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Breath Therapy Report


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ブレスワーク1回目

まず、何故カウンセリングやセラピーを受けようと思ったのか、その辺りから。

何時からか、調子が今一つな状態で、しょっちゅう溜息が出るようになっていました。
元気!健康!とはお世辞にも言い難く、夜眠れない、四六時中だるい、みぞおちが痛いなどなど不定愁訴がからだに現れ始めました。気持ちも沈んでしまい、人と会うことや出勤するのが辛い。いつもの自分と違う、何かがおかしいと思いました。

・・・さらに問題なのが、私は異常な病院嫌い、いや、嫌いを通り越して「病院が怖い!」のでした。自己分析では、幾度となく採血を失敗されたり、処方された薬が合わず副作用で高熱&蕁麻疹+ほぼ同時期にインフルエンザにかかってしまい、検査検査で病院たらい回しになった経験から来ているのではないかと・・・最近では病院の前を素通り出来ず、わざわざぐるっと迂回する程にまで怖がっていました。

からだの調子が悪い、でも病院に行けない。
しかしこの状態では、配偶者である同居人さんにも迷惑をかけてしまいます。いい年の大人が子供のように「痛いよ〜辛いよ〜でも病院はやだ〜」って泣く訳ですから。自力で病院に足を向ける事ができない。今後、もし大きな病気をしてしまったらどうしよう、でも・・・の繰り返しをしている事が大きな悩みでした。さらに、自覚がなかった「溜息をつく」と言うのも、聞く側にとってはなかなか耳障りなもので、自他共に困りました。
いつか克服しなければいけない。今までかかった病気も「ストレス性の」という枕詞が付くのが多かったから、こころが治れば病院に向かえるようになるかも知れない。助かりたい・・・と、非常に焦っておりました。
そんな頃、カウンセリングやいろいろなセラピーを行っているスペースを知りました。数回メールカウンセリングを受けた後、実際にカウンセリングとセラピーを受ける事にしたのでした。

そんなこんなで。
2002年12月某日、私は『スペースまほろば』へ向かいました。
まず始めに、セラピストの中野さんからセラピーの説明&30分のカウンセリングを受けました。とりあえずは、受付表に記入・・・意外にも(ん?)緊張の為、手も頭もがくがくで考えがまとまりません。
「緊張してはいけない、と思うのではなく今感じている感覚を味わってください。今どんな感じですか?」
と尋ねられ、普段から姿勢が悪いのですが、今は特に緊張して、胸が押さえられている肩が丸まっている感じがする、同じようにからだが前のめりになって「思いつめないで」と指摘された事があると答えました。
「メール等でもいつも不安になっている印象を受けます・・・どのように感じていますか?」
私は現在抱えている問題と、考えた事や思う事・・・漠然とこのままではいけないと思った事、病院に行けず困っている事、溜息をついてばかりな事などなどを、思い付くままに話していきました。どう言う訳か、話をしている内にぼーっとして来てしまって、カウンセリングを予約した数日前に実家の家族と喧嘩をした話まで・・・途中でありゃ?と思って「話がそれました、すみません・・・」と言うと中野さんからは「核心に近付いているのではないかなと思いますが?」とのお返事が。そろそろ始めの30分が過ぎましたので、セラピーを始める事になりました。

ブレスワーク(ブレスセラピー)は、早くて深い呼吸を続けます。その中で心身のエネルギーの滞り(ブロック)がゆるみ、自分に「必要な癒し」自分自身への「気付き」が得られるのだそうです。特に溜息をよくつく=押さえ込んでいる自分の感情を無意識に吐き出したがっている私にはぴったりだと中野さんに勧めて頂いた療法でした。基本的に会話はなく、必要によって音楽を変えたり声をかけたりします、とのこと。1時間、ずっと深くて早い呼吸・・・と聞いて自分に出来るのかなぁ、と一瞬不安も感じましたが・・・

