PC98-NX PC-MK34L/E-H Power Up
PC98-NX mate NXシリーズ スリムタワー型タイプ MEの 2013年秋から 2015年秋モデルの裏技についてまとめたページです
2015/ 1/ 13 公開
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NECの企業向け パソコン PC98-NX Mate NXモデル MEシリーズ。この項では、以下のモデルが対象です。
モデル名 | 発売時期 | 搭載 CPU | 動作 クロック | 搭載 チップセット | 拡張バス | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
MK34H/E-H | 2013/10 | Core i7-4770 | 3.40GHz〜 3.90GHz | intel Q87 Express | PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット, PCI Express x1 2スロット | Vpro対応 |
MK34M/E-H | 2013/10 | Core i5-4670 | 3.30GHz〜 3.80GHz | Vpro対応 | ||
MK32M/E-H | 2013/10 | Core i5-4570 | 3.20GHz〜 3.60GHz | Vpro対応 | ||
MK34L/E-H | 2013/10 | Core i3-4130 | 3.40GHz | - | ||
MK36H/E-J | 2014/ 6 | Core i7-4790 | 3.60GHz〜 4.00GHz | intel Q87 Express | PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット, PCI Express x1 2スロット | Vpro対応 |
MK35M/E-J | 2014/ 6 | Core i5-4690 | 3.50GHz〜 3.90GHz | Vpro対応 | ||
MK33M/E-J | 2014/ 6 | Core i5-4590 | 3.30GHz〜 3.70GHz | Vpro対応 | ||
MK35L/E-J | 2014/ 6 | Core i3-4150 | 3.50GHz | - | ||
MK36H/E-K | 2014/10 | Core i7-4790 | 3.60GHz〜 4.00GHz | intel Q87 Express | PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット, PCI Express x1 2スロット | Vpro対応 |
MK35M/E-K | 2014/10 | Core i5-4690 | 3.50GHz〜 3.90GHz | Vpro対応 | ||
MK33M/E-K | 2014/10 | Core i5-4590 | 3.30GHz〜 3.70GHz | Vpro対応 | ||
MK36L/E-K | 2014/10 | Core i3-4160 | 3.60GHz | - | ||
MK36H/E-M | 2015/ 5 | Core i7-4790 | 3.60GHz〜 4.00GHz | intel Q87 Express | PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット, PCI Express x1 2スロット | Vpro対応 |
MK35M/E-M | 2015/ 5 | Core i5-4690 | 3.50GHz〜 3.90GHz | Vpro対応 | ||
MK33M/E-M | 2015/ 5 | Core i5-4590 | 3.30GHz〜 3.70GHz | Vpro対応 | ||
MK35L/E-M | 2015/ 5 | Core i3-4150 | 3.50GHz | - | ||
MK36H/E-N | 2015/10 | Core i7-4790 | 3.60GHz〜 4.00GHz | intel Q87 Express | PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット, PCI Express x1 2スロット | Vpro対応 |
MK33M/E-N | 2015/10 | Core i5-4590 | 3.30GHz〜 3.70GHz | Vpro対応 | ||
MK37L/E-N | 2015/10 | Core i3-4170 | 3.70GHz | - | ||
MK28E/E-N | 2015/10 | Celeron G1840 | 2.80GHz | - |
