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おめでたき日々

(2002年1月)


2002年1月26日

●昨日、「MOMA展」を見てきた。さっそくレポートをまとめたので、掲載する。マティスをじっくり見てきた。

●岸田麗子の「父 岸田劉生」は絶版になっているが、Bitway-books オンデマンドでオンデマンド本となって復活していた。判型がA5ソフトカバーになっていたが、2,700円(税別)とかなり高額だ(PDF版は450円)。同じく Bitway-booksで電子本になっていた実篤の『美愛眞』は、出版社が違うせいか、オンデマンド本にはなっていなかった。

●bk1を検索していたら、こんなのが見つかった。
『国文学年次別論文集 近代3平成10(1998)年』(学術文献刊行会編集、朋文出版、2000)。武者組関係の論文をタイトルで判断すると、次のようになろうか。

武者小路実篤とトルストイ3 阿部 軍治
武者小路実篤「その妹」という戯曲とその上演 寺沢 浩樹
志賀直哉論2 山崎 正純
志賀直哉と里見【トン】との絶交とその経緯2 大西 貢
志賀直哉と里見【トン】との絶交とその経緯3 大西 貢
『城の崎にて』論 坂東 広明
新解『小僧の神様』 岸田 正吉
志賀直哉『或る男、其姉の死』の「姉」について 伊藤 佐枝
志賀直哉『或る男、其姉の死』論 山口 直孝
魯迅と周作人における有島武郎の受容 于 耀明
『一房の葡萄』の世界 大田 正紀

●また、「日本の名随筆 別巻95 明治」(草森紳一編、作品社、1999)には、「私の思い出/武者小路実篤」「ハイカラ考/木村荘八」「牛肉店いろは盛衰記/木村毅」「武者小路と私/志賀直哉」「志賀君との交友記(抄)/里見とん^が、同じく「 別巻100 聖書」(田川建三編、作品社、1999)には、「『聖書』の権威/有島武郎」と「耶蘇(抄)/武者小路実篤」が載っているそうだ。

2002年1月20日

●昨日、「武者小路実篤記念館友の会ニュース79」が届いた。新年のあいさつに加えて、これからの計画などが表明されている。いろいろと新しいことが考えられているようで、楽しみにしたい。

「武者組“あるね”ニュース」は年度ではなく、年単位でバックナンバーをまとめている。2001年分を整理して1つのフォルダに移動させた。そのため、バックナンバーのページが急にさびしくなってしまったが、今年もどんどん書いていきたい。

●1月11日付け朝日新聞多摩版によると、実篤公園の近くでマンション建設反対運動が起きているそうだ。調布市若葉町1丁目といえば実篤記念館のすぐ近くだが、「こもれびのみち」という「雑木林のみち」10選の近くというからだいたいの位置はわかる。5階建てマンション3棟という計画に対して、地元住民が2,000人の反対署名を集めて調布市に調整を依頼しているとのこと。実篤も散策したアカマツやコナラの林とあったが、どんどんなくなっていくのだろうか。

●大竹しのぶが一人芝居「売り言葉」(野田秀樹作・演出)で高村智恵子を演じるらしい。これから一般週刊誌で話題になるかもしれないが、見つけたので書いておく。

●「週刊朝日」1/25号(1月15日発売)に、「新・鎌倉文士 柳美里、高橋源一郎、藤沢周…続々移住の理由 −40年ぶりにペンクラブも復活」という記事が出ていた。「新」ということはその前があるわけで、川端康成、大佛次郎、久米正雄、小林秀雄、里見とん^らが「旧」にあたる。鎌倉在住の文学者たちでペンクラブもつくっていたが、その最後の会長は里見とん^だったらしい。

今年の歌会始めの歌を見ていたら(お題は「春」)、「トルストイの民話読みたる春の午後父の匂ひのページに眠る」(神奈川県・大矢節子氏)という歌があった。見た瞬間、昔だったらトルストイ=無政府主義=危険思想で、歌会始めで選ばれるなど絶対無理だったろうなと思った。今日でも「民話」だから大丈夫だったのだろうなどと思うのは、ちょっと気にしすぎだろうか。

●先週の「アド街ック天国」三鷹の回、実篤関連の話は出てこなかったが、玉川上水+幸橋は今年中に一度行っておきたい。それから「今年行っておきたいところ」は、「MOMA展」@上野の森美術館と「未完の世紀―20世紀美術がのこすもの」展@東京国立近代美術館。それと前回たどりつけなかった、東京・代々木の岸田劉生記念碑。備忘のために、プロフィールのページに記録しておこう。

