愚行連鎖 WorksGBの道具達-5

怪しい部品たち


PC好きならつい気になってしまう「だからどうなんだ」的部品を集めてみました。
特に、製造元がはっきりしない取説も無いなんてぇのがポイント高いです。


Victor コードレスマウス HC-M10

HC-M10 これを「怪しい」と言ってしまっては怒られるかもしれない。
正規のパッケージに入ったちゃんとした大メーカーの製品であるが、数年前の製品である。
ただ、既に製造も販売も行われていないはずのものが何故か超特価で店の片隅に転がっていたので購入価格と希少性で「怪しい」カテゴリーに分類した。

HC-M10 受光部 向かって左側はAcerのワイヤレスキーボード用。右側の四角い方がこのマウス用の受光部である。

本来ならかなりの(確か9,800円位?)定価設定だったはずだが、あまりの廉さについ買ってしまったものである。
古い製品なので、あたりまえのようにスクローラー等ないが、それを除けば形も手に馴染むし、使い勝手は上々である。
赤外線なので、遠すぎたり、前を人が横切ったりすると使えないが、それは仕方が無い。
組んだ自分の足が遮蔽となって動かなくなったときはフリーズだと思って焦ったが…

本体に単4電池2本を装着し電源としているが、約10分でスタンバイモードになって電池の消耗を抑えるようになっている。
クリックするとこのスタンバイモードは解除となる。
受光部にはPS/2端子と切り替えスイッチがついており、通常のワイヤードのマウスを繋いでおいて切り替えての使用が出来るようになっている。
我が家ではこのPS/2にはAcerワイヤレスキーボードのポインティングデバイスのケーブルを接続してある。
ううむ、なかなか良く出来ていると思うナ。

ちなみに敷いてあるマウスパッドも一応有名メーカーELECOMの製品だが、これもかなり「怪しい」製品である。
裏面が粘着性(べたべたしている訳ではない)になっており、使わないときにはディスプレイなどの平らな面に貼り付けておくことが出来る。
パッケージによると「ノートパソコンに貼り付けて携帯できる」とあったが、ウチのカミさんマシンのように決まったキーボードマウス置き場が無いようなマシンでも結構便利である。


BLOWER for SYSTEM COOLER SB-A

SB-A 表 スロット部分に装着する吸出しブロワーである。
値段の割には風量もあり、動作音もそれほど気にならない。かなり使えるパーツだと思う。
本体上部に吸気口があるので真上のカードが、ブロワーの吸気口と対面する裏側にチップ類が載ったPCIやAGPカードで無いとあまり意味は無い。

裏側にあるラベルには
BLOWER forSYSTEMCOOLER PCs
Lownoise Long life time DC BRUSHLESS BLOW FAN
SB-A
DC12V 0.25A 1.8W
Quality product
とある。
SB-A 裏 写真は裏面である。
この他に、もう少し小型で本体ケースのプリンタポート(D-Sub25pin)取り出し穴に取り付けられるブロワーなどもあった。

クーリングヲタクと呼ばれる人種もいるようで(私もその傾向がある)この手の特殊ファンはかなり興味深いカテゴリーとも言える。
(実は、CPUクーラーとか給排気ファンの変わったのを見つけるとつい買ってしまうのは私だ)

この手のものは「貴重な拡張スロットを占有する」と言う理由で嫌う方もいるようだが、Micro-ATXの様にスロットが少ないマザーボード/ケースでない限り、通常すべてのスロットにカードを挿入することは滅多に無い。
特にAGPカードのすぐ下の1番PCIはAGPとネストになっているはずなので、AGPを使った場合は1番はあけた方がトラブルが少ないと思う。
このブロワーの使い方としてはPCI1番に取り付けて真上にあるAGPのビデオカードを冷却すると言うのが正解か?
もちろんビデオカードのチップにファンがついたものはこのブロワーとの給排気干渉を考えなければならないが、ヒートシンクのみのビデオカードではかなりの効果があると思う。
この用途では、何より、高価なビデオカードを加工しなくても良いというのは買いである。
(更にビデオチップ用ヒートシンクファンを買うよりはるかに廉い)


DC Regulator For MultiMedia Speaker System

DC-12R これはかなり「怪しい」。
何に使うかと言うと、PC本体の電源部から外部に電源を供給するカードである。
基盤にはレギュレータと抵抗、出力電圧と極性を変更するためのジャンパがついてるだけである。
その気になれば中学生にも作れそうなものではあるが、本気で作るより買った方が良い。
(付属の電源ケーブル2本個別に買うのと同じ位の価格だもんね)

カミさんマシンは、スピーカー電源をPC本体の電源ユニットのサービス電源から取ったのだが、最近のATX電源のサービスコンセントはなぜかほとんどが“Unswitched”。
つまりPC本体の電源のON-OFFにかかわらず、常時電源供給している。
起動時、停止時にいちいちスピーカーの電源スイッチを断続するのが面倒、使い勝手が悪い等と言われては製作者の沽券に関わる。
更にPC裏側にACアダプタがごろごろしているのは決してエレガントとは言い難い。

