PC-9801RX21 ネタ
PC-9801RX21は、自分が中学のときに始めて手にした記念すべき 98です。当時 20数万円 (笑)。
2003/ 1/ 26 更新
PC-9800シリーズで、初めて 80286を採用したマシンは、1985年 5月に発売された、ハイレゾ専用マシンの初代
PC-98XAです。この、ハイレゾ (後のハイレゾモード) とは、DOSや
Windows 3.1で利用できる 1120 x 750ドット、4096色中 16色の画面モードのことです。
ただし、PC-9801型番とは、メモリマップが異なるため、PC-9801型番のソフトや、拡張ボードが使えなくなる場合があります。このように、PC-9801型番との互換性が低かったため、一般には、普及しなかったのですが、高解像度画面を必要とする、CADの分野などでは、人気が有りました。
PC-9800シリーズの中で、286マシンの歴史は、意外に長く、この初代 PC-98XA以来、1990年 11月の PC-9801DXまで、実に 5年半もの間、ラインナップに登場していました。(^ ^;;
一方、PC-9800シリーズのノーマルモード専用機で、初めて 80286を採用したマシンは、1986年
10月に発売された、初代 PC-9801VXです。この VXからは、標準でメモリを
640KB、4096色中 16色の画面モードを搭載し、さらに、EGC (Enhanced Graphic
Charger)
が搭載され、グラフィック表示の高速化が図られました。この機体で確立された基本仕様は、PC-9801FA/FS/FXの頃まで変わりませんでした。
ちなみに、同じ年の 12月に、VX4/WNという Windowsプリインストールモデルが発売されています。こんな昔に、Windowsインストールモデルが存在するとは驚きです。(^
^;;
その後、1988年 8月に発売された PC-9801RA2/RA5 (i386DX-16搭載) から、筐体のデザインが、アーバンホワイトの新筐体に変わり、286機もこれを受け、翌月に、PC-9801RX2/RX4が発売されました。
この流れの中で、1989年 10月に、PC-9801RX21/51は、PC-9801RX2/4の後継機として、価格を抑え、「多彩なニーズにコストパフォーマンスで応えるデスクトップ
98標準モデル。」 というキャッチコピーと共に登場しました。
なお、上位機種の RA21/51と RS21/51は一月遅れの 1989年 11月発売で、この
RX21/51から PC-9800のロゴが現在のものに変わりました。
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当時のラインナップは以下の通りです。
| 型番 | CPU | メモリ | FDD | HDD | 標準価格 (税別) |
| PC-9801RX21 | 80286 12MHz | 640KB | 5インチ 2HDタイプ 2ドライブ |
- | 338,000円 |
| PC-9801RX51 | SASI仕様 40MB | 508,000円 | |||
| PC-9801RS21 | i386SX 16MHz | 1.6MB | - | 398,000円 | |
| PC-9801RS51 | SASI仕様 40MB | 568,000円 | |||
| PC-9801RA21 | i80386 20MHz | - | 498,000円 | ||
| PC-9801RA51 | SASI仕様 40MB | 668,000円 |
PC-9801RX21/51と先代の RX2/RX4との違いは、ハードディスク内蔵モデルで、容量が 20MBから 40MBに増え、ロゴと標準価格が変わった以外、大きな違いはありません。(^ ^;;
★ 搭載 CPU ★
二代目 RXが搭載している CPUは、Intel 80286または AMD製 80L286 (12MHz) と NEC製 V30 (μPD70116, 8MHz) です。V30が搭載されているので、現在主流の V30エミュレーションモードで動かない、古いソフトウェアでも動作させることができます。
当時、ソフトウェアの互換性を考慮して、80286など高速な CPUと、従来の V30を搭載し、その都度切り替えて使用するというのが一般的でした。ちなみに、このモデル以降、コスト削減のため、V30は省かれ、V30エミュレーションモードにとって変わられました。詳しい CPUの解説は、企画課ヘどうぞ。
なお、2つ搭載しているといっても、最近の Pentium!!!マシンのような、Dualではなく Twinなので、同時に動作させることはできません。CPUの切り替えは、本体前面のディップスイッチの 「3-8」 で設定します。
