愚行連鎖 うくべ

GB楽器博物館

その他の楽器類/ウクレレ:14

遂に日本上陸!

KALA U-BASS

2009年Summer NAMMのBEST IN SHOWを獲得したKALA U-BASS

ウクレレ・ベースの先駆者“ロード・トード・ミュ-ジック”の技術協力を得て開発されたウクレレベース。ゴムのような素材の、通常のベース弦よりも太く弾力のある専用弦を採用、エレクトリック・ベースとは違い、短めで自然な減衰音のなどまるでアップライト・ベースの様な心地よいサウンドがお楽しみいただけます。これまでに発売されたウクレレ・ベースでは、パッシブタイプのPUを使用した場合に各弦のバランス(特に4弦のゲインが足りない)などに不安定な要素が感じられましたが、KALAのU-BASSにはSHADOW製の各弦独立式のピエゾ・ピッップを採用したことで、バランス良く各弦の音を出力します。その独特なサウンドや弾き心地は、他には類を見ないもので、軽いセッションはもちろん、本格的なアコースティック・アンサンブルにも充分対応可能でしょう。ぜひアンプを通したサウンドをお試しください!

専用ピックアップやHIPSHOT社製ペグなどは、ハイエンドなウクレレ・ベースをプロデュースする米国ロードトード社からの提供。
ポリウレタンの専用弦で、ウッドベースにも似た甘く深みのある重低音を奏でてくれます。

お試しください!…と言われちゃぁなぁ…

KALA U-BASS KALAウクレレは数年前?に代理店がYAMAHAに変わっているが、2010年2月初頭にはYAMAHAのサイトにはこのタイプの紹介はなかった。

現在はカタログ(2010.2.版)にも載っているし、この楽器のみの取説PDFも置いてある。

(弦の交換方法は別紙をご参照ください)」と書いてありながら「別紙」はな いが…(商品同梱??そう、国内発売に先立って海外通販で取り寄せた友人から譲って貰った。)

アンプを通すことでウッドベースの様な音が出せます。
エレクトリックベースを弾くときに指が痛く感じた人でも楽に弾けるテンションで、女性の方でも楽しめます。

(取説より)

ウッドベースはちょいと言い過ぎだと思うが…
悪く言うなら、まさに「巨大な輪ゴム」みたいな音である。
まぁ、電気を通せば「かなり好ましいアコースティックな音」が出る。
このサイズでこの音が出るのは大したものである。

KALA U-BASS で、まさにポリウレタンの紐…弦はべにょべにょの新感覚。
(写真参照:チューニングした状態で親指と人差し指で4本つまめる)
なのだが…
エレクトリックベースを弾くときに指が痛く感じる人はやっぱり痛いのではないだろうか?
テンションが異様に低く、材質も柔らかなイメージがあり、表面もつるつるで抵抗感がないので「楽な気」がするが、実は指に対する刺激というかダメージはかなり大きい。
甘く見て油断して数時間、うひひ…といじくり回していたら、ウッドベース・ピチカートで肉刺が出来る寸前の感触になったぞ…いてて…

弦そのものは元祖ゴムベース・アシュボリーに使われていたシリコン製とは一寸感触が違う。
演奏性は格段に上である。材質的に非常に脆弱だった(切れやすい)アシュボリー弦と違い、かなり堅牢でもあるようだ。


Worth Strings for Bass 色は違うが、材質的には多分

Worth Strings for Bass
1st-G:0.1378"
2nd-D:0.1575"
3rd-A:0.1969"
4th-E:0.2362”
これに近いのではないだろうか。
(今度これ、取り寄せてみようっと)


Pahoehoe for Bass Pahoehoe Polyurethane Bass Strings
こんなのもある。
U-BASSの工場出荷弦はこれらしい。
基本は黒弦だが、赤や黄色や草色もある。素敵だっ!


KALA U-BASS 裏板ブリッジ対面にネジ止めの蓋があり、多分PU取付調整用の窓だと思っていたら、弦交換用の窓らしい。

アシュボリーにしてもこのKALAにしても、このサイズでベースの音を出すためには…
「最初に特殊弦ありき」
の楽器なのだな。



KALA U-BASS まぁ、他のKalaでは見たことがないヘッドのインレイ、それがカエルさんだと言うだけでも何だかとても嬉しくなってしまう。
(製作にRoad Toad Musicと言う所が絡んでいるかららしい…潰れちゃってんかぃっ!道路蝦蟇っ!)

Legend of the Road Toad:

The Road Toad came in to be about 10 years ago when a cane toad - Bufo marinus,ventured out to cross the road at Poi'pu.
Alas,it didn't make it, but it's effort to cross the road did not go unnoticed.
It is now the logo of Road Toad Music and each instrument made bears it's likeness.


KALA U-BASS 元祖アシュボリーから、ゴムベースは大体フレットレスだったし、元々私は縦ベース弾きなのでフレットレスしか頭になかったが…
弦の材質にもよるのか、フレット音は殆ど気にならない。
逆にこの短い弦長ではフレットがないと音程がヤバいかも知れない。
フレッテッドで良かったのかも知れない。

KALA Bland(中身はLa Bellaらしい)のウクレレ用ナイロン巻弦が出たらしい。
それも「赤弦」。
こっちも興味津々。
アカシア材のスロッテッドヘッド・テナーも素敵だ…


Ashbory Bass ■元祖ゴムベース:アシュボリー
1985年、Alun Ashworth-Jones と Nigel Thornboryの二人によって開発され、二人の名前を取ってアシュボリーAshboryと名付けられた。

その後フェンダー社からDeArmondのブランドで大々的に発売されるようになり、わが国にも入って来たが売れず、販売中止となり、多分現在は正規のルートはない。


DAVID GOMES BASSハワイ島のギターとウクレレの作者デイヴィッド・ゴウムス(ゴメス:DAVID GOMES)がこの楽器の構造をウクレレ型の楽器に取り込んだ「ベース・ウクレレ」を開発し、ウクレレファンにはそこそこ知られている。


Ashbory Stringsアシュボリーもゴウムスも弦の材料としてシリコン・ゴムを使用しており、このシリコンゴム弦には「弦の表面摩擦が大き過ぎ、非常に滑りが悪い(演奏時にパウダーなどが必要)」「強度が弱く、弦表面の小傷からすぐに切れてしまう」という欠点があった。


Bancode KALAベースの弦(Pahoehoe strings.)は機械類のプーリー駆動に使うベルトなどと似た材質の様だ。

ワース・クリエイションのアシュボリー・ベース用弦の正体は…

バンドー化学バンコードという機械の動力伝達用丸ベルト!
らしい。


アマゾンでも買える。

多分Pahoehoe Polyurethane Bass Stringsも同じようなものなのだろう。
まぁ、モノは何でもそうなのだが…
本来の用途で販売されているものを買うととても安い。
ただ、工業用などは1販売単位が大きいので、楽器用に各サイズを揃えて1台分等というのなら、素直に楽器屋で楽器用パッケージを買った方が安い。

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