数年前に「海外にはこんなモノがある」と某所で情報を得た、ベース運びの新兵器、昨(2008)年秋辺りから公式に日本国内に入り始めた。
その名も“dbl Bass Buggie”。
KC STRINGS
Order a dblBass Buggie:$120
大体何処でも税込販売価格 \21,000.
びみょ〜な金額である。
海外通販($120.00)からメールオーダーで引っ張る手間を考えれば、通勤途中に楽器店に寄るついでがあれば買い、と言う値段かなぁ?
それは今(2009)年の秋だった。
仕事帰りに新大久保の某楽器店に様子を見に行ったら…
「最後の一台です。次の入荷は未定です」
みたいな事言うから…つい。
帰ってきて商品検索してみたら、昼間見た時は写真もあったのに、確かに
404 NOT FOUND
ご指定の商品は存在しません。
になってるし、ホントに最後の一台だったんだ。
お店で実際にケースに入った楽器に装着して押させて貰った。
確かに、これは画期的かも知れない。
(数日後に見たら、又入荷していたが…)
装着も簡単で、しっかり取り付けられるし、エンドピンと交換する一輪車や、キャリーをくくりつけたのより安定しているし、何よりこれを付けたまま楽器が自立するのは素晴らしい。
一輪タイプは、一瞬でも手を離すことは出来ないし、真っ直ぐ走らせるのすら難しい…
キャリーをくくりつけると持ち上げて運ぶ時に非常に抱えにくくなってしまうし。
これBass Buggieは、なんと自立する。
オプションで専用低反発タイプのクッションがあるという。
クッションのみで2,100円。
まぁ、そんなモンだろう、販売するとしたら。
だが、しかし、要するに座布団だ。
とてもそんな支出をする気はない。
だったら、作ればいい。
と…
用意したのは、仕事場に沢山転がっていた、PC梱包用の発泡ウレタン。
(これが絶妙な硬さなのね。)
それから、同様材質のシート。
発泡ウレタンは梱包用なのでまともな形をしていない。
長く取れるところを切り出して棒状にする。
棒状にしたモノを三枚に下ろし…
両面テープで専用品と同じ形の板状につなぎ合わせる。
つなぎ合わせたモノをシートで包んで…
dblBass Buggieに、同じく両面テープで固定。
色は白いが機能は同じ。
ここまでの
材料費:無料
作業時間:10分。
貧乏人は廃棄物と頭を使う。
で、やっぱり、白い材料だと随分浮いて安っぽく見える。
それなら、黒くしてしまえばよろしい。
材料はこれ。
お得意ダイソーのスポンジ入りジッパー付きもの入れ。
(ケータイで撮ったら何だか凄い露出オーバーだわ…)
これの縫製部分を全部分解し、ジッパーも取り外して一枚の布地にして、前回作った白い座布団を包み込み、本体との接合部分にマジックテープ(ベルクロ)を取り付けて、完了。
(面倒な向きは裏返して縫い目の所をはさみでザザッと行っちゃってもよろしいが、もったいないので私は糸を切ってばらす)
ウレタン入りジッパーケースと裏糊付きマジックテープ。
これで、締めて材料費200円也。
かなりそれっぽくなった。
さて、“dblBass Buggie”実装(走)レポート
10月の移動に、このBass Buggie、名付けてベースゴロゴロを初めて本格的に使った。
目的地は浅草はかっぱ橋。
かっぱ橋までの道のりは地下鉄に乗るのが一番なのだが…
階段の上り下りを考えると、JRから歩く方が楽だろう。
地元の友人によると鶯谷からが一番近いとの事。
いや、上野か田原町からしか行った事がなかったから、鶯谷は念頭になかったな。
今回の会場は道具街の北の外れなので、確かに鶯谷が一番距離的には近い。
と言う事でベースゴロゴロ、大通りを押して行き帰り歩きましたさ。
朝、途中で地元民らしい人の良さそうなモヒカンのお兄さんに道を訊いたら…
「と、遠いっすよ!歩くんっすか?」
と言われてしまった…
「はい、歩きます」
1.5km位あるのね…
一汗かいてしまった。
ベースゴロゴロ、普通の舗装路なら殆ど不安はない。
最近増えたインターロッキング(煉瓦のような親水舗装)や点字ブロックもさほど気にならない。
固いと思っていたソリッドタイヤがかなり絶妙な弾力を持っているようだ。
自家製の座布団もかなり利いた。
(オプション販売品は低反発素材らしいが…どうなのかな?)