2002年1月13日

●昨日実篤記念館の「新収蔵品展」を見てきたので、見学レポートを登録した。1月27日(日)まで。

●最近調布はほんとうにあたたかい。3月下旬から4月上旬の陽気だとか。今日行ってきた布田天神社でも、紅梅がほころびかけてきた。実篤記念館の梅はまだだったと思うが。

2002年1月12日

●以前、実篤の書籍をインターネットで検索していたら、朗読CDが出てきた。新潮社のホームページで確認できたので(「愛と死」寺田農)、「朗読で聞く白樺派」に追加しておく。

●たまたま「日本ペンクラブ」のホームページに行き、「日本ペンクラブ電子文藝館」の存在を知った。そこには「ひっそりと」文芸作品の電子化データが公開されていて、第3代会長(1947-48)志賀直哉の「邦子」も公開されていた。「電子化された白樺派」に追加しておく。
●他にもいくつか公開されている「穴場」なので(宣伝しているのだろうか?)、興味のある方は一度ご参照を。ざっと見たところ同ページの「総目次」は更新されていないようなので、各ジャンルごとに見ていく方が吉。

「三鷹」も大事

●実篤は調布に住む前は、隣の三鷹市牟礼に15年ほど住んでいた。年譜によると昭和15(1940)年から昭和30(1955)年の間である。秋田への疎開などがあるので、正確には丸15年住んでいたわけではないが、3人の娘夫婦と同居で、孫7人に囲まれた15人家族のにぎやかな時代だった(新潮文学アルバムに一家勢ぞろいの写真がある)。
●作品としても数々の美術論や人生論、「暁」「真理先生」「馬鹿一」などを書いた充実した時期だった。そういったことを「柴犬トトの文学散歩3」というwebページが気づかせてくれた(「昭和11年から29年まで約20年間住んでいました」とあるが、少し違っている)。「幸橋」の項で紹介されている。
●調布に住んでいると身びいきで調布にばかり注目してしまうが、実篤は三鷹市の名誉市民にもなっているのだ。住んでいた建物が残っていなかったりするので忘れがちだが、もうちょっと気をつけようと思った。
●今日の「アド街ック天国」(テレビ東京系)は三鷹の回なので、「幸橋」は出ないだろうが、実篤の子どもが通った「明星学園」あたりは注意しておこう。


●日経新聞に載った美術関連の記事は、これまで「日経B2O」というwebページに掲載されていたが、先日のリニューアルでそのコーナーがなくなってしまった。愛用していた情報源だけに残念だ。それ以外の全国紙では、美術関連のニュースコーナーが見当たらない。強いてあげれば、朝日新聞の「文化・芸能:文化」「美・博ピックアップ」「【ぶらりミュージアム】」がそれに当たるか。しかし記事が少なく保存期間も短いのが不満だ。美術に関する適当なホームページをご存知の方がいらっしゃったら、ご教示願いたい。ちなみに雑誌では、「芸術新潮」と「美術手帖」の展覧会ニュース等をチェックしている。

2002年1月5日

今年の運営方針をつくりました。昨年よりは少しは実現したいと思いますので、ご声援よろしくお願いいたします。

●運営方針にうたった「白樺発見」のページをつくりました。これから順次つくっていきますので、長い目で見守ってください。
●次は「武者組大百科」に着手する予定です。

2002年1月2日

●新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。良い日の出のフリー素材が見つかりましたので、簡単な年賀状にしてみました。例年年頭発表のホームページ運営方針は、この正月休み中に作成予定ですので、もう少しお待ちください。

関連展覧会3つ

「梅原龍三郎」で検索したところ、大原美術館の「展覧会に貸出中の作品」に行きついた。それによると、1月16日(水)からの「未完の世紀―20世紀美術がのこすもの」展(東京国立近代美術館)には、梅原の「竹窓裸婦」とともに、ロダンが白樺同人に贈ったブロンズ像3点が展示される。小さな像なので初めて見るとびっくりするかもしれないが、由緒のあるものなので、機会があればご覧になることをおすすめする。
●それ以外の関連展では、これも例年の展示だが下関市立美術館で劉生の作品が展示される(1999年2000年に確認)。「館蔵品展 小田海僊と南画の世界/岸田劉生と近代の洋画」がそれで、1月18日(金)から。
●終わってしまったものでは、豊橋市美術博物館収蔵品展「人のかたち」(2001年11月9日(金)〜12月16日(日))というのがあった。ホームページを見ると、木村荘八「祖母の像」、岸田劉生「高須光治君之肖像」、 椿貞雄「菊子像」が出品されていたようだ。劉生の作品には解説のページもあった。



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