ALCYONE LEGEND For 170馬力への挑戦Vol 2


清掃前と清掃後のクランクケースです。

右画像で左右のシリンダーに相当する部分が互いに前後方向にオフセットされているのが分かるでしょうか?

  画像下側がフロント方向でエンジンに対して右側「画像からは左方向」の前が1番シリンダになります。


上記画像と同じく清掃前、後のケースです。

左画像のオイルパン側からの画像ではクランクケース内部に隔壁が多く存在してこの隔壁自体がケースの剛性を高めて基本的な
  土台のガッシリした構造になっており、水平対向エンジンのメリットである軽量、高剛性の一番の要因になっております。


左は洗浄後のクランクケースとそのシリアル番号打刻付近の画像です。

  分解編「右側画像」では汚れにまみれていた、おげれつ極まりないケースが格闘の末、こんなに綺麗になりました。

  通常のエンジンですとクランクケースは鋳鉄で製造されるのが一般的なのですがスバルの水平対向エンジンはオールアルミブロ
  ックで、掃除してやるとアルミ合金の鋳肌が出てきてとても気持ちいいですね。


上記画像はコンロッド全景です。

  右側の画像では一般の大人の手を参考に比較してもらえば大きさが大体、分かると思います。

  小端部はピストンとの連結の為にピストンピンが入ります。

  大端部はナットを介して2分割になっておりクランクシャフトピンに取り付けられます。
  分割時の画像は下記です。


上の分割時の画像ではメタルが含まれていませんが、これは後ほど解説していきます。

  通称コンロッドキャップという名称で呼称される部品は太いボルトが鋳込まれており、ナットにより締結されますが、この部分
  の形状はクランクシャフトの運動により変形しないようにかなりガッシリとした造りになっていましてこの部分の破壊というの
  は必ず、避けなければならない要注意部分であります。

  ちなみにコンロッドがクランクを挟み込んで組み立てられる時のナットの締め付けトルクは4kgーmから4,3kg−mであ
  ります。

  右側の画像ではコンロッド表面に「フ」という文字とアルファベットが浮きだしで出ています、これは組み付け時の識別用で文
  字のある面をエンジンフロント方向へ向けて組み付けるようになっています。


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