愚行連鎖

GB楽器博物館

S-Yairiについて“お手紙ありがとう!”


S Yairi 504F
S Yairi 504F

〔Thanks !〕

Lowden、S.Yairiオーナー、各ギターファンの皆さんからメールいただきました。
どうもありがとう。
順次ご紹介していきます。


ぜ〜た さんから

は愛機S.Yairiの写真を送って頂いたので 別のページで特集を組みます。



東田 広明 さんから

  私の持っているS・ヤイリのカタログ〔昭和55年12月現在版)には、あなたのギターとほぼ同じギターが載っています。500シリーズです。違いは、ブリッジがローデンと同じ穴通しであること、ピックガードが無いこと、ポジションマークが無いことです。どちらかと言えば、よりローデンに近いものです。でもボディースタイル,ヘッド形状は、あなたのギターと同じです。
 ちなみに昭和54年のカタログには載っていないので、55年からラインナップされたモデルだと思います。
 それから新品価格ですが、おそらく8万円〜10万円だと思います。
 S・ヤイリの型番と価格には関係があります。3桁の型番の下1桁が価格を表しています。(少なくとも昭和40年代後半から50年代中ごろまではそうでした)
 これは、昔からある200、300シリーズ、後から出てきた400、500シリーズも共通しています。

例)
 YD−308、508・・・20万円
 YD−307、507・・・15万円
 YD−306・・・12万円
 YD−305、505・・・10万円
 YD−304,404、504・・・ 8万円
 YD−303・・・ 7万円
 YD−302,402・・・ 6万円
 YD−401・・・ 5万円
 YF−401・・・ 5万円

スペック(YD−504)

表板  杉単板
裏板  マホガニー単板
側板  マホガニー単板
ネック マホガニー単板
指板  黒タン
 駒  ハカランダ
糸巻 S・ヤイリ・オリジナルゴールド

 こう見ると504F=YD−504とも思えるのですが、ただ、ネックだけが、YD−505(10万円)以上でないと特殊割棹仕上になっていないはずなので、少しスペックが違います。いずれにせよ、糸巻がシャーラー(YD−507,508)でないこと,裏板、側板がローズウッドでないことから推定すると、8万円から10万円ぐらいだと思います。
 でも、S・ヤイリの場合この価格帯でオール単板は、500シリーズだけです。(よく鳴るはずです)

 それから、ローデンは、アイルランドのジョージ・ローデンが作り出したギターです。
 ですから、あなたのS・ヤイリとローデンは、深い関係があると思います。
 私も、数年前に初めてローデンを見た時は、びっくりしました。S・ヤイリの500シリーズとそっくり、これは何か関係があると思っていました。

 それから、長野県に工房がある有名な内田光広さんは、1983年まで国内メーカーでクラフトマンをした後、ドイツへ渡り、4年後にローデン社に招かれてローデンの工場長を経験されています。その国内メーカーがS・ヤイリであったかどうか分かりませんが、何か御存知かもしれません。

「UCHIDA GUITAR」
長野県上伊那郡高遠町藤沢4947−27
  TEL 0265(96)2145

      以上  私からの情報です。

ぜ〜た さんのYairiへ

大変、大変、大〜っ変っ!貴重な情報有り難うございました!!
こうしてみると、当時はまだ物価も廉かったとは言え、S.Yairiは非常に良心的な価格で高品質の楽器を送り出していたといえますね。

岐阜県のヤイリギターのすぐ近くにお住まいのGさんと言う方からも沢山情報をいただいていますが、その中に地元の噂としてサダオさん(S.Yairi)は楽器作りが上手かったが、商売が下手だった。でも、一男(K.Yairi)さんは商売が上手い。と言われているそうです。

確かに、K.Yairiも実績も定評もあるけれど、最近は値段の付け方がちょっとと言う感じがします。
行きつけの楽器店でもK.Yairiはお客さんから特注でも入らない限り高すぎて店には置けないと行っています。去年のカタログでも一昨年から数万円の値上げをしています。

さて、いただいた情報ですが、私のホームページで「いただいたメール」としてお名前付きで公開させていただいてもよろしいでしょうか?
もし差し支えあるようでしたら、メールを下さい。