ベースクロックは、12MHzで、CPUの動作モードにより、12/ 10/ 8MHzに切り替えることができます。ベースクロックは、12MHzですが、俗にいう 5MHz機にあたり、RS-232Cの通信速度は、19,200bps (場合によっては、38,400bps) まで出すことが可能です。
★ コプロセッサ ★
コプロセッサは、Intel 80287 (80286用) と Intel i8087 (V30用) に対応しています。コプロセッサは、現在の CPUの浮動小数点演算ユニット (FPU) にあたり、CPUと共に動作して、関数演算などを専門に担当します。当時は、CPU自体が非常に高価だったので、オプションになっていました。
取りつけるコプロセッサによっては、パフォーマンスに差がでます。Cyrix製品などは、Intel純正品よりも、高い処理能力を持ちます。
コプロセッサを搭載した場合、ディップスイッチの 「2-5」 を 「ON」 に切り替えてから、N88-日本語 BASICまたは、DOS上のメモリスイッチの設定 「SWITCH.EXE」 の項目で、V30用は、「数値データプロセッサ 1」 の項目を、80286用は、「数値データプロセッサ 2」 の項目を「有」に設定します。
★ メモリ ★
メモリは、標準で 640KB搭載し、最大 11.6MB (公称) まで増設できます。メモリの増設は、マザー上のメモリ専用スロットに 3MBまで増設でき、それ以上は、Cバス (汎用拡張) スロットに増設します。Cバス用汎用メモリでも、プロテクトモードに対応している製品では、公称値を上回る、最大 14.6MBまで増設できます。
このメモリ専用スロット対応の物は、80286以降で採用されたプロテクトモードに対応し、ウェイトも少ないので、Cバススロットのものよりメモリアクセスが高速です。
★ 補助記憶装置 ★
フロッピィディスクドライブ (FDD) は、5インチ 2HDタイプの FDD (型番 FD1155D, 34ピン) を 2ドライブ搭載しています。
ちなみに、当時、PC-9800シリーズでは 5インチ FDが主流だったので、5インチ FDD搭載モデルと 3.5インチ FDD搭載モデルとは完全に別れていました。標準デスクトップで 3.5インチ FDD搭載モデルには i386SX搭載の ESと 80286搭載の EXの二機種があり、標準で PC-9801-26K相当のサウンド機能を搭載していました。
ハードディスクドライブ (HDD:
固定ディスクドライブともいう) は、RX51では、SASI
(Shugart Associates System Interface) 仕様の 40MB HDD (PC-9801-RA35) を内蔵し、RX21ではオプションになっています。
RX21で使用できる純正 HDDユニットは、「PC-9801-RA35/L」で、SASIインタフェース
(I/F)
とドライブが一つのユニットになっています。これが内蔵されていると、最大
4ドライブ (内蔵含む) までの SASI HDDが接続できます。
なお、98シリーズでは、IDE I/Fは、SASI I/Fと同等に扱われます。SASI I/Fと、SCSI I/Fは、割込みなど、リソースが重ならなければ、同時に利用できます。
★ グラフィック機能 ★
グラフィック機能は、最大 640 x 400ドット、4096色中 16色で、EGCにより描画の高速化が図られています。
また、PC/AT互換機とは異なり、JIS第1、第2水準の漢字 ROMを、標準で搭載しているため、DOSや BASIC上で、高速な漢字表示が行えます。
なお、Windowsを利用するためには、別途グラフィックアクセラレータボード (ウィンドウアクセラレータボード) を Cバスに増設する必要があります。
★ サウンド機能 ★
サウンド機能はオプションで、BEEP音のみです。アプリケーションで、サウンド機能を利用したい場合は、別途サウンドボードが必要になります。
なお、「PC-9801-26K」 や 「PC-9801-73 (この 73から一部の機能を省いたのが、PC-9801-86)」 を Cバススロットに増設し、付属のケーブルで、マザーボードと接続すると、前面スピーカからサウンドを鳴らすことができるようになり、同時に音量の調節も可能になります。
★ インタフェース ★
| 位置 | 種類 | 形状 |
| 本体前部 | キーボード | ミニ Din 8pin |
| バスマウス | D-Sub 9pin | |
