お出かけロケンロゥル(Part1)
「そうだ、大阪に行こう」
事の発端は、
「たみゅさんが友人の結婚式に出る為、大阪に行く。」
という出来事だった。
で、大阪といえば、私もコミケなどでお世話になった司ちん他、私の友人であるところの関西の虎の住まいでもある。
当然たみゅさんも、現地で会う約束をしていた。
そしてこの時、賽は投げられたのである。

ある日の夜。
実兄であるところの化け猫から電話がかかってきた。
用件を要約すれば、
「大阪行くぞ、コンチクショウ」
である。
(要約し過ぎ)
元々友人の結婚式に参加することがたみゅさんの目的であるので、一緒に大阪に行くことに関して躊躇していた私だが、化け猫の一言で踏ん切りがついた。
電話の受話器に向かって、要約すれば、
「行きやがるから、覚悟しやがれ」
と返答を送ったのであった。
(それは要約なのか?)
大阪に行くことをたみゅさんに伝えた私は、準備を開始せんが為、必要な装備の検討に入った。

「えーっと、先ず45AUTO(※1)は欠かせんな、バックアップはチーフか25AUTOってところか」
ちょっと待て。
「しかし、現代戦は浪費戦でもあるしなぁ・・・・、9パラの多弾数AUTOも欠かせん」
ちょっと待てってーの!
「そうなると、ラックの中を確認する限り、どうしてもM9(※2)に絞られるなぁ・・・・」
お前、人の話には耳を傾けないタイプだろう。
「を?久しぶりだな、俺」
今話を聞いた限りでは、どうも旅行に行く荷物の選択をしているようには見えないんだが?
「だって大阪だぞ、お・お・さ・か!」
だから?
「だって、ジャパニーズマフィアでブラックレインだぞ?」
ふむ?
「それに加えて、ケン・タカクラに松田優作なんだぞ?」
だから?
「あまつさえ、サイバーダインで血は白と相場が決まっとる!」
・・・・・。
「トドメは、割り箸で日本そばなんだからな!」
いや、途中はなんとなく分かったが、後半、ごっちゃになってるぞ、お前。
「いやさまぁ、最低限の嗜みとしてだなぁ・・・・」
もういい。
「お、流石オレ、よく分かってるじゃん」
呆れてものが言えん。
そー言う輩は、リアル893に大阪湾で海水浴させてもらうんだな。
「対応冷たいよ、俺」
ああ、どーせ俺はお前の中の最後の倫理、いや、むしろ良心だからな。
しかも、既に消えかかっとる。
「ん、じゃ後は俺の好きなように」
勝手にしやがれ、莫迦。

果たしてこんな危険なド阿呆を、大阪に解き放って良いものか?
かくして城司幾太の、
「西へ行こうランララン」
は、どんな結末を迎えるのか?
しかも、今まで一話完結でやっていながら、何と今回は次回に続いちゃったりするんだな、これが。

※1=日本国内では、"コルトガヴァメント"と呼ぶとわかる人が多い銃。因みにアメリカ国内では"45AUTO"と言われる。
ガヴァメントとは、政府支給品にのみ与えられる名前である。
※2=ダイ・ハード以来超有名になったベレッタM92Fの米軍採用モデル。
スライド後部がいきなり割れて吹っ飛んでくる等、欠陥と思われる話が飛び込んできたものの、バイオハザードでソウルエッジサムライエッジとかいうモデルも出たため日本では相変わらず人気が高い、弾数15+薬室1の多弾数オートである。
因みに筆者はこのバイオハザードモデルといわれるソレは、嫌いなクチ。



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