新・闘わないプログラマ No.195

CPUを替えてみた


うちのデスクトップPC、3年位前に組み立てたやつで、メモリとハードディスクはその後どんどん増やしたりしたのですけど、CPUはその当時のままの、Slot 1のCeleron 300MHzだったりします。まあ、このままの性能でも全然使い物にならないくらい遅い、って訳ではなかったのですけど、最近CPUも安くなっているみたいだしそろそろ交換してみようかなあ、などと思い立ったわけです。
最近、ちょっと大量のデータ処理かなんかやることがあって、夜寝る前に走らせておいても、朝までに終わってなかったりすることもあって、もうちょっと早く終わると嬉しいなあ、と思ったりもしたわけでして…

で、私自身の基準としては、まあ性能が3倍くらいで、なおかつ安価であれば買い換えてもいいかなあ、と思っています。
逆に、まあこれは私の知り合いにもいるのですけど、
「遅くてたまらんから、CPU替えたんだよね」
「いったい、何を何に替えたの?」
「Pentium IIIの850MHzを1GHzにしたんだよ、いいだろ」
「ふーん。それで早くなった?」
「まあ……な」
「それで、使ってみて早くなったって感じる?」
「そりゃあもう。○○ってベンチマークで1割も数値が上がってるし」
「…」
「なんだよ」
「それで、幾らかかった?」
「うん、まあ、3万弱ってところかな」
趣味の世界だから、それはそれでいいのかも知れないのですけど、いやあ、お金持ちだなあ、などと思ったりもして…でも「余ったCPU頂戴」って言ってもくれないんだよなあ。

さて、余談はともかく、じゃあいったいどのCPUにしようか、といろいろと検討したわけです。うちのマザーボード、Slot 1なんで、これに直接付くCPUってのもいまさらだし、「Slot 1 → Socket 370」変換アダプタを介してSocket 370のPentium IIIやCeleronってのも、いったいどこまでこの古いマザーボードで動くのか不安だし…などと考えていくと、マザーボードごと新調するのが一番かな、と。
で、CPUの価格情報を眺めていると、Athlonがかなり安くなっているようで、たまにはAMDのCPUもいいかなあ。ほうほう、Athlonの1.4GHzでも1.7万くらいで買えるのか。マザーボード代も込みで3万強で買えそう。これにしようかなあ。
と、Athlon 1.4GHzにすることに傾いたのですけど…いや、まてよ。Athlonにすると電源も交換しないといけないだろうし、そうするとプラス1万弱。しかも発熱が半端じゃないって話しだしなあ。
あれ? それに、最近のマザーボードって、もしかしてISAスロットなんて付いていないよなあ。ってことは、今ISAスロットに刺さっているPCカードアダプタと、それからSCSIアダプタ(←いいかげんにPCIのやつに買い替えなさい)は使えないよなあ。まあPCカードアダプタは最悪無くても構わないけど、SCSIアダプターは買わないとなあ。
とか考えていったら、結局5万弱は必要になる計算に…さすがに、半分、不要不急の旅…じゃなくて不要不急のCPU交換に5万は出せんよなあ、と思いとどまった次第です。

