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スリムタワー型 タイプME

スリムタワー型 タイプME PC-MK34M/E-F

 NECの企業向け パソコン PC98-NX Mate NXモデル MEシリーズ。この項では、以下のモデルが対象です。

モデル名発売時期搭載 CPU動作
クロック
搭載
チップセット
拡張バス備考
MK34H/E-E2012/ 6Core i7-37703.40GHz〜 3.90GHzintel Q77
Express
PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット,
PCI Express x1 1スロット,
PCI 1スロット
Vpro対応
MK33M/E-E2012/ 6Core i5-35503.30GHz〜 3.70GHzVpro対応
MK31M/E-E2012/ 6Core i5-34503.10GHz〜 3.50GHzVpro対応
MK34L/E-E2012/ 6Core i3-21303.40GHz-
MK33L/E-E2012/ 6Core i3-21203.30GHz-
MK34H/E-F2012/11Core i7-37703.40GHz〜 3.90GHzintel Q77
Express
PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット,
PCI Express x1 1スロット,
PCI 1スロット
Vpro対応
MK34M/E-F2012/11Core i5-35703.40GHz〜 3.80GHzVpro対応
MK32M/E-F2012/11Core i5-34703.20GHz〜 3.60GHzVpro対応
MK34L/E-F2012/11Core i3-32403.40GHz-
MK33L/E-F2012/11Core i3-32203.30GHz-
MK34L/E-G2013/ 5Core i3-32403.40GHzintel Q77
Express
PCI Express (x16 Gen2対応 LowProfile) 1スロット,
PCI Express x1 1スロット,
PCI 1スロット
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 MJ型番はSOHO、中小企業向けモデル、MK型番は企業、官公庁向けでサポート体制が若干異なる。

 基本的な仕様や操作方法、BIOSの設定については、電子マニュアルが NECの公式サイト「121ware.com」の「商品情報検索」よりダウンロードできますので説明を省きます。
 ここでは、マニュアルに記載のない非公式情報が中心です。ですので当ページの内容を NECのサポートに問い合わせること等は、サポートに対し迷惑な行為ですので絶対にしないでください。
 また、当ページ内の情報をもとに機器の拡張や接続を行った場合は、改造行為に該当する可能性があります。この場合はメーカー保証が適用されなくなりますのでご注意ください。万が一故障した場合でもすべて自己責任でお願いします。

特徴

● 全般

 先代の E-Dモデルからチップセットが Q77 Expressに変わりました。先代の E-C、E-Dモデルと比較すると第三世代 Corei7の Ivy Bridgeへの対応、PCI Expressバスが Gen 3.0に対応、USB 3.0 I/Fが標準装備となった点がチップセットの変更による大きな変化です。Sandy Brigeと比較すると内蔵のグラフィック機能の性能がアップしたぐらいで演算処理やメモリ回りは目立った変化は有りません。

 マザーボードのファームウェアも世代が変わり UEFI (Unified Extensible Firmware Interface) に対応た点も見逃せません。BIOSセットアップの「BOOT」メニューに UEFIと レガシの切り替え設定が追加されています。デフォルトでは「UEFI」です。なお、セットアップ画面自体は従来同様のテキストベースです。

 タイプ MEとしての目立つ変化としては オプションでリチウムイオンバッテリが搭載できる点でしょう。午後の電力使用のピーク時にバッテリを使用することでその時間帯の企業全体の電力消費抑えようと言うものですが、無停電電源装置 (UPS) の代わりとしても使用でき落雷などによる不意な停電に対応できるという大きなメリットが有ります。この機能はセレクションメニューでのみ選ぶことができ後から追加はできません。バッテリ搭載モデルは、PCIスロットにコントロールボードが付き、第二 HDDスロットにリチウムイオンバッテリが装着されています。

