エレクトリック・アップライト・ベースは、基本的に電気をつながないと音楽に使える音量を発生しない。
そして、電気系如何によって、その出音は全く異なってしまう。
電気楽器全てに言えることだが、音質は楽器だけではなく、楽器の出力ジャックからケーブル、接続するエフェクター、ベースアンプ又はD.Iまでを総合的に考える物と言えるわけである。
自宅練習には、Phil Jones Bass Bass Buddyこれを使っている。
自宅での練習からライブ、レコーディング等まで幅広く使えるヘッドフォーン・プリアンプ・DI。
少々デカイ。(ハーフラックサイズ)
ファンタム回路がなく、DC18V駆動なので電池(006P-9V2本)か巨大な専用ACアダプタが必要になる。(こんなにでかくなくても良いのに、アダプタ…)
オーディオスタイルのデザインが素敵だが、逆に現場では使いにくそう。
ただ、これは大変良くできているし、ボリューム回路つきのAUXとヘッドホン回路があるので、自宅練習には実に使いやすい。
なかなか一緒に練習出来ないアマチュア・ユニットなら、マイナスワン録音を作っておいて、それをAUXから入れればいつでも仲間と一緒に練習出来るというわけ。
もちろん、D.Iにも使えるし、これをプリとして外部アンプを駆動することも出来る。
但し、電池動作時は外部スピーカーは駆動できない。
それから、取説に
「有名メーカー以外の006P電池は上手くセットできない鴨よぉ!」と書いてあった。(もちろん、こんな書き方はしてない…)
「Monster-Cable使って壊れても責任持たないモンねぇ〜!」
どちらもビミョーなサイズ違いがあるのだそうな。
006P電池についてはYAMAHA SLB-200の取説にも、
「サイズが小さくて接触不良があるときは底部に厚紙などを挟んで調整すること」
と書いてある。
結構いい加減なんだな…
そう言えば、ウチにあるMoonのベース、安物のシールド使うとちゃんと接触せず、音が出ない。
6.3mmプラグ/ジャックって結構いい加減なのだな…
このBass Buddyの場合は逆にMonsterだと太すぎて壊れるらしい。
Monsterケーブルに関しては、Briefcaseに赤刷りの注意書きが入っていた。
■インプットジャック破損に関して:ジャック径のmmとinchの誤差が原因かと思っていたが、どうやらジャックの形状らしい。
ご使用になるケーブルによっては抜き差しが硬く、インプットジャックが破損する可能性がありますのでご注意ください。
問題がある可能性のケーブル
Monsterケーブル
但し、2004年2月以降の製品はジャック形状を変更し問題はないとのこと。
ライブにはこれ、FISHMAN PRO EQ Platinum Bass--ベース用のプリアンプ+イコライザ+コンプレッサ+D.Iを使っている。
本当は自分のアンプを持ち歩けばいいのだろうが、徒歩移動の時はなかなかそうも行かない。
現場のP.A卓に直結するため、D.Iは必需品になるが、このFISHMAN PRO EQ Platinum Bassはこれ一台あれば他には何も要らないと言って良い優れものである。
Bass BuddyとFISHMAN PRO EQ Platinum Bassはどこが違うの?
と問われれば…
これら二つは似て非なるものなのだ。
BASS BUDDYはD.I出力も可能なプラクティス・ヘッドホン・アンプ。
同メーカーの100Wプラクティス・アンプ(ブリーフ・ケース:写真中)のプリアンプ部分とでも言えば良いのかな?
(写真:正しい?使い方)
Platinum Bassの方は純然たるD.I出力用のプリアンプ。
用途が違う、のである。
基本はD.Iなのだろうが“アコースティック”ベース用と銘打ったプリアンプ+イコライザ+コンプレッサは、単体でも他にはあまり知らない。
現物が届いてみたら…実は、かなり重くてデカかった。
(ガワはプラだが、その下に頑丈な金属製の箱が隠れている)
EQの部分がアコースティック・ギターにビルトインされてるパネルと同じ大きさなら、本体はポケットサイズだと思ったのだが、写真の印象なんてあてにならない物だ…
でも、お出かけ荷物は少し小さくなったかな?
「大きい」はともかく、「重い」は電気音響器具では「信頼性」に結びつく…なんてイメージは長岡鉄男の亡霊か?
しかしながらZOOM辺りのエフェクタは良くできていても、プラスチッキーで軽いと言うだけで、何となく不安になってしまうのも確か。