西へ。
大阪食い倒れもはや何が何だかわからないツアー(前編)
〜城司、大阪に現れる〜
前日の夜の事である・・・・・。
まぁ帰宅前に障害が発生して、優しい俺様ちゃんが、その広い心で障害対応をし、帰宅が21:30以降になったものの、とにかく家でまったりしていた。
ともかく明日は4:30起きだ。
何と珍しく私は久米の「それでは来週お会いしましょう」というコメントを聞く前に、布団に横になっていた。
そこから更に時間は流れ、時は23:30である・・・・・。
突然の電話に起こされ、一体何事かと思うと、なんと化け猫である。
こら、なんで今この時間に電話をかけてくる?
そんな疑問を抱えながらも、その前に電話を貰っていたたみゅさんに聞いた話を追加情報として伝える。

「ともかく早く寝やがれ」

と申し送り、再び布団に潜る。

数時間経過・・・・・・・・。
朝ふと目を覚まし、目覚まし時計を見ると、現在時刻はまだ4:20であった。
ともかく布団から起き出して、準備する。
現地には黒スーツに黒ネクタイで出没する約束をしていたが、何と黒スーツのボタンが外れかかっている。
ともかくこんな状態のスーツを着ていく訳にはいかない。
何か代用できる服を物色していると・・・・・・、無い。
ともかく服着ていかねば話にならないので、ジーンズにシャツ、ブラックファティーグ(HOUNDSのパッチ付)を上にまとい、これにコートを引っ掛けて部屋を出た。
背中にはいつものリュック、中にはいつものノートパソコンと、たみゅさんに借りていた「とらハ2」デジカメと数点の荷物を搭載していた。
親も既に起き、朝飯の準備をしていてくれた。
とっとと腹に飯を詰め、車に乗る私であった・・・・・・・。

車に乗り運転する私。
そんなときにふと気付いた。眠いのである。
それも仕方が無かろう、朝も早い時間なのだから・・・。
ましてや睡眠時間も充分とはいえない。
テンションを保つ為に、ブルース・ブラザーズをガンガンにかけ、独り言でテンションを保つ姿が運転席で展開されていた。
音楽はともかく、独り言はもし誰かがいたら気味悪がられるので勘弁してもらいたい、と思う。

私が車を駐車場に入れると、少し歩いたところに奴はいた。
暗闇に紛れ、私に視線を向ける男・・・・・・、のんびりした雰囲気を身に纏い、私に接近してくる。
私はすぐに懐にある現在の装備を確認する。
脇の下に吊るされたベレッタ92Fのグリップを握り、戦闘態勢を整えようとした。
だがここで、私は装備選択の失敗に気付くのである。
現状ではベレッタそのものにはマガジン内の15発しか弾は無い。
戦闘をするにはスライドを引き、チャンバーに弾を収めなくてはならない。
そうなると最速でも時間で2秒から3秒は無駄にしてしまう。
通常装備の45AUTOなら、常にコンバットロード(※1)状態で持ち歩いている為、時間とすればハンマーを起こすだけで発射態勢は整うのだ。
しかも45口径は、相手を一撃で止める事が出来る。
これが9ミリの場合、弾が高速で相手を貫通し、一撃で足を止めることは適わないことが多い。
やむを得ず、普段ならバックアップ用としているM10を抜く覚悟をする。
これに至っては更に非力と言える、38口径である。
唯一の利点はリボルバーであり、トリガーを引けばそのまま弾を発射できるところであるが、倒そうと思ったら弾装に収められた6発を一気に叩き込むしかない。
はっきり言って一かばちかの賭けである。
くそっ!大阪に行く以前に、千葉から出る前に妨害を受けようとは・・・・・。
敵の行動の早さに怒りを覚えつつ、賞賛すら覚える私であった。
覚悟を決めたその時、男から声がかかった。

「お〜い、車は停めたのか?」

何と間の抜けた声であろう。
一瞬にして目の前にいる男の正体がわかった。
何と化け猫である。
瞬時に体から緊張感が抜け、肩がストンと落ちる。
まだ敵は活動を始めてはいない事に安堵する私の姿がそこにあった。

無事合流を果たし、木更津駅に向かい窓口で切符を購入しようとすると、そこで重要な問題が発生した。

"切符の販売は、5:50からです"

現在時刻5:35・・・・、我ら兄弟に何をしてろというのだろう。
互いに目を合わせ、言った言葉は、

「土産買ったか?」

そんな直前に電話をかけて最終確認している莫迦者二人である、そんな用意があるわけが無い。
急遽土産を購入しようとしたが、こんな時間からキオスクが開いているとは思えない。
と言うより閉まっているのが見て取れた。
近くにある弁当屋を見に行った時、

「千葉ならでは!」

というアイテム発見を思い出し、二人で計5本購入する。
さて、ここから東京に向かうまでの特急内での話は端折る事とする。
唯一の思いでは、昇ってくる朝日に何気に目を焼かれる、といった程度のものだ。

ところは変わって東京駅、新幹線ホーム。
たみゅさんと待ち合わせした車両に乗ってみると、既に場所をキープしていてくれたたみゅさんと無事合流を果たし、発射のときがやってきた。
列車内では、たみゅさん&化けによる「おぜうさま特急」話や、「戦闘用グラップラー(略称セングラ)」の話題、「久遠の絆」の話題が語られ、誰もが"電車の中で寝よう"という意思を完全に放棄していることが判明した。
その後も列車は順調に走りつづけ、関ヶ原を越えるあたりで雪が舞っているところや、車内販売のサンドウィッチは買ってはならない(※2)という新事実を覚え、名古屋、京都、そして目的地、新大阪までやって来たのであった。

電車を降り、私は記念すべき大阪への第一歩を踏み出したのである。
果たして、神はこの危険因子を西国に送り出すことを素直に認めたのであろうか?
こいつが何をやらかすか、この時点ではまだ判明してはいない。
その間もたみゅさんは迎えにきている御仁に電話をかけている。
一方私は、

「灰皿はどこだ?」

と、待ち合わせた御仁との合流を待とうとした時、突如後方から迫ってきた何者かに私はチョークスリーパーをかけられた!
暗転する視界、見えぬ敵!
ブラックアウトしそうになる意識の中で、敵の正体を確認する事無く私はここで朽ち果ててしまうのか?
それとも起死回生の一撃を放てるのか?
謎が謎を呼び、新たな謎へ。
様々な謎を引きつつ、
次号へ続く!!
そんな事でいいのか?作者ぁ!!!!

(※1)=マガジンだけでなく、薬室にもあらかじめ弾を装填した状態の事。
            マガシン+1発になり、一発だけだが弾数も稼げる。
(※2)=だって、コンビニ辺りで400円程度の品が、700円でっせ、700円。
            ぼったくりとしか思えませんぜ!!



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