今後とも宜しくお願いします。

東田 広明 さんから

「メール見て頂いてありがとう。」 さて、あなたのホームページへでの公開ですが、もちろん「OK」ですよ。私の情報が、お役に立てたのなら幸いです。

 私は、兵庫県明石市に住む40歳のサラリーマンです。(俗に言う「おっさん」です)
特にギターコレクターではありませんが、十代の頃からギターが好きで友達とフォークグループを組んで青春していた時期がありました。今は、特に音楽活動らしきことはやっていませんが、数本のギターと古い本やカタログを可愛いがっています。

 私が今持ってるアコースティックギターは6本
   マーチン   D−28(1977年製)
   S.ヤイリ  YD−302−12(1978年製:12弦)
   タカミネ   PSF−94(1994年製:リミティッドモデル)
   K.ヤイリ  CE−3(1996年製:ナイロン弦エレアコ)
   YAMAHA FG−200(1970年代初期)
   YAMAHA FG−450SA(1980年代中期)

 その他 フェルナンデスのエレキギター
     カスガのフラットマンドリン      etc

  YAMAHAの2本以外は、全て新品で購入した物ですが、特にマーチンとS.ヤイリは当時の思い出がいっぱい詰まっ ています。

  S.ヤイリは、偉大なメーカーでした。私は、当時の日本製では最高だと思います。昭和40年代中頃から50年代初期 は、日本のアコースティックメーカーの全盛期であり、すばらしいギターも沢山ありました。確かに、YAMAHAの高い クラス、K.ヤイリのDYシリーズ、カワセのマスター、ザ・カスガ、アリア・ドレッドノート、茶木・ ・ ・  でも、音、作り、仕上げ、全ての面でS.ヤイリはトップ・オブ・ザ・ジャパニーズギターであったと思います。
 私の持っているS.ヤイリは、このメーカーとしては、数少ない12弦です。これを購入した当時は、12弦ギターはアメ リカのGUILDが最高傑作だと思っていました。でも、私のギターは、S.ヤイリとしては安い価格帯であったにもかか わらず、決してGUILDに負けない鈴鳴りです。又、友人の持っているS.ヤイリ(6弦)も私のマーチンと遜色のない音がします。
  今は、結構K.ヤイリが頑張っていますが、だれかさんが言ってた通り「矢入一男氏」と「矢入貞夫氏」は兄弟だという 話は私も聞いたことがあります。両氏の父上は「矢入儀一氏」で鈴木バイオリンで楽器製作を学んだ後、独立してギターの製作を始められたようです(昭和15年頃)。きっとS、K両氏はこの父上の血を受け継がれたのでしょう。
  そして、二人の個性や思いが異なったギターとして進化したのではないでしょうか。K.ヤイリは、巾広い層を意識しながらもDYシリーズのようにマーチンを忠実にコピーしたギターを作り、Sヤイリは、生粋の職人気質でマーチンをお手本としながら、マーチンとは違うオリジナルギターを完成させたのだと思います。
  しかし、S.ヤイリは今は無きメーカーとなり、過去の栄光がより一層大きな物に思えてしょうがありません。
 コレクターの多くが、ビンテージマーチンやギブソンを絶賛していますが、日本のアコースティックギターヒストリーにも S.ヤイリというすばらしいギターがあることを思い出してほしいものです。


G さんから

 石井さんこんばんわ。岐阜県のGです。  S.Yairiにつきまして、情報が入ったのでお知らせを。  矢入ヤイリさだおさんは、韓国のサミックという楽器会社で、技術顧問として働いて いるそうです。 現在は『S.Yairi』ブランドは作ってないそうなのですが、4、5年前に一時 『S.Yairi』ブランドのギターを復活させていたそうです。 当時の値段で大体10万円くらいで、日本ではキクタニミュージックという「丸にK」 のマークのブランドを扱っている会社が代理店みたいな感じで扱っていたそうです。  これは、名古屋の楽器卸店に勤めている友人から聞いたので、ほぼ間違いはないと思 います それでは!

