ALCYONE LEGEND For エンジン分解編12
後方から眺めたクランクケースです。
補器系が全て、取り外されていますのでとってもシンプルな眺めです。
右側はクランクケースを逆さまにした所ですが、油にまみれたオイルパンが見えます。
クランクケース前方ににょきっと突き出ているのはエンジンオイルの量をチェックするのに、ゲージを差し込む所のガイド
でケースに圧入されていまして簡単に外す事は出来ないようになっています。
オイルパンを外しました。
中はやはり、かなりのスラッジが溜まっていますね。
オイルストレーナはオイルパンの中のオイルをオイルポンプに汲み上げる前にストレーナの吸い口にある荒い網目で大まか
な金属片や不純物を濾過する役目をしています。
荒い網目といっても結構、細かい目の網ですのでちょっとした破片程度でしたら十分シャットアウトしてエンジントラブル
を回避する構造になっています。
筆者のVXはオイルストレーナの所にもスラッジが生成されていて、高回転でのオイル供給が不足した原因にもなっています。
オイルストレーナの近接画像です。
これはやらせではなく、実際にはこれ以上の量が溜まっていたのですがストレーナの網目が見えるように少し掃除してあります。
網目に食い込んだスラッジは簡単には剥がれず、ドライバーの先でガリガリとやって取れる位でした。
手のひらにあるスラッジはストレーナにあった物ですが、比較的柔らかくてポロポロと崩れてくる感じです。
よく、エンジンフラッシングを使用してエンジン内の清掃をする例がありますが、こういう物質は簡単にフラッシング剤で溶け
る事はなく、反対に大きな固まりがやがて小さな固まりになり細かい破片がオイルパン内をさまよう事になりますのでお勧め出
来ません。
オイルストレーナとクランクケース側の取り付け部です。
ストレーナ自体はケースに0リングを介して圧入してありますが振れ止めと抜け止め用にクランクケースの固定ボルトにステ
ーを介して固定されています。
右側はクランクケースの隙間からシリンダー部を覗いた所ですが隙間からピストンのスカート部が見えていますね。
オイルストレーナをクランクケースより外しました。
ストレーナのパイプの先が矢印方向のようにオイルポンプのローターの入る所にあるのが確認出来ます。
右側は取り付け部の近接です。
パイプとクランクケースの挿入部は結構、勘合はきつくて穴との隙間が無く、そのままでも油圧漏れは起きないと思います
が、シールの為にゴム製の0リングが入っていますが、経年変化で硬化して一部が切れていました。
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