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東京の遺跡の状況を知るには、やはり保育社の『日本の古代遺跡(32)−東京23区』1987 が最高です。内容は適度に詳しく、歯ごたえがあります。東京都教育委員会からは、カラー普及版の『東京の遺跡散歩』1993 (\500) が出ています。※2004年版『新 東京の遺跡散歩』刊行済。
『東京の貝塚と古墳を歩く』(大坪庄吾 1995、こだわり歴史散策5、大月書店、1400円、ISBN4-272-61075-9 C0321)は、コンパクトにまとまっていて、内容も精確です。武蔵野台地東部域に重点が置かれていますが、遺跡散策の案内書としても適です。
<02.7.16段落追加>『武蔵野の遺跡を歩く−郊外編−』(勅使河原彰・保江 2002、新泉社、1800円、169頁、ISBN4-7877-0208-4 C0021)もお薦めです。散策コースが12設定されています。本書は対象地域が旧多摩郡(東京都下)と旧入間郡(埼玉県)です。<05.7.6追加>『武蔵野の遺跡を歩く−都心編−』(勅使河原彰・保江 2002、新泉社、1800円、180頁、ISBN4787702157)は23区対象です。
個々の地域の遺跡を知るには、各自治体から発行されている「区史」や「市史」(あるいは町史、村史) の考古編が、最適です。区市町村ごとに、主な遺跡は網羅されています (編集年度以前の発見に限られますが)。また、地元の博物館で、カラー版のパンフレット(結構厚い)が用意されている例も多く、要チェックです。
詳しく知るためには、本当は各遺跡の報告書が必要かもしれません。一般に、報告書は数百部程度しか印刷されず、全国の埋文センター、研究機関、大学研究室、主な研究者などに配られています。図書館に配られる量は、必ずしも多くはありません。一応、地元の報告書は、地元自治体の中央図書館に集まっている可能性がありますが、保証の限りではありません。東京中の報告書が多く集まっていて、閲覧しやすいところといえば、何と言っても、広尾の都立中央図書館でしょう。東京の地域資料は、五階の東京室にあります。
ただ、「報告書」はあまり読みやすいものではありません。専門家が専門家のために書いているからです(本来、それだけでは困るのですが)。その点、いわゆる「概報」は、適度にコンパクトで、カラー写真も多く、内容も一般向けに作られています (執筆者は報告書と同じですから、文章の出来は一緒なんですが...)。いずれにせよ、入手しにくいことでは「報告書」も「概報」も一緒です。
地元の博物館や資料館があるところでは、そこの常設展示が、第一の情報源になるでしょう。実物を目にするのは貴重な機会ですから、主な施設の情報を用意しておきました。無論、スペースや展示ポリシーの関係から、主な遺跡しか展示されることはありません。
東京の遺跡の最新情報を知るためには、年に1回、秋〜冬頃に開かれる「東京都遺跡調査研究発表会」がいいでしょう (一般公開で無料です)。会場や開催日は、毎年変わるようです。[1999年] また、区市町村ごとに、臨時の展示会や発表会が行われることもあります。
埋蔵文化財の最新情報という意味では、ジャパン通信情報センターの『文化財発掘出土情報』が最右翼です。これは日本全国の新聞 (但し某全国紙1紙除く) の埋蔵文化財関連記事の切抜・集成をメインとした雑誌で、考古学研究者なら見逃せない、便利な情報誌です (やや高価ですが、新聞を1紙講読するよりは安い)。
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