MJ型番はSOHO、中小企業向けモデル、MK型番は企業、官公庁向けでサポート体制が若干異なる。
基本的な仕様や操作方法、BIOSの設定については、電子マニュアルが NECの公式サイト「121ware.com」の「商品情報検索」よりダウンロードできますので説明を省きます。
ここでは、マニュアルに記載のない非公式情報が中心です。ですので当ページの内容を NECのサポートに問い合わせること等は、サポートに対し迷惑な行為ですので絶対にしないでください。
また、当ページ内の情報をもとに機器の拡張や接続を行った場合は、改造行為に該当する可能性があります。この場合はメーカー保証が適用されなくなりますのでご注意ください。万が一故障した場合でもすべて自己責任でお願いします。
先代の E-Gモデルからチップセットが順当に Q87 Expressに変わりました。先代の E-E、E-F、E-Gモデルと比較すると第四世代 Corei7の Haswell、Haswell-Refleshへの対応がチップセットの変更による変化です。Iby Bridgeと比較すると演算処理については新命令セットの追加によるパフォーマンスアップ、内蔵のグラフィック機能や動画のエンコード能力においてさらなる強化がなされています。メモリ回りは CPUとしては低電圧モジュール (DDR3L、1.35V駆動) に対応していますが、タイプ MEでは残念ながら対応しておらず目立った変化は有りません。
マザーボードのファームウェアは UEFI (Unified Extensible Firmware Interface) に対応しています。BIOSセットアップの「BOOT」メニューに UEFIと レガシの切り替え設定が追加されています。Windows8以降がインストールされたモデルではデフォルトでは「UEFI」、Windows7モデルは「Legasy」です。再セットアップ時にご注意ください。なお、BIOSセットアップメニュー自体は従来同様のテキストベースです。
E-Gモデルに有ったピークシフトを主な目的としたリチウムイオンバッテリ内蔵モデルは廃止になりました。E-Hモデルからは内蔵できません。
CPUの選択は、最新の E-Nモデルで新たにエントリーモデルとして Celeron Gモデルが追加されました。Core i7、Core i5、Core i3それぞれ 1モデルとなり、ラインナップによる性能差が明確で分かり易くなりました。Haswell (Haswell Refresh含む) モデルの販売は 2年続いており、近年珍しく息の長い商品となってます。(^ ^;;
すべてのモデルで Windows8.1 Professional 64ビット版を搭載しています。ダウングレードとして Windows7 Prifessionalの 32ビット版と 64ビット版を選択できます。内蔵グラフィック機能はフルに使おうとするとメモリをかなり食いますのでフルにメモリを使用できる 64ビット版を選ぶといいかもしれません。
下位モデルでは第四世代 Core i3を搭載していますがコア数 2でハイパースレッディングに対応し、グラフィック機能として Intel HD Grapics 4400を内蔵しているので、Windows 8で Wordや Excel等のビジネスソフト中心、ネット閲覧、HD動画の観賞、3Dゲームでも軽い物であれば吊るしでも余裕です。省スペースモデルでグラフィック機能を強化できない事も有って Core i7モデルではむしろオーバースペックといえます。
HD Grapics 2500は動画のハードウェアアクセラレーション機能が有るので、高画質な動画の再生も可能です。ただし、フルに活かすにはメモリの増設をお勧めします。標準で DVI-D (HDCP対応) 出力も有るのでグラフィックカードを追加する必要性は感じられません。グラフィックカードを追加するにしても 1スロットに収まるロープロファイルに限られ、ハイエンド GPUのカードは形状、電源、冷却と全ての面で実装不可能なので、本機では高負荷な 3Dゲームには不向きです。
Nvidia Geforce GT730 (38W)、AMD Radeon R7 240 (40W) クラスが電源と冷却を考えると限界かと思いますが、HD Grapics 4400自体がローエンドグラフィックカード並みの能力を持っているので、このクラスだとメモリの節約、CPUの冷却化、マルチモニタ以外に増設する意味は薄いかもしれません。
標準のアナログ RGB出力は、1920 x 1200ドット (WUXGA)でもそれ程ぼやけたりせず、特にデジタル出力にこだわる必要を感じさせないほど綺麗な印象です。