 CPUの選択は、Q77では Celeronや Pentium Gの CPU内蔵グラフィック機能が使えますが、Core i7シリーズより数カ月遅れて登場するために搭載モデルは有りません。Core i3が搭載されたことにより結果として底上げが図られていますが、Core i3搭載モデル二機種の間で明確な性能差が無いため奇妙なラインナップになっています。かつて存在した PC-98シリーズ (正式には PC-9800シリーズ) でいうところの PC-9801FS (Intel i386SX 16MHz) と PC-9801FX (同 12MHz) の様な感じです。ちなみに、次の E-Gモデル以降ではこれが整理され 4モデルになっています。

 すべてのモデルで Windows8 Professional 64ビット版を搭載しています。ダウングレードとして Windows7 Prifessionalの 32ビット版と 64ビット版を選択できます。内蔵グラフィック機能はフルに使おうとするとメモリをかなり食いますのでフルにメモリを使用できる 64ビット版を選ぶといいかもしれません。

 下位モデルでは第三世代 Core i3を搭載していますがコア数 2でハイパースレッディングに対応し、グラフィック機能として Intel HD Grapics 2500を内蔵しているので、Windows 8で Wordや Excel等のビジネスソフト中心、ネット閲覧、HD動画の観賞、3Dゲームでも軽い物であれば吊るしでも余裕です。省スペースモデルでグラフィック機能を強化できない事も有って Core i7モデルではむしろオーバースペックといえます。

 HD Grapics 2500は動画のハードウェアアクセラレーション機能が有るので、高画質な動画の再生も可能です。ただし、フルに活かすにはメモリの増設をお勧めします。標準で DVI-D (HDCP対応) 出力も有るのでグラフィックカードを追加する必要性は感じられません。グラフィックカードを追加するにしても 1スロットに収まるロープロファイルに限られ、ハイエンド GPUのカードは形状、電源、冷却と全ての面で実装不可能なので、本機では高負荷な 3Dゲームには不向きです。

 Nvidia Geforce GT730 (38W)、AMD Radeon R7 240 (40W) クラスが電源と冷却を考えると限界かと思いますが、HD Grapics 2500自体がローエンドグラフィックカード並みの能力を持っているので、このクラスだとメモリの節約、CPUの冷却化以外に増設する意味は薄いかもしれません。

 標準のアナログ RGB出力は、1920 x 1200ドット (WUXGA)でもそれ程ぼやけたりせず、特にデジタル出力にこだわる必要を感じさせないほど綺麗な印象です。

 CPU内蔵グラフィック機能とグラフィックカードの画面出力の共存につきましては、BIOSセットアップメニューに「iGPU Multi-Monitor」等のマルチモニタを有効にする項目は無いので本機では非対応です。株取引、CAD等で 4画面構成にしたい場合は、玄人志向 ビデオカード Geforce GT730搭載 ロープロファイル 4画面出力対応 GF-QUAD-DISP/4DVI/LP等の 4画面出力に対応したロープロファイル対応のグラフィックカードが別途必要になります。なお、本カードが本機で使用できるかは未検証です。m(_ _)m

● マザーボード

PC-MK34M/E-Fの内部

 マザーボードは、MSI製 MS-7777 (E-Fモデル, LGA1155)で、筺体に合わせた独自の形状になっており同じシリーズ間での交換は可能ですが、一般のマザーボードとの交換は不可能です。CPUの交換は、Ivy Bridge系の CPUに交換可能です。Q67ではチップセットの関係で Celeron、Pentium Gに交換すると内蔵グラフィック機能が使えなくなりましたが、Q77では使用できるようです。

 先代の E-Dモデルと比較すると特徴的だった CPU周りの電解コンデンサの列が無くなり、部品点数も減って大分スッキリした印象です。

 CPUクーラは、上部から吸気する一般の CPUクーラが使用可能です。高さや周囲のスペースに注意すれば別のものへの交換も可能ですが、バックボードの交換ができないのでネジ留めタイプ以外の交換はできません。ご注意ください。

 すべてのモデルで、暗号化をハードウェアでサポートする TPMを装備、Core i5、Core i7の VT機能を組み合わせることで、ネットワークから BIOS設定等を管理できる Vproテクノロジーに対応しています。

