学習リモコンという代物を、いままでにも何種類か使ったことがありますが、いまいち「これだ!」という製品にめぐり合えませんでした。
説明するまでも無いかとは思いますが、学習リモコンというのは、勉強しない子供にリモコンを向けて「ピッ」とかやると、あら不思議、宿題をやりはじ……え? 寒い? すみません。しかし(誰が付けたのか知りませんが)「学習」などと大仰な名前が付いているわりには、単に「別のリモコンの信号を記憶しておいて使える」だけで、応用が利くわけでもありません。
私が10数年前に初めて買ったのは、確かオンキョー製のやつで、まだ「学習リモコン」というカテゴリの製品が出始めの頃の製品でした。お値段は1万円くらいだったと思います。まだ家のどこかにあるはずなのですが、どこかの箱の奥のほうに入ってしまっているらしく発見できませんでした。
これは、そこそこ使いました。今どきの学習リモコンは「プリセット」とか言って、あらかじめ各メーカーの各種製品用の信号があらかじめ記録されていて、それに飽き足らない、たとえば「この機能はこのボタンじゃなくて、こっちのボタンにしたい」とか、あまりにもマイナーメーカーだったりマイナー製品だったりしてプリセットされていない機器の場合だけ学習すればいいようになっています。しかし、10数年前の製品にはプリセットされた信号など存在せず、確か、すべての信号を記憶させて使いました。と言っても、テレビとビデオデッキとCDプレーヤくらいだったはずですが。
ただ、このオンキョーの製品、ボタンがどれも同じくらいのサイズで小さく、手探りでボタンを探すのが困難でした。いちいち目でボタンを探すのが面倒になって、そのうち使わなくなってしまいました。
その後もいくつか使ってみました。クロッサム(これの昔のタイプ)という製品も使ってみたことがあります。これはPCとつないで信号の管理が出来たり、回転するダイヤル(?)でボタンの機能を選べたりして、遊ぶぶんには結構面白いのですが……いかんせん大き過ぎました。片手で持って手軽に使うというわけにもいかず、また今となってはボタンの数が少なすぎでした(まあ、よく使う機能だけを記憶させておくという手もありますが)。
学習リモコンを使う上で最大の(たぶん)問題点は、ボタンの説明(ボタンに書いてある文字)とは別の機能を学習せざるを得ないことがある、ということです。たとえば、いま手元にある学習リモコンには「イジェクト」または「取り出し」というボタンがありません。でも、ビデオデッキやDVDプレーヤにはイジェクトボタンは必須です。ですので、別のボタンにイジェクトの信号を学習することになってしまいます。
液晶タッチパネル式を使った学習リモコンというのも(値段が高いですが)いくつかあって、これならば、ボタンに表示する文字を設定できたりするようで、「そういうのにしたほうがいいかなあ」と思ったこともありました。でも「いや、まてよ。タッチパネル式って、手探りでボタンを押したりできないじゃん」。どうも世間的にも液晶タッチパネル式のリモコンは評判が悪いようで、思いとどまってよかったようです。
というわけで、なかなか「これだ!」という製品にめぐり合えず、ここのところ学習リモコンは使っていませんでした。
しかし、リモコンの数は着実に増えています。いま、ここにあるリモコンは、テレビ用、STB(ケーブルテレビのチューナーのようなやつ)用、DVDレコーダ用、DVDプレーヤ用、ビデオデッキ用、CDプレーヤ用、エアコン用、照明用、計8つもあります。
そんなわけで、ものは試しということで、SONYのRM-PL500Dという製品を買ってみました。8台もの機器の学習ができますし、最近のデジタル放送で必要な「青」「赤」「緑」「黄」ボタンも付いていますし、それより何より、値段が安いのがいいです。
ロジクールからHarmony 882という、PCにつないだりできる、かなり高級なリモコンが発売されたことは知っていたので「これってどんなもんだろうか」と情報をいろいろあさっていたところ、2ちゃんねるの「学習リモコンまとめサイト」というところにたどりつきました。そこや、2ちゃんねるのスレッドを見た限りでは、ソニーのRM-PL500Dで十分という結論になりました。
値段のわりにはいいですね、これ。PCにつないだり、とか出来ませんが、だいたいにして一旦信号を記憶してしまえば、あとは信号の入れ替えがそんなにあるわけじゃないですし、これで十分。
というわけで、今年はじめて買ったソニー製品でした……「最近ソニー製品って買ってないよなあ」と言っていたわりには結構買っているかも。まあ安い製品ばかりですが。