CPU内蔵グラフィック機能とグラフィックカードの画面出力の共存につきましては、BIOSセットアップメニューに「iGPU Multi-Monitor」等のマルチモニタを有効にする項目は無いので本機では非対応です。株取引、CAD等で 4画面構成にしたい場合は、玄人志向 ビデオカード Geforce GT730搭載 ロープロファイル 4画面出力対応 GF-QUAD-DISP/4DVI/LP等の 4画面出力に対応したロープロファイル対応のグラフィックカードが別途必要になります。なお、本カードが本機で使用できるかは未検証です。m(_ _)m
マザーボードは、MSI製 MS-7847 (E-Hモデル, LGA1150)で、省スペースな筺体に合わせた独自の形状になっており同じタイプ MEシリーズ間での交換は可能ですが、一般のマザーボードとの交換は不可能です。CPUの交換は、Haswell、Haswell-Refleshシリーズの CPUに交換可能です。(後述)
本モデルでは、CPU周りの電解コンデンサの列が無くなり、CPUに周辺回路が統合されたこともあって部品点数が減って旧モデルと比較すると見た目にもスッキリした印象です。
CPUクーラーは、上部から吸気する一般の CPUクーラーが使用可能です。高さや周囲のスペースに注意すれば別のものへの交換も可能ですが、バックボードの交換ができないのでネジ留めタイプ以外の交換はできません。ご注意ください。
すべてのモデルで、暗号化をハードウェアでサポートする TPMを装備、Core i5、Core i7の VT機能を組み合わせることで、ネットワークから BIOS設定等を管理できる Vproテクノロジーに対応しています。
なお、Vpro機能を使用するためには、本体添付の「マニュアル/ アプリケーション CD-ROM」に収録されているアプリケーションのインストールが必要です。
このマザーでは、プリンタ等の接続に使用するパラレルポートがオプションで標準搭載では無くなりましたが、マザーボード上に端子 (ピン配置は調査中) があるのでコネクタ付きのブラケットを入手し、セットアップメニューでパラレルポートを有効にすれば使用可能です。
Haswell、Haswell-Reflesh世代のタイプ MEでは、PCIバススロットはオプションで標準のモデルでは搭載されていません。
SATA I/Fはマザー上に 3ポートあります。転送速度 6.0Gb/s (SATA-3.0) に対応した HDD/ SSD用ポートが 2個、転送速度 3.0Gb/sまでの光学ドライブ用ポートが 1個です。UEFIに対応しているので 3TB以上の記憶容量の HDDを対応 OSのもとでシステムドライブとして使用できます。
SSD内蔵モデルも選択できるようになり標準は AHCIモードです。ミラーリング機能に対応した RAIDモード (インテルR ラピッド・ストレージ・テクノロジー ) もあり、BIOSセットアップで IDE, AHCI, RAID各モードの切り替えが可能です。設定次第で SSDを HDDのキャッシュとして使用する事もできます。
搭載している RAID機能は、ミラーリング (RAID1) のみ対応です。RAIDモードに設定しソフトウェア RAID機能を使用します。RAIDモードでは、再セットアップ時にいくつか注意点があるので実行する前に「再セットアップガイド」を必ず参照してください。
RAIDの設定は、起動時にメッセージが表示されるので、その時に [CTRL] + [I]キーを押す事で設定メニューに入ります。
DVDドライブと云った ATAPI機器はスリムライン SATA接続です。ベゼルは GBAS仕様ですので対応の物であれば交換が可能です。
スリムタワー型ということもあり、筺体内の空間に余裕がありません。かつては PCI Express x16スロットの横に小型の排気ファンがあるのみでしたが、E-Cモデル以降では側面に CPUクーラーの吸気口が追加されているので、従来モデルよりも冷却は幾分強化されています。
筺体のカバーは、E-Gモデル (MK34L/E-G除く) からフロントマスクが従来モデルより変化しています。第一に本体正面の音量調節用ボリュームが廃止され突起物がなくなりました。ルーフカバーの開け閉めの際にぶつかり易い部分だったので良い変化です。第二は前面吸気口のスリットが塞がりました。コストダウンが主な目的と思われますが、CPUクーラーの変更で側面吸気に変わっているので必要が無くなったとの判断でしょう。以前から USBケーブルフックや FDDベイ自体も無くなったこともあり、かなりあっさりした外観となっています。
他は従来のスリムタワー型とほぼ同じです。開けるには、横置きにした後、背面の二個のストッパーを下側に押し、ルーフカバーを一度手前に引きます。次に上に持ち上げると外れます。
このタイプでは、カバーの裏にある爪かみ合わせ部分が分かりにくく、ケーブルを挟んでしまったり、爪がずれてはまってしまったりとルーフカバーの閉めるのにコツが要ります。
