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Breath Therapy Report


ブレスワーク6回目

5回目のセラピーの次の日は私の誕生日でした。偶然お菓子を作る事になり、いちごのタルトを焼きました。たくさん食べる事の嫌いな、ワタシの中の子どもの部分の(内なる子ども・インナーチャイルド)『ちいさいこ』はいちごに興味津々、出来上がったタルトを、珍しく口一杯一杯に頬張りながら
「うまれてきてよかったねぇ」とにこにこしみじみ言いました。

誕生日以降は、本当に年を取って成長して行くように、自分の中での会話、整理整頓が進んで行った日々でもありました。いろいろな事が分かって、自分で納得できたのでした。私は常に『ちいさいこ』の意見を聞くようになりました。自分の望むもの、望む事の限度を私のあたまが把握している以上に、分かっている・・・子どもの部分である『ちいさいこ』の方が圧倒的に「正しい」のでした。
ただし、気持ちの浮き沈みも激しく・・・一杯寝るはずが、時差ぼけしたごとく夜中まで起きていて昼頃まで起きられない生活。何やら胸や喉がつっかえたような感じもありました。またまたからだもこころも忙しい2週間を過ごしたのでした。

6回目のカウンセリング&ブレスワークです。
始めのカウンセリングで中野さんに、色々気付いた事を一挙にお話しました。一番お話したかったのが「なぜ病院が恐かったのか分かった気がした事」でした。
私は小さい時から抵抗力がなく、頻繁に病気をして幼稚園や学校を休んでいました。ことに水疱瘡とかハシカ、インフルエンザなど出席停止扱いになる病気に立て続けにかかって・・・出席停止扱いな病気になると、もちろん病院に行って、最後に診断書を頂かねばいけません。その時に「まだ熱が下がらないの?」「また病院にいかないと!!」と家族に強く言われた(病院に誰が連れていくかで家族が仕事とのやり取りでもめる)記憶がこびり着いていて、成長と共に家ではゆっくり出来ないと思うように、また、家庭の事情(いわゆる機能不全家族でした)でそう言う状況になっていました。高校以降になると休むくらいなら・・・と起きあがれるなら学校へ行ってしまっていました。
「病気になる時は共感を得たい時・・・大丈夫?とか痛いねぇ、とかそう言った言葉が欲しい時、人は弱くなって病気になったりするんです」と中野さん。こちらは目からウロコ!へぇー、そうやって病気って起こるんだぁ。
「アフターフォロー・・・なかったですね。記憶にないです」「あらら〜(^^;)」「多分、それが今でも恐いんだと思います。もし今大病をしたりして実家に帰る事になったらって思うと・・・関係は変わって来たけれど、まだちょっと安心できないかな〜って」

家族との関係、他にも人間関係を築くのが難しかった事・・・他人より変わった事をしていないと自分は認めてもらえないと思っていた事。働かざるもの食うべからず的な考えを身に付けてしまった事などなど・・・いろいろなところで私の「認知」が歪んでいることに気が付いた話をしました。「すごく自分が歪んでいて、あいたたた・・・って感じなんですけどね」と言うと「あいたたた・・・に気付いた事が良かったですね。歪んでいる事を否定的に捉えないで、あぁ、自分は歪んだところにいたんだー、と思って」と中野さんからアドバイスを頂きました。一杯喋り過ぎて30分のカウンセリングが45分かかってしまいました(笑)

ブレスワークが始まりました。今回は耳がジーンとなったくらいで全然からだが痺れませんでした。過去5回では、前半でからだが痺れたり痛くなったりして不快で、後から楽になるって感じだったのです。(きっと感情のブロックが取れて行くんでしょうね)マットの上にころころ転がっているのが楽しくなってきて、気が付けばうつ伏せねで大の字、たかいたかいとか、ひこーきひこーきって持ち上げられるように手足をばたばたさせて、何が面白いのかと思うくらい、ケラケラ笑っていました。自分であんな声は出した事がない位かん高い、子どもが大はしゃぎしている様に「キャキャキャ♪アハハハハ・・・」と、ひたすら喜んでいました。やがて疲れたので仰向けになって、でもまだ笑っていました。