| 本体後部 | アナログディスプレイ | D-Sub 15pin, 24.8kHz対応。 |
| デジタルディスプレイ | Din 8pin | |
| 1MB FDD I/F | アンフェノール 50pin | |
| RS-232Cシリアル I/F | D-Sub 25pin, 最高 19,200bpsまで対応。 | |
| プリンタ I/F | アンフェノール 14pin、双方向非対応。 | |
| 増設固定ディスク I/F | RX51のみ。SASI仕様、アンフェノール 50pin |
この中で、特に、PC-9821系とでは、バスマウス、アナログディスプレイ、プリンタのコネクタの形状が違い、別途、変換アダプタが必要になる場合があります。
★ 拡張スロット ★
汎用拡張スロット (Cバススロット) を、4スロット搭載しています。現在流通している Cバスボードでは、CPUパワーを必要とするボードや、ハードウェアに依存するボード以外、ほとんどのボードが使用可能です。
また、正面から向かって左側の、本体内部に、内蔵 HDDユニット専用 I/Fスロットがあります (HDD内蔵モデルでは、占有済)。対応製品を使うことにより、Cバスを使わずに、SASI I/Fや、SCSI I/Fを増設できます。
★ ディップスイッチの設定 ★
RX21/51には、本体前面に 8連 3組の ディップスイッチ (Dip SW) が有ります。設定内容は、それぞれ以下のようになっています。赤い部分がデフォルトです。
| スイッチ | 番号 | 機能 | ON | OFF |
| SW1 | 1 | モニタの種類 | 専用高解像度モニタ | 標準または、専用高解像度以外のモニタ |
| 2 | スーパーインポーズ機能 | 使用する | 使用しない | |
| 3 | プラズマディスプレイ | 使用する | 使用しない | |
| 4 | FD機能の選択 | 内蔵 FDD #3, #4 外付け FDD #1, #2 |
内蔵 FDD #1, #2 外付け FDD #3, #4 |
|
| 5 | RS232Cの転送モード | ON, ON: BCI同期 ON, OFF: ST2同期 OFF, ON: 同期時刻機構 OFF, OFF: 調歩同期 (非同期) |
||
| 6 | ||||
| 7 | 未使用 (常に OFF) | |||
| 8 | ROMグラフサブルーチンモードの選択 | 拡張グラフィックモード 4096色中 16色表示 |
基本グラフィックモード 8色中 8色表示 |
|
| スイッチ | 番号 | 機能 | ON | OFF |
| SW2 | 1 | 未使用 (常に OFF) | ||
| 2 | ターミナルモード指定 | ターミナルモードを指定する。 | BASICモード | |
| 3 | テキスト画面の文字数 | 80文字 /行 | 40文字 /行 | |
| 4 | テキスト画面の行数 | 25行 /画面 | 20行 /画面 | |
| 5 | メモリスイッチ初期化の設定 | メモリスイッチの状態を保持する。 | 起動時に初期化する。 | |
| 6 | 内蔵固定ディスク装置の切り離し指定 | 切り離す。 | 使用する。 | |
| 7 | 未使用 (常に OFF) | |||
| 8 | ROMグラフサブルーチンの CDGモードの選択 | CDG 5MHzモード | CDG 2.5MHzモード |
| スイッチ | 番号 | 機能 | ON | OFF |
| SW3 | 1 | 内蔵 FDD動作指定 | ON, ON: 内蔵 FDD 640KB固定。 ON, OFF: 内蔵 FDD 1MB固定。 OFF, ON: 内蔵 FDD 1MB/640KB自動認識。FDD以外の起動では、640KB固定。 OFF, OFF: 内蔵 FDD 1MB/640KB自動認識。FDD以外の起動では、1MB固定。 |
|
| 2 | ||||
| 3 | 未使用 (常に OFF) | |||
| 4 | 未使用 (常に OFF) | |||
| 5 | 未使用 (常に OFF) | |||
| 6 | 内蔵 RAMの容量変更 | 512KB使用。 | 640KB使用。 | |
| 7 | 未使用 (常に OFF) | |||
| 8 | CPUの選択 | 80286 | μPD70116 (V30) | |
なお、「内蔵 FDD 1MB固定」にすると、DMAチャネル 3を開放することが出来ます。
Dip SW左側のスイッチは、80286の動作周波数の切り替えスイッチです。左側が、12MHzで、右側が10MHzです。