ずれた状態で無理に閉めると、ルーフカバーの内側に付いている爪が曲がってしまったり、ルーフカバーが歪んで開けにくくなるので必ず噛みあわせを確認してからゆっくり閉めるようにしましょう。(^ ^)b
E-Hモデルからは、音量調節用ボリュームの廃止に合わせ内蔵スピーカもオプション扱いになりました。内蔵スピーカが必要な場合は、フリーセレクションメニューで選択する必要があります。後から音声の出力が必要になった場合は外部スピーカを接続することになります。
フリーセレクションメニューの場合はフロントマスクのアクセントカラーが、ダークブルー、NeCycleTMシャインブラウン、エレガントシルバーの 3色から選択できます。標準は、ダークブルーです。
E-Cモデル以降 CPUクーラーの変更により FDDベイ自体が無くなったので FDDを内蔵する事はできません。USB接続の外付け FDDを使用する事が出来ますが、新規に製造するメーカーが減ってきているので今後入手が困難になることが予想されますので注意が必要です。
CPUファンの音はかつての二連の小型ファンとは違い、一般の CPUファンに変わったので非常に静かな印象です。筺体ファンの音は CPUファンの音にかき消されてしまうのでまず気になりません。
自分の感覚的には周囲に何らかの雑音 (家庭ではテレビとか、企業では電話や会話、空調とか) がある場合は、傍にいても殆ど気にならない程度の静かさです。なお、冷却ファン付きのグラフィックカードを増設した場合はこの限りではなく、格段にうるさくなるので要注意です。
なお、TV録画での運用を考えておられる方は、マニュアルを参照して設置場所に気を付けてください。AVラックなどの狭いスペースに収納して運用すると熱が籠ってHDDやカード、本体、電源が壊れる可能性があります。
電源は DELTA製で定格出力 250W、コネクタの仕様は一般の ATX規格とは違い一回り小さなコネクタです。HDDや 光学ドライブの電源はマザーボードを経由して供給されています。出力が 250Wですが 元々消費電力の少ない Haswell、Haswell-Refleshの Corei7系 CPUなので他に回す余裕が幾らか有りますが、グラフィックカードを増設する場合は特に注意が必要です。
搭載できるグラフィックカードの目安としては、40Wクラスの Nvidia GeForce GT730、AMD Radeon R7 240等のローエンド向けが発熱も含めて限界だと思います。また、冷却ファンの付いたものを選ぶ方が無難です。それでも冷却が追い付かず熱によるダメージであまり長持ちはしません。早ければ 1年程度でだめになります。使い捨てと覚悟しましょう。(^ ^;;
このモデルでプリインストール OSを再セットアップする場合、再セットアップ領域 (一般にリカバリ領域、DtoD領域ともいう) がある場合は、NECのロゴが出ている時に「f・11」キーを押し続けることで「マニュアル/ アプリケーション CD-ROM」が無くても再セットアップを開始できます。
なお、一度でも再セットアップ領域を呼び出してしまうと、それ以降は再セットアップ領域から起動するようになってしまうので必要な時だけ「f・11」キーを押すようにしましょう。元に戻すには起動領域の設定を直す必要があるので手間がかかります。
再セットアップする場合、外付けドライブからは実行できないので注意が必要です。必ず内蔵ドライブでなければできません。
E-Hモデルに E-Jモデル用や、Windows7モデルに Windows8.1モデル用など違う機種用のメディアは、チェックの段階で弾かれるので再セットアップはできません。回避して強引にインストールする手段は有りますが、ライセンスにご注意ください。始めは良くても暫くしてから再認証を求められる可能性が有ります。
Windows8以降では、チェックが厳しくなりプリインストール OSの違いでも弾かれますので中古で入手した場合や、複数の一括導入で OSが異なる機種が混在する場合は、一方のメディアを廃棄してしまわないように十分ご注意ください。
Mate NX タイプMEシリーズを流用した互換機ともいえるモデルが存在します。Mate NXシリーズとはハードウェアに違いはありませんが、搭載する CPUが異なっていたり、筺体のアクセント色が異なっていたり、BIOSの一部や、保証内容、サポート体制が異なります。もちろん OSのバックアップが入ったリカバリー CD等の使いまわしはできません。もっとも、それが出来たとしてもライセンス違反になるのでしてはいけません。
定番ともいえる Express5800/50シリーズのワークステーションでは、51Lgでシリーズがいったん廃止されましたが、廉価モデル (8時間365日稼働を前提とした設計) 51Paとして復活しました。Haswell世代の E-G以降のモデルが元になっています。
ちなみに以前は、三菱電機 (Apricotシリーズ) や Panasonicの医療系システムにも OEMとして供給されていました。