但し、車道と歩道の段差、出来るだけ低い所を狙って歩いたが、楽器を寝かせ気味にしてキャスター角を大きく取らないと引っかかって前方に吹っ飛ぶ事になりかねない。
単車で言う所のハイサイド状態やね。
段差には十分注意。
いや、でもこれ、(適正価格かどうかは別として…)良くできてるわ。
一体成形の泥よけも、走行中云々よりも、室内で取り外した時にタイヤの汚れが置いた所に付かないし、テキトーだな、と思ったゴムひも固定も使いやすく、かなりしっかり固定できるし。
固定時に車軸がきちんとベースの芯と直交するように取り付け紐を調整しないと直進性が悪くなるし、軽快に真っ直ぐ走行させるには多少慣れが必要だが…
片手で楽器を支え、もう片方の手でストラップなどを手綱の様に扱うのが楽。
私の場合は糸倉とネックの境辺りが肩に乗る位傾斜させてキャスター角を大きく取って押すのがコントローラブルだった。
これよりもうちょい傾けた感じかな?
天候とラッシュにさえ気を付ければ、これは結構徒歩移動ウッドベーシストの行動半径を広げるかも知れない。
意外な事にJR、私鉄とも自動改札の通路幅はウッドベースがそのまま通れる。
今まで持ち上げて上を通していたが、ベースゴロゴロ装着し、押したまま難なく通れるのである。
何よりも、楽器が自立するのがとっても便利。
勿論、そんなに安定性があるわけではないので、万一に備えてすぐに押さえられるようにしていないといけないし、そばを離れるわけにも行かないが…
立ち止まって煙草入れを出して、パイプ・ボウルに煙草を詰めて火を点ける…
なんてぇ事は通常のストラップだけのベースケースでは、まず出来ない。
これはやはり駐車場などの関係で車移動が難しい都市生活ベーシスト向けなのだろう。
雨雪さえなければ、かなり楽に移動できそうである。
エンドピンに差し替えて使うこんなのも結構ポピュラーだが、これはコントロールがかなり難しい上に自立しない。(その上、これもかなりお高い)
ただ押して(あるいは引いて)歩くだけなら1,000円かそこらの金属パイプ製のキャリアを付ければ済むのだが…
金属パイプ製キャリアを付けてしまうと、リュック背負いにしても片肩担ぎにしてもとても邪魔になる。
どちらにしても唯でさえ背が高いベースがキャリア分だけ更に上乗せになるので天井や鴨居が怖いし、着脱も面倒だし、外した後も邪魔だし…
それらの問題を全てクリアした、と言うだけでも、これはアイディア商品と言えよう。
(お値段が安いか高いかは…個人の価値観だな…)
■その昔、国鉄時代にはウッドベース、人の初乗りよりも高い有料手荷物切符を買わされた。
ハイライト80円時代に120だか140円だか取られたような記憶が…
今は…
JR東日本旅客営業規則
- ■第2編 旅客営業 -第10章 手回り品
- 第10章 手回り品
- (手回り品及び持込禁制品)
- 第307条
- 旅客は、第308条又は第309条に規定するところにより、その携帯する物品を手回り品として車内に持ち込むことができる。ただし、次の各号の1に該当する物品は、車内に持ち込むことができない。
- (1)別表第4号に掲げるもの(以下「危険品」という。)及び他の旅客に危害を及ぼすおそれがあるもの
- (2)暖炉及びこん炉(乗車中に使用するおそれがないと認められるもの及び懐炉を除く。)
- (3)死体
- (4)動物(小数量の小鳥・小虫類・初生ひな及び魚介類で容器に入れたもの、第308条第3項に規定する身体障害者補助犬若しくは盲導犬又は第309条第2項の規定により持込みの承諾を受けた動物を除く。)
- (5)不潔又は臭気のため、他の旅客に迷惑をかけるおそれがあるもの
- (6) 車両を破損するおそれがあるもの
- 2 旅客が、手回り品中に危険品を収納している疑があるときは、その旅客の立会いを求め、手回り品の内容を点検することがある。
- 3 前項の規定により手回り品の内容の点検を求めた場合、これに応じない旅客は、前途の乗車をすることができない。
- (無料手回り品)
- 第308条
