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Breath Therapy Report


ブレスワーク2回目

1回目のセッションの帰り道は、見るもの見るものが眩しくてなりませんでした。鼻も良くなったのか、においに敏感になり「おおぉ焼肉のにおい」「ここの家、晩御飯はカレーだな」とか瞬時に判別(笑)感覚が鋭敏になったのでしょうか・・・あたまとこころとからだが繋がって来た成果?
からだは重いのに足取りは軽く、何と病院の前も素通り!!気分的にふわふわした状態で家に着きました。
あまりにも元気になって帰って来たので同居人さんにはいたく驚かれ、岩盤状だった肩凝りもなんのその、寝つき、寝起きも抜群に良くなりました。

しかし・・・喜んでいたのもつかの間、連日連夜異様なテンションの、あせってたり怒鳴りちらしたりする、激しい夢を見るようになりました。しかも寝起きに。目が醒めても夢と現実との区別が付かず(←寝ぼけているとも言う)寝起きのからだはすっきり、でもこころが朝から疲れるように。日が経つにつれて、1回目のセッションであたまとからだが繋がった!と思った感覚がまた離れそうな気がして来ました。自分が頭でっかちだった事に気付くと同時に、からだがやっぱりからっぽな気がしてくる・・・自分の中に中身はつまっている感じを確かに捉えたのに、やっぱり自分には何もないんじゃないか、と。
そんな私を見ている同居人さん曰く
「あなた(=私)は、今までいろいろと勉強して来ているからあたまは実年齢でも、(私の)家庭の事情で、からだ、と言うか人間の器が人生経験を積ませてもらえていない。結婚してから育ち始めた、いわば2歳児。2歳児のからだにそれだけのでっかい頭は入らへんよ、焦っても無駄やって」と言うのです。そりゃー、私は自他共に求める頼り無さ、だけれども、青二才ならともかく2歳児・・・ですか??
無駄なのかも知れないけれど、また焦り始めたのでした。いや・・・何故焦らなければならないのか、何に焦っているのかさえも、良く分からないのだけれども。

そして、2週間後。2回目のブレスワークです。
始めのカウンセリングで中野さんに、感覚が鋭くなって来ているように感じる事、夢見が悪い事を話しました。
エネルギーの流れがよくなり、こころが成長を始めるとそのような感覚を味わう事があるのだそうです。中野さん御自身も、蛍光灯を変えたのかな?と思うくらい周囲がパッと明るくなったように感じる事があるそうです。驚いたり心配しなくていいですよ、との事。
夢見が悪いのも、こころの問題を夢の中で解消しようとしている動きで、その方がいいのだそうです。夢の中で死んでしまったりする事は一見悪い夢の様ですが、自分が新しく生まれ変わって行くと言う意味でとても良い夢なのだとか。あぁ、これで寝るのがすこし怖くなくなりそうです。良かった良かった。

「よくものが見えて、よくにおいが分かって・・・音はどうですか?」
音・・・これは私にとって少し困った質問でした。音楽を勉強していた為、耳にした音は頭の中で音符になって、全て楽譜状態に置き換えられる様に訓練されていたのです。純粋に「音を楽しむ」事が難しくなっていました・・・「耳も、良く聞こえるんですよ。しかし全ての音が音符になって、五線紙が頭の中一杯に広がるんです」と答えました。話しながら、私の耳は音を情報として処理するばかりで、感じることができないのかなぁ、と思い始めました。考える回路ばっかり使っていたから、こころがついていけてないのかな。だから自分がからっぽだと思うのかな。
あせらないで、感じる事味わう事が大事ですよ、と中野さんに言われました・・・それが今の私にはちと難しい・・・のでした。

今まで離れていたあたまとこころとからだの間を少しずつ埋めていけるようにしましょう。
ブレスワークが始まりました。またからだが痺れ始めたのですが、今回は前回と違って指の一本一本、末端からからだ全部を螺旋状に痺れた感じが走ったのです。最終到達地は口。ちょうど全身を端からラップでぐるぐるまきにして、口で茶きん状態にきゅきゅーっと絞られる、全身が口を締め上げるような感じ!!今回は声を出しても口が思うようには開きませんでした。痛いくらいに痺れていたので。でもここで口をあけないとからだに口を塞がれてしまう気がする。顎をかくかくさせながら、開けよう開けようと努力していると、痺れはなりを潜めて行きました。

「赤ちゃんがだだをこねるように手足をばたばたさせてみましょう」ブレスワークをしているマットの上ではどんなに動いても良いので、ばたばたさせようと思うのですが・・・あまり動かない。特に左手左足が。どうも左半身さんは動きたくない御様子なので、一番良く動く右手でマットを叩いて叩いて・・・本人が思う以上に力が入ってなくてへなちょこパンチでした(笑)
そうか、マットの上では動いて良いんだ。そう思ったらからだが勝手に寝返りを打ち始めました。左を向いて、くるんと・・・うつ伏せに!
わざわざ!マークをつける位うつ伏せ寝に驚いた理由は、前回のセッション時、左半身が痺れに痺れて首を左に向けるのもままならなかったのに、今回はそちら側目掛けてからだが転がって行った事と、生まれてこの方私は何か苦しい気がして、うつ伏せ寝をしたことがなかったのです。だから「あれあれあれ起きなきゃ・・・」と思っても、胸がマットにくっついたように動かないのです。なのでそのままうつ伏せて深い呼吸を始めました。マットにぺたーんと張り付いているのは気持ち良い。その時感じたのです。
「自分には安心できる場所があるんだ」。

意識を戻して行くと、うつ伏せ寝に疲れた気がして、もとの仰向けに。からだがちょうど横に寝返り左一回転してしまいました。と同時に、自分の内側がからごとくるんと裏返った気がしました。例えるならば、いなりずしの油揚げをひっくり返す感じ、でしょうか。
今回はイメージ等は見えなかったけれども、こころが感じる事は勿論、それ以上に体感、からだが感じ取った事がとても多い気がしました。肩凝りもなくなって、また胸が軽くなります。
一番大きく感じ取る事が出来たのは、「からだが伸びたがっている」と言う事でした。
「うつ伏せ寝の時安心できる、と感じたなら家でもうつ伏せ寝をしてみてください。そのとき感じる事を味わってみてください」とのアドバイスを頂き、また世界が眩しい状態で帰路についたのでした。

・・・帰りにうっかり反対側の電車に飛び乗った事は秘密の方向で(笑)


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2005/01/01