CPUの交換は動作保障外で、保証期間内でもサポートが受けられなくなるので自己責任でお願いします
換える事もないと思いますが、CPU無しのジャンクやベアボーン状態の本体を入手した際の参考にどうぞ。チップセットが、Intel Q87 Express、CPUソケットは LGA1150なので、第四世代 Corei7の Haswell、Haswell Refresh系 CPUが使用できます。
Core i3搭載モデルでも VT対応の上位の CPUに交換し、BIOSで VT機能を有効化すれば Vpro (ネットワーク経由で BIOSにアクセスできる機能等) の機能を使用できるようになります。
Core i7 4770K等の Kタイプの CPUを搭載しても BIOSが動作倍率設定機能に対応していないので定格外の倍率に設定する事は出来ません。
タイプ MEの E-G、E-H、E-J、E-K、E-M、E-Nモデルの BIOSに登録されている CPU IDから推測すると以下の CPUが使用可能です。のちに登場した Haswell Refreshの CPU IDは、Haswellと同じなので、Haswell搭載モデルでも Haswell Refreshが動作します。
製品ラインナップでは TDP 84Wの Core i7 4790が最上位です。LGA1150の Haswellでこれを超える TDPの物は Core i7 4790Kの 88Wですが 4W程度の違いですので CPUについては消費電力、CPUクーラーの冷却能力に問題は無いと思います。
交換できる CPUで最上位の物は、Core i7 4790K (定格 4.0GHz、最大 4.4GHz)となります。ただし、Kが付く動作倍率が変更できる CPUについて Vpro機能は CPUが非対応のため使えなくなりますのでご注意ください。また、タイプ MEのマザーボードは倍率変更には対応していませんので、BIOSセットアップメニューからの動作クロック設定の変更はできません。
今回は、実際に Haswell Refresh登場以前のモデルである 2013年10月発売の E-Hモデル PC-MK34L/E-Hの CPUを Corei3 4130から Corei7 4790 (定格 3.6Hz、最大 4.0GHz)に交換できるかどうか試してみました。
交換の手順は CPUクーラーの四隅のねじを外してソケットのレバーを上げるだけなので (^ ^;;) 省略します。グリスは定番の AINEX シルバーグリス [AS05]
です。塗り方は CPUを取り付け後に CPUの表面上に米粒大にグリスを垂らしてそのまま CPUクーラーを乗せて「×」を描く順序で四隅のねじを締めればOKです。
注意点も特にありませんが、ACケーブルを抜いて作業することと、CPUクーラーはそこそこ重いので付け外しはしっかり持って作業してください。落とすとマザーボードを傷つけてしまいます。特に CPUソケットに落としピンを曲げてしまうと修復は困難です。
交換の結果は正常動作で成功しました。BIOSセットアップメニュー上でも正しく認識されていて、内蔵グラフィックの Intel HD Graphics 4600についても正常動作し、Windows7ではドライバの自動更新に時間がかかったものの本体にインストールされている標準のドライバで動作しました。(^-^)
CPU交換後の Windows7の Windows エクスペリエンス・インデックスは、CPUが 7.2 → 7.7、ゲーム用グラフィックが 6.5 → 6.6に上昇しました。他は変わりません。
CPUファンの制御も正常で OS終了時の電源の動作にも異常はありませんでした。
Intel Q87 Expressとの組み合わせで使用できる CPUでも、機種固有 BIOSの影響で動作に支障が出る CPU。
第四世代のCore i7/5/3、同世代の CPUがベースの Pentium Gと Celeron G以外の CPUはソケットの形状が異なるので物理的に取り付けできません。LGA1150対応であることをご確認ください。特に Pentium、Celeron系は分かりにくく筆者も混乱します。(^ ^;;
一般的な 240pin DDR3 SDRAM DIMMモジュールが使用可能です。DDR3Lの低電圧モジュール、主にサーバ、ワークステーション向けの ECCや Registered bufferには非対応です。2016年 1月現在、一枚 16GBのモジュールには ECC搭載のものが多いのでご注意ください。
全モデルで PC3-12800 (DDR3-1600) に対応します。ただし Pentium G3000系, Celeron G1800系に交換した場合のメモリモジュールの動作クロックは CPUの制限により PC3-10600 (DDR3-1333) 止まりとなります。
