最終工程
いよいよ完成の時を迎えることとなった。
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冒頭で
説明書によると
「手慣れた方が根を詰めて約2ヶ月、出き得れば6ヶ月から1年の時間をとってじっくりと組上げていただきたいと思います。」
と、ある。
考えてみれば、これは極めて廉い(相対的に…)価格であるとは言えないだろうか。
等と書いたが、ブランクが長く、手慣れてもおらず、それほど根を詰めたわけでもなく、約2ヶ月で完成させてしまっては…
コストパフォーマンスが極めて悪いではないか!!
翼間支柱の製作。
既に面取り加工、溝切り、塗装を済ませてあった翼間支柱に取付け金具を接着する。
上に見えている3つのパーツ、丸いモノはプロペラフランジ、右端にあるモノがフランジ止めである。
模型の場合は、プロペラシャフトを固定するナットを隠すためでもある。
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翼間支柱が組み上がった様子。
先にも書いたように、この機体は主翼が完全片持ち構造なので翼間支柱は本当に補助的な役割しか持たない。
但し、この支柱を取付けると圧倒的強度向上があることも確か。
翼位置が決定し、脚部・降着装置も装着できたので、仮止めになっていた上翼と降着装置張線を締め上げて固定する。
たった2本ずつの糸だが、これでも全体強度が飛躍的に向上し、今まで若干不安のあった取り付け部ががっちり固定された。
タイヤの装着。
ホイールカバーはいろいろな色があったようで、模型付き週刊誌“Delprado Collection 世界の戦闘機#13”の付録のリヒトホーフェン色と思しきDr.1では白く塗装されている。
今回は機体がスケルトンなのでホイールカバーは赤に決めた。
ただ、普通の“赤”では些か品がないような気もしたので、若干渋めの赤、グリーンマックス鉄道カラー#1“国鉄赤2号”半艶消しを使ってみた。
要するに特急のラインや交流電気機関車の色である。
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エンジン補器・エンジンマウント部の取付け。
シャフトは既に機体に装着済みのキャブレターまで通しである。
黒っぽい二つの丸い物はマグネットとオイルポンプを駆動するためのギアである。(模型では固定されて回らないダミー)
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エンジンの装着。
装着後シャフトと固定し、回転を確認しながらナットで締め付ける。
上とこの写真は作業の関係で上下が逆転しているのに注意。
(編集時に写真を上下反転させるのを忘れた、とも言う)
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取付けたエンジンを側面から見たところ。
こうしてみると、機体のボリュームに比較して、極めてささやかなエンジンであることが分かる。
なんつっても100HPそこそこ、ウチのランクルの半分程度の出力だもんな。
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カウリング装着。
エンジン・カウルを取付けると、ぐっと凛々しく見える。
まるで目のような丸穴はユーモラスでもあるが…
固定は上・左右の3本のビスである。
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最後の作業、プロペラ装着。
エンジンと同期して回るように接着剤と併用してナットを締め込んで行く。
調整作業中なので、フランジ止めはまだ装着していない。
その後、三男坊が「プロペラ回る??」と言いながらぶん回したら、エンジンとの固定が外れて同期回転しなくなってしまった…ああ。
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画竜点睛!
プロペラフランジ止めを装着して完成である。
プロペラのマークには“A XIAL”“BERLIN”と書かれている。
完成ご披露
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曇り空で余り綺麗に取れなかったが、ご容赦を。
正面である。
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こちらは後方より。
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この角度が最も美しいのではないかと思う。
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そして、側面。
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…と言う具合に、我が工房に展示されることになったDr.1であった。
製作所である作業机の頭上で日夜索敵を続行する戦闘機である。
今まで瞬間接着剤を最後まで使い切ったことがなかった。
一度封を切ると大抵、次に使うときにはチューブの中で硬化してしまっていて、結局廃棄して新しい物を開けるというのが常であった。
今回の製作では通常の瞬間接着剤は徳用4g入を2本、木工用瞬間接着剤、こちらも徳用4gを半ダース完全に使用した。いやはや、これは凄いことである。
以上、ご愛読に感謝。
次回の製作は…
いくつか候補もストックもあるが、取りあえず、未定。
乞う、ご期待。