新・闘わないプログラマ No.352

いまさらFAT32


こんなDVDプレーヤ(と呼んでいいのかな?)を買いました。いや、現段階ではまだ出荷されていませんので、通販の予約注文をしただけで手元には届いていませんが、もうすぐ届くことでしょう(たぶん)。
このDVDプレーヤ、USBインターフェースを持っていて、そこにフラッシュメモリとかハードディスクとかを接続すれば、その中のファイルも再生できる機能を持っています。家には、2.5インチや3.5インチのハードディスクが余っているので、それらをUSB接続できるようなケースを週末に買いに行ってきました。そして、2.5インチハードディスク用ケースと、3.5インチ用ケースと、それから家のデスクトップPC用にUSB2.0インターフェースボード(←家のデスクトップPCはマザーボードが古いので、オンボードではUSB1.1しか使えない)とを買ってきたわけです。
しかし、3.5インチハードディスク用ケースって結構高いんですね。2.5インチ用が2000円も出せば買えるのに、3.5インチ用は1万円弱。2.5インチの場合にはUSBバスパワーで駆動可能なのに対して、3.5インチの場合には外部電源が必要だから仕方が無い面もあるのでしょうけど……。

2.5インチのケースには家に転がっていた20GBのハードディスクを入れて、デスクトップPCにUSB2.0インターフェースを挿して、ハードディスクを1パーティションに切りなおして、FAT32でフォーマットして……と、これはまったく問題なく終了しました。FAT32にしたのは、例のDVDプレーヤがFATじゃないと受け付けないとのことでしたので、そうしました。
で、問題は3.5インチのほうでした。ケースに120GBのハードディスクを入れて、ネジを締めて、接続してみると……なにやらケースのアクセスランプが点滅して、PCに接続しても、PC側は「新しいデバイスが〜」が出ません。「おっかしいなあ」と接続を確認するためにケースを開けてみると、ハードディスクの設定がマスターじゃなくてスレーブに。これは私の単純ミスでして、設定をマスターに変更して接続すると、今度はちゃんとPC側でハードディスクが見つかりました。
ではさっそく、パーティションを切りなおしてみるか、とWindows XPの「ディスクの管理」で1パーティション(120GB)を作成して、FAT32でフォーマットしようとしたのですが……ファイルシステムとしては「NTFS」しか選択できません。ううむ、ナゼだ。120GBのパーティションをFAT32にすることできなかったっけ? いや、そんなはず無いぞ。といろいろ調べてみたところ、Windwos 2000やWindows XPでは、32GB以上のパーティションをFAT32でフォーマットできないようになっていることが判明。なんでこんな制限があるんでしょ。どうしてもNTFSに誘導したい、ということなんでしょうか。
どうやらWindows 9x系のOSなら大丈夫らしい、という情報を得まして、デスクトップPCのディスクの肥やしになっていたWindows 98を立ち上げて、そちらでフォーマットすることにしました。が、Windows 98では、先ほど追加したUSB 2.0のインターフェースボードも、USB接続のハードディスクも、メーカのサイトからドライバをダウンロードしてきて、それを入れないといけないことが判明。Windows 98でそれらのメーカのサイトにつなごうとしたら、どうもネットワーク関係の設定がうまくできていない(普段使ってないWindows 98なもので、設定もいい加減)らしく、つながりません。設定を調べるのも厄介なので、再度Windows XPを立ち上げて、そちらでドライバをダウンロード。そして再度Windows 98を立ち上げてみるものの……。
Windows 98で、ドライバをインストールしようと、先ほどダウンロードしたドライバを探すものの見あたらない。やばい、NTFSのドライブに置いてしまった……ああ、面倒くさい。再度Windows XPを立ち上げて、ドライバをFATのドライブにコピーして、またまたWindows 98を立ち上げ、なんとかドライバのインストールまで完了し、USB接続のハードディスクがWindows 98から見えるようになりました。

さて、ではパーティションを作成して……あれ? Windows 98でパーティションの作成ってどうやるんだっけ? あ、そうそう「fdisk」コマンドだった。と、fdiskを立ち上げて、各ディスクの情報を見ると、120GBのハードディスクが接続されているはずなのに、50GB程度の容量のディスクとしてしか見えない。Windows 98だと、120GBもの大容量のディスクはもしかして扱えない? と、これまた情報を検索してみると、Windows 98のfdiskのバグで64GB(?)以上のディスクはうまく扱えない、そしてWindows MeならOKらしい。けどWindows Meなど当然持っていない私。
どうやらWindows 98でも、120GBのパーティションのフォーマットはできるらしい(できないのはfdiskによるパーティション作成)ので、どこかでFAT32のパーティションだけ作ってあげれば……でも、どうやって? ああ、そうか。とりあえずWindows XPあたりでNTFSのパーティションを作成して、それのパーティションタイプを「NTFS→FAT32」に強引に書き換えて、それからWindows 98でフォーマットすればいいな。パーティションタイプの変更はブートマネージャ(「MBM」というのを使用)でもLinuxでもできるし。
ってなわけで、Windows XPで、とりあえず120GBのNTFSのパーティションを作成し、ブートマネージャでパーティションタイプを変更しようとするも……USB接続のディスクをこのブートマネージャの段階(OSが起動してない)で使えるわけないじゃん。仕方なくLinuxでやってみようとするも、インストールされていたLinuxが古く、USB接続のハードディスクが見えない。ああ、面倒くさい。
最後の手段ということで、USB接続は止めて、デスクトップPCに直接IDE接続。ここでハードディスクの設定をスレーブに変更するのを忘れる、というお約束の展開を経験したあと、なんとか120GBのFAT32パーティションを作成できました。

あとはそのディスクをケースに組み込んでUSB接続(←ここでもハードディスクの設定をマスターに戻すのを忘れるというオマケ付き)、なんとか使えるようになったわけですが、なんでこんなに苦労しないといけないんでしょう?
あとで調べてみると、Windows上で大容量パーティションをFAT32でフォーマットするようなソフトもあるようで、↑に書いたようなことをやらなくても済むようで、いやまあ何というか、無駄な努力をしたような気もしなくもないわけですが、まあこうやって話のネタにもなったことだし、それはそれでいいかも、と。
しかし、それはそれとして、これだけ苦労して作ったFAT32の120GBのパーティション、例のDVDプレーヤでちゃんと読めるんでしょうか?

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