 なお、Vpro機能を使用するためには、本体添付の「マニュアル/ アプリケーション CD-ROM」に収録されているアプリケーションのインストールが必要です。

 このマザーでは、プリンタ等の接続に使用するパラレルポートがオプションで標準搭載では無くなりましたが、マザーボード上に端子 (ピン配置は調査中) があるのでコネクタ付きのブラケットを入手し、BIOSでパラレルポートを有効にすれば使用可能です。

 ちなみに、PCIライザーボード上に「USB30」なる端子がありますが、これは、オプションの USB 3.0 I/Fボードに電源を供給するためのケーブルを繋ぐ端子です。(^ ^)b

● 内蔵 SATA I/F

 SATA I/Fはマザー上に 3ポートあります。転送速度 6.0Gb/s (SATA-3.0) に対応した HDD/ SSD用ポートが 2個、転送速度 3.0Gb/sまでの光学ドライブ用ポートが 1個です。UEFIに対応しているので 3TB以上の記憶容量の HDDをシステムドライブとして使用できます。

 SSD内蔵モデルも選択できるようになり標準は AHCIモードです。ミラーリング機能に対応した RAIDモード (インテルR ラピッド・ストレージ・テクノロジー ) もあり、BIOSセットアップで IDE, AHCI, RAID各モードの切り替えが可能です。設定次第で SSDを HDDのキャッシュとして使用する事もできます。

 搭載している RAID機能は、ミラーリング (RAID1) のみ対応です。RAIDモードに設定しソフトウェア RAID機能を使用します。RAIDモードでは、再セットアップ時にいくつか注意点があるので実行する前に「再セットアップガイド」を必ず参照してください。
 RAIDの設定は、起動時にメッセージが表示されるので、その時に [CTRL] + [I]キーを押す事で設定メニューに入ります。

 DVDドライブと云った ATAPI機器はスリムライン SATA接続です。ベゼルは GBAS仕様ですので対応の物であれば交換が可能です。

● 筺体

 スリムタワー型ということもあり、筺体内の空間に余裕がありません。かつては PCI Express x16スロットの横に小型の排気ファンがあるのみでしたが、E-Cモデル以降では側面に CPUクーラの吸気口が追加されているので、従来モデルよりも冷却は幾分強化されています。

 筺体のカバーは、従来のスリムタワー型と同じです。開けるには、横置きにした後、背面の二個のストッパーを下側に押し、ルーフカバーを一度手前に引きます。次に上に持ち上げると外れます。
 このタイプでは、カバーの裏にある爪かみ合わせ部分が分かりにくく、ケーブルを挟んでしまったり、爪がずれてはまってしまったりとルーフカバーの閉めるのにコツが要ります。
 ずれた状態で無理に閉めると、フロントマスクの部分で ボリュームのつまみを破損したり、ルーフカバーの内側に付いている爪が曲がってしまったり、ルーフカバーが歪んで開けにくくなるので必ず噛みあわせを確認してからゆっくり閉めるようにしましょう。(^ ^)b

 フリーセレクションメニューの場合はフロントマスクのアクセントカラーが、ダークブルー、NeCycleTMシャインブラウン、エレガントシルバーの 3色から選択できます。標準は、ダークブルーです。

 E-Cモデル以降 CPUクーラの変更により FDDベイ自体が無くなったので FDDを内蔵する事はできません。USB接続の外付け FDDを使用する事が出来ますが、新規に製造するメーカーが減ってきているので今後入手が困難になることが予想されますので注意が必要です。

 ちなみに、正面の USBコネクタのそばに有ったケーブル抜け防止のフックは先々代から廃止されました。FDDベイ自体も無くなりスッキリした外観となっています。

● 騒音

 CPUファンの音は、かつての二連の小型ファンから、一般の CPUファンに変わったので非常に静かな印象です。筺体ファンの音は、CPUファンの音にかき消されてしまうので、まず気になりません。
 自分の感覚的には周囲に何らかの雑音 (家庭ではテレビとか、企業では電話や会話、空調とか) がある場合は、傍にいても殆ど気にならない程度の静かさです。なお、冷却ファン付きのグラフィックカードを増設した場合はこの限りではなく、格段にうるさくなるので要注意です。

