|
Print - I
|
|
ドライポイント_spring series_1981-1982
|
![]() |
|
|
ドライポイントだけで作った銅版画のはなし・・。 銅版画の技法の中でも、銅の版と金属等の針だけによるドライポイントというのは、ほぼ、技法というものから、もっとも縁遠い作業のようにも感じられます。 しかし暫くやってみると、その手の動きや力、針を持つ角度・・などが、そのままダイレクトに銅版上に反映される直接的で簡単に取り組める方法でありながら、なかなかむずかしいことを発見します。 しかも、エッチングとは違って力を使いますし、その力はそのまま溝の深さやドライポイント特有のめくれの量に反映されます。 それはインクを詰めて刷った時の状態を予測するのに、意外に経験的な想像力を要求します。 ある時は途方に暮れる、呪術的、悪魔的な感じさえする技法です。 技法というような言葉もどこか適切な表現じゃないような・・・。 もっともダイナミックでいながら繊細という・・病み付きになると離れがたい銅版画の魅力のエッセンスが腐蝕を使うエッチングなどとは別の次元で存在している・・そんな気がしました。 引っ掻く・・と表現してもいい針による線や点の傷を作るには、決まった道具でなくてもかまいません。 ぼくは、数百円で購入できる大工道具などもよく使いました。細いニードルなどの針よりダイナミックな線を作れます。 引っ掻いた銅の傷痕の左右にはめくれができます。 そのめくれは、あとで調整して取り除くこともできますが、ぼくはほとんどそのまま、めくれにからんだインクの滲みを好んでいました。しかし、この方法はプリントする枚数が少数になるのが難点です。 版にメッキをかけるとかなり多くの枚数を刷れます。 それはそれだけ需要があってのことでもあるのですけどね。 2000.4.16記入 |
Love Song