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2001-2002 シーズン新演出2001-2002シーズンの新演出と主な出演者は次の通りである。
これらの中で、ヴォルフ-フェッラーリの「スライ」は特に注目に値するだろう。 ドミンゴ、マリア・グレギーナ、ホアン・ポンスなどの競演で、4月1日から5月4日まで9回の公演がある。 そしてプロコフィエフの「戦争と平和」だ。 こちらは2月14日から3月19日までの10回公演だ。 どちらもメット初登場の作品である。 |
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2001-2002 シーズンに観た作品
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7時半、幕が開きこのエピグラフが大合唱で歌われるが、なんとすばらしい響きだろう。 ゲルギエフの指揮はMETでは「ボリス」、そして「オランダ人」を聞いたことがあるが、このオペラの出だしは今まで聞いたものとは全く次元の異なるすばらしさだ。 最初の1音から魅惑されてしまった。 場面がオトラドーノエのロストフ家の領地に変わると、今度は対照的に静寂の世界に移り、夜アンドレーが寝付かれず戸外を逍遥していると、ナターシャとソーニャの声が聞こえてくる。 アンナ・ネトレプコとエカテリーナ・セメンチュク、そしてディミートリー・ホロフトフスキーの誰もががすばらしい。 第二場の貴族の邸での舞踏会の場も舞台は美しく、演出は秀逸できめ細かく一部のすきもない。 第二部に移り、シーン9の大砲が両陣営から発射される時の音がまたすごい。 そして12場、ボロディノの包帯所でアンドレーは「ピティ、ピティ、ピティ」という静かな音を聞きつけ、自身でも口ずさむ。 これとそれに続く、かけつけたナターシャとの再会と許しの場面の2人がまた良い。 そしてフィナーレでクトゥーゾフがロシヤは救われたと宣言して幕となる。 主役級の歌手の誰もがすばらしい歌唱を聞かせてくれたのだが、彼らの体型、容姿も役にぴったりと言うのも大成功の要因だ。 総勢350名が舞台上に乗るというマリインスキー劇場とのこの共同制作の当作品だが、クトゥーゾフを歌うサミュエル・ラメイ以外は主役のほとんどがマリインスキー劇場の歌手で固められている。 これらの歌手の大半が2003年の日本公演にも参加するようだ。 ネトレプコ、ホロストフスキー、ゲ-ガム・グリゴリアン、ヴァシーリー・ゲレロなどだ。 通常このような超大作のオペラ化では中身のないつまらないものになりがちだが、プロコフィエフとミラ・メンデルソンはナターシャとアンドレーの恋愛を中心に、すばらしいリブレットを完成させた。 プロコフィエフの曲には随所に親しみ深い旋律がちりばめられており、一度気に入るとこの作品の中毒から容易に抜けられなくなると言うような作品だ。 終演は11時45分近くになり、ニュー・ジャージーのホテルに帰ると2時近くなる。 しかし余りのすばらしさに、2月21日にもう一度この作品を見てしまった。 |
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今までドミンゴの出る公演はチケットの入手に苦労していたのだが、少し様子が違う。 しかも「ナブッコ」でニューヨークでも大成功しているマリア・グレギーナとの共演である。 劇場内はMETでもこれほど席の埋まらない公演があるのかと驚くほどの入りの悪さであったが、公演を見終わると理由はすぐにわかった。 まずヴォルフ=フェラーリの作品そのものが、ひょっとすると指揮者の責任かもしれないが、インパクトがないのである。 そうそうたる歌手をそろえてはいても心に残るような歌唱は残念ながら聞かれなかった。 |
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2002−2003 シーズン新演出
カンパネッラ指揮のベッリーニの「海賊」も面白そうである。 |
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2002−2003 シーズンに観た作品
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