(注意) V30モードでは、増設したメモリは全て無視され、640KB固定になります。また、ベースクロックが、8MHzになるので、RS-232Cの通信速度の上限が変わります。
★ はじめに
さて、悲しいことに、今日では完全に旧式化してしまった RX21 (T_T) ですが、今では貴重な V30搭載機なので、Windows 95は無理としても Windows 3.1も使える DOS専用機として充分使い道があります。でも、なるべくなら処理が速いほうが良いので、CPUの換装をしました。(^-^)
★ CPUアクセラレータについて
この RX21に限らず RX, EX, UX, VX等の 80286機の CPUの換装には、CPUアクセラレータを使います。NEC製 286機は、5年半もの長い間、ラインナップに登場していたので、複数のサードパーティーから、数多くの製品が販売されていました。
これらは、CPUアクセラレータの構造は、486互換 CPUを各社独自の小さなボードの上に載せたもので、電圧の違いをクリアし、高級な製品では、ボード上で、CPUに供給するクロックを上げ、採用 CPUによっては、トータルで 2倍から 4倍の高速動作が可能となるものです。
自分が実際に使用したものは、2倍クロックの 「PK-X486SL (コプロセッサはオプションで、Cyrix Cx83S87が対応)」 と 4倍クロックの 「PK-X486S50」 で、両方とも I-O DATAの製品です (仕様は以下の表参照)。
ちなみに、486機用 CPUアクセラレータが、軒並み消えたのにもかかわらず、唯一 「PK-X486S50」 は、 1999年 11月まで、カタログに載っていました。2003年現在では、中古でも入手は厳しい状況です。ネット上では、無保証のジャンク品としてなら、かろうじて入手可能です。(^ ^;;
PC-9801RX用 CPUアクセラレータの代表例
| 商品名 | メーカー | クロック倍率 | 動作クロック | 搭載CPU | キャッシュ | コプロセッサ | 補足 |
| HSL-C25 | メルコ | 2倍クロック | 25MHz | TI TX486SLC | 1kB | オプション | ボード上の水晶で、独立 25MHz動作。 |
| HSL-C25S | メルコ | 2倍クロック | 25MHz | TI TX486SLC | 1kB | 有り | ボード上の水晶で、独立 25MHz動作。 |
| HRX-C12T | メルコ | 3倍クロック | 36MHz | TI TX486DLC | 1kB | 有り | ボード上で、ベースクロックを 3倍。 |
| HRX-C12Q | メルコ | 4倍クロック | 48MHz | IBM 486SLC2 | 16kB | 有り | ボード上で、ベースクロックを 2倍、CPU内部で 2倍。 |
| PK-X486SL | I-O DATA | 2倍クロック | 20MHz | Cyrix Cx486SLC | 1kB | オプション | ボード上で、ベースクロックを 2倍。RX21/51では、10MHz時のみ、動作を保証。 |
| PK-X486S50 | I-O DATA | 4倍クロック | 48MHz | IBM 486SLC2 | 16kB | 有り | ボード上で、ベースクロックを 2倍、CPU内部で 2倍。 |
ちなみに、Texas Insturuments製 TX486SLCは、Cx486SLCと同じもので、同じキャッシュコントロールユーティリティ (キャッシュコントローラ) が使えます。また、IBM製の 486SLC2は CPU内部で、クロック倍率を 2倍にする機能を持っています。 詳しい CPUの解説は、企画課ヘどうぞ。
★ 286機の 486化
さて、386DXはご存じの通り 32ビット CPUですが、コストを抑えるために、外部へのバス幅を半分の 16ビットにしたものが、386SXです。これは、80286とバス幅が同じなので、比較的簡単に 80286と載せ換えることができます。
ちなみに、CPUの載せ換えに、バス幅というのは重要になります。486機を簡単に
Pentium機に改造できないのは、アーキテクチャの違いもありますが、これが主な原因といえます。
バス幅が違うもの同士を交換しようとすると、大がかりなバス幅変換回路が必要になり、莫大な開発コストがかかります。また、多くのウェイトが入って処理速度が落ちてしまう場合があります。
その中で、386SX機用に、Cyrix社から 486でありながら、386SX同様にバス幅が半分の 16ビットで、386SXとピン配置が同じの Cx486SLCという 486互換 CPUが 登場しました。このおかげで、80286を 386SXに置き換えられるのなら、80286を Cx486SLCに置き換えられるという図式が成り立ち、286機を 486機相当に (486化) パワーアップできることになります。