メモリの最大容量は公式には 16GB (8GB二枚) までですが、CPUに内蔵されているメモリコントローラの上限である 32GB (一ソケット辺り 16GB)まで使用可能です。
なお、認識、使用できるメモリの容量は、OSにより異なるので注意が必要です。標準の 64ビット OSでは全領域を認識しますが、32ビット OSの場合は最大 4GB (ユーザーが使用できるのは 3.25GB)となります。ちなみに、認識されない 4GB以上の部分は「Gavotte Ramdisk (フリー)」、「Ramphantom シリーズ (I-O DATA製、シェアウェア)」等のソフトでデータの一時保管場所用の RAMディスクとして利用することができます。(^-^)b
他に、一般的にメモリモジュールを 2枚実装する場合は、メモリクロックと CASレイテンシ (CAS Latency, CL) に注意が必要です。メモリクロックや、CL数が異なるモジュールを増設すると、メモリクロックが低い方に合わせられてしまいパフォーマンスが低下します。
また、DRAMチップのビット数や、モジュールのランク (Single Rankはモジュール内の DRAMすべてを使用して入出力する。Dual Rankはモジュール内で 2つに分かれていて Singleを 2枚取り付けているのと同じ状態) によって 16GB以下のモジュールでもタイプ MEでは正常動作しないケースがあります。タイプ MEに正式に対応した NEC純正品やサードパーティー製品以外のメモリについてはご注意ください。同じブランドでも製造ロットによって仕様が変わることがあります。この点にもご注意ください。
デュアルチャネルに対応し 2枚の同タイプのメモリモジュールを使用することでメモリのパフォーマンスが若干向上します。容量を合わせる必要はありません。1GBと 2GBのペアの場合、1GBと 1GBのデュアルチャネル構成となり、残りの 1GBは通常のアクセスになります。この機能は、古いチップセットでは全体的に効果がありましたが、最近のチップセットでは内蔵グラフィック機能を使用する場合等に効果が限定されるようです。
メモリモジュールが 1枚のときは必ず内側のメモリスロット 0に取り付けなければいけません。外側のソケットに取り付けた場合でも動作はしますが、Vproに関連する Intel Me が起動しなかったり、デバイスマネージャに不明なデバイスが現れたりといろいろ不具合が出ます。
本モデルに搭載されている光学ドライブは構成によって変わりますが、手持ちの本体を Windows7のデバイスマネージャーから確認すると日立LG製 DVDコンボドライブ (CD-R/RWの書き込み対応の DVDドライブ) の「DT30N」でした。ところが、ドライブ本体の天板ラベルの表記は DVDスーパーマルチドライブの「GT80N」となっていました。
どうやら GT80Nに DT30Nのファームウェアをアップデートして DVDコンボドライブとして動作するようにカスタマイズされているようです。VersaProでも 表記が DVDスーパーマルチドライブの「GT30N」でありながら、ファームウェア上は DVDコンボドライブ「DT30N」というケースがあるようです。おそらく発注するドライブの種類を減らすコスト削減の一環でしょう。
このラベル表記が「GT80N」でファームウェア上は「DT30N」の (ぁゃιぃ) ドライブにネットで探した GT80Nのファームウェア「バージョン SF03」をアップデートしてみたところ、高耐久ディスクの「M-DISC」に対応した本来の DVDスーパーマルチドライブとなりました。(^ ^;;
この改造は、すべてのドライブでうまくいくとは限りません。天板の表記が「DT30N」のドライブに対して「GT80N」のファームウェアをアップデートしても意味がありません。
本行為は NECの禁止している改造行為になりますのでご注意ください。保証が無効になります。また、間違ったファームウェアにアップデートするとドライブが故障する恐れがあります。むやみにアップデートしないようにご注意ください。
中古で入手した時や、64ビット版への変更と云った理由で市販の Windows7、Windows8.1、Windows10のパッケージから新規にインストールする際に気が付いた事を少々。
パッケージ版の Windows7をインストールした場合は UEFIモード、AHCIモードでインストール可能ですが、LANポートと内蔵グラフィック機能のドライバはインストールされません。他に「PCIシリアルポート」と「PCIシンプル通信コントローラ」に黄色「!」が出ます。
前者は、「インテル AMT ローカル・マネージャビリティー・サービス (LMS) および シリアル・オーバー LAN (SOL) ドライバー」で、後者は「インテル AMT マネジメント・エンジン・インターフェース」です。