 なお、TV録画での運用を考えておられる方は、マニュアルを参照して設置場所に気を付けてください。AVラックなどの狭いスペースに収納して運用すると熱が籠ってHDDやカード、本体、電源が壊れる可能性があります。

● 電源

 電源は DELTA製で定格出力 250W、コネクタの仕様は一般の ATX規格とは違い一回り小さなコネクタです。本モデルではリチウムイオンバッテリ搭載モデルの影響か HDDや 光学ドライブの電源もマザーボードを経由して供給されている点が特徴的です。出力が 250Wですが 元々消費電力の少ない Ivy Bridgeの Corei7系 CPUなので他に回す余裕が幾らか有りますが、グラフィックカードを増設する場合は特に注意が必要です。搭載できるグラフィックカードの目安としては、40Wクラスの Nvidia GeForce GT730、AMD Radeon R7 240等のローエンド向けが発熱も含めて限界だと思います。また、冷却ファンの付いたものを選ぶ方が無難です。それでも熱によるダメージであまり長持ちはしません。(^ ^;;

● 再セットアップ時の注意点

 このモデルでプリインストール OSを再セットアップする場合、再セットアップ領域 (一般にリカバリ領域、DtoD領域ともいう) がある場合は、NECのロゴが出ている時に「f・11」キーを押し続けることで「マニュアル/ アプリケーション CD-ROM」が無くても再セットアップを開始できます。
 なお、一度でも再セットアップ領域を呼び出してしまうと、それ以降は再セットアップ領域から起動するようになってしまうので必要な時だけ「f・11」キーを押すようにしましょう。元に戻すには起動領域の設定を直す必要があるので手間がかかります。

 再セットアップする場合、外付けドライブからは実行できないので注意が必要です。必ず内蔵ドライブでなければできません。

 当然ながら違う機種用のメディア (E-Fモデルに E-Eモデル用など) ではチェックの段階で弾かれるので再セットアップはできません。回避して強引にインストールする手段は有りますが、ライセンスにご注意ください。始めは良くても暫くしてから再認証を求められる可能性が有ります。

Mate NX タイプME 互換機

 Mate NX タイプMEシリーズを流用した互換機ともいえるモデルが存在しました。Mate NXシリーズとはハードウェアに違いはありませんが、搭載する CPUが異なっていたり、筺体のアクセント色が異なっていたり、BIOSの一部や、保証内容、サポート体制が異なります。もちろん OSのバックアップが入ったリカバリー CD等の使いまわしはできません。もっとも、それが出来たとしてもライセンス違反になるのでしてはいけません。

 定番ともいえる Express5800/50シリーズのワークステーションでは、本モデルを流用したモデルはありません。終息したかに見えましたが、廉価モデル (8時間365日稼働を前提とした設計) 51Paとして復活した模様です。こちらは、E-G以降のモデルが元になっています。

● 三菱 apricot CXシリーズ

 三菱電機 (三菱電機インフォメーションテクノロジー) の法人向けパソコン apricot CXシリーズがありましたが、2012年 3月をもって NECから OEM供給を受けていた apricotシリーズの受注を終了しました。今後ドライバのダウンロードが出来なくなる可能性があるので必要な方はお早めにどうぞ。

CPUの交換

 CPUの交換は動作保障外で、保証期間内でもサポートが受けられなくなるので自己責任でお願いします

 変える事もないと思いますが、CPU無しのジャンクやベアボーンを入手した際の参考にどうぞ。チップセットが、Intel Q77 Express、CPUソケットは Socket1155なので、第三世代 Corei7の Ivy Bridge系 CPUが使用できます。第二世代の Sandy Bridgeは、E-Eモデルでのみ使用できます。

 Core i3搭載モデルでも VT対応の上位の CPUに交換し、BIOSで VT機能を有効化すれば Vpro (ネットワーク経由で BIOSにアクセスできる機能等) の機能を使用できるようになります。

