資料が送られてくると、脚本家はそれに目を通します。 ザーッと目を通すだけの人もいれば、丹念にじっくり見る人もいます。この辺は人それぞれですね。 そして再びプロデューサーからの電話。 資料到着の確認と、いよいよ顔合わせの日程の相談(最初の電話で済ませる人もいますが)。 いつ、どこで、最初の打ち合わせをするか、ということです。 まだ企画段階だと、プロデューサーと二人でどこぞの喫茶店でこっそり、ということもありますが、すでに何本か脚本ができてる場合だと、「シナリオ会議」というのに呼ばれます。 「シナリオ会議」とは? その名の通りシナリオ、すなわち脚本全般について話し合いをする場です。 具体的にはどのような話し合いがなされるか、列挙しましょう。 1.シリーズ構成に関する打ち合わせ (これのみを行う時は「シリーズ構成会議」と呼ぶこともあります) 2.発注(プロット or 脚本) 3.プロット打ち合わせ 4.脚本打ち合わせ 2の「発注」以外は、脚本家の書いてきたもの(シリーズ構成案、プロット、脚本)を元に話し合いを進めます。 それらに関して、意見や感想を言うわけです。 ですから周りからみると、脚本家がつるし上げをくってるように見えるかもしれません(^^;)。 いや実際、そんな気分になることもありますが(^^;;)。 シナリオ会議に出席するメンバーは、作品によって微妙に異なりますが、大体は以下の通りです。 ◎プロデューサー ・テレビ局のプロデューサー(通称:局プロ) ・広告代理店のプロデューサー ・アニメ会社のプロデューサー ◎監督 ◎シリーズ構成 ◎文芸担当 ◎その話を担当する脚本家 これらの他に、その話を担当する演出家(東映アニメーションとか)が出席することもありますし、設定が複雑な作品の場合、設定関係の人間が立ち会うこともあります(サンライズとか)。 出席者は合計で6〜8人ぐらいでしょうか。 シナリオ会議が行われる場所は、作品によってまちまちです。 アニメ会社の会議室だったり、新宿あたりの喫茶店だったり。 テレビ局で、なんてこともあります。 以前、フジテレビが河田町(新宿近く)にあった時は、フジテレビの地下食堂でよくシナリオ会議をやって、芸能人を間近で見物できたりしました(^^)。 ところがお台場に移転してからというもの、フジテレビでシナリオ会議をやる事はほとんどなくなり、芸能人を見る機会もなくなってしまいました。 ちょっと残念(^^;)。(つづく) |