愚行連鎖 WorksGBの道具達-27

次男坊専用マシン進水

さて、前回の“予言”通り、次男坊用のマシンを建造してしまった。
今回の製作コンセプトは、カミさんマシンを作ったときと同じで、在庫の有効利用。
更に「如何に廉く、かつ快適な実用性を持ったマシン」を作るか、である。
どうせ自作するなら、その都度ポリシーを確立して目標を目指さないと面白くない。

手持ちパーツは
CPU:Celeron 433MHz
SANYO K6Cooler
CD-ROM:MITUSUMI FX4820
FDD:Panasonic
NIC:COREGA Ether PCI-T
MEMORY:BUFFALO 32MB DIMM
OTHER
SPEAKER:FUJITSU Desktop
MIC:IBM Desktop
FAN:SUNON 8φ
Cable etc.…
と言ったところである。

Classic Pentiumや486、ISAカードや72Pin SIMM、4倍速以下のCD-ROM、1GBまでのHDD等々もごろごろあるが…今となってはどうもならん。



ELITE P6BAP-A+ 今回のチョイスは、かつては品質などのトラブル発生もあり、自作マニア諸氏には余り評判がよろしくないようだが、安さではピカイチ! のELITEのマザーである。
型番はP6BAP-A+、これもクセの強い、しかし個人的に大好きなVIAのChip-Set 82C693A/596B…Apollo133である。
以前から興味があったが、廉価製作にも貢献するオンボードオーディオである。
但し、ビデオだけはオンボードは避けるのも当初のコンセプトであった。
もちろん、本品もAGPスロットを持っている。


オンボードビデオは手軽で事務用などにはもってこいであるが、遊びマシンには少々心許ない。
それ以上に、ビデオ如きに高価なメインメモリをシェアされるなど、とんでもないことである。
また、今回は予算の関係で見送りとなったが、次男坊の要求仕様に“DVD再生”があったことも大きな理由である。

「ゲームはプレステでやるから…」
我が息子ながら分かってらっしゃる。
PCで一番金が掛かるのが、ゲーム対応パーツである。
主たる用途は、ご多聞に漏れずネットサーフィンであろう。
もしかしたらゲーム機のデータ解析がしたいのかも知れない。
どちらにしてもマシンパワーにはそれほど気を遣わなくても快適な環境が構築できるはずの用途である。

SPARKLE SP5200/16MB(VANTA) そんなわけで、グラフィックカードである。
とにかく廉くて安定していそうなモノを探す。

見つけたのがこれである。
SPARKLE SP5200/16MB(VANTA)AGP。激安であった。
VANTAはnVIDIA RIVA TNT2の廉価版チップ(M64の更に普及版?)であるが…
SPARKLE ?? アヤシイ!!…聞いたこと無い…大丈夫なんだろうか??
チップとしては既に2〜3世代前のモノになるが、2Dの性能なんて、もう殆ど頭打ち。ゲームをしないのに超高価な3D高性能チップなんぞ無駄遣いの極みである。



余剰部品としてアテにしていたビデオカードAGP Bansheeは結局、お亡くなりになっていた。
以前、修理に出して「異常なし」で戻ってきたのだが、よく考えたら、戻ってきたとき自分で行った動作確認では、結局正常に動か無かったのを思いだした。
メーカーの対応には希望できず、既に諦めていたのをすっかり忘れていたのだ。
今回はどのマシンでチェックしても起動すらしない。
ビデオBIOSが死んだんだろうなぁ…
低予算建造では、この部品調達失敗はかなりの痛手であった。

Seagate ST130212A メモリは高値安定だが、いくら何でも実装32MBでは可愛そうなので、バルクのPC-100/CL-2 64MBをとりあえず、追加。
HDDは何と言っても安さ爆発のSeagate、10.5GBで型番はST130212Aである。
このHDDは樹脂製の緩衝材(?)にすっぽり包まれた特徴的な外観を持っており、So*ec等の廉価版完成品PCを開けるとしばしばお目に掛かる。
昔はSeagateと言えばサーバーユースの高価なHDDというイメージがあったのだが、どうも最近は廉価版PC御用達パーツの印象が強い。