で、Athlon案は廃案になりまして、その他の選択肢をいろいろ調査していたところ、なんとうちのマザーボード(ABIT BH6、Slot 1、440BX)で、最近発売されたCeleronの1.1GHzまでの動作実績がある、という情報を得ました。
これなら、CPU(1万前後)に、Socket 370変換アダプタ(2千円前後)があれば、高速CPUの恩恵あずかれる、ということに ←ただし、ディスクのインターフェース(Ultra ATA 33止まり)が遅いとか、メモリの制限(512MBのメモリは付かないらしい)とか、いろいろと制限があるので、より高速化を望む人は、当然マザーボードごと交換したほうがいいのは言うまでもありませんが。
というわけで、早速CPUと変換アダプタを買いに出かけてきました。まず近所の駅のそばにある某量販店をとりあえず覗いてみることに…まあ、秋葉原まで行くよりは高いとは思うけど、往復3時間かけて秋葉原まで行くことを考えれば、多少高いくらいなら、ここで買ってもいいかな、と思ったわけです。
さて、事前に「AKIBA PC Hotline!」あたりで秋葉原での相場をチェックしておいたので、その量販店の値段と比較すると…やはり1割くらいは高い。けど秋葉原まで長い時間かけて往復することを思えば、ここで買ってもいいかなあ、と。
あれ? でも、どれを買おうか。決めてなかったや。値段をクロックで割ると、900MHzあたりがおトクだなあ、でも900MHzかあ、どうせなら大台の1GHzにしたいなあ、でもちょっと高いなあ、でもいいや買っちゃえ。ってなわけで、Celeron 1GHz(リテール版)を買いました。あと、Socket 370変換アダプタもAOpenのやつが1個だけ在庫があったので、それも買って帰りました。

さてさて、家に着いて早速、変換アダプタのソケットにCPUを取り付けて、ヒートシンクを取り付けて(←これは結構苦労した ←慣れてないもので)、今使っているPCからマザーボードを引き出して、古い300MHzのCPUを取り外して、新しいCPUを変換アダプタごと取り付け…ようとしたら、Slot 1のCPUモジュールを固定するためのリテンションキットが合わない。
そういえば、今付いているやつはCeleron用だったなあ、別の奴がマザーボードの付属部品にあったはず、と調べて見たら、この変換アダプタに合う奴が無い。そういえば、Slot 1のCPUモジュールの形状は、何種類かあったような気がするなあ、SECCだかSEPPだか、それに「2」が付くの、付かないの、なんかもう調べる気もしないのですけど、とりあえず多分、あの古いマザーボードに付いてきたリテンションキットはPentium II用とCeleron用だろう、で、新しい形のリテンションキットが必要なんだろう、というわけで、それを買いに先ほどの量販店に逆戻り。
でも、置いていませんでした。というか、Slot 1なんていう古い規格用の部品は何一つありませんでした…私が買ったSocket 370変換アダプタの最後の1個を除いては。まあ、リテンションキットが無くても、大きな振動を与えなければ、CPUが抜け落ちたりすることも無いだろう(←安直)ということで、とりあえずは、リテンションキット無しで組み上げよう、と開き直ることにしました。

んで家に帰って、マザーボードにCPUを刺して、マザーボードをケースに入れようとしたら…Socket 370変換アダプタが電源にぶつかって入らない。いままで使っていたSlot 1のCPUと比較して、変換アダプタは背が高いため、マザーボードの上にある電源にぶつかってしまうんですね。
うちのケース、電源が特殊な配置になっていて、マザーボードのCPU Slotの上部に電源があるんですね。
もうあと5ミリくらいあれば収まるんですけどねえ。これを回避するには、薄い電源(←そんなん、あるのか?)にするか、ケースを替えるか、どちらかしかないわけでして。
しかし、なんでこうもまあ、いろいろと問題が発生するかなあ。仕方なく、先ほどの量販店に三度向かう私なのでした。
そこで、電源やケースをいろいろと見て回るうちに、見た目も作りもそれほど悪くないケースが特売で2980円。出来るだけお金を使いたくない私は、これに飛びついたのでした。まあ、電源は粗悪品かも知れないけど、それは、いまのケースのやつと交換すればいいし。
で、ケースを手に家路についた私なのですけど、これが重い。とんでもなく重い。たかが空のケースくらいどうってことないだろう、と思った私が浅はかでした。とにかく重いです。後ろからバスが追い抜いていきました。バス停2つ分とは言え、あのバスに乗ればよかった。たった210円でラクが出来たのに。

というわけで、ケースまで買い換えるという大仕事になったCPU交換もやっと終わって、PC本体をラックに入れようとしたら…前のケースより高さがあるのでラックに入らないことが判明。これ、ラック全体を移動させないと高さ調整できないんだよなあ。しくしくしくしく。

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