新・闘わないプログラマ No.301

偵察


そんなわけで本が発売されたわけで、発売日の当日、仕事帰りに八重洲ブックセンターに寄ってみてきました。エスカレータで3階まで上がったところでふと上を見ると「プログラマーズ叢書創刊 アホでマヌケなプログラミング」(確かこんな文面だったような)というでっかい看板が天井からぶら下がっているではないですか。で、その看板の真下に本が平積みしてありました。良く見たら、本の置いてある台の下にも看板が。ううむ、ここまで派手に売り出してバチが当ったりしないでしょうか。
そんなわけで、無事発売されたことを確認した私はエスカレータで1階に下りたわけですが、1階のエスカレータの降り口に人だかりが出来ている。何かと思って見ると「大江健三郎サイン会」と書かれていまして、その大江氏がサインをしているところでした。実物を見るのは初めてだったりしますが、「やっぱり写真とそっくりだ」などとわけのわからない感想を持ってしまった私なのでした。
というような話を、電話で知人にしたら「おまえはサイン会をやらんのか?」などと言われてしまったのですが、んなもん出来るかい(いろんな意味で)。だいたい、本のサインっていったいどこにしたらいいのか知らない私だったりするのです。

まあ、この日はこれだけだったのですが、週末に校正を手伝ってくれた知人に本を渡すために新宿まで出る用事があったので、ここはyomoyomoさん真似をして、いくつかの書店を廻って来ました。
とりあえずは、家の最寄駅にあるショッピングセンター内の書店。そこそこの大きさの書店だし、新刊は平積みされていることも多いので…と思いつつ探してみると、コンピュータ関連新刊コーナー2冊だけ普通に立ててありました。平積みはしてくれないのねー、と悲しみに打ちひしがれつつ都内に向かう私なのでありました。
まずは、渋谷。通勤で毎日この駅を通っているのに、ここで外に出ることはめったに無い、というところです。いやもう、渋谷という街の年齢制限にひっかかってそうでして。ここで一番大きな書店はブックファーストだと聞いたことがあるので、とりあえずそこに行ってみることにしました。確か東急百貨店本店の近くにあったはず、と記憶をたどりながらなんとか到達。目指す本は…新刊本を立ててあるところに数冊置いていました。なんかいまいち地味な気がするのは気のせいでしょうか。
渋谷を後に、今度は神保町に向かいます。神保町では書泉グランデと三省堂を覗いてみましたが、いずれも新刊本コーナーに平積み。ま、こんなもんでしょうか。さて、知人との待ち合わせは新宿なのですが、約束の時刻までにはまだ時間があります。このまままっすぐ新宿まで行っても時間が余ってしまうので、さてどうしようか、と考え「そういえば、池袋に日本最大の書店がある、と聞いたことがあるなあ。ジュンク堂だっけ」というわけで、行ってみることにしました。何せ私にとって池袋はほとんど行く機会も無い街なので、そのジュンク堂にも行ったことが無かったわけですが、いい機会なので行ってみることにしました。
その池袋のジュンク堂、会計は1階ですべて行う珍しい形態なんですね。どうせ帰る時には必ず1階を通るので、この方が便利かも知れません。店内の雰囲気もいいし(雑然としているところが多い他の書店と比較して、整然と本が並んでいる感じがある。全体的に木を多用した内装もいい)、通勤途中のように身近にあれば利用したい書店ではあります。さて、お目当ての本に関しては、新刊本を乗せる台の上に平積みしてあるという、とりたててどうということもない地味な売り方でした。
このジュンク堂はもう少し見て廻りたかったのですが、残念ながら新宿での待ち合わせ時間が迫ってきたので、急いで山手線に乗った私でした(ジュンク堂からJRの改札まで結構遠かった)。

さてさて、それで新宿で知人に本を渡して、その後、一緒に紀伊国屋書店(本店? 東口にあるやつ)に行くことになりました。ここは、以前から人が多すぎて苦手な書店だったのですが(本来の客以外にも、待ち合わせなどで使われることが多いようで…かく言う私も何度もここで待ち合わせをしたことがありますから、文句を言う筋合いではないのですけど)、私が行ったときには意外なほど空いてました。最近は南口にも紀伊国屋書店が出来たので、客が減ったのでしょうか。
で、知人と一緒にコンピュータ書籍コーナー探したのですが、新刊本コーナーには置いていず、一番奥の「プログラミング」本のコーナーにひっそりと平積みされているのを発見。ううむ、こりゃ地味だなあ。ま、こんなもんか。などと言いつつ帰るためにレジの前を通りかかったところ、レジ横のワゴン1つをほぼ占有してあの表紙が並んでいるではないですか。ワゴンには看板まで立ててあるし。
しかし、地味なのもアレですが、ここまで派手なのも…これだけやって、もしかして全然売れなかったりすると…ねえ。というわけで、そんなところにどっさり置いてあるとは思いもよらなかった我々としては、全くそんな場所は目に入っていなかった、というオチでした。

まあ、そんなわけで週末は都心にある大手書店めぐりをしてみましたが、いやもう疲れました。歩いた距離だけでもかなりのものだと思います。しかし、そんなことより、誰一人としてこの本を買っているところに出会わなかったというのも…立ち読みしている人は見かけたのですが、その人は買わないで行ってしまいました。しくしく。
あれ? そういえば、これだけ書店めぐりをしたというのに、自分も1冊も本を買っていない、ということに今更ながら気づきました。ううむ。

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