新・闘わないプログラマ No.416

Photoshop


大掃除をしていて、もう何年も中を見たことがなかった箱を覗いてみたところ、Adobe Photoshop 2.0Jのインストールメディアを発見しました。Mac用で、メディアは当然フロッピーディスクです。シリアル番号が“PCJxxxxx9208-xxx”(xは伏字)でして、これは92年8月のことかなあ、と勝手に推測しています。確か買ったのが92年の秋頃だったと記憶していますので、その記憶と合致しますので。
前にも何度か書いたことがありますが、このPhotoshopを使いたいがためだけに、私は当時むちゃくちゃ高かったMacintoshを買ったのです。VRAMを増設すると2MBの大容量(←当時としては)になり、24ビットカラーで832×624の大画面(←当時としては)の表示が可能、メインメモリも増設すれば20MBの大容量(←当時としては)が可能で、フォトレタッチを安価で(←当時としては)行うならMacintosh以外の選択肢はありませんでした。で、このMacintoshがおおよそ100万円。そして当のPhotoshop自体も確か15万円前後したと記憶しています。
そして、これだけの投資を行ってフォトレタッチを行うための道具は揃ったのですが、でも問題がありました。それは何かと言うと、入力と出力の機器が無かったのです。いや、正確には、入力機器としてはEPSONのフラットベッドスキャナが、出力機器としてはHPのインクジェットプリンタがあることはありました。
当時のフラットベッドスキャナは撮影したフィルムを読むことは出来ませんでしたから、いったんプリント(写真を印画紙に焼き付ける)してから、それをスキャナで読み込ませる、ということをしなければいけませんでした。これによって画質はかなり落ちてしまいます。また、インクジェットプリンタの画質は今から見たらとても写真とは呼べないようなお粗末なものでした。フィルムを直接スキャンできるスキャナや、まともに写真画質で印刷するプリンタは、いずれも100万円以上した時代の話です。
まあ、その後、フィルムのスキャンについてはPhotoCDなんてサービスができて、それを利用できるようになったり、写真画質のインクジェットプリンタを買ったりして、入出力環境もそれなりに改善はしましたが。

さて、件のPhotoshopは、その後確か、2.0→2.5→3.0→4.0と3回ばかりバージョンアップしたと記憶しています。あとは、Mac版PhotoshopがPowerPC専用になったので、バージョンアップはしていませんでした(持っていたMacintoshのCPUが68040だったので)。
その後、Windowsを主に使うようになって、ちょうどそのころに買ったスキャナにPhotoshop LE 5.0という機能限定版(?)が付属してきたので、それ以降これを主に使ってきました。当時、確かMac版Photoshopユーザ向けにWindows版Photoshopの優待販売(プラットフォーム乗り換えアップグレードだったかも?)があったと記憶していますが、なぜかそれはやらずじまいでした。
で、最近、さすがにもうかなり前のバージョンなのでそろそろ新しくしようか、と思い、まずは安いPhotoshop Elementsの試用版をダウンロードして触ってみたのですが、どうもしっくりきません。「お手軽に○○ができます」というのが、アマチュア向けのソフトであるPhotoshop Elementsのコンセプトなんでしょうけど、「アマチュアならこれで十分でしょ」って言われているみたいで、確かにまあそれはそのとおりなんでしょうけど、なんか違和感がありました。あと、パッケージに書いている「ぷろなみ」。「プロ並み」ってなんだよ、と思ってしまったわけです。
というわけで、Photoshop LEやElementsを持っている人向けの優待販売(5万円+消費税+送料)で、Photoshop CS2という最新バージョンを買ってしまったわけですが「しっくりこない」というだけでこの出費をするだけの価値があるのかどうかは、かなり疑問が残るところではあります。ううむ。

というわけで、いろいろと触ってみているところです。何なら知らない機能がいっぱい増えてるようなので、ぼちぼち使い方を調べていこうかと思っているところです。最近のソフトにしては珍しく厚めのマニュアルが付いてきていますし。あ、でも手元にある4.0のマニュアルはカラーだったのに、CS2のマニュアルは白黒ですね。フォトレタッチソフトのマニュアルが白黒というのも、何かアレのような気もしますが。
それはともかく、新機能より何より、以前からある機能すらちゃんと使いこなせていないような気もしますけど。ペンツール(ベジェ曲線)なんて、さっぱり引けませんし。

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