ブロワーファンのところでも書いたが、この手のものは「貴重な拡張スロットを占有する」と言う理由で嫌う方も多い。しかし、スロットが少ないマザーボードでない限り、通常すべてのスロットにカードを挿入しなけらばならないことはまず無い。
特に現在ではISAのみのスロットは殆ど盲腸のようなものなので、レガシーフリーを標榜するマザーボードでない限り、大抵使われずに空いているスロットがあるはずである。
また、PCIスロットにしてもスロット同士のネストの問題があるので出来ればすべて使わないほうが問題を起こしにくく、管理が楽である。


ACT VGA Card VG168 PCI 2MB

VG-168 これはちょっと本気で「怪しい」。
ビデオカードなのだが、ACTCTSと言うブランドであり、型番VG168と言うこと以外、全く謎である。
箱にはACT GERMANY,CTS TAIWAN,CTS HK,ACT USA,ACT JAPAN,CTS SINGAPORE,ACT CHINA,ACT MALASIYAの文字が麗々しく並ぶ。
型番VG168のシールに下に他のシールがあり、判別不明だが異なる型番が印刷されている!
究極の「怪し」さだ。

カミさんマシン製作中に、装着予定だったBansheeビデオカードが修理から戻らなかったので、動作確認用に入手したもの。
「店で一番廉いの頂戴」と言ったところ、これが出てきた。
ぺらぺらA4の紙1枚のマニュアルとFD2枚のドライバディスクが入っていた。
作りも本当にそこいらの場末の町工場のおっさんが気まぐれで作ったような外観である。
ビデオチップも“IGS IGA 1682_AH UC-FCN25 980610(C)96”と表面に印刷されているが、聞いたことも無く、得体が知れない。
箱には
□Trio 64V+ □OK
□Trio 64V2 □1MB
□Trio 64V3 □2MB
       □4MB
とあり、□2MBの所にだけマーカーで“レ”チェックが入っている。
もしかしたら、本物のTrio 64を載せたモデルもあって、このモデルは互換チップなのかも知れない。
メモリも汎用ソケットが取り付けられ、無造作に512KBチップ4つ、合計2MBのチップがはめ込まれている。
左下汎用ソケットに差し込まれたチップには、でかいシールで[BIOS]と貼り付けられているのがなかなか親切っぽく(どこが?)て楽しい。
裏面には生意気にもシリアルが記載されたシールが貼り付けられているが、箱にも取説にもメーカー所在地や連絡先等が一切記載されておらず、もちろんユーザー登録の類い等もあるはずもが無い。さぁ、どうしろと言うのだ。

あちこち検索しまくったが、“ACT”“CTS”“ACTCTS”なるビデオカード製造販売に関連しそうなサイトは見つからなかった。

ドライバをインストールすると、かなりいろいろ調整できるユーティリティも一緒にインストールされ、これはそれなりに使えるのだが、肝心のカードの性能が…
鬼の様に遅いし、画面表示はゴミだらけだし、もうはっきり言って笑うしかない。
もっとも二世代も三世代も前のスペックとはいえ、千円札2枚で買えるようなビデオカードにまともな要求をする私が完全に悪い!
我が家ではコレクターズアイテムとして保存対象だが、これは(ちゃんと認識できれば)貧乏サイトがLinixやBSDなどでXを使う必要の無いサーバーに使うなんて用途で貴重かもしれない。将来ウチでサーバーを立てることになったら、それに使おうっと。
(う〜ん、われながらなんて思いやりがある言葉だ)


ARARM KIT

ARARM KIT ファンの電源に挟み込んでパルスを監視、ファンの回転が停止するとアラームが鳴る、という…言って見ればまぁ、どうでも良いパーツである。
これは本体が“怪しい”というよりも、流通経路が怪しい。
秋葉では店によって2,000円前後から最低では380円(GB調べ)の売価まで恐ろしく幅がある。
購入した池袋の某店でも全く同じ物でパッケージ違いが1,980円と580円で店頭にあった。


ファンは3Pの信号線付のコネクタと通常の4P電源があり、スイッチ切り替えでそれぞれの端子に接続したファン、あるいは同時に2つを監視できる。
さて、早速取り付けようかと思ったら、本体から出ているケーブルがずいぶんと短く、取付位置にかなりの制約が生ずる。
更に4P電源の方は5V+-(黄・黒)のみの接続なので信号線が必要だったり、それ以外の電源を必要とする機器の途中には接続できない。
通常電源ユニットには4系統+FDD電源程度の出力しかないのでこれで分岐するのはちょっと気分が悪い。
長い電源分岐で取り回すのもイマイチエレガントでないぞ。
と、いうわけで、これは来年の夏、気温が高くなるまでデッドストックにする事にした。
それまでには何かいいアイディアも浮かぶだろう。


MOUSE GEAR

MOUSE GEAR これは、かなり昔から店頭では気づいていた商品。
何のことはない、合成スエードのシールで、マウスに貼り付けるドレスアップパーツ(?)である。

はっきり言って、この手のモノは馬鹿にしていたのだが…
どうして、どうして。

これであなたのマウスも ナウでハイセンスな都会派 に大変身!