これら 486または互換 CPUが、386より高速な演算処理を行える理由は、CPU内蔵のキャッシュメモリに、ひみつが有ります。386までの
CPUでは、演算処理を行う場合に、メモリからデータを読み出していますが、CPU内部とメモリの間のデータ転送が遅いため、これが足かせとなります。
一方、486では、CPU内部に高速にデータ転送ができるキャッシュメモリを内蔵し、演算処理を行う場合に、初めは、386同様にメモリからデータを読み出していますが、そのデータをキャッシュメモリに一時的に保存し、同じデータを読み出す時は、キャッシュメモリから読み込むことで、データ転送の時間を短縮し、結果的に演算処理を高速化させることができるという訳です。
★ CPUアクセラレータの取りつけ
では、取り付け方法ですが、中古だとアレですが (^ ^;;) 、I-O DATA製の新品ならば、写真を多く使った、詳しい説明書が必ず付いてきます。作業中は、静電気に気をつけましょう。
流れとしては、RX21のルーフカバーを開け、CPUが載っているサブボードを取り出します。
取り出したら、サブボード上の 80286 (自分の RX21の 80286は、AMD製でした)
を、CPUアクセラレータ付属の工具で取り外し、そこへ、CPUアクセラレータ本体を、向きに注意して取り付けるだけです。
ただし、取り付けの際には、CPUアクセラレータが水平になった状態を保って取りつけることが重要です。ここで、気をつけないと、CPUアクセラレータのピンが曲がってしまい、ショートして、CPUアクセラレータや、マザーボードを破壊する危険性があります。
なお、80286用コプロセッサの 80287を使っていた場合は、ここで、取り外す必要があります。
再び、サブボードを取り付けたあと、ルーフカバーを空けたまま、電源を入れて 「ピポッ」 と鳴ればまずは成功です。ここで、異常が無ければ、ルーフカバーを戻し、作業は終了です。
次に、付属のキャッシュコントローラをインストールすれば、今までが嘘のように、高速に動作します。とは言っても標準の PC-9801DAより少し速い程度で、現在のパソコンとはまったく比較になりません。(^ ^;;
ちなみに、CPUアクセラレータの上の CPUの発熱が結構有るので、安定動作を万全にするなら、大きめのヒートシンクを付けておくことをお勧めします。(^-^)b
★ CPUアクセラレータ搭載時の注意点
ところが、ここに大きな落とし穴があります。 486系 CPUでは CPU内部にキャッシュメモリがあり、これで高速化を図っていますが、80286機は本来これには対応していないので、キャッシュメモリをなんらかの方法で、制御しなければならない (どう制御するかは、ここでは省略します) ので、必ずキャッシュコントローラをインストールしなければなりません。ちなみに、キャッシュコントローラをインストールしないと、80286のときよりも動作が遅くなります。
そして、このキャッシュコントローラは、Windows 3.1と MS-DOSでしか動作しません (Windows 95については不明)。そのため 「PK-X486SL」 には、 IPL起動ディスクというものが付属していて、インストールできない MS-DOS以外の OS (例えば、N88-BASICや、ソフトメーカー独自の OS) でも、このディスクを使って再起動することにより、キャッシュコントロールを ONにして高速に動作させることができます。
一方、「PK-X486S50」 は、IPL起動に対応していないので、フリーソフトの
「HSB」 を利用するなど、簡単に MS-DOS以外の OSでは高速に動作させることができません。したがって、市販の一部のゲームソフト等では正常に動作しないことがあります。
よって、ゲーム中心の方は 「PK-X486SL」 など Cyrix, TI系 CPUを搭載したアクセラレータを、ワープロや表計算などビジネスソフト中心の方は
「PK-X486S50」 など、IBM 486SLC2搭載のアクセラレータをと、使い分けると良いと思います。
なお、自分の使っていた 「PK-X486SL」 は、RX21/51では、ベースクロックを 10MHzに切りかえる必要があります。12MHzの場合、搭載されている CPUがオーバークロックとなり、一部のグラフィックツールで画面にゴミのようなものが表示されたり、まれにフロッピーやハードディスクのデータが一部飛んだりする悲しいことが発生する場合があります。(T_T)
