ALCYONE LEGEND For 170馬力への挑戦Vol 4


上記画像は6本のコンロッドの中で一番重い物と軽い物との差ですが私自身、ここまで重量差があるとは思っていませんでした。

   最大で11,3gもの差が有りますがいいエンジンを作るにはこれらのムービングパーツの重量差は出来るだけ少なくせねばな
   りません。

   極端にいうと全てが同一が望ましいですね。

   5本迄が重量が揃っていて1本だけ重量差があるとそこでアンバランスな点が生じ、フィーリングを損なう結果になりかねません。

   各メーカーは最近でこそ、こういう運動パーツの重量差や寸法公差の違いによる出力の低下やフィーリング向上の為に出来るだけ
   揃えるように努力しています。

   しかし、大量生産故の悲しさから全てを1g以内の範囲差に押さえる事は出来ないみたいです。

   ニッサンのGT−RのRB26ですら3gの範囲内で押さえているみたいです。

   極限までエンジンを回して使用しないのでこれらの重量差は関係ないとメーカーでは思っていると思いますが多少コストアップ
   になってもここらはビシッときめていただきたいものです。


削りだし過程中のコンロッドです。

コンロッドキャップ付近は出来るだけRを付けて全体的な強度が落ちないかな?という感じでやっています。


上記と同じです。


最終的にコンロッドの重量は435g迄にダイエットしました。

   パーセントに換算すると最大重量の重かった物での比較で8.1%の減量になります。

   8,1%というとあまり軽くなっていないように思われますが人間の体重で60キロの人が55キロになっただけでもかなり?
   の減量ですね。

   本当は一割程度迄いきたかったのですが削りながら細くなってきましたので途中でびびったのが本音です。

   職業柄VXがマイカー兼サービスカー的役割でありまして途中休養は許されない使用状況にありますので致し方なく、ここら
   で辞めておこうという次第です。

   外観から見ているとノーマルと比べて太かった所はかなり細くしています。

   メーカーがすると何本も製作して破壊試験をしてここまでならというデータを取れるのですが個人レベルになると先に懐具合
   と時間との戦いが別にあります。


スモールエンドとビッグエンド付近です。

ビッグエンド部を切削する時はキャップを付けて規定トルクでナットを締めてあくまでコンロッドがクランクシャフトに付いて
   いる時を想定して作業します。


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