愚行連鎖 資料の頁
(チューニングだけはちゃんとしないと、ね)

GB楽器博物館

PEG(弦巻きについて)


Schaller Classic
Schaller Classic

クラシックタイプの台座で三連につながったロトマチックマシンヘッドはシャーラーでしか作っていない。
シャーラーに限らず、ウエスタンタイプの各々が分割したタイプはいくらでも手に入るがクラシックタイプのロトマチックペグは部品としては全く輸入されていないという。 そこで気付いたのがOvationのクラシックギター。
たしかあれにはシャーラーの三連が付いていたはず…
三連タイプは弦巻き軸の固定ピッチが35mm/39mm…等三種類ほどある。
Ovationに問い合わせると、幸いにも純正品は35mmピッチと、我がStaffordにどんぴしゃ。
補修部品としての取り寄せも可能だと言う有り難いお言葉。
価格は思ったより高くて普及品のギターが買えるほど取られ、ボディが軽く、マシンヘッドが重いので一寸トップヘビーになってしまったけど、気になるほどではない。
やっぱりチューニングが甘いのは最悪。と言うことで大満足。



Schaller Classic

Schaller Classic

Schaller Classic背面:1

Gotohの三連ペグの弦巻き軸は10mmφのストレートだが、Schallerの物は弦巻き部分が10mm、軸先端が6.5mmの二段構造になっている。
弦巻き軸先端はギターヘッドの10mmの穴に収まるようになっており、ペグ部分と弦巻き軸先端とで弦の張力を支えている。
そのまま取り付けると、金属弦に比べ張力が弱いガット弦とは言え、弦巻き軸に歪みが出る恐れがあった。
これはギターヘッドの軸受け穴に10mmφ6.6mm穴のスペーサーを作成して入れ、補助軸受けとする事で解決した。
(かなり面倒な木工作業ではあったな)

Schaller Classic

Schaller Classic

Schaller Classic背面:2

ちなみにお値段は取付ねじ無し包装一切なしの本体のみで、28,000.でありました。
通常の各々が分割したタイプならシャーラーのゴールド(一番高いタイプ)でも2万円はしないもんなぁ。
(箱に入ってねじもちゃんと付いてるし…)


Gotoh Clasiic

Gotoh Clasiic

Gotoh Clasiic、これとて、決して悪いものではないのだが…
クラシックタイプとしては恐らく国産では高級品の部類だろう。
しかし、ロトマチックタイプを使いなれていると、この手のタイプの操作感は何とも頼りないし、触った時に気持ちが良くないのはどうもねぇ。


Gotoh Clasiic

Gotoh Clasiic

ちなみにこちらのお値段は、きちんと寸法図面付の箱に入って、取付ねじもついて、3,500.程度。
スタンダードペグとしては結構良いお値段。
Gotohの分割式ロトマチックは3〜8,000.程度で買える。
グローバーやシャーラーなどは1万円位〜ですが、廉いGotohが悪い、と言う訳ではなく、かえって安物の舶来品などよりずっとしっかり出来ていると思う。


>実はまだ続くのだった…


Grover Rotmatic Peg1
Grover Rotmatic Peg:1

こちらはグローバーのフォークギター用ロトマチックペグ。
かなり古い(20年以上)もので、無銘のドレットノートに使っていた物。
手触りなどはかなり気に入っていたのだが、いかんせんガタが酷くなりすぎたのでリタイア、コレクションとして余生を送る事になった。


Grover Rotmatic Peg:2

Grover Rotmatic Peg:2

これはアコースティックギターの項で書いたように、最近は殆ど見なくなった、ペグボタンのフリクションを金属ワッシャーと樹脂ワッシャーで確保しているタイプ。
経年変化でボディから滲みだすグリスに侵されて樹脂ワッシャーが溶けたり変形したりするとペグボタン軸のフリクションがなくなって空回りするようになり、チューニングが不可能となってしまう。
手触りや廻した時の感覚は最近の金属製スプリングワッシャーの物より良い様な気もするのだが…


Grover Rotmatic Peg:3

Grover Rotmatic Peg:3

ロトマチックペグは、機構的にはオープンタイプのスタンダードマシンヘッドと同様に、弦巻き軸とペグ軸ウォームギアの組み合わせだが、しっかりしたボディシェルを持つその構造上剛性が高く、軸ガタも少なく、ペグボタン止めネジの調整によってチューニング時の回転トルクが加減出来るのが特徴。
つまりはチューニングそのものの精度も高くなる、と言う訳。



△元へ戻る

●GB楽器博物館 目次へ戻る

returnトップページへ戻る