どちらもメーカーの用意した Intelのソフトウェアをインストールする必要があります。NECのサイトにあるビジネス PCのサポートページ (121Wareにはありません) から本項のモデル用の全てのドライバがダウンロード可能です。Wndows7、Windows8、Windows8.1、Windows10いずれも有ります。
なお、市販の Windows8.1以降については、自動で全てのドライバがインストールされます。本機でのドライバの更新については、NECの公式サイトのものを使用する必要があります。特に、インテルが自社サイトで提供する CPU内蔵グラフィックドライバは、プロテクトのため本機にはインストールできません。また、サウンドドライバについても NEC公式のもの以外ではタイプ MEに最適化されていないため内蔵スピーカの ON/ OFFが正しく働かない、音量調節が利かなくなる等の不具合が出ることがありますのでご注意ください。
2013年 5月発売の E-Gモデル以降のタイプ MEには全モデルで Windows10に正式に対応しています。詳しくは、以下の NEC公式サイトにてご確認ください。
NEC ビジネスPCのWindows 10 対応情報
なお、Windows7 SP1がインストールされている本体では、Microsoftのアップデートにより Windows10へのアップグレードの案内が表示されます。NECの機種を判別して表示しているわけでは有りません。Windows10に公式で非対応のモデルでアップグレードしてしまうとサポートが受けられなくなる場合がありますのでご注意ください。非対応の機種での Windows10へのアップグレードは自己責任になります。(^ ^;;
Windows7 (要 SP1)、Windows8.1から Windows10へのアップグレードについて「システム要件を満たしていません。」、「CPUがサポートされていません。」という理由で Windows10にアップグレードできないケースがあります。セキュリティ機能の DEP機能の影響によるものと思われます。この場合は、BIOSセットアップメニューの「Advanced」メニューの「No-Execute Memory Protection」をアップグレードが終わるまでの間、一時的に「Disabled (無効)」に変更して、もう一度実行してみてください。アップグレードが終わったら必ず「Enabled(有効)」に戻します。
ちなみに、Express5800/S70 modelRBのような Phoenix BIOSの機材で同じような事態に陥った場合は、「Execute Disable Bit」をアップグレードが完了するまで「Disabled (無効)」に変更します。こちらも、放置するとセキュリティ上まずいのでアップグレード完了後はただちに「Enabled(有効)」に戻してください。
Windows10以外でも「Windows8.1アップグレードアシスタント」で同じことが起こるケースがあります。対処法は同じです。
本機用のアップデートは今のところありません。
Windows7以降で NECのサイトからマニュアル (chmファイル) をダウンロードした時に、これを開こうとするとトピックが表示できない事があります。これは OSのセキュリティの設定によるものです。
ダブルクリックしてファイルを開こうとした時、セキュリティの警告ダイアログが出るので、「この種類のファイルであれば常に警告する」のチェックボックスを外します。
もしくは、ファイルを右クリックしてプロパティから「ブロックの解除」ボタンを押せば OKです。
Mate NXでは、電源ケーブルを抜き差しするなど AC電源の供給が断たれた後、再び AC電源を供給すると一時的に電源が入って数秒たつと切れるという動作をします。これは、仕様の問題なので異常ではありません。
しかし、その後に不規則に勝手に電源が入ったり、切れたりすることを繰り返す事があります。マザーボードの故障が考えられますが、拡張カード、PCIライザーボード、メモリモジュールの故障や接触不良で発生することの方が多いです。
もし、このような症状が出る場合は、まずはじめに CMOSクリアもそうですが、拡張カード、PCIライザーボード、メモリモジュールを挿し直すことをお勧めします。(^ ^)b
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PC-9800,PC98-NX, Mate NX, Valuestarは NEC社の商標または登録商標です。
Core, Xeon, Pentium, Celeronは intel社の商標または登録商標です。
Windows, MS-DOSは Microsoft社の商標または登録商標です。
この他、製品名、型番等は、一般に各メーカーの商標または登録商標です。