 Core i7 3770K等の Kタイプの CPUを搭載しても BIOSが動作倍率設定機能に対応していないので定格外の倍率に設定する事は出来ません。

● 交換できる CPU

 E-Eモデル、E-Fモデル共に以下の CPUが使用可能です。

  • Core i7 3000シリーズ
  • Core i5 3000シリーズ
  • Core i3 3000シリーズ
  • Pentium G2100、G2000シリーズ (未チェック)
  • Celeron G1600 シリーズ (未チェック)

 製品ラインナップでは TDP 77Wの Core i7 3770が最上位です。Socket1155の Ivy Bridgeでこれを超える TDPの物は無いのでCPUについては消費電力、CPUクーラの冷却能力に問題は無いでしょう。

 交換できる CPUで最上位の物は、Core i7 3770K (3.5GHz、最大 3.9GHz)となります。ただし、Vpro機能は CPUが非対応のため使えなくなりますのでご注意ください。

 E-Eモデルのみ追加で以下の CPUが使用可能です。

  • Core i7 2000シリーズ
  • Core i5 2000シリーズ
  • Core i3 2000シリーズ
  • Pentium G800、G600 シリーズ (未チェック)
  • Celeron G400、G500 シリーズ (未チェック)

 未検証ですが、Q77チップセットでは Pentium G、Celeronの内蔵グラフィック機能が使えない可能性が有ります。その場合は別途グラフィックカードが必要になります。

● 不具合の出る CPU

 Intel Q77 Expressとの組み合わせで使用できる CPUでも、機種固有 BIOSの影響で動作に支障が出る CPU。

  • Xeon シリーズ
 Xeon シリーズに交換した場合は、OSの起動は正常にできるものの電源ボタンを押すとシャットダウンするがファンが回りっぱなしとなり、もう一度電源ボタンを長押ししないと電源が切れない等と云った不具合が出ます。

● 交換できない CPU

 第四世代 Core iプロセッサ Haswel、Haswell-Refrshはソケットの形状が異なるので物理的に取り付けできません。

 E-Fモデルでは、第二世代の Sandy Bridgeについては BIOSに CPUIDの情報が無いため正常動作しません。交換後に電源を入れると虚しくファンが全開で回るのみです。(^ ^;;

  • Core i7 2000シリーズ
  • Core i5 2000シリーズ
  • Core i3 2000シリーズ
  • Pentium G800、G600 シリーズ
  • Celeron G400、G500 シリーズ

メモリの増設

 一般的な 240pin DDR3 SDRAM DIMMモジュールが使用可能です。低電圧モジュール、ECCや Registered bufferには非対応です。

● PC3-12800 (DDR3-1600) 対応

 全モデルで PC3-12800 (DDR3-1600) に対応します。ただし Pentium G2000系, CeleronG1600系に交換した場合は、 PC3-10600 (DDR3-1333) 止まりとなります。

● 増設できる最大容量

 メモリの最大容量は公式には 16GB (一ソケット辺り 8GB)までです。CPUに内蔵されているメモリコントローラ自体は 32GBまで対応していますが一枚 16GBのモジュールが使用可能かどうかは不明です。

 なお、認識、使用できるメモリの容量は、OSにより異なるので注意が必要です。標準の 64ビット OSでは全領域を認識しますが、32ビット OSの場合は最大 4GB (ユーザーが使用できるのは 3.25GB)となります。ちなみに、認識されない 4GB以上の部分は「Gavotte Ramdisk (フリー)」、「Ramphantom シリーズ (I-O DATA製、シェアウェア)」等のソフトでデータの一時保管場所用の RAMディスクとして利用することができます。(^-^)b

 他に、一般的にメモリモジュールを 2枚実装する場合は、メモリクロックと CASレイテンシ (CAS Latency, CL) に注意が必要です。メモリクロックや、CL数が異なるモジュールを増設すると、メモリクロックが低い方に合わせられてしまいパフォーマンスが低下します。