てなモンである。

MOUSE GEAR ある日、何の気無しにほかの消耗品とともにレジに運んでしまった。
ほとんど“無意識”の行動であった。
帰宅して「何でこんなモン買ったかなぁ?」の世界である。
ところがどっこい。これが結構イケてるのだ。
夏場は分からないが、冬場はこの手触りがかなり心地よい。

そうそう売れるモノではないらしく、Mac用の1ボタンとFMV純正用と、このNEC/IBM用というものしかなかった。
(NEC純正とIBM純正マウスとではかなり形態が違う様な気もするのだが…)
愛用のMS-MOUSE用はなかったのだが、一番面積の大きかったNEC/IBM用というのを入手したらほぼぴったりであった。
他には白地の豹柄とか、蛍光ピンク、蛍光イエローなどもあったが、いくら何でもそれは…

お値段(売価)は420円。ちなみに値札は2枚重ねで貼ってあり、420円をはがすと460円の値段が現れた。ううむ…

たまにはこういうばかばかしいモノで気を抜くのもよろしいかと。


MONITOR TABLE

MONITOR TABLE TV用の上置き棚は結構目にするが、やっぱりありました。といった商品。

説明不要のモニタ用上置き棚である。
カミさんがプリンタを所望しているのだが、置き場がない。そこでこれを購入と相成った。
プリンタは来月の購入予定なので、現物の写真はプリンタが載った時点で新規公開ということで、今回はパッケージのみの予告編。

言わずと知れた台湾製なのだが、パッケージサイドの印刷が泣かせる。

パソコモニターテーブル

これがあるから、中国系部品はやめられない。


MONITOR TABLEその後

予告通り、カミさん用のプリンタを設置して、MONITOR TABLEが本来の役割を果たしたので報告。

MONITOR TABLE ご覧の様に15'(Attic製で筐体少々大きめ)の上に載せても、左右が若干はみ出す程度の大きさ。
強度的にはかなりしっかりしているので、今回購入したCANON F-200程度の小型プリンタならびくともしない。
前方2箇所にベルクロ両面テープがあり、後方はネジ式の高さ調整足、これも接地面に両面テープがあるので、位置決めをしてしまえば通常は、ずれることはないだろう。
ただし、後方のネジ足がかなり長めなので、ディスプレイ筐体上面デザインが後方に向かって傾斜が少ない場合は位置決めに多少苦労する。

次の写真をご覧になると分かるが、このMONITOR TABLE上面には穴が開いている。
ちょうど15φ、深さ5mm程度の物が4隅にある。
これはどう見ても柱を立てて同一製品をスタックさせるための物としか考えようがない。
説明書にはそのことについては一言も書かれていなかったし、販売店にもそんな追加商品も置いていなかったが…
もし、本当にそういった用途なのだとしたら、究極のスペースセーバーになるだろうが、しかし、このMONITOR TABLEを2階3階建てに設置した姿とそこに乗せる物を考えると少々恐ろしい気もする。

MONITOR TABLEとCANON F-200

MONITOR TABLE 後方のネジ足が長めなので、MONITOR TABLEを水平にするため、ディスプレイ前端からかなり後ろ寄りに取り付けている。
これはAttic製ディスプレイの背中の傾斜が少なく、これ以上前方に取り付けるとMONITOR TABLEが後ろ上がり傾斜になってしまうため。

「怪しい部品たち」で紹介するのは少々気が引けるが、ついでと言うことで…
載っているCANON製F-200プリンタはごく普通にカラーの出力をするには十分な性能を持ち、現状ではおそらく一番安価に入手できる製品であろう。

実はCANONには、F-100と言う下位モデルもあるが、実売価格はほとんど変わらず、F-200の方が多少性能が上回る。
更にこのF-200には、F-100にない機能で、スキャナーとして利用可能というモノがある。
一般的なパソコンユーザーなら、このプリンタだけでWeb作成などが出来てしまうな。
MONITOR TABLEの上にある薄紫色のモノがスキャナーヘッド。
これをインクカートリッジと交換することによって、シート物に限定されるがスキャナーが使用可能となる。
廉価プリンターの常として、プリントコストは決して廉いとは言えないが、機器としてのコストパフォーマンスは高いと言えるだろう。
スキャナーとしても、速度や対象の狭さは別として、そこそこ使える品質である。

プリンタとスキャナは構造的には信号の方向を逆にすることによって実現する機能であり、設計としては極めてまともな発想ではある。が、しかし、こういう「一粒で二度おいしい」複合組み合わせの機能を持つ機器は、便利であっても何となく貧乏くさい。

金持ちや本気ユーザーは買わんな、まず。
やはりこれは「怪しい」カテゴリーに分類しても差し支えはなさそうではある。


▽次へ続く…

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