ちなみに、CPUアクセラレータを単体で入手した場合は、ネット上にフリーソフトのキャッシュコントローラがあるので、適当な物をダウンロードして利用してください。
★ 結果
最後に、286を CPUアクセラレータに交換して、DOS Ver 3.3B上でベンチマークを取ってみましたので、参考にしてください。使用ソフトは、I-O DATAの 「INSPECT Ver 1.03」 です。
PK-X486S50についてはデータが残ってませんでした。しかも、久しぶりに使ってみようと思ったらお亡くなりになっていました。(T_T)
後に、ある秋分の日の秋葉出撃で、ジャンク品を手に入れることができました。また、その他の製品もいくつか入手できたので、データを追加しておきます。
| CPU | 動作周波数 | Dhrystone(点) | Whetstone(点) | 総合(点) |
| V30 | 8MHz | 895 | なし | 800 |
| V30 + i8087 | 8MHz | 897 | 1525 | 1100 |
| 80286 | 10MHz | 1594 | なし | 1500 |
| 80286 | 12MHz | 2006 | なし | 2000 |
| PK-X486SL (Cx486SLC Cache無し) | 24MHz | 1765 | なし | 1700 |
| PK-X486SL (Cx486SLC Cache有り) | 24MHz | 2700 | なし | 2700 |
| HSL-C25S (TX486SLC + Cx83S87 Cache有り) | 25MHz | 2710 | 2520 | 3200 |
| HRX-C12T (TX486DLC + Cx83D87 Cache有り) | 36MHz | 3722 | 4183 | 4520 |
| PK-X486S50 (IBM486SLC2 + Cx87 Cache無し) | 48MHz | 1889 | 2169 | 2220 |
| PK-X486S50 (IBM486SLC2 + Cx87 Cache有り) | 48MHz | 12396 | 4585 | 13200 |
測定当時、メモリは、I-O DATAの PIO-RX34で 3MB増設していました。
感想としては、やっぱり PK-X486SL, HSL-C25Sはキャッシュ有りでは速いですが、キャッシュ無しにすると元の 80286より遅くなり、しかも動作が不安定になります。PK-X486SL, HSL-C25Sは IPL起動ができるのでどんな OSでも高速の状態で動作させることができるので、キャッシュ無しで動作させることは、ほとんど無いと思います。
一方、 PK-X486S50でキャッシュ有りでは、Cx486SLCを大きく引き離し
1万を越えました。286機では、メモリ周りがとんでもなく遅いので、単純には比較できませんが、i486SX
25MHz相当といったところでしょうか。CPU自体は、48MHz動作ですが、コプロセッサは、24MHz動作となるので、浮動小数点演算の点数が伸びません。
なお、この CPUアクセラレータでは、IPL起動ができないので、DOS以外の
OSでは、実用に耐えられない速度になってしまいますので、Windows
3.1や DOSソフトでも、ビジネス系のソフトを使うときに有利かと思います。
参考までに、他機種での 「INSPECT Ver 1.03」 のデータでは、ノーマルの PC-9801FA (intel 486SX 16MHz) が総合で 7900点、PC-9801DA (intel 386 20MHz) が総合で 3400点、PC-9801VX (intel 80286 10MHz) が総合で 1600点です。
★ 専用メモリボード
さて、CPUを CPUアクセラレータに交換したら、次は、メモリを増設しましょう。まず最初に増設したほうが良いのは、メモリ専用スロット対応の物です。ここには、3MBまでしか増設できませんが、ウェイトが少なく高速で、特に、サードパーティー製品では、CPUアクセラレータと組み合わせることで、仮想 86EMS機能が使えるようになり、対応ソフトでは、よりパフォーマンスが向上します。
純正品では、専用のメモリボード 「PC-9801RX-B01 (0MB) 」上に、メモリサブボード 「PC-9801-54 (1MB)」 で、3MBまで増設できます。なお、後継の「PC-9801RX-B01L」では、1MBのメモリサブボードが付属しています。
サードパーティー製品では、代表的なものに I-O DATA製の 「PIO-RX34」 や、メルコ製 「ERX-3000」 があります。こちらには、初めから 3MBのメモリが載っています。