マットの上に横になり軽く目を閉じて、早くて深い呼吸を続けます。音楽は中近東の打楽器のような・・・と音を聞いていられる間は良かったんですが・・・しばらく呼吸をしていると、徐々に左手左足、口が痺れてきました。一番痺れるのは顔、そのなかの耳!!!もんでみたり叩いてみても治りません。耳がしびれる!?と今まで感じた事のない感覚に吃驚。
しびれる箇所=抑圧されている部分、ブロックと言う事。音楽や中野さんの声は聞こえるけれど、自分の声が聞こえないです、とろれつが回らない状態で中野さんに伝えました。「呼吸を止めればしびれはなくなりますが、しびれた感じを味わってみてください」と・・・やがて痛い程のしびれは、少し気になるけど、放置してても大丈夫くらいの違和感にすうっと変わっていきました。

「次に息を吐く時に声を出してみましょう」との声かけがありました。しかし、このしびれまくりの口が開くのか??
付け加えて歯医者や内科の「はいあーんして〜」が非常に苦手だった私。(うげっ(++)て戻しそうになるんです、癖のようです)ところが今まであいた事がない程に口が開き始めたのです。えぇ、入れ歯状に口がもげるんじゃないかと思うくらい。(笑)
言葉にならない声などを「○#£★@♪×〜」って感じ?(笑)で口から出して行くうちに、目の前に、と言っても目は閉じているので真っ暗なのですが、何か映像が見えて来ました。これは・・・私の覚えている範囲で一番始めに「嫌だ」とか、声にならない言葉で叫んだ記憶、幼少期のトラウマとでも申しましょうか?はっきりとしたイメージで見えたのです。急にこわくなって恥ずかしながら大泣きを始めてしまいました。すると映像は消え、目の前はまた真っ暗になりました。

しばらくすると音楽は穏やかな曲に変わり・・・今度は目の前がふわっと明るくなってきました。すると今度は何故か同居人さんの声が聴こえてきたのです。
「自分ともっと仲良うしたり」と・・・
からだの調子が良くならなくてふさぎ込んでいる時、何かに失敗して自分を責めている時にいつも言われる言葉聞く言葉。同居人さんはしょっちゅう私に「自分を大事にせんといかん!」と言っていたのでした。私は『スペースまほろば』には一人で向かいましたから、もちろん、ここに同居人さんはいません!でも聴こえた途端に、始めに押さえられていた胸からその「言葉」が水がしみ入るようにからだ全体にばあっと広がるのを、感じました。
私は無意識で自分のからだを撫で始めていました。
病気してけがして、痛かったねぇ、辛かったねぇ。よしよし、よしよし・・・とこころのなかで言いながら撫でている事に気付いたのでした・・・

セッションも終盤に差し掛かり、自分の中に意識を戻していきます。呼吸も普通に戻していくのですが、始めとは違って深い息が出来るようになっていました。胸も押さえつけられた感が全く無くなり、それが心地よくもありました。
そして目を開けました。一番始めに感じたのは自分のからだの骨、その回りを肉が巻いていて血が流れている・・・今どんな感じですか?と中野さんに尋ねられ、ぼんやり答えました。
からだの中身がつまってます・・・からっぽじゃない・・・です。

「あたまとからだを切り離してしまっていたんですよ」
カウンセリング、ブレスワークと、中野さんのこの一言で、やっとワタシは「気付く」事が出来たのです。頭で考える事と、からだの反応は違うと言う事。頭はこれくらいできるだろう、動けるはずだとフル回転で考える、しかし連動していないからだは悲鳴をあげる。こころはそれを聞かないふりをしていた。全部がバラバラだったのです。
他の人から「自分を大事にしろ」と言われたり、本やメディアで調べ尽くしても言葉が素通りしてしまう。今やっと点と線が繋がった、と思いました。これからは、自分で自分を見捨てる事はない、とも。

後で「耳と口とからだの左側がしびれてしかたなかった」とお話しました。
すると「いろいろな考え方がありますが・・・からだの右側は表現したり外に出す側、左側は、受け取る側なんです」と中野さん。
私はメッセージを受け取る事が出来ず、自分の声が自分で聞こえない状態だったと言う訳です。思わず笑ってしまいました。

もう大丈夫だと思うよとのことだったのですが、この際、徹底的にこころを洗濯しようと思い3回セッションをお願いして帰路についたのでした。


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Written by Shinsaku Nakano <shinsaku@mahoroba.ne.jp>
Last Update: 2005/01/01