やがて音楽が緩やかなものに変わりました。すると・・・自分の胸、胸骨の辺りから、白いエクトプラズムのようなものがしゅるしゅるしゅる〜と渦巻きながら時計周りに出てきて、空に打ち上げられて行きました。いくつもいくつも・・・花火の様です。気が付くと私の左側に『ちいさいこ』がいました。いくつもしゅるしゅる打ち上げられる白いものを見て『ちいさいこ』は
「『いかいおくり』だぁ。ばいばーい!ばいばーい!!」
と大喜びでぴょんぴょん飛び跳ねながら、空に向かって手を振りました。
『いかいおくり』・・・異界送り。同居人さんが当時遊んでいたTVゲームの中に出てきた、死者の魂を成仏出来る様に送りだす儀式の事でした。(ゲームの中に登場するのは花火ではないですし、詳細はちょっと違うのですが・・・)『ちいさいこ』は『いかいおくり』を喜んでいました。白い、打ち上げられた花火の様な何かに向かってワタシも『ちいさいこ』も一緒に手を振りました。ばいばーい。ばいばーい・・・

「ほら」
白いものが全て砕け散って見えなくなり、『いかいおくり』が終わると、『ちいさいこ』は自分の手と足を私に見せてくれました。
前回のセラピーの時見たよりも、『ちいさいこ』のからだの傷は少し薄く、少なくなっていました。私は『ちいさいこ』をだっこして、なでなでしながら「痛いの、治るね。これからもっと良くなるね。よかったねぇ」と言いました。すると『ちいさいこ』は
「いたいの、なおるの。でもね、(私)のほうがずっともっといたかったんだよぉ」
そういって私の胸、さっき白いものが抜けて行ったところをぽんぽん、と撫でました。

セラピーが終わりに近付いた頃でした。急に胸から全身にわたってからだが痺れ始めたのです。螺旋上に、でも締め付けられるのではなく、ゆるい痺れ。からだは痺れていましたが、私の意識は『ちいさいこ』と一緒に手を繋いで歩いていました。「とおくにきちゃったねぇ〜」と『ちいさいこ』が言いました。きっと自分の認知が歪んでいる・・・と言う事を言いたいんだと思いました。そして「ちがうとこ、いこうね」と言います。「??帰らないの?」と聞くと「かえったら、いっしょのところにいくよ。ちがうとこいくの。そしたらいたいの、なおるよ」と『ちいさいこ』はにっこり笑いました。
背景が変わって建物が見えました・・・これは・・・家の近くに出来た歯医者さんです(汗)ぎくっとした私を見て、『ちいさいこ』はだっこを要求。またワタシの胸をぽんぽんして、言いました。
「いっぱいいたいのなおったら、いけるよ」

セラピーが終わって、私は自分の胸から白いものが一杯抜けて行って、『ちいさいこ』と一緒に『いかいおくり』をしました、と伝えました。
「異界送り・・・何かが死んで行ったんですねぇ」と中野さん。以前の黒い星とは違って、これは戻ってこない、バイバイしていいよ、と思いました。何かを手放したみたいです。
いつものブレスワークとは違って、途中からからだが痺れてきたと言うお話もしました。「たまねぎの皮みたいに、良くなった・・・と思ったらまだ奥があったってことがあります。今1つのステージを終わった感じですね」との事。
そう、病院にいけないと言うのは問題ではありますが、それは氷山の一角でしかなかったのです。まだまだこころの奥に何かがあるのでしょう・・・ 「今回は『ちいさいこ』からメッセージをもらった訳ですけど・・・「『ちいさいこ』」も「自分」ですからね」と言われました。それで、自分の声が自分で分かるようになって来れたのだなぁ、と気が付きました。

次のカウンセリングは一度、期間を倍取ってみる事にしました。1ヶ月後。カウンセリング&セラピーを始めた頃は2週間も長くて大変で辛くて・・・と言った状態でしたが、『ちいさいこ』を発見し、よしよししてあげられるようになりました。3ヶ月で少しずつ、でも確実に自分の中が変わった気がします。
助かってきた・・・のかな。


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2005/01/01