なお、現在では、全て生産終了となっており、手に入れるには中古、ジャンク品をあたるしか有りません。残念ながら、今となっては、単体で見つけることは、かなり難しいでしょう。
★ Cバス用汎用メモリボード
CPUアクセラレータによって 486化した RX21/51で Windowsを利用する場合は、 Cバス用汎用メモリで、限界まで増設しましょう。RX21/51の公称の最大メモリ搭載量は 11.6MBですが、Cバス用汎用メモリのほとんどは、プロテクトモードに対応しているので、実際には、限界の 14.6MBまで増設できます。
代表的なものに、I-O DATA製 「PC34Rシリーズ」 やメルコ製 「EMJシリーズ」
があります。容量は、2MB〜 32MBまでの製品があります。ただし、ディップスイッチ等の設定が若干面倒で、設定が正しくないと増設したメモリを正常に認識しないどころか
「PARITY ERROR」
等が出て起動しなくなることがあるので、必ず増設前に設定を確認してください。
また、後期の製品では、設定にディップスイッチでは無く、専用のソフトウェアが必要になる場合があります。入手の際には気をつけてください。
なお、Cバス用汎用メモリは、生産が終了しているので、中古品を探すことになりますが、2〜4MBの製品は見つかり易く、値段も百円程度です。8MB以上の製品は、流通量が少なく、人気が有るので千円〜二千円が相場です。(2003年 1月現在)
★ はじめに
それは、ある日突然やって来ます。 RX21に搭載されている 5インチ FDDにフロッピーディスクを挿入しようとすると何かが奥で引っかかって挿入できなくなります。自分は、この時、大学のレポートを書いていました。(T_T) その翌日ぐらいに、あわてて学校帰りに秋葉原で買ったのが PC-9801DA2です。(^ ^;;
なお、この現象は、PC-9821RX21以外にも、「FD-1155D」と言う型番の 5インチ FDDを搭載している機種 (PC-9801DX, DS, DAまで) や、外付け FDDユニットで起こります。PC-9801FA, FS, FX以降では、新型の 5インチ FDDを搭載しているため、このような現象は起きません。
★ 原因と対策
この症状は、5インチ FDDのヘッドに付いている、金属製の磁気シールドが脱落することで発生します。
この磁気シールドは、曲がり易い 5” フロッピィディスクを押さえるために存在し、黒いスポンジ状の絶縁両面テープで固定されています。これが劣化することにより、脱落します。この部分をさわってみると、溶けたようにベタベタしています。
外れているかどうかは、本体を逆さにして、振ってみると、「カラカラ」 と 音がするので分かります。この状態で無理にフロッピィディスクを挿入しようとすると、フロッピィディスクが破損したり、最悪ドライブのヘッドを壊してしまいます。
こうなった場合の対処法は、慌てず騒がず、その磁気シールドを取り除くか、元の場所にスポンジ状の両面テープで固定すれば、再び何事もなかったように正常に使えるようになります。
なお、接着剤で直接、磁気シールドを取りつけてはいけません。この磁気シールドがメディアを傷つけてしまいます。
★ FDDの外し方
なお、FDDの外し方ですが、本体のルーフカバーを開け、さらに、Cバススロットのボードを全て抜き、バックパネルを外します。
次に、電源ユニットを、ネジ 2本を外し、脇へどけます (このとき、マザーボードにつながっているケーブルを切らないように注意)。
続いて、5インチ FDDのフラットケーブル (戻す時の逆刺しに注意) と電源ケーブルを外し、本体前面のレバーを外し (強く前に引っ張ると取れます)、側面の 3本のネジを外したら取り出すことができます。
取り出したら、FDD上側の 4カ所のネジを外すと、薄い金属製のカバーが外れ、脱落した金属製の磁気シールドを見ることができます。
★ ドライブの設定
ついでに書いておきますが (^ ^;;) 、「FD1155D」で、2ドライブあるうちどちらが Aドライブになるかは、FDDユニット後部のショートピンで設定します。赤で示している部分のショートピンがそれで、FDD挿入口から向かって右側から、0, 1, 2, 3となっています。ここで、0に設定してあるドライブが、Aドライブになります。ちなみに、次の図のように 1に設定すると、

そのドライブは Bドライブになります。もし、FDDが故障して、自力で換装を試みる場合は、この点にご注意ください。
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