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由縁の月

 

「雪」への想い

地唄舞艶物の最高の作品「雪」。

 一面の雪の世界で、尼になった女性が過去を回想します。

 武原はんは晩年、墨絵のような究極の「雪」を見せてくれました。

 閑崎流の「雪」は傘の扱いが自在で、華やかな振りが付いています。

 舞って、自ら癒されるだけでなく、人生をいとおしく思う気持になり、前向きしてくれます。見て下さる方と分かち合えたら、最高に幸せです。

 

 

お遊戯から初まって

幼稚園の頃からお遊戯の大好きな子でした。その後、バレエを習わせてくれました。クラッシック音楽に合わせて体を動かすことで、子供心にも優美なものに対する憧れが育っていきました。

 バレエをやめても自分に合った舞踊を探し続けていました。日本人だから日本の舞踊がいいと思いましたが、歌舞伎舞踊や 民謡舞踊は私の好みには合いませんでした。

 武原はん の舞をテレビで見た時は,衝撃を受けました。渋く垢抜けた衣裳、浮世絵で見たような髷、優雅な動きにうっとりと見入ってしまいました。若くなくてもこんなに美しく舞える,いいえ,むしろ年を重ねて磨かれた美がそこにありました。そして、いつか習えたらと憧れが募っていきました。 

 閑崎ひで女師(当時は神埼ひで女)に出会うことが出来,入門が叶いました。閑崎ひで女先生もすばらしい方で、幕が開いた時、息をのむ様な美しさで観客の心を掴み、最後まで緊張感が途切れずに見せられる方です。特に本行物は重厚で格調が高く、芸術性に秀でています。フランス政府からレジオンドヌール芸術賞を授与されました。

 歌舞伎舞踊の所作事が小説とすれば 、地唄舞は短歌にたとえられると思います。  歌詞は古典文学から取った詞章から俗っぽい言葉まで変幻自在に使われ、裏読みも出来て幾通り もの解釈が可能です。現代の人には解りにくいですが、地唄舞を初めて見た人は「日本人 ということを思い出すようなゆったりとした気分」 に浸れたそうです。また、「日本人のDNAに刻まれた記憶と表現した人もいます。

 ある作品を、練って練って洗練の極に行くとつまらなくなるのはなぜか、といつも考えています。細部に気を遣い過ぎるとパワー、スリルが感じられなくなり、感動を与えられなくなってしまいます。つまり,演者自身が慣れすぎて感動を無くしているのですね。人の心の動きは言葉を介さないで他の人に伝わります。人間も動物なのです。自分が楽しまなければ、他の人を楽しませられない。自分が幸福でなければ,他の人を幸福に出来ないと思います。

 師匠の芸術性に少しでも近づき、、心に届く舞が舞えますよう、心と目と耳を肥やしていきたいと思っています。