新・闘わないプログラマ No.153

パッチ


この週末は、家にいなければいけない用事があったこともあって、家のPCの環境整備をずっとやっていました…いやあ、なんて有意義な週末の過ごし方だったんだろう…土曜日なんか天気がよかったのにね。
それはともかく、アプリケーションやドライバのパッチの適用とか、機器のファームウェアのバージョンアップとか、そんなんを沢山やっていました。
昔(って、何年前のことやら)と違って、その手のパッチ類は、いまでは各会社のサイトからダウンロード出来るのが当たり前なので、便利になりましたよね。
ずっと昔は、なんか障害があると、その製品の会社のサポートに電話をかけてフロッピーを送ってもらったり(これが有料だったりすることもあったりして)、もうちょっと時代を下ると、パソコン通信で取ってこれるようになったのはいいけど、「あ、ウチはNiftyServeにしか置いてないから」とか「それはPC-VANから取ってきて下さい」とか、「オレはそんなところ入ってねーぞ」と言うようなこともしばしばあって…。
一番つらかったのは、アメリカ製のソフトで、パッチがその会社が運営しているパソコン通信にしか置いていなくて、アメリカまで国際電話をかけて取りに行った事ですね ←しかもそのパッチ、自分の抱えていた問題を解決してくれなかった、しくしく。
まあ、それに比べれば、インターネット経由で間単に取って来れるようになった、というのは隔世の感があったりするわけです。

ソフトウェアやハードウェアのサイトで一番有用なのが、この手のパッチのダウンロードのページだったりするわけで、少なくとも「社長のご挨拶」なんてページよりは百万倍くらい参照されているはずなのですけど、会社によっては、このダウンロードページがどこにあるのか分かりづらいサイトもかなりありますね。
余談ですけど、こういう企業のサイトって、製品情報と、FAQと、あとこのダウンロードと、まあ有益なのはそのくらいでしょうかね。私が、何か買おうと思ったときに、ある程度候補を挙げたら、あとはその会社のサイトを見て、FAQとかダウンロードのページを見て、どの程度サポートが充実しているか、なんてのを確認することが多いです。まあ、ほぼ同じくらいの魅力の製品だったら、文句無しにwebでのサポートの充実している会社を選びます。
前にも書いたと思うんですけど、私自身は電話などによるサポートセンターってほとんど使ったことがありません。繋がらないし、余り信頼できないし、だいたい平日の昼間しかやっていないところがほとんどだし。
まあ、サポートのページなんて、手間ばかりかかって直接収入に結びつかないし、なんて思っているような会社もありそうですけど、私なんかから見れば、製品情報で美辞麗句を並べるよりも、サポートのページを充実させた方がずっと好感度が高いんですけどねえ。
企業としての危機管理のやりかたとして、いまどきバグなんかのトラブルをいくら隠しても、すぐに広まっちゃいますから、だったら先手を打ってそういうのをちゃんと公開した上で「いついつまでに直します」とやった方がずっと評価が高まると思うんですけどね。

あー、いつものことながら、話が盛大にずれてしまいました。元に戻します。
とにかく、ここのところ面倒くさくて、この手のパッチ当てやファームウェアのバージョンアップを全然やってなかったので、この機にいろいろやって置こうか、などと思ったわけです。
まず手始めは、失敗すると怖い、と言われている、PCのマザーボードのBIOSのバージョンアップ。Windows2000を使う上で、電源管理のあたりとか、いまいち不審な動きをすることがあって、まえまえからやろうと思いつつも、面倒なのでやってこなかったので、この際やっちゃおう、というわけです。
うちのPC、自分で組み立てたデスクトップPCと、ノートPCと、どちらもBIOSが1年以上まえのやつでかなり古いので、両方ともやりました。IBMのノートPCの方は、ダウンロードしたプログラムでBIOS書き換えのためのブートフロッピーが自動的に出来るようになっているので簡単なのですけど、デスクトップPCの方のやつは自分でDOS起動用フロッピーを作成して、そのフロッピーにBIOS書き換えプログラムと新BIOSイメージを入れて、どうたらこうたら、なんていう作業が必要で、DOSを知らない人には難しいかも知れないなあ、などと思いました。
しかし、このBIOS書き換えって、いつやってもどきどきします…書き換え中なんて、思わず息を止めちゃったりして ←んなことやっても、何の影響も無いのですけどね。
とは言うものの、私もPCのマザーボードのBIOS書き換えは、仕事も含めてかなり(100台近く?)やっていますけど、一度も失敗したことは無かったりしますけど。実際問題、そんなに失敗するものなのでしょうか?

