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おめでたき日々

(2002年2月)


2002年2月23日

●「武者組」のトップページにあるsite meterのアクセス解析を見ると(小さな虹色のアイコンを押すと表示する)、当サイトの閲覧状況は以下の通り。

すぐにホームページの作り方が変わることはないが、上記数字は意識はしておこうと思う。

●以前「なんとか占い」全盛なりし頃、冗談で「野菜占い」というパロディ広告を出してみたが、実物をブックオフで見つけて絶句した。今もサイトがあってi-mode用らしいが、パソコンからでも使えた。ちなみに私は「カボチャ」だった。占いの中身は忘れたが、プロフィールにメモだけしておこう。
●この他にも「のどかな野菜占い」という性格診断風のものもあるようだ。こちらは生年月日ではなく、いくつかの質問に答えてタイプを診断している。

●2月17日に紹介したオランダ・ゴッホ美術館での展示のメモを補足しておくと、出展作品は140点、随行員が107名、保険評価額が5,000億円(!)で、10年の準備期間を要したという。同じ規模では日本には来ないだろうが、「三幅対」だけでも楽しみにしたい。じつは私はまだ安田火災の「ひまわり」を見ていないのである。

●平凡社から雪舟論のアンソロジーが出るらしく、その中に実篤の名前もあった。書籍名は「雪舟はどう語られてきたか」(平凡社ライブラリー、山下裕二編)で、今年2月刊となっている。著者は、橋本治、赤瀬川原平、水上勉、岡本太郎、フェノロサなど20余人となっていて、その中で実篤の論がどう映るかに興味がある。フェノロサとならんだ実篤の文章というのも想像したことがないだけに、美術評論家としての「他流試合」に注目したい(未見)。

●2月3日の日経新聞によると、福岡県の男性が112歳で男性世界最高齢になったそうだ。1889(明治22)年の生まれというから、実篤の4つ年下になる。実篤も存命なら116歳かというのは冗談としても、1976年に亡くなったのはだいぶ昔のことだと思っていたが、同世代の人が生きているというのを聞くと(ギネス級だが)、時間軸の遠近法がちょっとゆがんでしまった。

●このページもだいぶ記事が多くなったので、1月分をバックナンバーに移動した。1ヶ月分だけで新しくページを移動したのは初めてだが、ページは軽いほうがよいだろう。

2002年2月19日

「未完の世紀」展の見学レポートを登録した。うまくまとめられたか不安だが、公式ホームページの作品リストと合わせてご覧になると、なにがしかの参考になるかもしれない。

2002年2月17日

●東京国立近代美術館の「未完の世紀」展を見学してきた。イブニングギャラリーも聴講できた。柳の根底には「肯定の思想」があるとした土田氏のお話はとても勉強になった。関心の対象が西洋から日本へと回帰しても、その汎神論・すべては宇宙の一部と見る考えは第一著作から変わっていないという指摘は、私の実篤観に通じるものがあり、以前「ブレイク詩集」から得た感想を裏書きしてくれたように感じた。
●関心の対象の推移については細かに見ていく必要があるが、「肯定の思想」という軸は注目されるべきだと思う。レポートは現在作成中である。

●これまでメールニュースでとりあげたリンクをまとめて、それぞれが現在もアクセス可能かツールで調べた結果をつくってみた。リンクだけを抽出するとどこを見るべきかわからないとは思うが、こういったところを「武者組」は情報源としてきたというのを見ていただければ幸いである。

●「芸術新潮」2月号に、「ゴッホとゴーギャンの9週間 アルル愛憎物語を体感する」という記事が出ている。ゴッホ美術館で開かれている展覧会の紹介だが、安田火災東郷青児美術館から出品された「ひまわり」に随行した五十嵐卓氏の文章だ。ゴッホとゴーギャンがアルルで生活した「黄色い家」の再現展示がされているらしい。
●何よりも注目は、ゴッホが意図したとおりに3枚の絵をならべた展示(シカゴ美術館「ルーラン婦人像」の左右にゴッホ美術館と日本の「ひまわり」を配置)だが、同じ組み合わせは2003年9月に安田火災東郷青児美術館でも実現するそうだ。安田火災の後藤名誉会長が「私の履歴書」(2月2日付日経新聞)で書いていた。

●前回タイプミスについて書いたが、菰野町のホームページを検索で見つけたときにも、実篤らの回覧雑誌「望野」(暴矢とも。「坊や」のセルフパロディ)のことを「野望」としていたのにはびっくりした。たしかに後に作家として大成するには若いころから「野望」が必要だが、じっさい大成したい気持ちはあっても「野望」のたぐいとは無縁だったのが、白樺のメンバーだったと思う。有名になりたいとかいう外形的欲求ではなく、書くことでしか自己実現ができないという内面的欲求が彼らを突き動かしていたのだ。
●ということで、「ホームページをつくる人々は、ちゃんとチェックして書きましょう」と自戒もこめて書いておく。

2002年2月10日

メールニュース2月4日号で紹介した2月15日(金)の「柳宗悦:白樺と民藝をつなぐもの」@東京国立近代美術館だが、講師の土田真紀氏は1997年に三重県立美術館で「柳宗悦とその時代」展を企画した人だ。それが認められて翌年賞を受けられている。くわしくは、「武者組“あるね”ニュース」1998年11月24日号参照のこと。私の中ではまだ「白樺」と民藝が柳の人格以上の接点を見つけられていないので、この講演で何か得られればと思っている。というか、ちゃんと仕事を抜けて聞きに行けるかというのが最大のポイントなのだが。

