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武者組/おめでたき日々(2003年8月)

(2003年8月)
今月のことば:成功する?読書日記(続)


2003年8月31日(日)

 「成功する?読書日記」をスタート。細く長く続けていきたい。

2003年8月30日(土)

 実篤記念館の「人間万歳」展は明日までだったので、駆け込みで見学。親子連れの来館者が目につく。「もっと知りたい武者小路実篤」というリーフレットは3種類も増えていて、内容も館内を答を探して見て回るようになっていて良いと思った。先日の「実篤に挑戦!」で描かれた絵も展示されている。楽しそうでこれも良し。

 「武者組“あるね”ニュース」発行。よく見ると、1ヶ月ぶりの発行。

○ [新着情報] 郡虎彦「タマルの死」
○ [新着情報] 有島武郎「惜みなく愛は奪う」
○ [訃報] 柳悦孝氏(染織工芸家、柳宗悦の甥)

柳悦孝氏の記事は、以下で見ることができる(時間がたつとなくなるかもしれない)。

  東京国立近代美術館の所蔵品ギャラリー「近代日本の美術」の中に、7月29日〜10月5日は「特集コーナー 梅原龍三郎」が設けられている。館蔵品から12点展示されているとのこと。

 志賀直哉らの眠る青山霊園の貸し付けが43年ぶりに再開し、1坪あたり約1,000万円(!)という高額にもかかわらず、50区画に2,200人が応募したそうだ(平均倍率44倍)。8月19日に抽選が行われたが、落選した男性は「抽選でなくオークションなら億単位でも絶対に競り落としたのに…」と話す(8月20日付産経新聞)など、開いた口がふさがらない。

 関川夏央『白樺たちの大正』の書評を 毎日新聞で見つけた(8月10日付け)。日経新聞は7月20日に紹介のとおり(ただし、同社のwebサイトで公開されていない)。 読売新聞を見てみたら、7月27日付けにあった。 産経新聞は8月18日付けと各紙ひととおりそろった。まあ注目されている本ということだろう。それが実篤らの評価にどうはね返ってくるか。

 しんぬいホームページというあたたかなページを見つけた。愛娘まいたんの写真が満載の 「まいたん写真館」の5月5日分は、花菖蒲が咲く実篤公園と旧実篤邸(和室)で撮られたものだ。 お薦めスポットでも実篤公園が「しんぬいファミリーお薦めの癒し系スポット」として紹介されている。

2003年8月18日(月)

 北海道庁が作成する 「北海道人」という北海道情報のポータルサイトがある (Yahoo!ニュースからリンク)。その中の 「知恵のバザール」というコーナーでは、北海道に関連する質問とボランティアによる答えを見ることができる。そこでの「北海道文学」についての解説はなかなか参考になったので、調べ方を書いておく。「知恵のバザール」の中の「知恵の宝庫」に入り、分野で「文学」をチェックして、検索すると出てくる。なかなかおもしろい試みなので、こういうものがこれからも増えてほしいと思う。

2003年8月16日(土)

 8月14日夜の NHKスペシャル「映像記録 昭和の戦争と平和〜カラーフィルムでよみがえる時代の表情〜」で、実篤の兄・武者小路公共の手記が朗読されたそうだ。入浴中で見られなかったが、家人があとから教えてくれた。残念ながら内容はよくおぼえていないようだったが、日独伊三国同盟時の駐独大使だったので、その頃のことではないかと想像している。再放送の予定は不明。

 『白樺たちの大正』に関連して、著者の関川夏央氏が 「文学は歴史を語ろうとする」という文章で自著について語っている。「近代文学は『鑑賞』すべきものではない。近代文学は『歴史』である。」と言い切られては、もう接点はないなと思う。本にはそれなりに興味はあるが、書く側の態度が読む側と大きくかけ離れている以上、得るものは少ないと思う。

 Yahoo!掲示板で 「志賀直哉 ◆話らしい話の無い話◆」という話題が始まっていた。発言が少ないと自然消滅してしまうので、興味のある方はお早めに。

 その志賀だが、 「国文学 解釈と鑑賞」8月号で特集を組んでいたようだ。「21世紀の志賀直哉」がそれだが、しばらく書店にいっていないので、インターネットで検索して初めて知った。至文堂のホームページがあるのも知らなかったが、トップページから行き着けないのもすごい(「志賀」で検索すればヒットする)。

  7月12日にお知らせした、グーテンベルク21の「アンナ・カレーニナ」有料配信だが、配信スタートの案内が来た。開始は9月15日。全8章を15回に分け、毎週月曜メール配信(4ヶ月の連載で12月22日完結予定)とのこと。価格は2,000円(税別)。中村白葉訳。 http://www.gutenberg21.co.jp/anna.htmから申込み。ファイルはテキストファイルとドットブックファイルの2種類。

  2000年の「おめでたき日々」を整理。内容はそのままで、ファイルを月単位に変更。

2003年8月13日(水)