次に、ダイヤルアップルータ。ヤマハのRTA52iってやつですけど、これってデザインが突飛なわりには(この間出た、無線LANアクセスポイント内蔵のやつはもっと突飛か?)、中身はオーソドックスと言うか、CISCOのルータに似ているというか、まあ私にとっては扱いやすいですね。
ちょっと細かいことをやろうとすると、コマンドを打たないといけなかったりして、一般にはウケがよくないかも知れませんが、私なんかのような人間にはtelnetで入ってちょこちょこっとコマンドを打てるこっちの方が便利です。
で、このダイヤルアップルータのファームウェアの新しいやつを入れました。このファームウェアはtftpっていうファイル転送のプロトコルを使ってファイルを送ってやると、あとは自動的にバージョンアップして再起動して…って感じで、Windowsが無いからファームウェアのバージョンアップができなーい、なんていうことも無くて、こういうところにも好感が持てます。
まあ、Windows上からなら、ダブルクリックするだけでファームウェアを転送してくれるプログラムもあって、こっちの方が簡単ですし、私もそれでやりましたけど、その他の方法もちゃんと用意してあるというのはさすがです。

でもって、今回やった作業のうちで一番厄介だったのが、メルコの無線LANのアクセスポイントのファームウェアのバージョンアップと、(無線LANの)PCカードのドライバのバージョンアップでした。
まず、アクセスポイントのファームウェアはですけど、メルコのダウンロードサイトの説明に下記のようなことが書いてありました。

注意)本バージョンのファームウェアを書き込んだ場合、バージョンダウンすることができなくなります。ご了承ください。

これって、つまり新しいファームウェアを入れて、それに不具合があっても、元に戻すことはできないよー、ってことでしょう。こういうのって非常に困ります。
まあ別に問題が無ければ、ファームウェアのバージョンアップなどしない方がいいのですけど、無線LANにちょっとした不審な動きがあったものですから、出来れば新しいやつを入れたいなあ、なんて思っていたところなのです。でも、この脅しはねえ…「ご了承下さい」ったって。何で戻せるようにしなかったんだろ?
まあ、このファームウェアが発表されてから2週間経っているし、その間に不具合の報告は無さそうだし、駄目でも無線LANがしばらく使えないだけなので、思い切って入れてみました。
で、とりあえず不具合は発生していません。ただ、このファームウェアを入れると、今までの設定が全部消えちゃうんですね…しくしく。上に書いたヤマハのダイヤルアップルータは、ファームウェアを入れ替えても設定は消えなかったので、それと比較すると不便だなあ、などと思ったり。
結局、いろいろな設定をやり直したりして、結構面倒な思いをすることに…。

それから、無線LANのPCカード、これのドライバも新しくなっているので、それも更新しました。で、Windows2000の方はほとんど問題なく行ったのですが、ノートPCに入れているWindows98の場合のドライバの更新、こいつがちょっと…いや、ドライバが悪いわけじゃなくて、Windows9xのそのあたりの管理というか、そういうのがタコなのが悪いのですけど。
とにかくLANカードのドライバを入れると、Windows98は、何故かTCP/IP関連のモジュールをWindows98のCD-ROMから(すでに入っているにも関わらず)読もうとします。で、うちのノートPC、CD-ROMは内蔵していないので、外付けのやつをつけて、それからWindows98のCD-ROMを探し出して、なんとかドライバのインストールは完了。ここで再起動を要求してきますので再起動。
何故かシャットダウンが途中で止まっちゃった(Windows9xではよくあることですね)ので、むりやり電源を切って再起動。なんか起動時間が長い。やっと立ち上がったので無線LAN経由のネットワーク接続を調べてみると…出来ない。いろいろ調べてみると、無線LANドライバの設定で、アクセスポイントのESS IDってやつがクリアされている。何で消えるんだよー、と思いながらESS IDを設定すると、また再起動要求。
でもって、上と全く同じ現象が起きて、またネットワーク接続が出来ない。またまたいろいろ調べてみると、IPアドレスの設定が「自動的に取得」になっている。こらこらこらこら、勝手に変えるんじゃない。仕方が無いので、IPアドレスを設定すると…今度はまたまたWindows98のCD-ROMを要求してくる。またTCP/IPもモジュールを入れなおしているようなのですけど、IPアドレスの設定を変えただけで、どうしてこんなことが必要なわけ?? で、それが終わるとやっぱり再起動要求。
今度こそは…やっと繋がりました、家のサーバには。で、インターネット接続を試みてみると…「Destination host unreachable」。あ゛ー、デフォルトゲートウェイの設定も消えちゃったかー。しょうがないなあ、とデフォルトゲートウェイを設定をすると、またまた再起動。
しかしまあ、たかがLANインターフェースのドライバを入れ替えようとしただけで、なんでここまで再起動しないといけないんでしょうか…まあ、私が一度に全部設定しなかったのが悪いとも言えるのですけど、なんで設定が消えちゃうんでしょうね。
だからWindows98って、キライ。

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