納涼企画「怖い話」

さて、我が家に5.1chのサラウンド環境が完成したと言うのは、改築ページや掲示板などを見た諸氏には既に知れ渡っている事であり、毎夜毎夜MP3を鳴らしては感動の雨あられについついボリュームアップ=親との抗争が絶えないと言う話は・・・・、あ、こりゃ皆さん初耳か。
さて、この環境が完成する直前に起こった、世にも恐ろしい話をしようと思う。
ある日の晩の事である。
アンプの到着が遅れていることに業を煮やした私は、とある計画を実行する事を決定した。

スピーカ配置計画

である。
当然アンプが到着していないのでは単なるこけおどし、張子の虎、赤べこ、さるぼぼ、ビリケンさん・・・・(一部関係ないものまで混ざっているが)、見た目以外には何にもならない事は百も承知だ。
だが来(きた)るべきアンプ到着に向けて、設置作業の高速化を図る為には、是非とも行っておかねばならない作業であった。
それまで一まとめにしておいたスピーカを手にとる。
現在敷設作業が完全に終了しているスピーカは、TVの上に設置されたセンタースピーカと置くだけポンのウーファのみ。
残るメインスピーカとリアスピーカのみが設置の対象である。
たぁ言え、メインの二台はTVの両脇にでんと設置してしまえば終了である。
今回話す恐怖体験は、このリアスピーカを設置中に発生したのである。
さて、スピーカと言うのは設置しただけでは音は出ない。
当然だね。
そうなると配線作業が必要になる。
さて、メイン、センター、ウーファの各スピーカは、アンプが設置される位置と殆ど離れていない為、配線は非常に容易である。
この辺は颯爽と終わらせる事に成功した私であるが、リアスピーカはそのケーブルの長さから、梁の隙間に隠しながら配線する必要があるばかりでなく、長さが8メートル前後になる。
そして尚且つ私の部屋の問題は、梁に置いてあるアイテムが結構沢山あると言う点である。
中でも大きな顔をしているのは銃器であり、改築ページ最終号で、リアスピーカの真中にショットガンが置いてあったのを覚えていらっしゃるだろうか?
片方のリアスピーカの設置を終わらせ、もう一台を設置中。今度はボルトアクションライフルがその進路を阻んでいた。
このライフル、実際のところただのエアガンだが、原型は二次大戦中のナチスドイツにて兵士に支給されていた有名ライフルである。
モデルガンメーカとして名を馳せたTANAKA製であり、ボルトを押し戻す際にエアポンプがコッキングされると言う実銃に則った方式を採用しており、付属の木製ストックの仕上げはこれまたかなり美しい銃である。
既に実戦(サバゲー)で使用するには時代遅れと化しており、ひっそりと余生を送っていたのだ。
まさかこのような時に、我が進路を妨害するとは思っても見なかったのであるが、そこはそれ、ものぐさな性格がキラリと光るこの一瞬である。

「いいや、このままライフルだけ避けて、配線しちゃえ」

この想いがモ式様の怒りを買ったのであろうか?

「なめんなこのガキ」

と言わんばかりに私の頭上めがけて落下したのである。
ゴンっ!!!
その刹那私の口から発せられた言葉は、

の゙

そして続けざま、銃床が私の足の小指に直撃である。
先程の攻撃からの連続技だ。
やられた私は先程の叫びもさめやらぬ内に、

お゙〜〜〜〜〜〜っ!!!

と叫んでいた。
きっと聞く人が聞けば、

の゙お゙〜〜〜〜っ!!!

というガマクジラ声が聞こえた事であろう。
さぞかし声が怖かったのではあるまいか・・・・・、と思う。

(どこが怖い話だったのやら)

2000年7月28日



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