Prescottコア), Pentium D系の高クロックの物は、消費電力、CPUクーラの冷却能力的に危険と思われます。

 ちなみに、交換できる CPUで最も処理能力が高い製品は、Core2 Extreme X6800 (2.93GHz) となります。

● 交換できない CPU

 intel Q965 Express (タイプ MBは Q963 Express) との組み合わせで使用できない CPUで、FSB 1333MHz、1600MHz対応、45nmプロセスルールのモデルは動作不可です。
 BIOSが対応していないCPUは正常動作しないのでご注意ください。

  • Core2 Extreme系 (X6800は除く)
  • Core2 Quad系
  • Core2 Duo E6x50系/ E7xxx系/ E8xxx系
  • Pentium DualCore E5xxx系/ E6xxx系
  • Celeron DualCore E3xxx系
  • Xeon系 (Xeon 3070/ 3060/ 3050/ 3040は除く)

メモリの増設

 一般的な 240pin DDR2 SDRAM DIMMモジュールが使用可能。ECCや Registered bufferには非対応。ここでは、マニュアルに書かれていない裏情報を少々。ただし、これらの内容は、非公式でメーカ保証の範囲から外れます。保証期間内でもサポートが受けられなくなるので自己責任でお願いします。

● PC2-6400対応

 マニュアルでは、PC2-5300 (DDR2-533) のみ対応となっていますが、チップセットが intel Q965 Express (タイプ MBは Q963 Express) なので、実は PC2-6400 (DDR2-800) まで対応しているので、該当するメモリモジュールを使用すればメモリクロック 400MHz (DDR2 800MHz) で動作します。

● 増設できる最大容量

 増設できる最大容量は、2GBまでとなっていますが、2GBのモジュールも使用でき、最大 4GBまで搭載可能です。一枚、4GBのモジュールが使用できるかは不明です。なお、認識、使用できる容量は、OSにより異なるので注意が必要です。
 32bit OSの場合は、最大 3.5GBとなります。ちなみに、認識されない部分は、「Gavotte Ramdisk (フリー)」、「Ramphantom 3 (I-O DATA製、シェアウェア)」等のソフトで 一時保管場所用の RAMディスクとして利用することができます。(^-^)b

● デュアルチャネルに対応

 デュアルチャネルに対応し、2枚の同タイプ、同容量のメモリモジュールを使用することで、メモリのパフォーマンスが若干向上します。特に内蔵グラフィック機能を使用する場合に効果があるそうです。

● 増設時の注意事項

 メモリモジュールが 1枚のときは必ず内側のメモリスロット 0に取り付けること。外側のソケットに取り付けた場合でも動作はしますが、Intel Me が起動しなかったり、不明なデバイスが現れたりといろいろ不具合が出ます。

 メモリモジュールを 2枚実装する場合は、メモリクロックと CASレイテンシ (CAS Latency, CL) に注意が必要です。メモリクロックや、CL数が異なるモジュールを増設すると、メモリクロックが低い方に合わせられてしまいパフォーマンスが低下します。

電源の挙動

 Mate NXでは、電源ケーブルを抜き差しするなど AC電源の供給が断たれた後、再び AC電源を供給すると一時的に電源が入って数秒たつと切れるという動作をします。これは、仕様の問題なので異常ではありません。

 しかし、その後に不規則に勝手に電源が入ったり、切れたりすることを繰り返す事があります。また、電源投入時に CPUファンが高速で回転したままになり画面出力が無い事も間々あります。マザーボードの故障が考えられますが、拡張カード、PCIライザーボード、メモリモジュールの故障や接触不良で発生することの方が多いです。
 もしこのような症状が出る場合は、CMOSクリアを試す前に拡張カード、PCIライザーボード、メモリモジュールを挿し直すことをお勧めします。(^ ^)b

Windows8と Windows8.1の対応

 Windows8と Windows8.1への対応に付いてNECのサイトには本項のモデルの情報が無く公式には未評価となっていますが、実験的に Windows8 Enterprise 評価版 (32ビットバージョン、x86)および、Windows8.1 Enterprise 評価版 (64ビットバージョン、x64) を新規にインストールして実験してみたところ正常に動作することを確認しました。

 実験に使用した本体は、ワークステーション Express5800 51Leです。CPU: Core2 Duo E4300 (2コア、1.8GHz)、メモリ: 1GB、チップセット: Intel Q965Express、グラフィックアクセラレータ: チップセット内蔵 (Intel GMA3000) HDD: 80GBです。CPUの違いを除けばハードウェアとしては、PC-MY18A/E-1と同等です。

● Windows8/ 8.1 Enterprise 評価版

 Windows8 Enterprise 評価版、Windows8.1 Enterprise 評価版については TechNetが提供していますが、アカウントが無くてもダウンロードできます。評価に限って使用できますが、機能制限は無く製品版と同じものです。評価期間は 90日で、これを超えると背景が黒になり 1時間で強制シャットダウンするようになります。評価版にはプロダクト IDは有りません。入力しなくてもネットに接続し所定の手続きを踏むと認証されます。

 評価版の詳細とダウンロードは Microsoft TechNetよりどうぞ。ダウンロードページはこちらです。32ビット版 (x86)、64ビット版 (x64) 両方個別に入手可能です。

● 評価版のインストール

 ダウンロードマネージャをインストールしダウンロードすると ISOファイルができるので、これを DVD-Rに書き込みます。インストールにはこのメディアを使用します。

 作成したメディアから起動ができます。新規のインストールなのでインストール自体は非常に速く 30分程度で何事も無く終わります。アップグレードについては、Windows Vista、Windows7からは可能です。Windows XPの場合は新規のインストールになります。

