ガンガレ
人間、日々に疲れてくると、なにやら周囲が見えなくなってきたりするものである。
事実、最近のてんぱり様といったら、自分自身でも「よくぞここまで」と感心するほどである。
で、そんなある日、やっぱり気が重いながらも出社しようとした刹那、"それ"を見かけたのである。

電柱や案内図というのは実に雄弁だ。
ふと、電柱に貼り付けられた「右○」や「○教」のビラを見てふとそんな事を考えた。
場合によっては捨て看板。
これもアダルト系ビデヲ販売の店の捨て看板を見ると、どっかで見たようなキャラクターが付いていたりする。
私が見かけた中では、「殻鳥」の「クレア・バートン」であったりするし、遊人のキャラクターだったりもする。
ぉぃぉぃ著作権とか大丈夫なんか?とか思うのだが、作ってるほうは気にしちゃいない。
描きたいものを描きたいように描いてるだけなので、その後の事なんか知ったこっちゃない。
という事なのだろう。
これだけのメッセージを届けてくれる電柱を、それこそ雄弁と言わずなんと言おう。
因みに、これには電話ボックスも加わる。
これに至っては、K察に逮捕される可能性を秘めながらも、一生懸命ビラを貼ってる人達がいる。
使われていた絵柄を見てみると大御所竹井正樹氏であったり、最近見ないが南野琴氏であったり、えびふらい氏であったりと、見応えがあった。

話が少々それてきたので元に戻そう。
で、最近出勤の過程でこんなものを見かけたのである。

森さんガンガレ!

はて?これは応援メッセージなのか?
はてまた何かのメッセージなのか?
最近「森さん」と聞けば、真っ先に思い出されるのは、首相辞任カウントダウンTVと言われる"あの"御方ではなかろうか?
少なくとも私はそうである。
最近の支持率は既に一桁台であり、戦後の最低支持率記録と肩を並べるまで、あとコンマ5(※1)の剛の者である。
因みに最下位は、悪名高き消費税を導入した時の竹下登氏である。(※2)
5K国会だの何だのと言われ、KSD疑惑から始まり漁業研修船事故の辺りから、更に叩きは急加速。
見ているこっちもなんだか可哀想になってくるほどである。
(まぁ、江沢民主席と毛沢東を間違えるほどの御仁なので、そんなのはどこ吹く風ってな感じもするが・・・)
彼は現在身内からですら「ともかく辞めとけ、悪いことは言わんから」と言われるまでに成長(?)を果たした。
そんな彼を見ながら、きっと「頑張って欲しい」という声を、誰かに伝えたかった御仁の手によるものだろう。
森さん、あなたは強い味方を得ましたよ(多分)。

にしても、なぜ"ガンガレ"なのだろう?
何かのメッセージにしては謎が多すぎる。
ましてやここは木更津市街の駅前近辺ではあるものの、ダイエー閉店後にはちょっと寂れてきた通りの一角である。
ガンガレから連想できる言葉としては、"ガンパレ"がある。
PSで発売され、好評を博したというゲェムである。
正式には「高機動幻想ガンパレード・マーチ」というそうだが、私は18禁の同人誌で知ったクチなので、その正規の内容に関しては激しく勘違いしていると思われる。(※3)
そらもう(以下強制削除)(※4)。

そしてもう一点、私は某社の古傷に触れてしまう結果となる。
それは"ガンガル"である。
私自身、友人であるA氏がその某社の修理部でバイトを始めなければ、きっぱりすっぱり忘れていた存在である。
もう二十数年前になってしまうが、「機動戦士ガンダム」という作品が放映されたことはご存知の方、多数いらっしゃるだろう。
そして、ガンプラが発売されると、その人気たるやデパートのエスカレーター将棋倒し事件からスタートし、整理券が無くては、抱合せ販売で「ロボダッチ」を買うか何かしないと売ってはもらえないなど、子供から金を毟り取るような行為にまで及び、地元の某おもちゃ屋では整理券を入手するためには一回50円のくじを引いて当てなくてはならず、当時の私の小遣いでは、くじで一回当てるのに一週間分の小遣いを充てなくてはならないほどだった。
そんな中、バンダイの隆盛に指を咥えて見ていた会社は、パチもん商売をはじめる事になる・・・・。
思えば、"ジ・アニメージュ"なんかは、某アニメーション学院と組んでのプロジェクトで、やはりガンダムクラスのサイズ(約18メートル)のロボットが活躍するものであるが、(当然TVアニメではなく、キットを買うと、その中に漫画が入っていた)影響があったことは否めない。
この他にも、なんかデザインがよく似ているモノが沢山出ていたが、今回の"ガンガレ"に刺激され、思い出してしまった筆頭が"ガンガル"だった訳だ。

「東京○ルイの歴史は、パチもんの歴史だ」

A氏はこう断言する。
それが事実かは私には良くわからないが、私が最もよく覚えているのは、「作るモデルガン」シリーズだ。
この辺のノウハウが、後の電動式エアガンに収束し、今の隆盛をむかえたと思われる。
今では、子供用の電動ミニガンの生産や、ラジコン戦車90式を始め結構知られている商品が多い。
社長室には、それまでの歴史が並べられているとかで、こういった商品が陳列されているそうだが、何故かその中に「ガンガル」は無いらしい。
王貞治の一本足打法を模したプラモはちゃんと置いてあるのに、だ。
そして、この東京○ルイの歴史の暗部(又は禁忌)は、倉庫整理をしていた時に偶然奥から"発掘"され、修理部一同に回収された。
これにより「ガンガル」の存在は、歴史の影から再び蘇ったと言えよう。
しかし、発掘とか言うとまるで「ガリアン」みたいな気がしてくるのは、我ながら駄目駄目である。

ああ、それにしても気になる単語"ガンガレ"。
間違えただけなのか、別の意味なのか?
そして私のそんな思いをよそに、今もその落書きは、私の目の前で謎と言う大口を開けている。

※1=2月末頃放送のニュースステーションでの数字で、支持率8.5%
※2=消費税を導入し一気に支持率低下したこの政権は、戦後最低支持率8%で、今尚この記録は破られていない。
          (情報元※1が発表された日に放送されたニュースステーション)
※3=最近、電撃大王にて連載が開始され、話の背景がようやく判ってきた。(莫迦)
※4=最後の良心(爆)。知りたい人は女性に限り(以下削除)。←これが良心回路効果(しかもよく壊れる)




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