● デュアルチャネルに対応

 デュアルチャネルに対応し 2枚の同タイプのメモリモジュールを使用することでメモリのパフォーマンスが若干向上します。容量を合わせる必要はありません。1GBと 2GBのペアの場合、1GBと 1GBのデュアルチャネル構成となり、残りの 1GBは通常のアクセスになります。この機能は、古いチップセットでは全体的に効果がありましたが、最近のチップセットでは内蔵グラフィック機能を使用する場合等に効果が限定されるようです。

● 増設時の注意事項

 メモリモジュールが 1枚のときは必ず内側のメモリスロット 0に取り付けなければいけません。外側のソケットに取り付けた場合でも動作はしますが、Vproに関連する Intel Me が起動しなかったり、デバイスマネージャに不明なデバイスが現れたりといろいろ不具合が出ます。

市販の Windows7への対応

 すべてのモデルでWindows 7のダウングレードに対応していますが、中古で入手した時や、64ビット版への変更と云った理由で市販の Windows7パッケージから新規にインストールする際に気が付いた事を少々。

● ドライバ

 パッケージ版の Windows7をインストールした場合は AHCIモードでインストール可能ですが、LANポートと内蔵グラフィック機能のドライバはインストールされません。他に「PCIシリアルポート」と「PCIシンプル通信コントローラ」に黄色「!」が出ます。

 前者は、「インテル AMT ローカル・マネージャビリティー・サービス (LMS) および シリアル・オーバー LAN (SOL) ドライバー」で、後者は「インテル AMT マネジメント・エンジン・インターフェース」です。
 どちらもメーカーの用意した Intelのソフトウェアをインストールする必要があります。NECのサイトにあるビジネス PCのサポートページ (121Wareにはありません) から本項のモデル用の全てのドライバがダウンロード可能です。Wndows7、Windows8、Windows8.1いずれも有ります。

 なお、市販の Windows8.1については、自動で全てのドライバがインストールされます。

● BIOSアップデート

 本機用のアップデートは 121Wareに有ります。「サービス&サポート」→「ダウンロード」→「型番を入力して検索」からダウンロードします。ここで言う型番は本体側面にあるシールに書かれている型番です。「商品情報検索」で入力する略称ではありませんのでご注意ください。

 アップデートは Windows8.1上から実行可能です。再起動を含め完了まで 3、4分かかります。一度実行すると中断できません。途中で電源が切れないようご注意ください。アップデート後のバージョンは「622A0904」になります。

● 電子マニュアルについて

 Windows7以降で NECのサイトからマニュアル (chmファイル) をダウンロードした時に、これを開こうとするとトピックが表示できない事があります。これは OSのセキュリティの設定によるものです。
 ダブルクリックしてファイルを開こうとした時、セキュリティの警告ダイアログが出るので、「この種類のファイルであれば常に警告する」のチェックボックスを外します。
 もしくは、ファイルを右クリックしてプロパティから「ブロックの解除」ボタンを押せば OKです。

電源の挙動

 Mate NXでは、電源ケーブルを抜き差しするなど AC電源の供給が断たれた後、再び AC電源を供給すると一時的に電源が入って数秒たつと切れるという動作をします。これは、仕様の問題なので異常ではありません。

 しかし、その後に不規則に勝手に電源が入ったり、切れたりすることを繰り返す事があります。マザーボードの故障が考えられますが、拡張カード、PCIライザーボード、メモリモジュールの故障や接触不良で発生することの方が多いです。
 もし、このような症状が出る場合は、まずはじめに CMOSクリアもそうですが、拡張カード、PCIライザーボード、メモリモジュールを挿し直すことをお勧めします。(^ ^)b

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PC-9800,PC98-NX, Mate NX, Valuestarは NEC社の商標または登録商標です。

Core, Xeon, Pentium, Celeronは intel社の商標または登録商標です。

Windows, MS-DOSは Microsoft社の商標または登録商標です。

この他、製品名、型番等は、一般に各メーカーの商標または登録商標です。