アンプはこれ、PJB≪Phil Jones Bass≫BRIEFCASE
SPECIFICATIONS
出力:100 W (RMS)
スピーカー:2x5” Custom Piranha Loudspeaker
EQ:5-BAND Graphic EQ
エフェクト:COMPRESSOR & LIMITER with ON/OFFスイッチ
インプット:Active/Passive切替スイッチ(入力レベル)
アウトプット:プリアンプアウト、DIアウト、ヘッドフォンアウト、EXスピーカーアウト
電源:110V/220V AC、12V DC、
(内蔵充電池…現在、日本国内では未対応※実はある→書込へ)
本体サイズ:36.8 x 16.5 x 40.0 (cm)
重量:12.5 kg
出音の音圧は100Wと公称しているのが信じられないくらい小さい。
練習・持ち運び用に衝動買いしたTrace Elliot Boxer Bass Combo 15W、8”一発の方が大きな音がする。
このTrace Elliotも悪くはないのだが、やはり、相応の音で些か深みに欠ける。
Trace Elliotは、そもそもがかなり派手な音なのだ。
逆に、音は小さいのだが、Briefcaseは実に素直な音がする。
アップライト/ウッドベース弾きに評判が良いのもうなずける、楽器そのままの、何もしていない音なのである。
このアンプ、実に素直な特性を持っている。
スピーカーユニットの口径と相まって音の立ち上がりも速く、高域の輪郭もはっきりしているので、ベーシストだけではなく電気仕掛けアコースティック・ギタリストにも良いかも知れない。
このBriefcaseは楽器アンプと言うよりもオーディオアンプに近い設計なのではないかという気もする。
気がする、だけだが…
何よりBriefcase、AC/DC(Car Prug)/Batteryの3電源と、Speaker Out、XLR Outと拡張性に富んでいるのが凄い。
ただ、発熱はかなり大きい。
暫く使うとシールドのジャックまでが熱くなる。
それにしても、Briefcase重い…
ガワからは想像できない重量感。
購入時、気軽に「持ち帰ります」などと言ってしまい、電車に乗って下げてきて一寸後悔した。
ベース背負って、これ下げている自分を想像したくない。
車が使えるところ限定…、多分。
付属品として、1,2,2.5,3,4,5mmボールポイント・アーレンキー・セットが入っていた。(つーことは「ばらして良い」ってこと?)
BRIEFCASEとBaseBuddy、パネルは全く同一である。
ツマミ類を動かしたときの挙動も一緒。
但し、Briefcaseの方は保護回路でも入っているのだろうか?
一度メイン・スイッチをOffすると暫く(数秒〜数十秒)電源再投入が出来ない。
バックパネルの形はご覧のように全く違うが、奥行きが倍くらいあるので、Bass Buddyと同じモノが入って、後ろ半分にパワーアンプがいるのかも知れない。
と、言うわけで…
バラしてみた。
両サイド4点の特殊ボルトを緩めると、アンプ部分を引き出すことが出来る。
パネル部分はBass Buddyと全く同一だが…
実は、こんなに長い。
で、片手で持つと危ないくらいに重たい。
特に後方部分が重いので、電源関係に重量が集中している物と思われる。
故長岡鉄男氏の著作の洗礼を受けている我らの世代は、音響機器は目方でなんぼのモノであり、運搬には辛いモノの、この重量感はそれだけで納得の行く物である。
本体筐体に取り付けられた、白いコーンを持つ二発の5inchピラニア・スピーカーもかなり大きなボイスコイル・マグネットを持っているので、前方のスピーカー、後方の電源と、ハンドルをぶら下げたときの重量バランスは悪くない。(下げて歩くと後悔するが…)
本体底面には分厚い鉄板の蓋が付いており、これを開くと12Vバッテリーを納める空間が出現する。
バッテリーを納めると更に重量が3kg弱程度増加し、総重量は13kgに届く勢いとなる。
引き出したアンプは肉厚のスチール筐体で、正面向かって右側にスリット、左側サイドにファンを持つ。
スリットからは大容量コンデンサが林立しているのが見える。
アンプ筐体を開けてみようかと思ったら…
「てめ、開けたら保証しねぇぞ」
と言うシールが合わせ目に張ってあったので、とりあえず今回は断念。
取説には「内蔵充電池…現在、日本国内では未対応」とあるが、実は存在する。
これの美味しいところは、3電源方式という所であろう。
この重さを運ぶ根性さえあれば、エレクトリック・アップライト・ベースで路上が出来るという…
写真中、バックパネルの赤ターミナル(バッテリ給電用)の真上に半分程写っているジャックが12V DC-in。
カールコードのカー・ライター・プラグが付属しているが、日本語マニュアルによると、この電源入力は「充電専用で、12V DC-inでは駆動できない」とある。
(写真下はBass Buddyのバックパネル)
日本国内のバッテリー専門メーカーYUASA製でバッテリーの品番は「NP7−12」(寿命3年)7アンペアの12V仕様、又はYUASA RE7-12(寿命は6年)が使用できる。
この電池は輸入元では扱っていない--現在楽器店経由では入手できない--が、電池専門店では5〜8,000円位で買えるようである。
輸入元のサイトで行った実奏実験ではで、トータルで8時間20分実用的に駆動できたとのこと。
サイトの実験報告にもあるが、日を置いてバッテリーを休ませながらの実験だったので、連続使用では、もう少し落ちるとは思う。
YUASA製 NP7−12について
小形制御弁式鉛蓄電池と言うらしい…
■小形制御弁式鉛蓄電池について
特長
民生用として設計した制御弁式鉛蓄電池です。一般的な単一形充電式電池よりも大きな容量で使用され、様々な用途があります。
●NP/NPHシリーズ
玩具用電動カートなど、幅広い用途と実績のある小形制御式鉛蓄電池です。
横置き可能
補水不要
形 式 NP7−12
定格容量 20時間率 7.0Ah
公称電圧 12V
外形寸法 151×65×94×97.5mm
(長さL×幅W×箱高さBH×総高さTH)
質量 約2.7kg
期待寿命 約3年
●REシリーズ
NPシリーズを高率放電化、長寿命化したミニUPS用の鉛蓄電池です。
従来品との寸法互換
従来品と同等性能
高率放電性能
長寿命
難燃電槽
形 式 RE7-12
定格容量 20時間率 7.0Ah
公称電圧 12V
外形寸法 151×65×94×97.5mm
(長さL×幅W×箱高さBH×総高さTH)
質量 約2.65kg
期待寿命 約6年
どっかで見たことが…
と思ったら、そうだよ、これUPS(コンピュータ用バックアップ電源)の内部電池じゃないか?
バックパネルの電源ターミナル接続部分が金属丸出しなのが気になってしかたない。
これ、使用中に何かの拍子で他の金属が渡っちゃったらどうなるんだろう…
で、熱収縮チューブで絶縁をしましたとさ。
(昔は“ヒシ・チューブ”なんて総称していたが、多分“菱・チューブ”で、これは商品名)
なんでこんな凄い設計になっているんだろう?