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リンカーン・センターの中央に堂々と建つメトロポリタン・オペラ・ハウス。 その全面ガラスの正面は夕闇が迫るとさらに輝きが増す。 向って左側のガラス越しに見える赤い部分と同じく右側の草色の部分はシャガール
Marc Chagall の大壁画「音楽の勝利」と「音楽の泉」。 左下はその「音楽の勝利」の下絵のディテールをもとに新メトロポリタン・オペラのオープニングのためにシャルル・ソルリエ
Charles Sorlier によって制作されたポスター「カルメン」(3,000枚+シャガール署名入り100枚+作者用若干)。 下右側は同じく右壁画下絵のディテールからソルリエによって制作されたポスター「魔笛」(3,000枚+シャガール署名入り100枚+作者用若干)で、こちらはシャガールが装置と衣装を担当して1967年2月19日に初演された「魔笛」のためのものである。
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建物の中に入ってみよう。 ボックス・オフィスは向って右手、その奥にザ・オペラ・ショップThe
Opera Shop がある。
劇場への入口(チケットもぎり)は建物中央で、そこから優雅で広い階段が2階へといざなう。 2階には、外の噴水の方から見て左手にドリンク類等を売るカウンター、右手にレストランがある。 これらの後ろに前記のシャガールの大壁画があるわけだ。 この2階にはテラスがあり、幕間にここへ出るのもお奨めだ。
客席は下からオーケストラ Orchestra、パルテール Parterre、グランド・ティアー
Grand Tier、ドレス・サークル Dress Circle、バルコニー Balcony、ファミ リー・サークルとなる。 天井桟敷のファミリー・サークルからは舞台は遥か下方だ。 地下にはレスト・ルームの他ドリンク、軽食を売るカウンターがあり、その前が劇場地下出入口で、ここから地下道が66丁目の地下鉄駅まで続いている。 また劇場地下出入口の前にもザ・オペラ・ショップがあり、CD、DVD、書籍やスーベニア類が売られている。 シティー・オペラのスーベニアもここで手に入る。
舞台とオーケストラ・ボックスは左写真の通りで、座席の赤色がまばゆいばかりだ。 シートの背もたれにはメット・タイトルス
MET Titles という字幕表示装置がついている。 これは個人用で、不要な場合には消せば良いのだが、便利なのでついつけたままにしてしまうと、それに神経が集中してしまって肝心な舞台上の歌唱と演技への集中度合いが落ちてしまう危険性も含んでいる。
メットで一つ注目しなければならないのは、その予算のうち3分の2が入場料収入と雑収入で、残りがメッツ・パトロン・プログラム
Mrt's Patron Program とメトロポリタン・オペラ・ギルド Metropolitan Opera
Guild を通しての寄付によってまかなわれている点である。
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最初のメトロポリタン・オペラ・ハウスはマンハッタンの39丁目のブロードウェイ沿いの場所に建てられた。 その初期の段階では演奏スタイルがしばしば変更されたと言う。 すなわち最初は「カルメン」や「ローエングリン」を含む全ての公演をイタリア語で上演すると言う時代があり、次にはヴェルディの「アイーダ」などを含め全てをドイツ語で上演すると言った時代があった。 しかしその後ほとんどの上演を原語で行うと言う方針に変わり、現在に至っている。
メットは創立当時から世界最高峰の演奏を提供してきたと言われるが、それらを支えてきた指揮者達にはトスカニーニ
Arturo Toscanini、マーラー Gustav Mahler、ワルター Buruno Walter、セル
George Szell 等の錚錚たる名前が並んでいる。 歌手についても世界中からスーパー・スター達を集めているが、面白いところでは1903年にメット・デビューを果たしたカルーソー
Enrico Caruso のメット公演回数が、彼の他の歌劇場での公演回数の合計より多いということだ。
39丁目のオペラ・ハウスは当初からその舞台装置が適切でないことが明らかだった。 そこでメットはリンカーン・センター
Lincoln Center for the Performing Arts に参加することとなった。 新しいメトロポリタン・オペラ・ハウスは1966年9月に開場する。 その後1995年には「メット・タイトルス」が設置された。
1971年にメット・デビューを果たしたレヴァイン James Levine が1986年に芸術監督に就任し、現在に至っている。
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2004 - 2005 シーズンのシングル・チケットは次の通りだ。
座席位置 |
月曜 - 木曜 |
金曜 |
土曜 |
新演出初日/特定日 |
Orchestra Prime |
$170.00 |
$200.00 |
$215.00 |
$250.00*/$170.00 |
Orchestra Balance |
$110.00 |
$135.00 |
$145.00 |
$110.00 |
Orchestra Rear |
$95.00 |
$105.00 |
$115.00 |
$95.00 |
Center Parterre |
$315.00 |
$315.00 |
$315.00 |
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Side Parterre |
$110.00 |
$135.00 |
$145.00 |
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Front Grand Tier A-D |
$170.00 |
$200.00 |
$215.00 |
$250.00*/$170.00 |
Rear Grand Tier E-G |
$110.00 |
$135.00 |
$1145.00 |
$110.00 |
Dress Circle |
$95.00 |
$110.00 |
$115.00 |
$95.00 |
Balcony |
$63.00 |
$68.00 |
$75.00 |
$75.00* |
Family Circle |
$26.00 |
$35.00 |
$40.00 |
$50.00* |
このシーズンの特定日は10月8日、12月2日、4月21日、5月13日。
* コントリビューション部分がチケット上に表示される。 |
チケットの予約は次のURLから行うことが出来、1オーダーに付き$5.50のハンドリング・チャージがかかる。 その他にドネーションをするかどうか聞いてくるが、その推奨金額は発注する席によって変化する。 なお、今回は寄付をしませんという選択もある。 チケットの予約にはアメックス、ビザまたはマスター・カードが必要で、またチケットの郵送サービスはない。 必ずボックス・オフィスでピック・アップしなければならない。 いったんオーダーしたチケットの払い戻し、交換、キャンセルには一切応じてくれない。 なおインターネットで注文し良い席をもらったためしはない。
http://www.metopera.org/season/
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