『文學ト云フ事』再放送

●その昔、『文學ト云フ事』という深夜番組があり(1994年4月〜9月、フジテレビ・関西テレビ)、その第1回が実篤の「友情」だったというのはwebで見て知っていた。が、放映後だったため、どんな内容だったかわからずじまいだった。
●今回CSで再放送という情報がYahoo!掲示板に載っていたので調べてみたが、Sky PerfecTV!でとあり、また縁がないまま終わりそうだ。チャンネルは「フジテレビ739」。もしも視聴できる方がいらっしゃれば、感想をお聞きしたい。出演は、柄本明、村島亮、井出薫、袴田吉彦。広報のページを見ると、「2/14(木)20:05〜21:05 #01、2/15(水)23:00〜24:00 #01、2/17(日)21:00〜22:00 #01、2/21(木)20:05〜21:05 #01、2/22(水)23:00〜24:00 #01、2/24(日)21:00〜22:00 #01」とあったので、同じ回を6回放送するのかもしれない。勝手がよくわからないが、詳しくは「文學ト云フ事」のページからたどられたし。番組を見たつもりにさせてくれる良いページだ。

ブックオフの100円均一

●ブックオフで、堀場清子「青鞜の時代ー平塚らいてうと新しい女たちー」(岩波新書)、筒井康隆「乱調文学大辞典」(角川文庫)(いずれも絶版)と、青柳恵介「風の男 白洲次郎」(新潮文庫)を各100円で購入。積読になりそうだが(いや、ちゃんと読まなければいけない)、「こんなものが100円で」と貧乏性で買ってしまう。実篤の「空想先生」(新潮文庫、絶版)も100円均一の棚にあったりするので、行かれた方は要チェック。群よう子が2段ぐらいずらーっと並んでいる上あたりにあると思う。
●ちなみに私はブックオフのホームページから東京・神奈川の店舗リストを入手して、Visorに入れて持ち歩いている(アプリケーションはPicoを利用)。
●以前も講談社文庫の「友情・愛と死」を100円棚で買ったが、新潮文庫をそろえたからと言って安心してはいけない。講談社文庫の「友情」には紅野敏郎氏の詳しい解説があるのだ。と、マニアックな講釈を垂れてみる。
●「青鞜の時代」は「青鞜」をよく整理したものと刊行当時評判がよかったはず。「乱調文学大辞典」は直接は「武者組」とは関係ないが、「武者小路実篤」の項がふるっていたので印象深い。「風の男 白洲次郎」は、青山次郎、小林秀雄、白洲正子の線上でチェック。柳らのラインとは交わらないと思うが、白洲次郎と吉田茂の関係は、学習院OBと近衛家とどこか似ていないか気になる。
●MS-IMEで「せいとう」を変換したら「青踏」となった。正しくは「青鞜」。青い革靴なので、革へんと聞いた。「高踏的」と混同して間違いやすいので注意。

店主敬白

私が開いている白樺専門書店「日向堂」で先週初めて本が売れた。買ってくださった方、ありがとうございました。売れるとは正直思っていなかったので、とてもうれしいです。


●「日経おとなのOFF」3月号(日経ホーム出版社)の「個人美術館を巡る旅」に、真鶴町立中川一政美術館が出ていた。見開き2ページだったが(1ページの美術館もあり)、特にぴんとこない記事だった。レイアウト、フォントの選択、キャプションのつけ方など、まだまだしっくりこない。個人的には「サライ」のそれがいちばん読みやすい。

Yahoo!掲示板の文学では、「トルストイでしょ。」という話題が進行中。「トルストイ中毒集まれ!(笑)」ということなので、興味のある方はぜひどうぞ。

Yahoo!オークションには業者もどんどん出品しているようだが、中にはけっこうぞんざいなものもある。「武者小路実篤」で検索すると絵や本がヒットするが、文庫本を何種か売っているところでは、次のようなタイプミスが放置されている。「お目出てたき人」「人生雑な感想」。特に後者は「雑感」と打ったが出なくて、「雑な」「感想」と打ってから「な」と「想」を削除しようと思ったか、それを忘れて見直しもしないで掲載されている。笑える範囲ではあるが、商売人が笑われてはしかたあるまい。

2002年2月2日

●野口悠紀雄「ホームページにオフィスをつくる」(光文社新書)を斜め読み。野口悠紀雄Onlineをつくった経験から書かれている。「超整理法」のようにその道の第一人者というわけではないので、気軽に読んだ。「自分のためのサイトが、結果として利用者にも有用」という視点はおもしろかったので、リンク集のページなどの参考にしよう。

●ホームページ用の素材をさがしていたら「Atnet Japan!」(絵亭さん作成)で麗子像麗子像がVサインや志賀直哉志賀直哉が歯をむくのアニメーションGIFを見つけた。GIFアニメーションのコーナー(20世紀の文豪、絵画の人)にある。珍しいものだがどう使ったらいいかはわからないので、リンクだけ張っておく

「ふだん使いのリンク集」に、青空文庫の掲示板「みずたまり」と、調布市立図書館へのリンクを追加した。
●前者は文芸に関することと、電子データ作成に関することが活発に書き込まれていて、参考になる。後者はまだ蔵書検索のみだが、2002年4月から予約もできるようになる。調布市立図書館は、三鷹市と狛江市の一部の人も借りることができるはず(要確認)なので、活用されたい。

●昔書いた「おめでたき日々」などを整理して、データベース化を少しずつ進めている。見学レポートを書いていない2000年度のために、当時の文章から記念館に関係するものだけを抜粋して「展示短評」をつくり、記念館のページに登録した。また「実篤作品とモデル」も独立させて「勉強勉強勉強」のページに登録。「白樺発見」にも2000年1999年にいくつか文章を登録した。こうやって少しずつ文章を有効活用していきたい。


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