- 旅客は、第309条に規定する以外の携帯できる物品であつて、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められるときに限り、3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が30キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。ただし、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。
- 2 旅客は、前項に規定する制限内であつても、自転車及びサーフボードについては、次の各号の1に該当する場合に限り、無料で車内に持ち込むことができる。
- (1)自転車にあつては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であつて、折りたたんで専用の袋に収納したもの
- (2)サーフボードにあつては、専用の袋に収納したもの
- 3 旅客は、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められる場合に限り、次の各号の1に該当する犬を無料で車内に随伴させることができる。
- (1)身体障害者補助犬法(平成14年法律第49号)第16条第1項に規定する認定を受けた身体障害者補助犬。ただし、同法第12条に規定された表示を行い、旅客が身体障害者補助犬認定証を所持する場合に限る。
- (2)道路交通法(昭和35年法律第105号)第14条第1項にいう政令で定める盲導犬。ただし、盲導犬がハーネスをつけ、旅客が盲導犬使用者証を所持している場合に限る。
- (注)旅客が、自己の身の回り品として携帯する傘・つえ・ハンドバッグ・ショルダーバッグ等は、第1項に規定する個数制限にかかわらず、これを車内に持ち込むことができる。
- 〈持ち込める荷物〉
- ● 携帯できる荷物で、タテ・ヨコ・高さの合計が250センチ(長さは2メートルまで)以内で、重さが30キロ以内のものを2個まで持ち込むことができます。
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ふむ、サイズ的にぎりぎりセーフかな、ウッドベース。
うちの子を買ってから移動時に運賃を請求された事は、確かにない。
次の特例「車内で立てて携帯できるものは持ち込むことができます」にも当たるだろうし。
- 無料のもの
- ● 旅行鞄、スーツケース、スポーツ用品(サーフボードは専用の袋に収納したもの)、楽器、娯楽用品、玩具、その他携帯できる荷物
- ※ スポーツ用品、楽器、娯楽用品などは、長さの制限を超える場合であっても、車内で立てて携帯できるものは持ち込むことができます(専用の袋、ケースなどに収納するようにしてください)。
- 〈持ち込めない荷物〉
- ● 危険品、暖炉・コンロ、動物、死体、不潔なもの、臭気を発するもの、他のお客さまに危害を及ぼすおそれのあるもの、車内を破損するおそれのあるものなどは車内への持ち込みはできません。
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う〜ん…
ガソリンコンロを入れたリュックを背負って乗車することあるんだけど…
ホントはNGなのね。
臭気を発するヒトは規制対象外なのだろうか?
- (手回り品及び持込禁制品)
- 第307条 旅客は、第308条又は第309条に規定するところにより、その携帯する物品を手回り品として車内に持ち込むことができる。ただし、次の各号の1に該当する物品は、車内に持ち込むことができない。
- (1) 別表第4号に掲げるもの(以下「危険品」という。)及び他の旅客に危害を及ぼすおそれがあるもの
- (2) 暖炉及びこん炉(乗車中に使用するおそれがないと認められるもの及び懐炉を除く。)
〜以下略〜
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コンロは例外規定があった。