愚行連鎖 そして愚か者は…

GB楽器博物館

更に深淵へ墜ちて行く…[18]

>これまでのお話

糸巻きをいじる…

Photo 糸巻きが欲しかった…

国内でも入手は可能ではあるが…
とにかく高い。
で、海外通販と相成るが…A語苦手なので、梅林軽ビジネスマンであるところのとしや氏に購入代行して貰った。
流石世界を股にずらすインチキ・ビジネスマン!
一発で入手。

実は、その前にえらく安いところ見つけたが…

Price:$200.00/JP\20,783.
オーストラリアで、ずっとTemporarilyOutOfStock…

更に探したらあった…InStock

UnitPrice:$229.00 こちらをGet。

代行してくれたとしや氏によると…

カード会社の請求額は米ドルの換算レートUS$1.00=123.759円で、US$261.00=32,301円です。これに輸入消費税がかかるのですが、単純にこの金額5%ではありません。税関もちゃらんぽらんなので、原価(みなし仕入額)として0.6掛けした金額の5%だったり、送料を除いた分だったりすることがあるので、結構幅があります。
たぶん800円〜1600円の間くらいです。

とのことだったのだが…

結局輸入消費税はかからなかったので、32,301円だった。


Photo ちょいとお高いが…
それでも国内で買うのよりかなりお買い得。

ヤマモトで扱ってるのは多分これと同じと思われるが…
「直接ドイツまで仕入れに行ったから、多分国内どこでもこの値段では買えないであろう」と…

で、5万円である。

ハシモトでも5万円ちょっとだとか。

国内では多分一番安いと思われる…

ミズノでは\42,000だが、ずっと入荷時期未定…

ヤマモトのサイトによると…

「ペルマンやルブナーなどに使われてるものと同じものです。このタイプは素人には取り付けはたいへんむずかしいと思います。(ぺグ側を本体に埋め込まなくてはならないため)」

だ、そうだが…

ふむふむ一日仕事では終わらないかな?
結構、燃えるぞ!
お休みが楽しみである。

Photo いや、今のままでも特に不都合はないのだが…
愚行連鎖のGB、ペグ・ヲタクのGBとしては「そこにペグがあるから」交換したいのである。


現在も、チューナーその物はそんなに悪くないのだ。

要するに糸倉に穿けてあるペグ軸穴の精度が悪すぎる。
プレート2連式のペグだと二つのペグ軸の歪みが相乗して精度の悪さが倍増するのである。

ペグ軸穴を一度埋めてから穴を開け直せば、簡単と言えば簡単なのだが…
どうせバラすなら…

と思わねければ、愚行連鎖の看板を上げている意味がない。
バラすのは好きだけど、出来れば最小限度の回数に止めたいし。
だから、ホントは全部弦外すんだったら、テールピースもエンドピンも行ってしまいたいと…
今回は予算が許さなかったが…

機械類は「特に大きな問題が無く稼働しているとき」の「分解整備」には殆どメリットがない、と言うよりもデメリットの方が大きい。

「いっぺんに行ったら何が良くて何が悪いか解らなくなる。」
(一度に複数点いじると結果の考察が難しくる。)

もちろん、それは確かにあるのだが…
車いじりなんかでもそう。

あるのだが、ついまとめて行っちゃうんのである…
車弄りでなんかでも、いつも、やっちゃってから…

ありゃ、比較データが出ない。

でもねぇ、一つずつツブしていく時間がなかなかねぇ。
ま、良いか、総合的に向上したから…ってことに。

今回は結果的に、他の部品が間に合わなかったので糸巻きだけ。

Photo

どうにも、このペグホールの精度が…
そもそも穴がE線以外貫通してないし。




Photo とりあえず、ペグホールを貫通させ、バックラッシュを調整しながら、新しいペグを取り付け。
本来はペグプレートの方をヘッド面に埋め込まないとならないのだが、何分相手は木と真鍮。
暫く馴染ませてからの方が良かろう。

Photo と、一旦弦を張って、様子見をしようとワインダーをくるくるっと…

  ぺき…

あ゛…

シャフト固定のネジが…切れた。

緩めに固定しておいたはずなのに、ヘッド木質面に上手い具合に食い込んでいたらしい…
あぁ〜〜!

結局元のペグに戻して、頭を冷やすしかない。
さて、どうしたモノか…



いや…真鍮は非常にヤワな素材なので、ほんのちょっとした間違いで簡単に逝っちゃう、等と言うことは頭では解っていたはずなのに…


Photo で、うっかりヤッちまった失敗のリカバリー。
時間が掛かりそうなので、落ちついて一日費やせる日を待っていた。

結局、元々開いていたペグホールのいい加減さがすべての元凶。
ギアがペグ取付面と直角にならない。

もう、穴埋めして開け直すのが一番早い。

前回の失敗の原因だった、ギア軸締め付けネジが当たる面もきちんと直角に当たるように加工。

Photo ばらしたついでに、被服が破けたテールピースコードにヒシチューブ(熱収縮チューブ)被せて、ナットに座金を追加し、一寸伸び気味だったテールピースコードも少し短めにした。

鑿痕がザクザクな糸倉もきちんと鑿を当てて平らにする。

Photo ペグハンドル台座が入る部分を台座がツライチになるまで彫り込んで…
バックラッシュを調整しながらギアを組み込み…
プレートペグ取付穴を丸棒で塞いで…
埋木をタッチアップして…

完成。

Photo 休息含む8時間強の作業であった…
出来上がりの見場はともかく、操作性は大向上。

ふぅ、疲れた…


>続く


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