  「江ノ島と実篤」を追加。先日の江ノ島への小旅行のレポートです。ちょっと無理やりっぽいですが、ご参考になれば。

2003年8月12日(火)

 8月の新刊で 『鉄棒する漱石、ハイジャンプの安吾』(矢島裕彦、NHK出版、生活人新書)というのが出ている。「文士たちがのめり込んだスポーツから、その意外な素顔に迫る」とあったが、実篤が電車賃を惜しんで市内を歩き回ったり徒歩旅行をしたのは、スポーツのうちに入らないんだろうなぁ、とか思いながら書名をながめる。検索すると、 NTTドコモのM-stageというサービスで電子データを販売するようだった。そこで目次を見てまえがきを立ち読みしたが、白樺系では「志賀直哉の自転車」という章があるようだ。夜に同じページを探したが、まったく見つからないので、販売は中止になったかもしれない。要注意。

最近の展覧会をまとめてチェック

 しばらくめぼしい展示もないので展覧会情報のチェックをサボっていたが、調べてみるとだいぶ見つかった。終了まぎわのものもあるが、まとめてご紹介する。

 「北日本新聞」によると、高岡市美術館(富山県)で岸田劉生の「麗子弾絃図」と梅原龍三郎の「雲中天壇」が公開されているそうだ (「巨匠の筆致鮮やかに 高岡で日本の近代洋画展」)。「日本近代洋画にみる人、花、風景から抽象へ〜京都国立近代美術館所蔵名品展〜」という展覧会で、京都国立近代美術館の所蔵品が展示されている。会期は8月7日(木)〜9月7日(日)、夏休み中のため小中学生は無料。8月17日(日)午後には記念講演会もある。詳しくは 高岡市美術館のホームページまで。

  ニューオータニ美術館(東京・赤坂)では、岸田劉生の「麗子十六歳之像」(笠間日動美術館蔵)を展示中だ。「江戸開府400年記念 江戸への憧憬 肉筆浮世絵から岸田劉生まで」がそれだが、会期は7月26日(土)〜9月7日(日)。会期中展示替えがあるそうなので要注意。劉生が注目した「舞踊図」(大谷コレクション)も出品されるそうだ。ここには以前行ったことがあるが、ホテルの付属施設としての美術館(美術コーナー)なので、あまり過大な期待を抱かない方が良いと思う。

  有島記念館(北海道ニセコ町)では、「有島三兄弟と白樺派の人びと2」を開催中である。会期は7月26日(火)〜10月13日(祝)。同館のwebページを見る限りでは、6月10日(火)〜7月21日(祝)に開かれた同名展示の「パート1」との違いがわからない(紹介文はほぼ同じ)。まずは、展示があるということだけお伝えしておく。

 下関市立美術館(山口県)には劉生の作品が多く収蔵されていて、ときどき企画展で展示されているが、現在開催中の「岸田劉生と大正・昭和の美術」展で 劉生の作品10点と関連作家の作品も展示されている。会期は7月3日(木)〜8月17日(日)。展示作品は、岸田劉生「自画像」「居留地風景」「村娘之図」「麗子洋装之図」など10点、ほかに椿貞雄、横堀角次郎、木村荘八、中川一政、梅原龍三郎など。

  ひろしま美術館(広島市)では、開館25周年記念「詩人たちの絵展 〜ヘルマン・ヘッセ、ジャン・コクトー、宮澤賢治、高村光太郎・・・」が開催中だ(7月19日(土)〜8月17日(日))。紹介には「詩人たちの絵画作品100点余を集めました」とあるが、立原道造や富永太郎は別として、高村光太郎や中川一政までを詩人でくくるのはどうか。15人の作品が集められているそうだ。

 光太郎といえば、 草野心平記念文学館(福島県いわき市)で夏の企画展 草野心平生誕100年記念企画展・高村光太郎生誕120年記念企画展「高村光太郎・智恵子展」が開かれている(7月5日(土)〜9月7日(日))。


  「生誕百年記念展 棟方志功 ―わだばゴッホになる―」の巡回先がわかったので、 「これから先の展覧会」に追加。この予定を見ていると棟方とウッドワンしかなくて、かなりいびつな印象を受けるが、とりわけ今年はつまらないことになっている。
 来年は ひろしま美術館(広島市)で「李朝と民芸の人間国宝展 柳宗悦・没後40年 発見された民芸の美」が予定されているが(2004年1月3日(土)〜2月15日(日))、民芸イヤーになるのだろうか。

 J−TEXTが名前とURLをJ―TEXTSに変更していたので、 「電子化された白樺派」を修正した。

 同サイトの掲示板を見ていたら、研究対象の古書価格の記録があったので、そういうのもありかと思った。Yahoo!オークションで実篤関連の出物があればときどきチェックしているが、機会があればそういったものも整理したい。あまり参考にはならないかもしれないが。

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