Case Flame ケースは超廉価、長男用と同価格の2,980.
寸法が同一で、プレス型も同じなので同じフレームかと思ったら、構造は随分違う。
マザーボード装着パネルをドアのように開く長男マシンと違って、マザー装着時にはパネルを外し、マザーボードパネルをフレームにネジ止めするタイプである。
拡張カードの固定も、長男用のモノと同じようにカード止めのカバーは付いているが、これは取付部を隠すための単なるカバーで、ごく一般的なネジでカードを固定する方式になっている。


壯大号竣工検査
何度も言うが、この値段では別売り電源単体すら買えないのだから驚いてしまう。
電源も長男用のケースのモノとは異なる230Wだが、特に何の問題もない。
フラットケーブル類は例によってATA66の80芯を除いて、裂きイカ方式で自作スマートケーブルにして使っている。
FDDケーブルは市販のフラットケーブルをケース内の距離に合わせて切りつめ、邪魔な途中のコネクタを廃し1:1にしてある。
長男ケースと異なり、サイドにファンハウジングも付いている。緑のスケルトンのファン、可愛い?

DC-12R 外部スピーカーのACアダプタは邪魔であり、スピーカーの切り忘れも起こりやすい。
そこで、今回も怪しい部品たちで紹介した“ DC Regulator For MultiMedia Speaker System”を使うことにした。

写真では見えないが、ISAスロットに当たる一番下に取付けてある。
今回はサウンドがオンボードなのでスロットエリアが随分とシンプル、見ようによっては寂しいくらいである。


壯大号 何とも可愛らしいというか何というか、形容し難いデザインのフロントビューではある。
他に薄紫色もあったが…なんだかなぁ。
でも、見慣れると、それほど悪くはない…かも知れない。

緑色のパネルの中にある丸い顔のようなデザインの部分がスイッチパネルで、両目がLED、真ん中の丸い鼻の部分がリセット、下の口に当たる部分がメインスイッチである。
製作当初、確認しないでリセットをメインスイッチと思いこみ、電源が入らず、スイッチバラしたりテスタ当てたり間抜けな大騒ぎをしてしまった…

今回の新規購入パーツは税別〆て約35,000.程である。
やりゃぁ出来るモンだ。



少々心配であった、SPARKLEのVANTAカードも快調で、速度も充分快適、思ったよりも良い画面を出力する。
これは値段からすると「当り」と言えよう。

激安Seagateも「メーカー保証無しですが良いですか?」と言うことだったが、初期不良以外のトラブルはおおむね自分の責任である。
メーカー保証でHDD本体を直して貰ったところで失ったデータは永久に戻らない。
新しいHDDを貰っても慰めにしかならないのだ。
故に「メーカー保証」などというモノは記憶媒体の場合、全く意味をなさない。
大体、トラブルはどういう訳か、保証期間が終わったとたんに発生するのだ。

さて、完成後に気づいたのだが…このマザーのオンボードオーディオ、C-Media CMI8738は実はWAVE TABLEを持たないのであった。
ソフトシンセのドライバを入れ忘れたら、MIDIがショボイ事ショボイ事…。
懐かしいFM音源がシャカシャカ頑張っているのを久々に聴いてしまった。

C-Media純正のソフトシンセは評判が悪いのか、マザーボードのユーティリティディスクには、XG規格のソフトシンセ YAMAHA S-YG50が同梱されていた。
ううむ…Celeron程度のCPUパワーがあればソフトシンセでも余裕だし、音もなかなかなモノだが…。
かつてClassic Pentiumで初めてソフトシンセを使ったときは、あまりの負荷にたまげてしまったのも今は昔。
しかし、ゲームなどのWAVの効果音と音楽を同時に使うアプリでは一体どうなるのだろうか?
今となってはFM音源でゲームをプレイするのはちょっと悲しい…

予算の関係でオーダーのDVD-ROMが入らなかった。もうちょっと待ってな。
SPARKLEのVANTAカードにはDVD支援機能もあるみたいだから、きっとノープロブレムだ、と思うよ。

▽次へ続く…

△目次へ

returnWorksGBへ戻る
returnトップページへ戻る