思ツタコト No.40

わざとやっているのか?


この間、日経BP社から来た「日経ビジネス」の宣伝のダイレクトメールをネタにして、こんなことを書いたのですけど、

「ビジネスの最前線でご活躍中の○○様に『日経ビジネス』をお勧めいたします」
ご丁寧に、ワープロかなんかの差しこみ印刷を使って「○○」のところに名前が書いてある。
そーか、知らなかった、私って「ビジネスの最前線でご活躍中」だったんだー。「ビジネス」ねえ、「最前線」ねえ、でもって「ご活躍中」ねえ……。

その後、その手のダイレクトメールはずっと来なかったので、私は「ビジネスの最前線でご活躍」では無い、ということがバレてしまったのだろうか、などと不安に思っていたのですけど(嘘)、来ましたよ、また。
しかしまあ、タイミングのよいことで……もしかして、私の駄文を読んで、慌てて出したのかしらん?? って、そんなわけ無いですね、こんなところを読んでいるはずも無いし。

まあ、わざわざ送ってくれたものを、そのままゴミ箱に捨ててしまうのは大変申し訳無いことなのではないか、などと思うわけで、折角なので紹介させていただこうか、などと(←やな性格)
まず、封筒はというと、一見筆で書いたと見間違うばかりの楷書体の宛名書き。いやあ、よくいますよね、ワープロを使い始めたばかりの人間に、いろんなフォントを使ってみたくてうずうずしている人。
中に入っている挨拶状(?)がまた、なかなかなものです。まず、

年頭にあたり、なぜ、○○様に「日経ビジネス」のご購読をお薦めするのでしょうか。
それは、会社の明日を担うあなた様が、他では得にくい斬新なビジネス・ヒントをお求めになっている、と拝察したからです。

差しこみ印刷を駆使して、名前を入れているところも素晴らしいが、私って「会社の明日」を担っていたんですねえ、いやあ、知りませんでした。私も知らなかったことを、なぜ日経BP社は知っているのでしょうか?? 謎だ。
でもって、「斬新なビジネス・ヒント」ねえ、そんなもの求めていたつもりは無いのですけど……それ、どこから聞きました? > 日経BPの人
さらに、

決意も新たに今世紀最後の新年を迎えられた○○様には、我が国NO.1の購読者数を誇る「日経ビジネス」をぜひお役立ていただきたくご案内申し上げた次第です。

ねえねえ、どうして私が「決意も新たに今世紀最後の新年を迎え」たこと知っているの?? 今年こそは、月に一度は部屋の掃除をしよう、と決意を新たにしたんだけど、なんでそんなこと分かっちゃったんだろ? 不思議だ。あ、そーいや、もう2月だってのに、今年はまだ部屋の片付けをしてないや。
ところで話は変わるけど、「我が国NO.1の購読者数を誇る」って、もしかして「少年なんちゃら」とかいう漫画雑誌より多いの??
さらにさらに、

弊誌ならではの『生きた情報』の数々が、多くの人との出会いが人生観を広げるように、○○様のビジネスの視野を広げ、日々の意思決定を協力にサポートします。

「日々の意思決定」って言うと、やっぱりあれですか?
「今日の昼めしは、外で食べようかなあ、でも、給料日前でカネが無いから、社員食堂のB定食(450円)で我慢するかなあ。A定食(600円)は高い割に、大したことないからなあ」とか、そういうやつ?
でもって、

いかがでしょうか。○○様には、きっと「日経ビジネス」の情報価値をご理解いただけることと確信いたしております。

あらら、確信しちゃったよ、この人。
うーん、そうねえ、「給料日前に、安くて美味い昼食の店、1000軒」とかいうような情報が載っているのなら認めてあげます。そういうことでヨロシク。

あ、そうそう言い忘れてましたけど、私って「ビジネス」って言葉を聞くと、じんましんが出るんですよねー。

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