さて、いよいよ「プロット打ち合わせ」の日。 繰り返しになりますが、「プロット打ち合わせ」というのは、「シナリオ会 議」の議題のひとつです。 指定された時間に、指定された場所に向かいます。 もちろん遅刻などもっての他。 前の用事が長引いたとか、交通機関が普通になったとかで遅刻しそうな時 は、連絡をいれます(社会人として当然ですね)。 この点、携帯電話が普及して便利になりました。 「おはようございます」 と挨拶して、着席。 昼でも夜でも、この業界の挨拶は「おはようございます」です。 最初のうちは私もだいぶ抵抗がありましたが、慣れてしまえば、どうという ことはありません(^^;)。 会議の参加者は、事前にFAXされてきたプロットを机の上に出します。 脚本家も自分でプリントアウトしたプロットを出します。 会社によっては、脚本家用にFAXのコピーを用意してくれている所もあり ますが、一応自分でも持っていた方が安全でしょう。 会議の進行役(これを誰が勤めるかはケース・バイ・ケース)が口火を切り ます。 「このプロット、どうでしょう?」 他の参加者に意見を求めます。 「いいんじゃないの?」 「いや、特に問題は……」 「面白いと思いますよ」 なんて意見ばかりだと、脚本家にとってはすごくラッキー。 「じゃあ、この線で脚本を書いて下さい」 となり、無罪放免(^^;)。 「お先に失礼しまーす」 と、喜々として会議室を後にします。 が、世の中こううまく行く時ばかりとは限りません。 たいていは何らかの意見が出されます。 「ちょっとここの部分が気になってるんだけど……」 「一応、確認しとくけど……この部分、こういう事だよね?」 と言うような些細な?意見から、 「これ、違うんじゃない?」 と言う、(脚本家にとっては)身の毛もよだつような意見まで様々。 脚本家はそれらの意見をちゃんと自分でメモしていきます。 もしそれらの意見が、 「おおむねOK、部分的に不満あり」 というような場合には、脚本家はそれらの意見に留意しつつも、一応、脚本 に入ります。 が、もし出された意見が、 「全然違う」 といった種類のものでしたら、「プロットの書き直し」を要求されます。 脚本家は次の会議の時までに、もう一度プロットを書かなければならないの です。(つづく) |