貴重な情報有り難うございました。 S.Yairiギターの復活ならず、と言ったところですかねぇ。 4〜5年前だとまだアコースチックブームになっていないからマニアの話題にも登ら なかったのかな? 何にしてもマニアと言うのは無い物ねだりをしたがる物で、S.Yairiを探している 人から結構メールをいただきました。 それから、韓国の楽器メーカーと言うのはこれ又リアルですね。 最近の中級位までの楽器はアメリカ、ヨーロッパあるいは日本ブランドでも Made in koreaである事が多いです物ね。 電化製品、コンピュータパーツ、楽器と、めきめき実力を付けつつある隣国ですね。


G さんから

S.YAIRIについての情報を、とのことですが、その会社は現在存在しません。
K.YAIRIはうちから見えるところにありますが、[S]の方は潰れました。
地元の噂として、「[S]は作るのはうまかったが、[K]の方が商売上手だったため生き残った。」ということになっています。
現在はS.YAIRIの社長(さだおさんだっけ?)は韓国で楽器製造に携わっているとの噂があります。
さて、楽器自体についてですが・・・・潰れたのが私の小さい頃だったので記憶にないです(^^;)。
工場も既にありませんし、カタログなど古いモノはほぼ存在していないでしょう。
ただ、あそこのギター自体、工場で買うと3万からで買えました。
修理などは現在の[K](かずおさんち)でも面倒見てくれると思いますが、なにぶん自社製ギター以外は修理費3倍とる!といってます。
ホントに無茶高くとると、工員さんも言ってました。

…と言うメールをいただきました。

K.YAIRIはうちから見えるところにあります

…と、言う事は岐阜の方なんですね。

現在はS.YAIRIの社長(さだおさんだっけ?)は韓国で楽器製造に携わっているとの噂があります。

ふむふむ、これは新情報です。
行きつけのギター店の店長によると「サダオさんが亡くなってブランドも消えた」
との事だったんですが…
これは追跡調査が必要かもしれません。
情報有り難う。

更に G さんから

 さて、ヤイリギターの件ですが、かずおさんの兄弟で確かに一人なくなってる人がいるのですが、その人はギターとは関係なかったと母親が申しております。
ギターと関係のあった兄弟は、名古屋に行ったらしいとのことで、今度寄り合いの時に聞いてもらうことにしました。
今はこんな情報でごめんなさい。

 でも、ヤイリのギター職人さんは学生時代にもCD作ってて、大学のあった四国の地方テレビやラジオに時々出演し、私の家のある可児市のケーブルテレビにも出演し、地元各地の音楽祭には顔を出してましたので、アマチュアと言うよりはマニアに近いモノがあったと思います。
なお、ここ数年の活動は私と同級生と組んでフォークデュオでやってました。


飯尾 伸彦 さんからは

多分、これ、kかsか忘れましたが、ヤイリギターでローデンのライセンスモデルを作っていたことがあるのですよ、(一度カタログを見せてもらった事があるのですが)、多分それをベースにピックガードをつけたものではないでしょうか?この写真から見ると、ヘッドや全体の作りが似ているように見えます。
また、ピエールベンスーザンの持っているO−38あたりとスタイルが酷似しているのでそこらへんが怪しいです。確か、前見たカタログの値段は¥50,000程度だったようです。
また、この話をリングギターという所の店長に話をしたら、ご存知でした。
もし、そのギターならば、本家ローデンと違って、ネックの強度が弱く折れやすいとの事を言われましたので要注意です。
しかしながら、このスタイル良いですね。ネックが5プライで、ちょっとばかり湿ったアイリッシュな音が出るようでしたら、うらやましいです。

…と言う情報をいただきました。

しかし、定価50,000.ですか?中古で買った値段がそもそももっと高かった様に記憶しているんですが…
良質のエボニーをふんだんに使った(指板のみならず、ブリッジピンやエンドピンもエボニーです)オール単板ギターが50,000.定価で出ていたのだとしたら、当時は随分ギターも廉かったんですねぇ。
そういえば、20年ほど前に一応プロだった友人の使っていたS.YairiのD35コピーはハカランダ単板で確か十万円台でしたね。

さて、我が家のS.Yairi-Lowdenですが、入手以来ずっと使っていたライトゲージを最近はエクストラライトに張り替えています。
ボリュームが低下したのは仕方ありませんが、使い勝手は細い弦の方が良いようです。
かのジョン・レンボーンもエクストラライト愛用だそうですから…
(ううむ…例が僭越ですな)

このギター、音はちょっと地味な雰囲気です。
材質の影響でしょうが、少なくともきらきらしたアメリカ風の音ではありません。
アイリッシュ…といわれれば、そんな感じかもしれません。
(ペンタングル、好きだったなぁ、20ン年前…)


田中 泰 さんからは

当時Lowden氏はS-YAIRIで仕事をしていたんじゃないでしょうか、なんかそんな話聞いたことあります。
ピエール・ベン・スーザンのLowdenとピックガードが同じ形状ですね。

…と言う貴重な情報をいただきました。


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