● ドライバ

 インストール時にすべてのドライバが当たりますが、デバイスマネージャを開くと「PCIシリアルポート」と「PCIシンプル通信コントローラ」に黄色「!」が出ます。

 前者は、「インテル AMT 4.0 ローカル・マネージャビリティー・サービス (LMS) および シリアル・オーバー LAN (SOL) ドライバー」で、後者は「インテル AMT 4.2 マネジメント・エンジン・インターフェース」です。
 どちらもパソコンメーカー側が用意した Intelのソフトウェアをインストールする必要がありますが、NECでは本項のモデルでは提供していませんのでそのまま放置となります。(^ ^;;

 どうしても消したいと云う方は、Intelのサイトにある Intel製 Q965Expressチップセット搭載マザーボード用ドライバを拝借することで強引にインストールする事は可能です。(^ ^;;

 本来 Intelのマザーボード用のドライバで NEC製品には非対応かつ、Windows8/ 8.1に正式対応していないドライバなのでインストールした事によって OSの破壊や何らかの不具合が発生する可能性がありますのでご注意ください。
 この件について Intel、NEC、Microsoftに問い合わせる事はお止めください。また、第三研究所では一切の責任を負いません。何が起きても全て自己責任でお願いします。

 Intelのサイトより次のドライバをダウンロードします。

 両者はともにWindows Vista、Windows XP用です。32ビット、64ビットどちらにも対応します。Windows8/ 8.1へのインストールの方法は次の通りです。

 Intelのサイトよりダウンロードしたところで、一度 exeファイルのアイコンを右クリックし「プロパティ」を表示します。

 次に「互換性」のタブをクリックし、互換モード欄の「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを入れます。直下のリストは「Windows XP (Service Pack 3)」を選択し、最後に「OK」をクリックしてプロパティを閉じます。

 互換モードの設定が終わったところでアイコンをダブルクリックしてインストールします。

 ドライバインストール後にデバイスマネージャを確認すると黄色「!」が消えていると思います。現状、当方ではこのドライバをインストールした事による不具合は見られません。

● 雑記

 Core2 Duo 1.8GHz、メモリ 1GHzと非力ですが、Windows 8の動作は画面の切り替えも速くサクサクと動きます。OSの起動も Windows XPに比べると非常に速く、Word、Excel、インターネットのブラウジング程度であれば快適に使えます。特に、Internet Explorer10は、9に比べて表示がかなり速いです。

 チップセット内蔵のグラフィックアクセラレータ Intel GMA3000でも 1920×1200ドットの画面表示が可能です。ただ、DirectX11には対応していないのでゲームをプレイする際の 3D表示ではエミュレーションによる速度低下とテクスチャが正常に表示されないと云った不具合があります。

 より快適に Windows8を使用するには、メモリの増設が効果が大きいです。特に、内蔵グラフィックはメモリを消費するので Geforce GT520程度で良いのでグラフィックカードの増設をお勧めします。3D表示もより速く、テクスチャ表示も正常になります。

 新 UIのメトロの影響で Windows Vistaや Windows 7と微妙に操作が異なり慣れるには少々時間が掛かるものと思います。Windows Vista/7から乗り換える必要があるかと言うとその必要性はあまり感じられませんが、Windows XPと比較すると全体的な動作が軽い点がポイントが高いです。また、Windows XPは 2014年 7月でサポート切れになるので、Windows XPから乗り換えるにはお勧めです。2013年 1月 31日までの期間限定で最安 3,300円でアップグレードできるキャンペーンが有りますのでお急ぎください。(現在は終了)

 Windows8.1では、デスクトップにスタートボタン (の様なもの) が復活しています。私的には「フーン」と云う感じで有ってもなくてもそれほど気にはなりませんでした。ようは慣れですね。ウィンドウを閉じるときに上を掴んで下に投げる感覚は病みつきになります。(^ ^)

● Windows8を安く入手する (キャンペーンは終了しました)

 Microsoftでは、Windows8 発売を記念して格安でアップグレードできるキャンペーンを実施しています。2013年 1月 31日までの期間限定です。Microsoft Windows 8 Pro 発売記念優待版 (XP・Vista・7からのアップグレード専用) 定価 5,800円 (税別)の他、Microsoft Windows 8 Proのダウンロード版 (一人 3ライセンスまで) は 3,300円 (税込) です。詳細は公式サイトのこちらをどうぞ。

 ダウンロード版でもメディアを 1,589円で注文する事ができます。64ビット版と 32ビット版同梱です。8 Proは、Windows Vista/ 7でいう処の Ultimateと Proに相応します。

 ダウンロード版に付いての注意事項は、Windows XPではダウンロードができません。Windows XPを使用している場合は、別のパーティションや別の HDDに Windows8の評価版をインストールしてそこからダウンロードするか、Windows Vista/ 7が動作する別のマシンでダウンロードしてインストールメディアを作る必要があります。

 また、64ビット版の ISOファイルが欲しい場合は、64ビット版の Windows Vista/ 7の環境でダウンロードする必要があります。32ビット版も同様です。

 なお、実験の詳細や、使用感に付きましては、第三研究所所長のブログにも上げていますので、参考にどうぞ。

関連記事



[an error occurred while processing this directive]

[an error occurred while processing this directive]


PC98-NX, Mate NX, Valuestarは NEC社の商標または登録商標です。

Core2, Xeon, Pentium4, Celeronは intel社の商標または登録商標です。

Windows, MS-DOSは Microsoft社の商標または登録商標です。

この他、製品名、型番等は、一般に各メーカーの商標または登録商標です。