ALCYONE LEGEND For 170馬力への挑戦Vol 6
クランクシャフトのリヤ側付近です。
右側画像でボルト穴とあるのはここにドライブプレートやMT車の車はフライホイールを固定するボルトが付きます。
クランクシャフトの全景ですが、VX場合はクランクジャーナルは4カ所あり、エンジンの基本的なポテンシャルとして
このジャーナルは数が多いほど、クランクケースとの支えられる箇所が多くなるので回転時のクランクシャフトの僅かな
振れや振動が押さえられ上質かつハイポテンシャルを持つエンジンになります。
ジャーナル部を多くするとエンジン全長が長くなる傾向にあり、支持するベアリング幅を狭くすると潤滑の問題もあり
ますので設計する側としては難しい所ではあります。
レガシィは本来なら3ベアリング「ジャーナルの数が3つ」でもいいところを、ベアリング幅を詰めて5ベアリングにして
基本的なポテンシャルを上げています。
右側画像のオイル穴はクランクケースより上がってきた油圧が通る部分です。
この穴はクランクジャーナルとピン部にそれぞれ設けられています。
オーバーホール時の定番道具ともいえるマイクロメーターです。
右側画像ではフロントジャーナル部の寸法を測定していますが、19万キロも走っていた車だと結構、減っているかな
と思っていましたが全くもって異常なしで、メーカーの定める寸法の規定値の寸法に入っていました。
スバルのエンジンの耐久性の高さを再認識しました。
先ほどの測定中の近接画像です。
右側画像はメタルトラブルでクランクピンに円周方向に傷が入っているのが確認できます。
次のページからクランクシャフトとクランクケースを組み付けていきますが、今回のOHに当たって用意したスバル純正
部品群です。
アルシオーネは生産が停止してから10年ほどの車ですが消耗パーツに付いてはまだまだ在庫はあるようですが
特殊な滅多にしか出ない部品に付いては供給が無い場合や、在庫の有無が不明な場合があります。
筆者はカムシャフトが一本ダメになり、部品をオーダーしていましたが数ヶ月しても届かずじっと我慢の子で待って
いましたが組立が進まない事もあり、メーカーに直接電話して直談判しました。
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